海外ミステリー作品一覧

  • メグレとベンチの男
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    繁華街に近い袋小路のような路地で中年の男が背後からナイフで刺されて死んでいた。残っていた財布から身元はすぐに割れた。近郊の町からパリに通う倉庫係だった。だが死体置き場まで確認にやってきた妻は、遺体のつけている「茶色い靴も赤いネクタイも」覚えがなかった。男は勤め先がとっくに倒産したのに、妻には何も言わず、以前と同じようにして毎日パリへ通勤していたのだ。しかも、男が昼日中、所在なげにベンチに腰掛けていた姿も目撃されていた。いったいこの男は何をして暮らしていたのか。

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  • メグレの途中下車
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    メグレはボルドーで開かれた国際警察会議に出席した。帰りがてら、彼はむかしナントの大学で医学の勉強をしていたときに同じ下宿にいて仲良くなったシャボを訪ねてみようという気になった。シャボはヴァンデ県の小さな町フォントネイで判事をしていた。町はつい最近起きた二件の殺人事件で不安に包まれていた。旧家のあるじの義兄が殺され、ついで一人暮らしのばあさんが殺されたのだ。それは単にそれだけのことでメグレには何の関係もなかった。だが彼が町に着くとすぐに第三の殺人が発生した…メグレは否応なく小さな地方の町の特異な事件に巻き込まれていく。

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  • 男の首
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    その男は二人の女性を殺害した容疑で死刑を宣告され、刑務所に収容された。状況証拠は圧倒的に不利だったが、メグレの勘では「白」だった。やがて死刑囚のもとに脱獄を手引きする手紙が届けられる。男は疑いつつも誘いに乗る。メグレは司法当局を説き、みずからの名誉と職とを賭けて、「泳がせてみる」という大ばくちを打ったのだ。だが、まったく凡庸としかみえなかった男は、まんまとその裏をかいて行方をくらました。しかも、翌日の新聞には、「警察と司法とがぐるになって仕組んだ芝居だった」という暴露記事まで掲載された。メグレはあせった。もち時間は少なかった……

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  • メグレ夫人の恋人
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    メグレ物のなかでも、ずばぬけておもしろい中長編集『メグレ、最新の事件簿』から秀作9編を選んでおくる。「メグレ夫人の恋人」では、メグレ夫人が事件の発覚を予測し、いざ事件が起こると家庭から飛び出してメグレ顔負けの名探偵ぶりを発揮する。「殺し屋スタン」は数あるメグレ物中編のなかでも、おもしろさが光る作品。

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  • メグレと深夜の十字路
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    保険代理人ミショネの自宅車庫から自慢の新車が消え、かわりに隣人アナセンのおんぼろ車が放置されていた。アナセンの車庫で発見された新車の運転席には、至近距離から胸を撃たれた宝石商ゴードバーグの死体があった。パリ近郊の《三寡婦(かふ)の十字路》を舞台に、重厚で、異様な雰囲気と、強烈なサスペンスが盛り上がるメグレもの初期の傑作。

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  • メグレと老外交官の死
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    七十八歳の元外交官サン=ティレール伯爵が自宅書斎で数発の銃弾を浴びて即死した。至近距離からの一発が脳頭蓋を吹っ飛ばす致命傷であった。外交上の政治的事件か、恋愛問題か、遺産相続問題か? ミステリーのタブーに挑戦したシムノンの力作は意外な結末をとげる。

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  • メグレ氏ニューヨークへ行く
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    ロワール河畔の別荘で、夫人とともに定年退職後の静かな生活を送っていたメグレ。そこへ突然、アメリカの大富豪の息子が訪れ、極秘の調査を依頼した。この青年の懇願で、ニューヨークへ旅立ったメグレは……

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  • メグレと宝石泥棒
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    宝石泥棒の陰の黒幕とメグレが目星をつけていたマニュエルが自室で銃殺された。車椅子のマニュエルは、若い情婦アリーヌを使って組織を操っていた。密室殺人と連続宝石泥棒の謎に挑むメグレ……

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  • メグレと首なし死体
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    サン・マルタン運河からあがった男のばらばら死体。首だけが発見できない死体の身元確認に奔走するメグレの前に、パリの片隅でひっそりと暮らす居酒屋夫婦の意外な過去が浮かびあがる。メグレもののなかでも一、二を争う傑作!

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  • メグレと口の固い証人たち
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    ガール河岸の今は傾きかけている老舗(しにせ)のビスケット会社。その当主が深夜、自室で胸を撃たれて死んだ。荒れすさんだ広壮な屋敷・事務所に細々と暮らす一族は、だれひとり、銃声を聞かなかったという。メグレは執拗にそのことにこだわった。

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  • メグレと殺人者たち
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    ひっきりなしに電話でメグレに救助と保護を求めた正体不明の男は、コンコルド広場で無惨な他殺体で発見された。死者の妻の名はニーヌ、胃の中には鱈(たら)料理……数少ない手がかりを懸命に追うメグレ。トーマ・ナルスジャックがメグレシリーズの最高作と激賞した傑作。

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  • 奇巌城
    5.0
    深夜、ジェーブル伯爵の館に賊がはいる。二人の男が何かを持ち去る姿が目撃され、ついで格闘とうめき声が…伯爵の秘書が殺害され、逃げる三人めの男は傷つき逃走する。だが、逃げ場のないはずの邸内から、男は影も形もなく消えていた。これをルパンの犯行と見抜いたのは、新聞記者としてまぎれこんだ高校生のボートルレだった。ルパン対天才少年の戦いはノルマンディーのエトルタを舞台にクライマックスへ。ロマン香るルパンの名編。

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  • 水晶の栓
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    パリ郊外のドーブレック代議士の別荘に押し入ったルパン。高価な美術品を奪う計画は成功したかにみえた。だが、事態は急変、ルパンは手下を置き去りにして命からがら逃走するはめに。この手下どもはその屋敷で、何やら別の品物を物色し、それをめぐって取っ組み合いの喧嘩まで繰り広げた。ルパンはそれを奪って逃走したが、家に帰り着いてから見てみると、それは水晶でできた水差しの栓にすぎなかった。だが一夜あけたとき、マントルピースの上に置いた栓は跡形もなく消えていた!……水晶の栓をめぐって複雑にからみあう謎また謎、ルパンは政治陰謀と裏切りの渦中にいやおうなく巻き込まれ、最大の強敵に立ち向かう。危うしルパン! 「水晶の栓」はルパン長編ものの最高傑作のひとつ。

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  • オルヌカン城の謎
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    新婚のポールとエリザベートは、独仏国境ちかくに建つ、エリザベートの父の館(オルヌカン城)へと旅する。だが、館の中の閉ざされた一室で見せられたエリザベートの母の肖像は、忘れもしないポールの父親を殺した女の肖像ではないか! 苦悩にさいなまれるポールはエリザベートと別れ、おりしも勃発した第一次大戦の戦場へ。だが運命は再びポールを謎を秘めたオルヌカン城へと導く。謎のHERMの文字、ヘルマン参謀なる奇怪な人物、囚われのエリザベート、戦場を舞台にくりひろげられる冒険活劇。作者ルブランはルパンも登場させて、読者サービスも忘れない。

