国内小説の検索結果

  • 北帰行
    -
    1巻1,760円 (税込)
    暗闇から抜け出ようとするその列車のように、私もまた暗い二十歳から抜け出ようとしていた。北海道の炭鉱町から東京に集団就職した私。だが工場の同僚との諍いで、職を失ってしまう。やがて私は石川啄木の足跡をたどり、ふるさとへ向かう―1976年度文藝賞受賞の文学史に輝く伝説的名作。
  • 永遠の島
    値引きあり
    3.5
    日本海の中央に位置する好漁場匂島近海で多発する不可解な出来事。まるで“魔の三角地帯(バミューダ・トライアングル)”のように、船が、人が、跡形もなく消える。だが、何故かマスコミは沈黙を守っていた……。ZIIナナハン改を駆る長身の美女・洋子は、この事件に強く惹かれていた。理由はわからない。やがて父の伝から、この海域を調査している研究所を訪ねた後、洋子はひとり島を目指す。不能の天才学者、妻殺しの漁師、そして洋子。島に魅せられた様々な人間が禁断の扉を開ける時―。科学を背景に巧みな筆致で綴る現代の黙示録。萬月の新境地。
  • ガーデン・ロスト
    値引きあり
    4.0
    誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失う痛みは耐え難いほどに切ない。 誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは――。 『ミミズクと夜の王』 の紅玉いづきが挑む、初の現代小説
  • 夢幾夜
    3.5
    有意識の自分と無意識の自分が織りなす「夢」の世界。そこにいままで気づかなかった、自分の素の姿が出現することがあるのです。本書には、キリスト、ショパン、実在の作家たちをはじめ、古今東西の人々が登場するドラマチックな、本当に見た夢の数々が紹介されています。著者の心の本音、信仰心、創作の原点などが素の姿で綴られた、エッセイとはひと味ちがう、興味つきない夢日記。
  • あかでみあ めらんこりあ
    3.0
    1巻396円 (税込)
    知性の光、感性のきらめき、清新なstyle。戦後の一時期を背景に、精緻に写し出される青春の憂愁と狂気……生きることに疲れた「憂鬱(あかでみあ)な大学生(めらんこりあ)」計介と、彼を「つめたい・澄んだ・くらい瞳」で見つめる若い女・道子を軸として展開されるこの小説は、自身学生だった開高健が20歳の年に書き上げた幻の〈処女長編〉である。事物や人物や情況がもつ複雑で微妙な感触と気配を、鮮明で魅力的な表現に結晶させる稀有の才能をすでに示した、みずみずしい記念碑的作品。
  • ウェルカム トゥ パールハーバー(上)
    値引きあり
    -
    1~2巻456円 (税込)
    ドイツの猛攻にさらされたイギリスは、当時中立であったアメリカの参戦を画策する。最終目標は日米開戦。日本もまた米国との開戦を回避すべく文書諜報のスペシャリスト、天城康介と江崎泰平をアメリカに送り込むが…
  • 日本三文オペラ
    3.5
    1巻506円 (税込)
    大阪造兵廠跡のスクラップをねらう食いつめ者たちの集団、アパッチ族の動物的エネルギーと愉快にして滑稽な行状、原始共産制を思わせる泥棒社会の、妙に活気に満ちた姿を描く。最低の生活条件のなかで、社会的な虚飾や被覆を一切はぎとられた時にかえって逞しくうごき出す生の諸欲望をさわやかに描き出す。
  • おれがあいつであいつがおれで
    3.9
    1巻506円 (税込)
    斉藤一夫は小学六年生。ある日クラスに斉藤一美という転校生がやってきた。なんと彼女は幼稚園で一緒だった、ちょっとやっかいな女の子。みんなの前で秘密をばらされたり、ちょっかい出されたりで弱った一夫は、ちょっと脅かしてやろうと「身がわり地蔵」の前で一美に体当たり。ところが二人ともでんぐりかえって気を失ってしまった。気がつくと、二人の体は完全に入れ替わっていた!!
