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モーテルで発見された麻薬課刑事ムーアの死体。殺人課のボッシュはなぜか捜査から外され、内務監査課が出動した。状況は汚職警官の自殺。しかし検屍の結果、自殺は偽装であることが判明。興味を持ったボッシュは密かに事件の裏を探る。新しい麻薬ブラック・アイスをめぐる麻薬組織の対立の構図を知ったボッシュは、鍵を握る麻薬王ソリージョと対決すべくメキシコへ…ハリウッド署のはぐれ刑事ボッシュの執念の捜査があばく事件の意外な真相。『ナイトホークス』に続く傑作ハードボイルド第2弾。
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Posted by ブクログ
近頃のドラマや映画で定番になっているメキシコ・ルート(ハワイ産“アイス”と入れ替わり⁉︎)の麻薬犯罪の実態を30年前にして生々しく書き切っていることに驚かされる。ミステリアスな内面を抱える新たな恋人とは次作で更なる進展があるのか、気になるところだ。
USの推理小説を読んでいると、最近?の刑事はけっこう似たような感じが多い、というか、流行ってる推理小説では同じようなタイプが受けているという事か、タフで、割と不器用だけど、何気に頭が切れる、みたいな。昔なら頭だけ働かせてれば良かったけど、今は汚れ仕事もこなさなくちゃいけないから、大変だよなー、などと...続きを読む思ったりする。とはいえケチをつけなければこの主人公は格好良いし、終盤に向けての勢いは悪くない。そしてメイクラブという翻訳を見た時に、なんかドキドキしてしまったという事だけは言っておきたい。なんつーか、こう、一回りして新しい。
面白かった。 時々、訳にひっかかったが、面白かった。 (車の内のミラーはリアビューミラーじゃなくて、バックミラーで良いんじゃないか?) 読んでいるうちに感情移入していた、いや、させられていたのにどんでん返しをくらう。 作者と飾りつけしていたケーキが、 最後にロウ細工とわかり、しかも口につっこまれた...続きを読む感じ。 いや、後味は良かったので、逆か。 ロウ細工だと思って手伝っていたデコレーションが、口に突っ込まれてみたら、本物でおいしかったと。
刑事ボッシュシリーズの2作目。モーテルで変死した麻薬捜査官。別の殺人事件を追ううちに、ボッシュはメキシコの麻薬王との関連を発見する。タフガイ、アウトローでベトナム帰りというベタなキャラクターのボッシュを主人公に据えたシリーズだが、ストーリー展開は疑惑をひとつずつ解明してゆくというミステリーのの基本に...続きを読む忠実と思う。特に、殺人現場の特定のきっかけとなる証拠品の分析は面白い。最後の100ページはまさに息をの展開。ただ、ボッシュの言動に多少の違和感を感じたので、★4つにした。
例の如く、チームに加えてもらえないボッシュだが、一匹狼の特性(?)を活かして執拗に捜査を続けていく。ボッシュの人となりが浮かび上がると同時に、別々だった事件がやがてひとつの方向性を導いていく──この辺りのプロットが秀逸である。 事件性だけではなく、人間ドラマとしてもしっかり読ませてくれる。メキシコ...続きを読むの可能性を見出してからの、個々の背景を事件に投影させる様は、ストーリーに重厚さと奥行きを与えている。アクション色の濃いクライマックスを経てのサプライズなラストまで、中盤から一気に駆け上がるスピード感は中身も充実しており読み応え抜群。 これまで麻薬ルートを扱ったサスペンスでは、『トラフィック』と『犬の力』の印象が強すぎたが、本作品もそれに負けず劣らずハートに響く。二作目ですでにボッシュ・シリーズを確立させたかのような完成度には脱帽するしかない。
ストーリーの順番が物事、行われていく順番に書かれている作家の作品を読んだのは久しぶり。映画のストーリーの様に”今まで読んでたのとは、異なる空間”に場面が 飛ぶっていうのがないストーリーって、 ちょっと疲れるかも(普通反対かな 笑) しかし内容は私好み。 全作品読むつもり。
マイクル・コナリーは最初から順番に読めと言われているので、これが2作目。全部読み通すには何十年掛かるやら…… ここでは「ベトナム戦争」の過去をひきずった男で一匹オオカミとして書かれている。
デビュー作を読んだのは、もう随分前だ。 三人称でありながらも、常に主人公の行動を追い、彼の視点で描写するため、読んでいる最中でも、一人称のストーリーと錯覚する。 作者は、ヒーローの孤独をより際立たせるために、内面描写を出来るだけ避けるスタイルとしたのだろうか。 とまれ、ハードボイルドに求められる要素...続きを読むは本書でも申し分なく盛り込まれており、ストイックに真相に向かってひた走るハリー・ボッシュは、惚れ惚れとするほど格好良い。 クライマックスでの対決シーンは、まるで古臭い西部劇だが、実は極めて現代的な暴力的決着として描かれる。
ハリー・ボッシュ・シリーズ第2作。 モーテルで発見された麻薬課刑事の死体。自殺で片付けようとする警察幹部をしり目に、死因に不審感を抱いたボッシュはひとり捜査に乗りだす。 寂寥感が漂う作風は前作と同じだが、視点の置き方や人物描写などに違いが見受けられる。よりハードボイルドらしくなったというか。邦訳...続きを読むに関しては、むずかしい言いまわしが影をひそめて読みやすくなり、ボッシュのぞんざいな物言いが丁寧なものに改められた。ただし、会話文ひとつで印象が変わってしまうので、そこは慎重に訳してほしい。
ハリー・ボッシュシリーズの2作目、「ブラック・アイス」、それは、冬の、雨が降った後、とても冷えこんだ日に起こる。 雨が道路で凍り、黒いアスファルトの上に、氷が張っているのだけど、見えない。 それが、ブラック・アイス。 上に乗っかるまで危険に気づかない。 一旦、上に乗っかったらもう手遅れで、スリップし...続きを読むてハンドルが効かなくなる。 ボッシュはブラック・アイスの危険を回避できるのか? カル・ムーアの残したメモ、「おれは自分がなにものかわかった。」から、幼い少年がそれぞれ自分がなにものであるのか見いださねばならなかった場所に、ボッシュは辿り着く。 事件の手がかりであると同時に、ボッシュ自身に突きつけられた言葉でもある、とボッシュはつぶやいている。 自身は何ものなのか、ボッシュの自己洞察が興味深い。 P308 生まれてこのかた、ボッシュは自分がなにか善なるものに近づこうとしていたと信じていた。有意義なものが存在していると信じて。 ある種の決意と目的意識をつかもうともがいていたという感触が常につきまとっていた。自分のなかに、あるいは自分のどこかに、善なるものがあるのだと感じながら。 そういうものが訪れるのを待ち構えているのは、つらいものだった。 待っていると、心にぽっかり穴があいた気がすることがよくあった。 P309 その空虚な感覚を、孤独でいることと仕事で埋める術を学んだ。 カル・ムーアの鼻腔内から見つかったピンクに着色された実蠅の幼虫。。。これが、放射線を浴びせて不妊化させた実蠅を大量にばらまいて実蠅を根絶させる国家プロジェクトにたどり着かせる。 メキシコに単身乗り込んだボッシュは狙撃されそうになったり、実蠅根絶センターで黒幕を追い詰め対決したり、と危険極まりなく、心臓バクバクもの!
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