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  • 孤独なスキーヤー
    -
    第二次世界大戦の復員兵ブレアは、映画監督になった元上官と偶然再会し、奇妙な依頼を受ける。イタリア北部、ドロミテ・アルプスの奥地にある山荘へおもむき、出入りする人物を見張ってほしいという。ブレアは礼金ほしさに即座に受諾する。だが山荘では怪事件が頻発、ブレアは死の危険にさらされる。ナチ戦犯が所有していたというこの山荘には、どんな秘密があったのか? 勇壮なスキー・アクションを描く冒険小説。

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  • ガラスの鍵
    5.0
    市政を腐敗させるボス同士の争いの渦中におこった奇怪な殺人事件。害者は上院議員の息子であった。謎を解こうと奮闘する賭博者ネド・ボウモン……非情な世界を活写するハードボイルドの名作。作者ハメットが自作のうちでいちばん愛好するとのべた作品でもある。

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  • ライラック・ホテルの怪事件
    3.5
    友人が婚約者と一緒にオープンする〈ライラック・ホテル〉に招待された、ナンシーとヘレン。ところが、カヌーを漕いで向かう途中、不審な男にカヌーを引っくりかえされてしまう。思わぬ災難にびっくりのふたり。だが、不審な出来事はそれだけではなかった。オープン前のホテルでは、幽霊がでるからと従業員が辞め、ナンシーたちのコテージは放火される。一方、ナンシーの留守宅は盗難にあい、さらにはナンシーの偽者が出没、勝手に買いものまでしているらしい。いったいなにが起きているのか? 犯人の目的は? 大好評、少女探偵シリーズ第4弾。

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  • バスカヴィル家の犬
    4.2
    急死したサー・チャールズ・バスカヴィルの死体のそばには、巨大な犬の足跡があった。ダートムアのバスカヴィル家に伝わる魔犬伝説は、ほんとうなのか? 遺産相続人サー・ヘンリーの依頼で、ホームズは捜査を開始する。はたして、先に現地に乗りこんだワトスンを待ち受けていたものは? これまで何度も映画化された、最も有名で人気のある長編。

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  • ビッグ・ノーウェア(上)
    4.0
    1950年、正月――共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官アップショー。アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか? 傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く<暗黒のLA四部作>第2作。
  • パズル・パレス(上)
    3.6
    史上最大の諜報機関にして暗号学の最高峰、米国家安全保障局のスーパーコンピュータ〈トランスレータ〉が狙われる。対テロ対策として開発され、一般市民の通信をも監視可能なこの存在は決して公に出来ない国家機密だった。が、この状況に憤った元局員が、自ら開発した解読不可能な暗号ソフトを楯に〈トランスレータ〉の公表を迫る。個人のプライバシーか、国家の安全保障か。情報化時代のテロをスリリングに描いたスリラー。
  • ロスト・シンボル(上)
    4.0
    世界最大の秘密結社、フリーメイソン。その最高位である歴史学者のピーター・ソロモンに代理で基調講演を頼まれたラングドンは、ワシントンDCへと向かう。しかし会場であるはずの連邦議会議事堂の〈ロタンダ〉でラングドンを待ち受けていたのは、ピーターの切断された右手首だった! そこには第一の暗号が。ピーターからあるものを託されたラングドンは、CIA保安局局長から、国家の安全保障に関わる暗号解読を依頼されるが。
  • 寝台特急「日本海」殺人事件
    5.0
    青森から大阪まで。日本海沿いをひた走る寝台特急で専務車掌が絞殺された。事件の鍵を握るのは5年前に車中で出産した若い女性。その足跡を辿ると、男女が続けて不審な死を遂げていることが判明。おまけに当人らしき女性は越前岬から投身自殺したという。強烈な謎とサスペンス、十津川の推理が冴えわたる! (講談社文庫)
  • 007/薔薇と拳銃【井上一夫訳】
    4.0
    英国秘密情報部の腕利きエージェント、007ことジェームズ・ボンド。祖国の平和と安寧のため、世界を股にかけて危険な任務を遂行する。パリ郊外の静かな森に隠れ潜むソ連の情報機関を破壊する「薔薇と拳銃」、ジャマイカで荘園主夫妻を殺害した、凶悪なナチの残党の男を暗殺する「読後焼却すべし(フオー・ユア・アイズ・オンリー)」、ローマからベニスに通じる麻薬密輸ルートを追跡する「危険」、セーシェル諸島のサンゴ礁を舞台に、アメリカ人の富豪の死を描いた「珍魚ヒルデブランド」、植民地総督がボンドに語る、一組のカップルの数奇な運命「ナッソーの夜」の全5編を収録。
  • 夕暮れをすぎて
    3.8
    巨匠キングが贈る不思議と感動の物語 ごく普通の人々の人生に訪れる不思議。切ない悲しみの待つ結末、あるいは血の凍るような恐怖。巨匠の才能を堪能できる最新短篇集
  • ラヴクラフト全集1
    3.9
    20世紀アメリカが生んだ鬼才、幻想と怪奇の作家、ラヴクラフト。彼の想像力の産物であり彼自ら病的なまでに憑かれていたクトゥルフ神話が怪しく息づく代表作「インスマウスの影」と「闇に囁くもの」。デラポーア家の血筋にまつわる恐るべき秘密を描いた「壁のなかの鼠」、彼の知られざる一面を垣間見せる異色作、ブラックユーモアの「死体安置所にて」の全4編を収録。深遠な大宇宙の魔神の呼び声が、読者を太古の昔から永劫の未来につづく暗黒世界のとりこにすることはまちがいない。

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  • シャーロック・ホウムズ 空き家の冒険
    5.0
    宿敵との決闘で滝つぼに消えたホウムズが、3年ぶりに姿を現わし、ワトスンと再会する「金ぶちの鼻めがね」つぎつぎに壊されるナポレオンの像の謎を解く「6つのナポレオン像」など、5編を収める。

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  • シャーロック・ホウムズ 最後の事件
    4.0
    ホウムズが初めて手がけた事件の思い出という形で書かれた「グロリア・スコット号」ほか、「マスグレイヴ家の式辞」「海軍条約事件」など5編を収める。宿敵モーリアーティ教授との決闘を描いた「最後の事件」では、ホウムズが教授とともにライヘンバッハの滝つぼに姿を消す-歴史小説の香りもただよわせる短編集。