  • 浮舟寺
    -
    結婚詐欺にあっても、心からは女を憎めず、怒れず、それどころか女の勝手気儘な大らかさを羨望する「浮舟寺」の稲次郎。燃えるような恋の道行には、なりうるはずもなく、何やら佗しいがほのぼのとしたアバンチュールに終わる「中年」の妻子もちの有川とハイミスの私の一泊旅行。――酸いも甘いも知りつくした中年男と女の、あいまい模糊とした愛情のありようを、上方芸人の世界や関西の商家を舞台に自由奔放なタッチで描く好短篇集。
  • 終わる世界のアルバム
    3.7
    なんの前触れもなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう世界。人々は普段通りの生活を続けながらゆるやかに訪れる世界の終わりを待っている。そんな世界でぼくは例外的に消えた人間の記憶を保持することができた。そんなぼくは気がつく。人が消えていくばかりの世界の中、いなかったはずの少女がいつのまにかクラスの一員として溶け込んでいることに――。
  • ホテルブラジル
    3.5
    裏取引で得た一億円を持ち逃げしたチンピラ・江古田。それを追う冷酷な兄貴分・船越。彼女とデート中に偶然抗争に巻き込まれたサラリーマン・次晴。彼らが行き着いたのは、山の中に佇む休業中のホテルだった。謎のフロントマン・重盛に匿ってもらった次晴だったが、新たな“刺客”が次々にホテルへやってきて……。一億円を巡る決死の争奪戦が始まった。最後に大金を手にするのは誰か? 息をつかせぬ破天荒エンタメ長編!
  • 財務省の階段
    3.0
    財務省の若手官僚が自殺を図った。遺されたノートには昭和初期の経済政策が綴られていた――彼の真意とは? 国会議事堂、日銀、マスコミ、金融市場を舞台に、経済の裏側に巣喰う禍々しいものの正体に迫る!
  • 絵画の住人
    3.5
    国分寺駅から徒歩数分のところに、まるで人の目から隠れるかのように建つ画廊がある。名画の複製ばかりが飾られている、その小さな画廊には、ある特別な秘密が隠されているらしく――。 高校を中退し、その場しのぎのバイトで食いつなぐ青年、諫早佑真。ある日、この世のものとは思えぬ美しい少女に導かれるように、AOKI画廊へと足を踏み入れる。絵画には興味のない彼だったが、画廊のオーナーから頼まれ、雇われ画廊主を務めることに。しかし、働きはじめた佑真は、すぐあることに気づく。 ――この画廊の絵、生きているんじゃないか……!?
  • アルバイト・アイ 誇りをとりもどせ
    3.3
    莫大な価値を持つある「もの」を巡り、右翼の大物、ネオナチ、モサドの奪い合いが勃発。争いに巻き込まれた隆は拷問に屈し、仲間を危険にさらしてしまう。死の恐怖を超え、自分を取り戻すことはできるのか?
  • 片隅の迷路
    -
    1巻682円 (税込)
    これは、今なお無実を叫び続ける、“徳島ラジオ商殺人事件”をモデルとした作品。裁く側の人々も個々にみれば弱い一個の人間にすぎない。しかし、裁判という一つの機構の中に組み込まれ、組織となった時、それは全く「質的」に異った「権力」に変幻して個としての被告を押しつぶしてくる……。 温いヒューマニズムに包まれた力作。
  • すべての愛がゆるされる島
    3.5
    太平洋の赤道直下に浮かぶ、名前のない小さな島。そこには教会があり、神父とわずかな島民が暮らし、訪れるどんな二人も祝福され、結婚式を挙げることができる。同性愛、近親愛、不倫愛、そこではあらゆる愛が許される――二人が、本当に愛し合っている限り。 その島を訪れる、父親と娘。それから姉と弟。ある者は愛の存在証明のために。またある者は不在証明のために。様々なものを見失って渇いた者たちの、いのちと時間がその場所で交錯する。
  • 渚から来るもの
    -
    1巻814円 (税込)
    喧噪にみちた都市、はげしい日光に照らされた泥のなかの村、虫と鳥と猿の声にざわめく森……亜熱帯特有の豊熟した熱と腐臭に包まれた東南アジアの国に、砲声と軍用機の爆音が響く。繰り返されるクーデター、爆弾テロ、拷問、ナパーム攻撃、銃撃戦。そのなかを漂い、現地の娘との性愛の汗にまみれながら、必至に試みる《見る》という行為――。ベトナムをはじめとする数多の取材体験を踏まえ、架空分裂国の戦争を通して人間と自分への絶望、現代の虚無と混沌を鮮烈に描破する。作家・開高健が30歳代に到達した地平と新たな出発を示し、圧倒的な迫力と重さをそなえた傑作長編。
  • 猫侍 玉之丞写真集
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北村一輝主演、全国15局、BSフジなどで放映されていた猫と侍の癒し系時代劇「猫侍」。「可愛すぎる!」とファンを萌死させていた、芸達者の白猫・玉之丞の写真集がついに登場!3猫1役を演じた猫たちそれぞれのポートレートや、江戸村での新作撮り下ろしカットに加え、監督インタビュー、動物トレーナーによる撮影秘話など内容も盛りだくさん。3匹の玉之丞、勢揃いカットも!
