あらすじ
どう工夫してもイマイチなポテトサラダに悩み、入手困難なご当地調味料にときめく。調理前のかたまり肉に高揚し、冷めゆく天ぷらに絶望する。弁当屋で顔を覚えられた恥ずかしさに悶え、飼い主に似てきた猫を愛で心を整える……。思い描いた立派な大人にはなれぬまま加齢していく人生の、ささやかな思考や出来事を、味わい深く見つめ出す。ふつうの生活がいとおしくなる、日常大満喫エッセイ。
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Posted by ブクログ
角田さんの人柄に惹かれてるのでやはりエッセイは読んでいて面白い。
読みながらもクスッしたり、ふふっと笑ったり、そうそう一緒!と共感したり!
大きなテーマに「食・人・暮らし」とあり、どれも興味のありどころなのでそこにも惹かれたかな。
ずっと以前「よなかの散歩」「まひるの散歩」を読んですっかり角田さんのエッセイが好きになり、時々読みたくなる。
第四弾「晴れの日散歩」を読んだらまた散歩シリーズのエッセイ初めから読み直したいなぁ
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日記のような気づきがご飯に結び付けられて描かれているエッセイ。1話が1.5ページぐらいで綴られているから眠る前にぴったりな文量〜〜!!
ごはん好きな自分としては共感できる話も多く、1日の終わりに何も考えたくない時もほっこりした気持ちになれる。角田さんの本はご飯を食べたくなるのはもちろんだけどなんだか旅がしたくなる話が多い。上海蟹が食べたくなった。
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あとがきに「明日には忘れるようなどうでもいいことを書く」とあるように、友人とたわいもない会話をした後のような読後感でした。オレンジページの連載とのことで、各話さくっと読みやすい長さです。
食に関するエッセイが好きなので、この本でも、「食」の章が好きです。自分の気持ちを言語化してくれていると思う部分が多く、特に「『おいしい』の謎」の「違う家で育ち違うものを食べてきた大勢の『おいしい』がなぜいっしょなのかも、わからない。」ところには、確かに!と相槌をうちながら読んでしまいました。「ホテルのバイキングの朝食」でも、「こんなにたくさんの料理を、朝っぱらから、自力では用意できないという降参のもとに成り立っている」と書かれていて、自分がバイキングが好きな理由も、言語化するとこういうことかもしれないと思ったり、「ラタトゥイユの照れ」にも、とても共感しました。「天ぷらの願い」では、出来立てを食べさせたいのに、相手がそのタイミングに来てくれないとイライラするのは、自分だけじゃないんだな〜と思えたところも良かったです。
この作品から読んでしまいましたが、本書は、「まひるの散歩」「夜中の散歩」に続く作品とのことで、この2作品も読んでみたいと思いました。
この夏、素麺南瓜に出会ったら、素麺南瓜の切り干し大根風を作ってみたいです…
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面白かった。
オレンジページの連載モノの、しかも3冊目の文庫化とは知らずに表紙が可愛く手に取ってしまった。でもどこから読んでも角田さん。ご本人も書かれていたが、何年前からあまり変わっていない、と。笑
前2冊も読んでみたい。
食、人、暮らし、時代、と大きく4つに分かれたエッセイ。軽く、楽しく読み終わる。
角田さんが22歳の中身成長中の自分の目標「へらへらと笑っていられる大人になること」どうでもいいことを書き続けられる大人にはなったそうだ!
なんて言い方 笑
クスッとしながら、あっという間に読み終えた。
そーいう風に考える人もいるんだな、とも思った。
角田さんの猫ちゃん写真がまた可愛い。
そしてコメントも。
ごはんと呼ぶと、この子はすぐにくる。 p.42
天ぷらの願い、の後の写真。
ふわーっと気持ちのいい、きれいなことを考えていると、さっと雨雲がよぎるかのように、ネガティブな考えがよぎる。… 私とは正反対に、ぼうっとしているとき、わけもなくウキウキわくわくせる人もきっといるんだろうなぁ。p.106
人交わりが苦手なのではない!世間話ができないだけ!…
私は本題しか話したくない。本題を共有できない人はもちろんいる。そこまで親しいつきあいのない人。そういう人と私は会話をしたくない。ただ黙っていたい。 p.166
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色んな価値観があるけれど、「美味しい」って多少の好みはあるが、比較的絶対的ではないか?