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  • 暗殺のジャムセッション
    3.5
    冷戦の最前線西ドイツでスパイ戦争に巻き込まれたマッコークルは、無事に帰国し、連れ帰った恋人フレドルと結婚してワシントンに〈マックの店〉を再開した。そこに突然、かつての相棒パディロが転げこんできた。元共同経営者にして腕利きスパイ兼殺し屋のパディロは、潜伏先の西アフリカから脱出してきたのだ。某国の首相暗殺を依頼され、それを断わったことからトラブルになったという。だが暗殺の依頼者たちは、何としてもパディロに暗殺を実行させるべく、卑劣な手段に訴えてきた……謀略と裏切りと追跡が交錯するなか、暗殺計画の歯車を止められるか?
  • 闇の奥
    3.9
    船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツの最期の言葉と、そこでマーロウが発見した真実とは? 著者自身の強烈なコンゴ体験をもとにアフリカの奥地への苛烈な旅を描き、文明社会の価値観を問うた20世紀最大の問題作を、リーダブルな新訳で!
  • 招かれざる客
    4.0
    外には深い霧が漂っていた。電話を借りるためランゲート館に入ってきたスタークウェッダーはそこで異様な光景をみた。館の当主が椅子にうずくまり、そのかたわらでは夫人が拳銃を握っていたのだ。やがて当主の奇行とその周囲の人間たちの悪意が明らかに……奇怪さが醍醐味のオリジナル戯曲。