  • 赤影参上!
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 テレビ初のカラーによる特撮時代劇の最高傑作、「仮面の忍者赤影」ここに復活!おなじみのテーマソングにのせて、胸おどらせた奇想天外なストーリー。200枚を超える貴重な写真を収録。赤影役の坂口祐三郎が振り返る、「金目教編」「卍党編」「根来編」「魔風編」のあらすじと思い出話。白影役の牧冬吉氏、青影役の金子吉延氏に聞いた思い出話と平山亨、加藤哲夫両プロデューサーへのインタビューで、当時の時代背景と制作ウラ話が満載。
  • 33ブックス12 狂い死にしそうなほどの幸せ
    4.0
    1巻550円 (税込)
    作家として精力的に創作活動を繰り広げる著者の33ブックス第二弾です。今回は「シアワセ」をテーマにした四人の女性の物語。銀座のスペインバルでの女子会を舞台に、「ワタシのシアワセってなんだろう?」とふと立ち止まる愛しい女性たちのオムニバス・ストーリーです。

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  • 密やかな口づけ
    値引きあり
    4.0
    娼館に売り飛ばされ調教された少女。大きい胸をもてあましている女性。不倫の恋人に飽いて、高校生に惹かれていく病院受付の女性。SMの世界に足を踏み入れてしまった地味なOL。湯船の中で前日の甘い記憶を思い出しながら一人で楽しむ女性。生徒と関係を持ってしまうピアノ講師。様々な形の愛が描かれた気鋭女性作家による官能アンソロジー。
  • 仙人桃太郎魔術
    -
    1巻110円 (税込)
    努力すれば願いは叶う。人生には死や苦がつきものだが、それだからこそ生きていることのありがたさや、楽しむことを知ることができる「仙人」。誰もが知っているお話を芥川龍之介が皮肉った内容で価値観が変わるお話「桃太郎」。「魔術を使おうと思ったら欲望を捨てなければならない」人間の欲望と幻想的な内容。どんでん返しで爽快な「魔術」。
  • 南大東島
    -
    1巻330円 (税込)
    沖縄の人々の間で古くからウファガリ島と呼ばれた南大東島。 周囲は針を植えたような岩壁、内部は鬱蒼とした密林で、人間の入った形跡はまるで見られない。そんな「南大東島」の開拓から、甘蔗栽培と製糖を主産業とした砂糖一色の島の歴史を、登場人物の一人一人を語り部としてまとめた秀作。
  • 窓の灯
    3.5
    姉さんが私を拾ってくれたのは、二月の、わりと暖かい日だった─大学を辞め、憧れのミカド姉さんの喫茶店に住み込みで働くまりも。いつしか向かいのアパートの窓を覗く事が日課となった彼女が見つけた「窓の向こう側」の世界とは?芥川賞作家のデビュー作/第四二回文藝賞受賞作。書き下ろし短篇を併録。
  • 新橋烏森口青春篇(「椎名誠 旅する文学館」シリーズ)
    4.0
    1巻481円 (税込)
    23歳のシーナマコトが小さな業界新聞社に編集者として入社した。そこで出会う怪しくて個性的な人物たち。実話をもとにした明るくて楽しくて不思議な大人向けの青春小説。TVドラマ化もされた人気作が電子書籍になって登場。 本作用に表紙イラストを椎名誠が描き下ろし。巻末には、「対談 椎名誠×目黒考二」「電子書籍版あとがき」「椎名誠の人生年表」を掲載。 <目次> 第1章 グリーンスネイク 第2章 塔屋の車座団 第3章 トタン雨 第4章 よかちんちん 第5章 まんじゅしゃげこわい 第6章 ハッタリ横丁の人々 第7章 派閥天丼 第8章 小瓶のウイスキー 最終章 さよなら鯨やん あとがき 対談 椎名誠×目黒考二 電子書籍版あとがき 椎名誠の人生年表