これは私の感性だけれども、裏切らず、幸せをくれるもの。
角田さんのエッセイは、食を中心に、「あ、それそれ!」と言いたくなるような日常の幸せを再認識させてくれる。
大のうどん好きの私は、「開けていくうどん界」を読んで、「そう!これだよ!私が言いたいことは!」と手当たり次第読ませて回りたい気持ちに駆られています。
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角田光代さんのエッセイ。私は読んだことはないのだけれど、その存在はよく知っている「オレンジページ」という料理雑誌。そこに掲載されたエッセイを集めて本に編集したもの。やはり、料理雑誌だけに「食」「料理」に関係する話題が多い。
ごく自然に日常の一部を切り取って、ご自身の心の動きを観察し、どのように感じたかについてとても静かな文章に綴られている。
各エッセイに描かれている出来事や感じたことについて、「このように感じてしまうのは私だけだろうか」というニュアンスが込められているのだけれど、角田さんの心の動きの多くの部分に自分の思いも重なってしまう。
確かに、女性と男性で異なるところはあるけれど、心の動きというものは変わりはないのだなぁ、と思ってしまう。
日常のふとした出来事。例えばラップの使い方。必要以上にラップを出してしまうと「あーっもったない」と思うし、先端が裂けていて引き出すほどに更に裂けていくと、イラっとしてしまいますね。
近年袋麺も最新のものが多数出ているのだけれど、私は出前一丁、ワンタンメン、チキンラーメン、サッポロ一番(味噌、塩)しか食べたいとは思わない(舌がお子ちゃま時代から進化してないのか?)
立派な大人になれないまま加齢していく、、、同感です。でも「立派な大人」を定義できないまま加齢していくというのが実態なのかなぁ?ふと気がついたら歳を重ねているというか?
角田さんは世代が比較的近いということもあり、同じ様な思いを抱いてしまうのかもしれません。
Posted by ブクログ
エッセイを読むならやはり同世代の作家さんのものがいい。「わかる〜!」って思うことがたくさん。
「テレパシー会話」なんてまさしくそれ!固有名詞がでてこない(*^_^*) それでもなんだか会話は成立する。わかったりわからなかったりするが、まぁいいか!これを悲観的に考えるのではなく、年齢とともに身につけた"すばらしき能力"という思考が好き。
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角田光代さんが好きで古本屋で手に取った小説。移動中の飛行機で読み終わった。
硬くならずに読める本。角田光代さんがこんなに料理が好きなんだなーとか、頭の中の断片を知ることができてよかった。
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角田さんがこれほどまでにお料理が好きな方
というのは今まで何冊かエッセイを読んだことが
あるのに全然知らなくて、ちょっと意外な気持ち
で読んでいたのだが、あとがきをみて少し納得。
このエッセイは、オレンジ―ページに掲載された
ものらしい。料理の話が多くて当然。
料理をする人にしかわからない感覚って
あるんだろうね。比較的料理する方だけれど
こだわりがある方ではないし、ちょっとだけ
「わかるよ…」てな具合だろうか。
角田さんも同年代。年齢ネタは同意すること
多し。
Posted by ブクログ
4つの章それぞれで感じたことは...。
「食」について。世の中は少食仕様にはなっていないと実感しています。年齢を重ねてあまり沢山食べられなくなったのもありますが、外食の際に出していただく量が多いと感じる。
「人」について。考え事をする時、どちらかというとネガティブなほう、余計な心配をすることあります。 「暮らし」では、あまり親しくない人との会話は苦手。 「時代」での あれ、とか あの人、など固有名詞や人名が出てこないことは度々あります。(笑)
Posted by ブクログ
楽しく読みました。服のコーディネートが一色になりがちなのもわかる!とか天ぷらは揚げたてが一番等々笑えるものが多かったので、シリーズの散歩を読みたかったんですが本屋に行っても見つからず気になりますー。