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  • コリーニ事件
    4.3
    67歳のイタリア人、コリーニが殺人容疑で逮捕された。被害者は大金持ちの実業家で、事務所を開いたばかりの新米弁護士ライネンは国選弁護人を買ってでる。だが、殺されたのはライネンの亡くなった親友の祖父だったと判明する。知らずに引き受けたとはいえ、少年時代に世話になった恩人を殺した男を弁護しなければならない――。苦悩するライネンと、被害者遺族側の辣腕弁護士マッティンガーが法廷で繰り広げる緊迫の攻防戦。そして裁判で明かされた、事件の驚くべき背景とは。刑事事件弁護士の著者が研ぎ澄まされた筆致で描く、圧巻の法廷劇!/解説=瀧井朝世
  • 罪悪
    4.0
    ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。何不自由のない暮らしを送る主婦が続けてしまう万引き。麻薬密売容疑で逮捕された孤独な老人が隠す真犯人。――弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。刑事事件専門弁護士の著者が、現実の事件に材を得て描きあげた15の奇妙な物語。世界各国を驚嘆せしめ、2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた『犯罪』を凌駕する至高の連作短篇集!/解説=杉江松恋
  • 犯罪
    3.8
    一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の末っ子。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。――魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。高名な刑事事件専門の弁護士である著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描き上げた珠玉の連作短篇集。クライスト賞ほか文学賞三冠、2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた傑作。単行本より改訂増補された最新決定版!/解説=松山巖
  • 夜がはじまるとき
    3.8
    これぞ物語の愉しみ! 巨匠の才能のすべてがここに 死の床にある父を見舞った私が出会った少女。彼女の持つ不思議な力とは……静かな感動を呼ぶ「アヤーナ」他全6篇収録の短篇集
  • 木曜日だった男 一つの悪夢
    3.7
    この世の終わりが来たようなある奇妙な夕焼けの晩、十九世紀ロンドンの一画サフラン・パークに、一人の詩人が姿をあらわした。それは、幾重にも張りめぐらされた陰謀、壮大な冒険活劇の始まりだった。日曜日から土曜日まで、七曜を名乗る男たちが巣くう秘密結社とは何なのか? そしてミスター木曜日とは誰なのか? 探偵小説にして黙示録でもある、幻想ピクニック譚、胸躍る新訳でついに登場!
  • ライジング・サン
    -
    日本企業ナカモトがロサンジェルスに建てた超高層ビルで、美人モデルが殺された。緊急連絡を受けた渉外担当官のスミス警部補は、日本人絡みの事件に豊富な経験を持つコナー警部とともに現場へ急行する。しかし、ナカモトの現場責任者イシグロは、なぜか強硬に捜査を拒む。しかも、犯行時の現場が映っているはずの警備用ビデオテープは、何者かに持ち去られていた――センセーショナルな反響を呼ぶ日米経済摩擦ミステリ。
  • 勝利
    3.7
    レース場で起きた惨劇に観客たちは凍りついた。目の前で騎手が落馬し、馬に押しつぶされて死亡したのだ。友の突然の死に、哀しみにくれるガラス職人のローガンだったが、まもなく彼のもとに謎のビデオテープが届く。それは友が彼に遺したものだった。だが、押し入った何者かにより、テープが強奪されてしまう!
  • 烈風
    3.3
    気象予報士のペリイは、同僚とカリブ海でハリケーンの“目”の中を飛行する冒険に挑んだ。だが、“目”から出る時、強風に揉まれて飛行機は海上に不時着、ペリイは嵐の海に投げ出された。漂流の末、彼は無人島にたどり着くが、廃屋の金庫の中で奇妙な物を発見する。しかも、やがて銃を携え奇妙な服に身を包んだ一団がやってきた。九死に一生を得てイギリスに戻った彼は、真相を解明すべく陰謀の渦中へと踏み込んでいく。
  • トランプをめくる猫
    3.0
    〔トラ猫ミセス・マーフィ〕騎手が誰かに刺し殺されたの。心臓をトランプの上から貫かれて――競馬大会で起きた殺人事件に居合わせたコーギー犬は、ミセス・マーフィに語った。コカインや遺産相続といった単語が人間たちの間で囁かれるなか、名探偵を自認するトラ猫は目撃証言を求めて鼠との協定締結に乗り出す!
  • 散歩をこよなく愛する猫
    4.3
    クロゼットの町は大騒ぎになっていた。町をあげて南北戦争の戦闘を再現する歴史イヴェントの開催が近づき、誰もがその準備に奔走しているのだ。騒然とした雰囲気のせいか、それまでは目立たなかった微妙な人間関係までが話題にのぼる。そして迎えたイヴェント当日、再現劇では発射されないはずの実弾が人間に射ちこまれた!右往左往する人間たちを尻目にトラ猫ミセス・マーフィ率いる動物探偵団が事件解決に乗り出した!
  • アルバムをひらく猫
    3.8
    高校卒業から20年。記念の同期会が近づき、ハリーたちは準備に奔走中。そんなある日、同期生たちに謎めいた手紙が届く。そこには「あなたは決して老いない」というメッセージのみが。単なるいたずらだと一笑に付すハリーだったが、賢いトラ猫のミセス・マーフィは不吉な予感を覚える。はたせるかな、在学中に人気者だった男が射殺される事件が起き、同期会には暗雲が……人間たちにはまかせられない! 動物探偵団始動!
  • 横断
    4.3
    〔競馬シリーズ〕名馬や馬主を乗せてカナダ各地の競馬場を巡る大陸横断競馬列車。英国ジョッキイ・クラブの保安部員ケルジイは、内偵中の馬主を追ってこの特別列車に乗り込んだ。車上の邪悪な陰謀に孤独な闘いを挑むケルジイ。ロッキイ山脈と大いなる危険に向かって、サスペンスが鉄路を走る!
  • 連闘
    4.7
    〔競馬シリーズ〕敬愛するカシリア王女が危機に――夫が、銃器製造の分野に進出を狙う会社の共同経営者に脅迫を受けているという。その男の手から夫妻を救い出すため、キットは再び立ち上がったが、敵はすでに彼の身辺にまで卑劣な罠を……『侵入』の主人公が揺れる恋のなかで挑む新たな闘い!
  • 配当
    3.7
    〔競馬シリーズ〕物理教師ジョナサンは、ある日友人からひそかに三本のコンピュータのテープを渡された。数日後、その友人は事故死し、ジョナサンも命を狙われる……テープには、三回に一回は当たるという驚くべき確率の勝馬予想システムが組み込まれていたのだ。テープをめぐる熾烈な争奪戦を新機軸の構成で描く。/掲出の書影は底本のものです
  • 反射
    4.2
    〔競馬シリーズ〕交通事故で死んだ競馬写真家の自宅に、二日連続で強盗が押し入った。いったい何の目的で? 彼の遺した大量のフィルムを手にしたアマチュア写真家で騎手のノアは、自らの知識を駆使して、そこに潜む秘密の解明に挑んでゆく。複雑なパズルを解いたノアが目にした物は、驚くべき画像だった!/掲出の書影は底本のものです
  • 利腕
    4.7
    〔競馬シリーズ〕片手の敏腕調査員シッド・ハレーの許にまいこんだ昔なじみの厩舎からの依頼――所属の有力馬が、次々と原因不明のままレース生命を断たれるというのだ。調査に乗り出したハレーを襲ったのは、彼を恐怖のどん底へ突き落とす脅迫だった。『大穴』の主人公を再起用しMWA、CWA両賞を得た傑作/掲出の書影は底本のものです
  • 重賞
    4.3
    〔競馬シリーズ〕スコットの胸は、自分の迂闊さを悔やむ苦い想いでいっぱいだった。巨額の金を横領し続けていたという、調教師ジョディの背信が発覚するに及んで解雇をいい渡したところ、彼は復讐鬼と化した! スコットの愛馬を他の駄馬と掏り替えるという悪辣な手段を講じてきたのだ。そこに潜む黒い罠とは?/掲出の書影は底本のものです
  • 煙幕
    4.3
    〔競馬シリーズ〕不治の病に侵されたネリッサは南アフリカに所有する競走馬を甥に遺そうと決意した。しかし馬たちは最近不振を続け、財産としての価値が急速に失われつつあった。母親のように彼女を慕う俳優のリンカンは、かくて南アフリカへ飛ぶが、想像を絶する苦難と罠が待受けているとは予想もしなかった!/掲出の書影は底本のものです
  • 飛越
    4.3
    〔競馬シリーズ〕前任の厩務長も臨時雇いの厩務員も次々と行方不明となり、空輸中の馬が異様な興奮を示す――競走馬の空輸をめぐり何か恐るべき企みが遂行されている! 厩務長に身をやつしたヘンリイ伯爵は、かくて単身調査に乗り出していったが……競馬の世界に生きる男の孤独な戦いをサスペンスフルに描く。
  • 大穴
    4.3
    〔競馬シリーズ〕探偵社の調査員ハレーは脇腹に喰いこんだ弾丸のおかげで生き返った! かつて障害騎手だった彼は、事故で騎手生活を絶たれた瞬間から、死人も同然だったのだ。だが今や胸の中に怒りが燃えあがってきた! 傷の癒えたハレーは、競馬界にうごめく黒い陰謀に敢然と挑戦していった!
  • 興奮
    4.2
    〔競馬シリーズ〕最近イギリスの障害レースでは思いがけない大穴が十回以上も続出した。番狂わせを演じた馬には興奮剤投与の形跡が明白であったが、証拠が発見されなかった。そこにはどんなからくりがあるのか? 事件の解明を依頼された牧場経営者ロークは、厩務員に身をやつして、黒い霧の調査に乗り出した!
  • 度胸
    4.4
    〔競馬シリーズ〕アート・マシューズはイギリスでも有数の競馬騎手だった。その彼が自殺した。それも競馬場の下見所の中央、観衆の面前で。半狂乱に陥り、おちぶれ、あるいは死んでゆく騎手たち――彼らを恐怖のどん底に追いやる。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞
  • 本命
    4.1
    〔競馬シリーズ〕濃霧をついて、蹄鉄のぶつかりあう音が響く。本命馬アドミラル号はただ一頭先頭を切り、最後の障害を飛越すべく態勢を整えていた。完璧な跳躍。宙に舞い、落ちた。騎手ビルは死んだ。事故なのか?  ビルの親友アラン・ヨークはその疑いに抗し切れず、事件の謎に挑んでいった!
  • 愛と疑惑の間に(小学館文庫)
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 実業家ストロードの人生は喜びに満ち溢れていた。容貌に自信がなく、一度の離婚で懲りている孤独な彼を虜にしたのは、美人モデルのエレインだった。だが病に冒され、声を失った彼は、献身的に仕える貞淑な彼女を愛するあまり、妻が自分以外の男を愛し、自分を殺害しようとしていると妄想を抱き、密かに日記にそれを記していた。ところが、ある日…。ハリウッド随一の女性脚本家が描く、サスペンスに満ちた愛のミステリ。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】
    4.2
    ミステリ史上最大にして最高の名探偵シャーロック・ホームズの推理と活躍を、忠実なる助手ワトスンが綴るシリーズ第1短編集。ホームズの緻密な計画がひとりの女性によって破られる「ボヘミアの醜聞」、赤毛の男を求める奇妙な団体の意図をホームズが鮮やかに解き明かす「赤毛組合」、妻の眼前で夫が消え去った不思議な事件「くちびるのねじれた男」、閉ざされた部屋での怪死事件に秘められたおそるべき真相「まだらの紐」など、いずれも忘れ難き12の名品を収録する。/収録作=「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」「花婿の正体」「ボスコム谷の惨劇」「五つのオレンジの種」「くちびるのねじれた男」「青い柘榴石」「まだらの紐」「技師の親指」「独身の貴族」「緑柱石の宝冠」「ぶなの木屋敷の怪」「解題/戸川安宣」