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  • 復讐プランナー
    4.0
    中学校に入ってまもなく、突然いじめられる日々がはじまった雄哉と章司。怒りと悔しさに立ちすくむ二人の前に、「復讐計画を考えるんだ」と誘う不思議な先輩が現れた―。あさのあつこが贈る、生き抜くための青春小説。その後のプランナーたちの活躍を描いた、書き下ろし続篇「星空の下で」を特別収録。
  • ムッシュ・クラタ
    3.9
    戦前・戦後、新聞社のパリ特派員を勤め、フランス文化をこよなく愛して「ムッシュ・クラタ」と呼ばれた男。日本人の常識から逸脱した行動をとり、鼻持ちならないキザな奴と見られていた彼が、記者として赴いたフィリピンの戦場でしめしたダンディな強靱さを鮮やかに描いた表題作。ほかに夫婦の絆の裏表を鋭い人間観察で切り取った「晴着」「へんねし」「醜男」をおさめる中・短編集。
  • しぶちん
    3.4
    “しぶちん”とは大阪弁でケチン坊のことだが、ケチが陰にこもらない開放的な言い方である。19歳で伊勢の沢庵売りから大阪の材木問屋に奉公して財をなした山田万治郎は、“しぶまん”と呼ばれながらも、昭和初年に、商工会議所の議員に推薦される。大阪商人の金銭への執念を捉えた表題作の他、大阪富商の町、船場に憧れと執念をもやした女の一生を描く『船場狂い』など、全5編を収録する。
  • 家族場面
    3.5
    気がつけば、おれは石川五右衛門だった…。神出鬼没に時空を飛ぶ作家一家。読者を物語のブラックホールに突き落とし、ねじれた迷宮へと誘う表題作。被害者の遺族が死刑囚の刑を執行するという狂気の設定で、獄中で執筆し続けた囚人作家の断末魔を描く『天の一角』。長年の忍従に暴発した作家夫人の怒濤の糾弾を活写する法廷劇『妻の惑星』等、表現への熱い慟哭が刻まれた傑作7編。
  • 暖簾
    3.9
    一介の丁稚から叩きあげ、苦労の末築いた店も長子も戦争で奪われ、ふりだしに戻った吾平の跡を継いだのは次男孝平であった。孝平は、大学出のインテリ商人と笑われながら、徹底して商業モラルを守り、戦後の動乱期から高度成長期まで、独自の才覚で乗り越え、遂には本店の再興を成し遂げる。親子二代“のれん”に全力を傾ける不屈の気骨と大阪商人の姿を描く作者の処女作。
  • やさしいため息
    3.4
    社会人五年目で友人なし。恋人は三ヶ月前に出て行ったばかり。そんな私の前に四年間行方知れずだった弟・風太がリーゼントの緑くんと共に現れた。突如始まった、弟との奇妙な共同生活。そんな風太は毎夜、なぜか私の「観察日記」を付け始めたのだが…。短篇「松かさ拾い」を併録。『ひとり日和』に続く、芥川賞受賞第一作。
  • 試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
    4.2
    年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる化粧品会社勤務のOL……。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。「あなたといたい」と「ひとりで平気」をいったりきたりする女心を優しく励ましてくれる物語。ルミネの広告コピーから生まれた恋愛小説。
  • オンナ
    3.8
    1巻606円 (税込)
