新潮社作品一覧
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3.7モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャプレット家の舞踏会に仮面をつけて忍びこんだが、この家の一人娘ジュリエットと一目で激しい恋に落ちてしまった。仇敵同士の両家に生れた二人が宿命的な出会いをし、月光の下で永遠の愛を誓い合ったのもつかのま、かなしい破局をむかえる話はあまりにも有名であり、現代でもなお広く翻訳翻案が行われている。文庫化されなかった福田恆存訳による、世界恋愛悲劇の代表的傑作の登場。
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4.0文章を書くというのはどういうことか。現代における文章とはどのようなものか、また、その望ましい姿とは。――森鴎外・夏目漱石など明治の作家から、安部公房・大江健三郎・井上ひさしら現代作家まで、豊富な文例をあげながら、近代百年の口語文の歴史のあとを辿る。文章を素材にした近代日本文学史であると同時に、文章表現の心構えを分りやすく説いた、万人のための文章講座。
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3.8“歌聖”柿本人麻呂――宮廷権力と密接な関係にあった歌人が高らかに謡いあげたのは無邪気な叙景歌にすぎなかったのか? わが国最古の歌集『万葉集』の成立にメスを入れた時、初めて見えてきた、もうひとつの風景。韓国語・漢語を媒介にして古歌を読み解くことで「ますらをぶり」の歌風は大胆な変貌を遂げた。人麻呂の生涯を辿りつつ、しなやかな日本語研究への道を拓く問題の書。
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3.8七草は引き算の魔女を知っていますか――。夏休みの終わり、真辺由宇と運命的な再会を果たした僕は、彼女からのメールをきっかけに、魔女の噂を追い始める。高校生と、魔女? ありえない組み合わせは、しかし確かな実感を伴って、僕と真辺の関係を侵食していく。一方、その渦中に現れた謎の少女・安達。現実世界における事件の真相が、いま明かされる。心を穿つ青春ミステリ、第3弾。
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3.5人は「たかが野球」と言うかも知れない、だが僕にとっては「されど野球」だった――。かくも騒がれたあの「空白の一日」とは何だったのか。ユニークな父のこと、今も記憶に残るマウンドでの一球、そしてわが家族のこと……。不世出の投手江川卓が、その半生、短くも波瀾に満ちた九年のプロ野球生活を、華やかなスポットライトの届かなかった部分まで余すところなく語る。
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-アアアア、モウモウこんないい事は。もっと上の方を突いて。――百花繚乱、爛熟の江戸庶民文化は傑作官能小説をあまた生み落とす。直截な表現、大胆な性描写、エロティックな春画の挿絵……、抱腹絶倒のウラ江戸文化。僅かに現存する秘蔵のコレクション『恋のやつふぢ』『閨中膝磨毛』『笑本春の曙』等、珍本稀本41作を第一人者がわかりやすく紹介する、読んで楽しむ“おとなの絵本”。
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4.0田中金脈追及のさなかにガンに冒され、わずか半年後、38歳の若さで世を去ったルポライター児玉隆也。田中退陣の導火線となった「淋しき越山会の女王」、水俣病裁判の根源を企業の成立過程にまでさかのぼって探った「チッソだけが、なぜ」をはじめ、児玉が地を這うような取材と、無名の人々への温かい眼差しとを武器に書き残した、数々のルポルタージュから珠玉の9編を収録する。
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-真珠湾攻撃、文学者愛国大会、シンガポール陥落、「得能物語」出版、ガダルカナル戦、山本司令長官戦死、学徒戦時動員法――昭和を代表する文学者である伊藤整が、大学ノート18冊にわたって記した日記である。本書は著者の没後、昭和58年に刊行された。第一巻には、昭和16年12月1日から昭和18年6月30日までの日記が収められている。
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3.5美術館から時価20億円の絵画が盗まれた。学芸員に容疑が掛かるなか、その妹と親しい大学生・城戸友彦は力になりたいと、神楽坂の路地裏に佇む探偵事務所を訪れた。慇懃無礼(いんぎんぶれい)な青年所長が提示した依頼料はなんと3000万円。払えるはずもない額の代償に、その日から仲間になる友彦。狼の如く悪党を追いつめる彼らと共に闇の組織に潜入するのだが――男4人が挑む超弩級ミッション開幕!
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5.0升田幸三、大山康晴両巨星の死、米長邦雄の50歳にしての名人位獲得劇、そして羽生名人の誕生など、'90年から'94年にかけての激動の将棋界をつぶさに実況中継する。歴史に残る数々の名勝負に留まらず、「恐がられるようでなければ勝負に勝てない」「弱みを握られたらお終い」ほか、興味深い盤外勝負も満載。一般の社会以上に人間くさい天才棋士たちの、知られざる日常を軽妙に映し出す。
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-シャーロック・ホームズ物語の作者、サー・アーサー・コナン・ドイルの自伝。エディンバラ大学を卒業して眼科医となったドイルは、27歳のとき「緋色の研究」を書き、以後、長編4、短編56のホームズもののほか、歴史小説、スポーツ小説なども執筆。その生い立ち、家庭、交友から、ボーア戦争への参加や晩年の心霊研究まで、本書はホームズ・ファンの興味をそそらずにはおかない。
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4.0太平洋戦争末期、劣勢の戦局を挽回すべく、ビルマから東インド・インパールへの侵攻作戦が強行された。多くの人命の損失を招き、日本陸軍史上有数の悲惨な戦いとなったインパール作戦を枠組みに、主力部隊・祭兵団歩兵第六十連隊の行動に焦点をしぼって、その軌跡を忠実にたどる。風化してゆく戦争の現実と、激戦地におかれた兵士たちの人間的真実を描きとどめた入魂の戦場小説。
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4.1『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』etc……ジブリはなぜ常に予想を超えるヒットを生みだし続けることができたのか。そこには作品の力に加え、プロデューサーである著者と、仲間たちの力があった。「宣伝の本質は仲間を増やすこと」という思想の下、監督と激論を交わし、企業を巻き込み、駆けずりまわり、汗まみれになって体得してきた経験則とは――。秘話満載で綴る、三〇年間の格闘の記録。
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4.0日本語はスリリングな情報と知られざる歴史の宝庫である。漢字は何字覚えればよいか? 「四」が嫌われる本当のワケは? 生前の「藤原不比等」が「プディパラ(の)プピチョ」? 母は「パパ」と呼ばれていた? 遣唐使やザビエルの通訳は誰? 「ら抜き言葉」を使った文豪は? 知るほどに日本語が面白くなる。漢字、発音、文法、歴史について、思わず他人に話したくなる薀蓄(うんちく)を凝縮。読者を「日本語通」への道に誘(いざな)う一冊。
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3.8いらいら。むかむか。もやもや。気になると止まらない。この世は「不適切な日本語」で溢れている。「私たち入籍しました」のどこが間違いか? 平板アクセントがなぜ急増しているのか? 「元気をもらう」のどこが陳腐か? ある時は研究者に取材し、ある時は関係者のもとに出向き、さらにある時は居酒屋で熱論を交わし……喋りのプロが持ち前の粘着質を存分に発揮、笑いと共感と納得に満ちた「日本語偏執帳」。
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