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  • 帝王死す
    4.0
    ある島を買い取り、私設の陸海空軍を有するベンディゴ帝国に君臨する軍需工業界の怪物キング・ベンディゴ――彼のもとに舞いこんだ謎の脅迫状の調査を求められ、クイーン父子はニューヨークから拉致された……はたして脅迫状の正体とは?そして父子の眼前で起こった不可能犯罪の秘密!
  • 断崖の骨
    3.8
    スケルトン探偵、イギリスで複雑怪奇な事件に挑む   楽しいはずの新婚旅行がだいなしだった。新妻のジュリーとイギリス南西部の風光明媚な地を訪れたギデオン・オリヴァー教授は、またもや事件に巻き込まれてしまった。見学先の博物館から貴重な先史人の骨が盗まれ、続いて旧友が発掘中の遺跡で殺人事件が起きたのだ。ギデオンは調査を進めるが、やがて死の危機に……骨を手がかりに事件を解決するアメリカの名高きスケルトン探偵が、伝統の国イギリスで複雑な謎に挑む会心作
  • ダブル・ダブル
    3.5
    エラリイ・クイーンが懐かしのライツヴィルに赴いた時、すでに三つの謎があった…… “町の隠者”の病死、 “大富豪”の自殺、そして “町の呑んだくれ”の失踪。だがこれは、来るべき連続殺人の単なる発端にすぎなかった!古い童謡に憑かれたように犯行を重ねる殺人鬼に、さすがのクイーンもなす術がなかった!
  • シャーロック・ホームズの復活
    4.5
    前作「最後の事件」で稀代の悪漢モリアーティ教授とともに滝の泡と消えたかに見えたホームズは、ここによみがえった。死んだはずのホームズがいかに生き返ったかを明らかにする「空家の怪事件」を始め、ドイル短篇の白眉ともいうべき「ノーウッドの建築業者」「金縁の鼻眼鏡」等13の珠玉作を収録。
  • 四つの署名
    5.0
    シャーロック・ホームズの元に現れた、美しい依頼人。彼女の悩みは、ある年から毎年誕生日に大粒の真珠が送られ始め、なんと今年、その真珠の送り主に呼び出されたという奇妙なもので・・・・・・。
  • シャーロックホームズの冒険
    4.3
    ホームズに始まりホームズに帰るといわれ、名探偵の代名詞ともなったシャーロック・ホームズ。本書は、世紀末のロンドンに繰り広げられるそのホームズの痛快無類の冒険の魅力を伝えた第一短篇集である。名作の誉れ高い「ボヘミア国王の醜聞」「赤毛連盟」「まだらの紐」等12篇を収める新訳決定版!
  • コフィン・ダンサー 上
    3.8
    現代米国ミステリの最高峰にして、故・児玉清さんのもっとも愛した作家、J・ディーヴァー。本作は彼の代表作「リンカーン・ライム」シリーズの、『ボーン・コレクター』に続く第2弾。FBIの重要証人が殺された。四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムは、「棺の前で踊る男(コフィン・ダンサー)」と呼ばれる殺し屋の逮捕に協力を要請される。巧みな陽動作戦で警察を翻弄するこの男に、ライムは部下を殺された苦い経験がある。今度こそ……。ダンサーとライムの知力をつくした闘いが、今始まる。
  • エル ELLE
    3.0
    〔映画化原作〕女性経営者のミシェルは、ある夜、覆面の男に襲われる。犯人は近くにいるようだ。元夫、仕事相手、愛人、隣人の誰もが疑わしい。彼女は犯人探しをはじめ、色香と知性で彼らを問い詰めていく。やがて明らかになる衝撃の真相、そして恐るべき彼女の本性。
  • 恐怖の冥路
    -
    恋におち、ハバナへ逃れた人妻イヴと放浪者ビルの二人には、過酷な運命が待っていた。イヴが場末の酒場で何者かの手で刺殺され、証人がビルが犯人と名指ししたのだ。彼は追手をのがれ、迷路のような貧民窟へと逃亡した。たったひとりで、奪われた恋の復讐を誓いつつ! サスペンスの名手が描く恋と復讐の逃避行。
  • デセプション・ポイント(上)
    4.0
    国家偵察局員レイチェルの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職と争っている対立候補は、なんと彼女の父だった。選挙戦はNASAに膨大な予算を費やす現政府を非難し、国民の支持を集めている父が有利に進めていた。そんなある日、レイチェルは直直に大統領から呼び出される。NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめてきてほしいというのだが……。
  • 奇商クラブ
    3.2
    優れた法曹家でありながら法廷で発狂し、今は隠棲しているバジル・グラントと友人たちは、善良な大佐を見舞う恐ろしい陰謀や、奇妙な拉致事件の被害者となった牧師が語る信じ難い体験談などに接するうちに、あるクラブの会員たちと出会う。会員は既存のいかなる商売のバリエーションにもあたらない「完全に新しい商売」を発明し、それによって生活を支えなければならない――この一風変わった結社は「奇商クラブ」と呼ばれていた。チェスタトンが〈ブラウン神父〉シリーズに先駆けて発表した六篇を新訳で贈る。/解説=小森収
  • ナンシーの謎の手紙
    4.0
    寒さで凍えそうな老いた郵便配達夫を見かねて、自宅であたたかいココアをふるまったナンシー。ところが親切があだとなり、玄関先に置いた配達中の手紙がまるごと盗まれてしまった。中にはロンドンからの謎の手紙や、父のカーソンあての書留も入っていた。ナンシーは手紙を取り戻すべく調査を開始する。一方盗まれた中にあった謎の手紙が、ナンシーと同姓同名の別人を捜しているとの内容だったことが判明。ふたつの謎をめぐり、おなじみベスとジョージの親友ふたりにボーイフレンドのネッドも加わって、ますます好調、少女探偵シリーズ第8弾。
  • ロマの血脈 上
    4.3
    シグマフォースのグレイ・ピアース隊長の目の前で一人の男性が射殺された。著名な神経学者であるその男性、アーチボルド・ポークは、致死量の放射線を浴びていた。デルポイの神殿が描かれた硬貨と、不思議な能力を持つ少女の手による絵を手がかりに、グレイたちシグマの隊員は、ポークの娘エリザベス、ロマの男性ルカとともに、インドへと向かう。一方、ロシアのウラル山脈で記憶を失った一人の男性が目を覚ました。彼は不思議な能力を持つ三人の子供から、「僕たちを救い出して」との依頼を受ける。その頃、ロシアではニコライ・ソロコフ上院議員とサヴィーナ・マートフ少将を中心に、チェルノブイリ原発を利用したロシア再興計画が進んでいた。その計画に参加させられていたのが、不思議な能力を持つ子供たちだったのだ。子供たちの能力を増幅させる人体実験には、シグマの存在を疎ましく思うアメリカのグループも関与していた……。
  • ユダの覚醒 上
    3.8
    独立記念日――シグマフォースのグレイ・ピアース隊長のもとに、かつて闘ったギルドの女工作員セイチャンが、重傷を負って助けを求めてくる。その直後、グレイたちはギルドのメンバーに襲撃された。グレイとセイチャンは、巻き込まれたグレイの両親と共に、命からがら逃げ出す。セイチャンは組織のある計画に反発し、抜け出してきたという。その計画とは、マルコ・ポーロと『東方見聞録』の謎にまつわるものらしい。一方、シグマのモンク・コッカリスとリサ・カミングズも、ある島で発生した奇病を調査するため向かった先で謎の集団から襲撃を受けていた。突如発生した人肉を欲するようになる奇病と「東方見聞録」から削除された空白の期間――真実を記した秘密の書――それらが解明される時、人類の内側に潜む大いなる謎が明らかになる……。
  • ナチの亡霊 上
    3.7
    デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたオークションで、チャールズ・ダーウィンの所有していた聖書が出品された。調査に訪れたシグマフォースのグレイソン・ピアース隊長は、謎の暗殺者に命を狙われる。同じ頃、ネパールの僧院で発生した奇病を調査していたドクター・リサ・カミングスは、狂気に支配された仏教僧とともに、同じ奇病に感染したシグマフォースのペインター・クロウ司令官を発見した。病気発生の隠蔽を図る謎の組織に捕えられた二人は、ヒマラヤ山中にあるグラニートシュロス(花崗岩の城)と呼ばれる施設に収容される。一方、南アフリカ共和国の動物保護区では、現地のズールー族の間に伝わる謎の怪物の目撃例が頻発していた。ヨーロッパ、アジア、アフリカで起こったこの三つの事件が一本の線で結び合わさる時、かつてナチス・ドイツの行っていた恐ろしい研究の正体が明らかになろうとしていた……。ハインリッヒ・ヒムラー、ヴェーヴェルスブルク城、ブラヴァツキー夫人、ルーン文字、カンブリア爆発、ヒマラヤのシャングリラ……この小説に記された歴史的事実の数々。
  • マギの聖骨 上
    3.8
    ドイツのケルン大聖堂で行われていたミサの最中、修道服姿の侵入者たちが出席者と司祭を斬殺した。犯人の目的は黄金や貴重な美術品ではなく、内部に保管されていた〈マギの聖骨〉だった。キリストの聖誕を祝いに訪れた東方の三博士の聖骨だ。聖骨を奪った襲撃者たちは、世界を一変させる力を手にする。事態の収拾に追われるヴァチカンは、ローマの国防省警察に所属するレイチェル・ヴェローナ中尉に調査を依頼。だが、彼らだけではこの奇怪な盗難と殺人事件に対処できない。そこで、米国国防省内の機密組織、シグマに応援の要請が届く。グレイソン・ピアースは、科学者と特殊部隊の隊員から成る即席のチームを編成し、奪われた聖骨の謎の解明に取り掛かる。彼らは暗い過去の歴史を暴きながら、古代の秘密が眠るアレクサンダー大王の遺跡へと向かう。その先には、神秘と恐怖のベールに包まれたドラゴンコートが待ち構えていた……。マギの聖骨──それは“生命の根源”を解き明かす唯一の鍵。科学とオカルトの境界線が破壊される時、人智の及ばぬ未知の絶対領域が姿を現す!
  • ウバールの悪魔 上
    3.9
    激しい雷雨に見舞われた深夜の大英博物館で起きた爆破事件により、一人の警備員が犠牲になった。博物館の学芸員のサフィア・アル=マーズ、サフィアの幼馴染みで大富豪のキャラ・ケンジントン、サフィアの元恋人の考古学者オマハ・ダンは、爆破事件がキャラの父の死の謎と関連があると知り、調査のためにオマーンの砂漠の失われた都市「ウバール」へと向かう。一方、米国の秘密特殊部隊シグマフォースのペインター・クロウ隊長も、爆発の陰に無尽蔵のエネルギーを持つ反物質が存在していることをつかみ、身分を隠してサフィアたちに同行する。だが、テロ組織ギルドも反物質を入手しようと狙っていた。ギルドがペインターたちに差し向けた刺客は、ペインターのことを公私ともに知り尽くした人物だった。〈シグマフォース〉原点の物語、遂に発売!砂漠は奪い、そして返す……【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 狩りのとき(上)
    4.3
    1971年ワシントンDC。二十二歳になる海兵隊所属ダニー・フェンはかの地ヴェトナムでの軍務をはたし本国へ帰還、退役まで一年余りとなっていた。その彼に海軍情報部の人間が接触して来た。ダニーと同じ隊に所属する一等兵の行動を監察し報告せよと言うのだ。彼は反戦活動家に情報を流していると言う。拒否すればヴェトナム送りと脅されダニーはしぶしぶ従うが、証言を求められると決然とそれを拒否した。再びヴェトナムに赴いたダニーは狙撃ティームに編入され、その上官が練達のスナイパー、ボブ・スワガーだった。
  • 極大射程(上)
    4.3
    隠遁生活を送るヴェトナム戦争の英雄、伝説的スナイパーのボブ・リー・スワガーのもとにある依頼が舞い込む。新たに開発された銃弾の性能をテストしてほしいというのだ。だが、それはボブを嵌める罠だった。恐るべき陰謀に巻き込まれ、無実の罪を着せられたボブは、FBI捜査官のニックとともに、事件の真相を暴き、陰謀の黒幕に迫る。愛と名誉を守るための闘いが始まる!

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  • アイス・ハント(上)
    3.8
    北極海を潜行中の米海軍調査潜水艦が、最新鋭ソナーで漂流する氷島の内部に廃棄された基地らしきものを発見した。モニターには多くの人間の死体と、何物かの蠢く影が映り込んでいた。やがて基地に秘められた米ソの恐るべき実験と陰謀の正体が明らかになり、地下に潜む驚くべき生物が目を覚ます。ここに、軍人、民間人、科学者を巻き込む、それぞれの人生と人類の未来をかけた闘いが始った!

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  • ザ・ウーマン
    3.7
    弁護士のクリスは森の中で半裸の女を見つけた。傷と垢にまみれた体、浮きでた筋肉、美しい乳房……。女の野性丸出しの姿にクリスは興奮を抑え切れない!鮮烈なデビュー作『オフシーズン』、続編『襲撃者の夜』のキャラクターを引き継ぎ、鬼才ケッチャムが気鋭のホラー映画作家ラッキー・マッキーとともに作り上げた衝撃作。

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  • ボーン・コレクター(上)
    3.8
    ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた……女はどこに!? NY市警は、科学捜査専門家リンカーン・ライムに協力を要請する。彼は四肢麻痺でベッドから一歩も動けないのだが……。ハンデをも武器にする、ニューヒーローが大活躍の傑作ジェットコースターミステリ。<リンカーン・ライム>シリーズ第1弾!
  • 待っていた女・渇き
    3.6
    八年前、卑劣な罠で新聞記者を追われた畝原は、以来探偵として一人娘の冴香を養ってきた。ある日、畝原は娘の通う学童保育所で美貌のデザイナー・姉川明美と出会った。悪意に満ちた脅迫状を送りつけられて怯える彼女の依頼を受けた畝原は、その真相を探りはじめたが--。畝原と姉川が出会う猟奇事件を描いた短編「待っていた女」と長篇「渇き」を併録した、感動のハードボイルド完全版。

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  • 1922
    3.6
    恐怖の帝王キングの最新作品集! かつて妻を殺害した男を徐々に追いつめる狂気。友人の不幸を悪魔に願った男が得たものとは。巨匠が描く、真っ黒な恐怖の物語を2編。
  • 007 白紙委任状(上)
    3.6
    いま世界最高のミステリ&サスペンス作家といえばジェフリー・ディーヴァーに間違いないでしょう。そのディーヴァーが、なんと007ことジェームズ・ボンドに挑んだ! それは2010年初夏に制作の発表が行われて以降、「Project X」というコードネームで呼ばれていた極秘プロジェクト。秘密厳守を誓約する文書に署名しないかぎり編集者も翻訳者も原稿を見ることが許されないという厳戒ぶりでした。殺しのライセンスを持つ史上最高のスパイの物語を、ディーヴァーは現代的なノンストップ・サスペンスに仕立て上げています。ヨーロッパから南アフリカ、そしてドバイへと世界を駆け巡る一大アクション巨篇! 2011年週刊文春ミステリーベスト10第4位。
  • ウォッチメイカー 上
    4.3
    ミステリ三冠達成(このミス1位、週刊文春ミステリー1位、日本冒険小説協会大賞〈海外部門〉)。これが現代アメリカミステリの最高到達点だ! “ウォッチメイカー”と名乗る殺人者あらわる。手口は残忍で、いずれの現場にもアンティークの時計が残されていた。やがて犯人が同じ時計を10個買っていることが判明。被害者候補はあと8人いる――! “人間嘘発見器”こと尋問の天才キャサリン・ダンス捜査官とともに、リンカーン・ライムはウォッチメイカー阻止に奔走する。2007年度のミステリ各賞を総なめにしたジェフリー・ディーヴァーの代表作。【リンカーン・ライムシリーズ第7作】
  • ビーンボール スポーツ代理人・善場圭一の事件簿
    3.2
    今シーズンオフのFAの目玉となったプロ野球投手・結城憲吾の代理人としてマスコミをにぎわす男、善場圭一。「選手の評価は年俸で決まる」と言い切るその姿勢は球界関係者から嫌われているが、悪役に徹して盾となることで、選手からは絶大の信頼を寄せられている。結城のFA交渉が大詰めを迎えたとき、善場はスポーツマネジメントの大手、グリーンパークのやり手女社長に呼び出され、ある依頼を受ける。それは、東都ジェッツの元4番打者、瀬司の行方を探してほしいというものだった――。『ノーバディノウズ』『球界消滅』で話題となった本城雅人が、ストーブリーグにおける陰の主役の知られざる実態をあぶりだしつつ、その裏に描かれる駆け引きを、プロ野球選手たちの身に降りかかった事件を通して描くスポーツミステリー! 【本書は、2011年に文藝春秋より刊行された『オールマイティ』を改題したものです。】
  • わが母なるロージー
    3.8
    『その女アレックス』のカミーユ警部、再登場 パリのあちこちに仕掛けられた七つの爆弾。犯人だと出頭した青年の狙いは何か? カミーユ警部と富豪刑事ルイが奔走する番外編。
  • 天使と罪の街(上)
    4.1
    悪魔からの挑戦状。探偵ボッシュと猟奇殺人犯の息詰まる頭脳戦。ロス市警刑事の私立探偵ボッシュは、仕事仲間だった友の不審死の真相究明のため調査を開始する。ネヴァダ州の砂漠では多数の埋められた他殺体が見つかり、左遷中のFBI捜査官レイチェルが現地に召致された。これは連続猟奇殺人犯、"詩人(ポエット)"の仕業なのか?そしてボッシュが行き着いた先には…
  • 二つの密室
    -
    つましく身を立てていたアン・デイはいつの間にか38になっていたが、願ってもない家政婦という職を得てグリンズミード家に入った。だが一見平和な家庭には思わぬ陰があった。病弱な妻は話のとおりだったが、夫には秘密の愛人があったのだ。典型的な三角関係が引き起こす不気味な雰囲気のなかで、若い家政婦アンは、夫婦間の微妙な空気を感じ、夫人の身を案じるが…アリバイ・トリックの巨匠クロフツが、趣向を変えて、密室トリックを創案した。一つは心理的、もう一つは物理的ともいえるトリックで、この二つが有機的に関連する殺人事件の謎に挑戦する。
  • 四つの凶器
    -
    ラルフは良家の令嬢マグダと婚約したばかりだが、気がかりなことがあった。恋仲になり別荘まで買ってやった娼婦ローズの存在だ。ローズが結婚の障害になることを心配した彼は、関係を穏便に清算するため、弁護士カーチスに頼んでブーローニュの別荘に出かけた。だが、ローズはベッドの上で、動脈に達するほどの傷を負って死んでいた。しかも部屋には4種類の凶器になりうるものが存在していた! いったいどういうことが起こったのか。奇怪な事件の謎にいどむ探偵バンコランが、持ち前のウィットとユーモアを見せて活躍する最後の長編。
  • 山師タラント
    -
    薬局の店員ジェームズ・タラントは野心家で、胃の薬をめぐる詐欺じみた行為によって、希代の成功者に成りあがった。だがことは思惑どおりには運ばず、行く手には死が待ち受けていた。犯人とみられる女性はあっけなく逮補され、いまや絞首刑の寸前にあった。だが、フレンチ警部は捜査の結果に不満だった。事実の連鎖に疑問があり、肝心のところが腑に落ちなかった。難事件であった。作者クロフツは本作で初めて法廷論争を展開する
  • 英仏海峡の謎
    -
    英仏海峡航路の汽船がドーバー海峡をフランスに向かう途中、漂流する一隻のヨットを見かけて停船した。調べてみるとヨットには、ふたりの男の死体と多量の血痕があった。ヨットは、その日倒産したモクスン証券会社の社長の船であり、死体は社長と副社長だった。会社の金庫からは百五十万ポンドの現金が紛失していることも、重役らが行方知れずになっていることも判明した。犯人は広い海のまん中で、こつぜんと姿を消していた。フレンチ警部の捜査は、次から次へと行き詰まり、事件は迷宮入りかと思われたが……。
  • エラリー・クイーンの新冒険
    -
    「冒険」が人気を博したのを受けて一九四〇年に刊行された短編集で、ここには9点の作品が収められている。なかでも最高の傑作は巻頭の「神の灯」という中編で、もとはディテクティブ・マガジンに一九三五年に発表され、そのあと本短編集に収められた。最後の4編は野球、競馬、ボクシング、フットボールと、スポーツがからむ殺人事件を扱っていて興味をそそる。
  • エラリー・クイーンの冒険
    -
    この作品はエラリー・クイーンがみずから編纂した最初の短編集で、一九三四年に刊行された。すでに「国名シリーズ」も区切りがつき、4編連作の「ドルリー・レーン悲劇シリーズ」も終わり、圧倒的な人気を博していた時期の発表で、それまでに書いていた短編の中から自信をもってまとめた11編の作品からなる。クイーンは深い造詣を生かして一九五〇年に「クイーンズ・クォラム」というタイトルで推理短編集106点を選んだが、そのうちの90番目に本短編集を収めている。つまり、それほどの自信作というわけである。
  • マギル卿最後の旅
    -
    『マギル卿最後の旅』は、推理小説に旅行をとりいれた作家、アリバイくずしの作家、鉄道人であった経歴を持つ作家クロフツの面目が充分に発揮されている小説だと言えよう。その意味では、この小説は有名な『樽』にもまして、クロフツの代表的な作品だと言っていいのではないかと思う。…これは訳者の言葉だが、ロンドンの富豪マギル卿は、息子の経営するベルファストの紡績工場へ行くと称して消息を絶つ。北アイルランド警察の捜査では、血痕のついた卿の帽子が見つかっただけで死体は見つからない。だがロンドン警視庁のフレンチ警部がのり出すと、果然、事件はその様相を一変した。息子の私邸の庭から、卿の無惨な死体が発見されたのだ!
  • マックス・カラドスの事件簿
    -
    マックス・カラドスは、無数の探偵の中で最もユニークな存在であろう。なにしろ盲目なのだから。だが、先天的に盲目だったわけではなく、乗馬中の事故で小枝が目にあたったためだった。この絶望的なハンディキャップを強い意志で乗り越え、彼は新聞や手紙の文字を指先でたどり、微細な凹凸から内容を把握できるまでになり、人の顔を見ることはできなくても、声や匂いで判別することができるようになる。カラドスの活躍するミステリは3冊の短編集として刊行され、26編におよぶが、本書では、うち代表的な8編を選んだ。
  • 詩人と狂人たち
    -
    この短編集にはガブリエル・ゲイルという詩人で画家が解決にあたる8編の探偵譚が収められている。各編では奇矯ともいってよい風変わりな人物が登場し、奇怪な殺人や、神秘的な出来事が起こる。それらの解決はみな、常識的な推論や犯罪捜査を受け付けず、ゲイルのような「普通でない」考えがひらめく人物でないかぎり解明の役に立たない。怪奇と幻想と狂気、それらがない交ぜになったチェスタートン独自の世界を感じることができる。
  • アプルビイの事件簿
    -
    マイケル・イネスはスコットランドに生まれ、オックスフォード大学を卒業、学者肌の英語学の研究者で、イングランドやオーストラリアの大学などで教鞭をとった。この間、多くの著書を出版したが、専門を離れてミステリにも手を染め、本短編集で活躍するロンドン警視庁のアプルビイ警部を主人公とするシリーズものを、長編・短編ふくめて多数発表した。本巻には,発端の謎と中段の論理性、結末の意外性を兼ね備えた「イギリス新本格派」の雄イネスの名品9編を3冊の短編集から選んでいる。
  • 密室がいっぱい
    -
    ミステリのなかで密室ものと言われる作品群がある。locked room murder がその原語で、入ることも出ることもできない密閉された空間あるいは状況において発生した殺人を扱ったものだ。ディクスン・カーは手を換え品を換えて生涯、この種の作品の提供を追求したが、他にも多くの作家がこのアイディアを試みた。本書はこうした「密室もの」短編の一端を紹介するもので、多彩な作家の手になる14編を収録している。カーはもちろんだが、クイーン、クレイグ・ライス、マクロイ、チェスタートン、ポースト、シムノンなどの「不可能犯罪」を一瞥できる。
  • ソーンダイク博士の事件簿1
    -
    フリーマンは、ソーンダイク博士を主人公とした推理小説で人気を博した。倒叙推理小説の創始者として有名だが、他にも多くのソーンダイクものがあり、それらの中から短編を選りすぐって2巻にまとめたのが本書だ。なお、倒叙形式の作品だけ5編を集めた短編集「歌う白骨」全訳は、このタイトルのまま弊社から刊行されている。その最初の作品「オスカー・ブロズキー事件」を除く4編は、本書1にも重複して収められている。「ソーンダイク博士が、頭のはたらきのにぶいワトスン役のジャーヴィス医師にともなわれて、庭を散歩するようにロンドン中を歩きまわるすばらしい描写」については、レイモンド・チャンドラーがとくに指摘している。
  • ソーラー・ポンズの事件簿
    -
    ホームズの模倣作のなかで、一番正統な「嫡子」が本書のソーラー・ポンズだ。作者ダーレスはドイルに対して、「もうホームズものは書かないのですか」という手紙を書き、本人から「そのつもりはない」との返事をもらい、「では私が書きましょう」といって書き始めたのだから。著名な文学史家ハワード・ヘイクラフトは「シャーロック・ホームズの生まれ変わり(reincarnation)」という表現でソーラー・ポンズを評している。13編を収めた本邦初の作品集。
  • 思考機械の事件簿1
    -
    「思考機械」(Thinking Machine)とはそもそも何者なのか。これはれっきとした探偵の名前で、アメリカ生まれのシャーロック・ホームズの仲間だ。「いかなる問題も、すべて単純な知的操作によって数学的因子に還元されるはずなのだよ」オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授(これが彼の本名だ)は、力を込めて言った。作者フットレルは、ジョージア州生まれで、一九〇五年、「思考機械」の別名を持つ探偵が活躍する推理小説「13号独房の問題」を発表して人気を集めた。以後、「思考機械」ものの推理小説で欧米の人気をさらったが、奇しくも一九一二年、タイタニック号の遭難事故で死亡した。「思考機械」ものの推理小説は、ポーストの「アブナー伯父」と並びアメリカン・ミステリの古典として高く評価される。
  • フォーチュン氏の事件簿
    -
    作者ベイリーはロンドン生まれで、オックスフォード大学卒業後はジャーナリストに。一時は従軍記者になったが、そのころから医者で探偵役もつとめるフォーチュン氏を主人公とする探偵小説のシリーズを書き始め、1948年まで長編・短編あわせて23冊もの人気シリーズとなった。欧米各国で広く愛読され、英国探偵小説家としてはセイヤーズ、クリスティ、クロフツ、フリーマンとともに5大家と評される。フォーチュン氏は高級な詩や深遠な学問的、哲学的考察から、チョコレート・クリームにいたるまで、およそ人間的な喜びといえるものはどれとも無縁ではないし、料理と酒に対する関心は人後に落ちない。
  • パイド・パイパー 自由への越境
    4.4
    時は1940年夏。現役を退いた老弁護士ジョン・ハワードは、傷心を癒やすためジュラの山村へ釣り竿一本下げて出かけた。しかし、懸念されていた戦局がにわかに緊迫度を高め、突然の帰国を余儀なくされたばかりか、ジュネーヴの国際連盟に勤めるイギリス人の子供二人を預かって帰る破目に陥った。だが、ハワードの運命はそれだけにとどまらなかった。途中で世話になったホテルのメイドの姪や二親を失った孤児など、次々と同行者の数は増えていく。戦火の中を、ひたすらイギリスを目差す老人と子供たち。英国冒険小説の雄ネヴィル・シュートの代表作。/解説=北上次郎

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