    30歳になってもまだ処女だということに焦る女、婚約者が他の女とセックスしている瞬間を見てしまった女、容姿や恋愛や仕事におけるレベルを人と比べずにはいられない女、大好きな親友の彼氏に嫉妬する女……。女友達にも気軽に話せない、痛すぎる女の自意識とプライド。女がちょっと狂っちゃう瞬間を描いた、胸が締め付けられる12の物語。
  • ひとり日和
    3.7
    世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ─二〇歳の知寿が居候することになったのは、二匹の猫が住む、七一歳・吟子さんの家。駅のホームが見える小さな平屋で共同生活を始めた知寿は、キオスクで働き、恋をし、時には吟子さんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。第一三六回芥川賞受賞作。短篇「出発」を併録。
  • 女の勲章(上)
    3.7
    1~2巻737~781円 (税込)
    大阪船場に生まれ若くして両親を失った大庭式子は、三人の若い弟子たちと甲子園に聖和服飾学院の新校舎を建設する。一方、学院に出入りし、さまざまな場面で式子をサポートする八代銀四郎は、東京の名門大学を卒業し、一流会社に就職しながら、一年でサラリーマンに見切りをつけた経歴の持ち主。銀四郎の商才にたけた巧みな手腕で、式子は虚飾のファッション界の階段を昇っていく。
  • 花のれん
    3.8
    船場に嫁いだ多加は頼りない夫を立ててよく働くが、夫は寄席道楽に耽って店を潰す。いっそ道楽を本業にという多加の勧めで場末の寄席を買った夫は、借財を残したまま妾宅で死亡する。多加のなりふりかまわぬ金儲けが始まった。金貸しの老婆に取入り、師匠たちの背中まで拭い、ライバルの寄席のお茶子頭を引抜く──。大阪商人のど根性に徹した女興業師の生涯を描く直木賞受賞作。
  • 幸せのコイン
    3.4
    会社を継がせようとする父親と対立し、自分の夢を実現するために、家を出た社長令嬢。父娘喧嘩の際、煤けてしまった五百円玉が、人々のポケットを渡り歩き、それぞれの人生の岐路に立ち会う。そして最後に辿り着いたのは……。一枚のコインが紡ぐ、ハートウォーミングで、ちょっと不思議な七つの物語。
  • 花紋
    3.7
    ろうたけた美貌とたぐいまれな才を宿し、大正歌壇に彗星の如く登場し、束の間の輝きを放って突如消息を断った幻の歌人御室みやじ。河内長野の大地主の総領娘として、苛酷な因襲に抗いながら、国文学者荻原秀玲との宿命の恋に全てを賭け、略伝に夭逝と記されたように、自らの生をまで世間から葬り去った、激しい情熱と苦悶に貫かれたその半生を重厚な筆致でたどった長編小説。
  • ぼんち
    4.1
    放蕩を重ねても、帳尻の合った遊び方をするのが大阪の“ぼんち”。古い暖簾を誇る足袋問屋の一人息子喜久治は「ぼんぼんになったらあかん、ぼんちになりや。男に騙されても女に騙されてはあかん」という死際の父の言葉を金科玉条として生きようと決意する。喜久治の人生修業を中心に、彼を巡る五人の女達、船場商家の厳しい家族制度、特殊な風習を執拗なまでの情熱をこめて描く長編。
  • 仮装集団
    3.7
    1巻1,034円 (税込)
    すぐれた企画力で大阪勤音(勤労者音楽同盟)を牛耳っているニヒルな敏腕家流郷正之は、勤音内部の政治的な傾斜を感じている。勤音組織は人民党とつながっているのではないだろうか? 党との関係を探るため、流郷は美貌の経理責任者江藤斎子と情事を重ねた。だが、すべてを知った時、流郷は……。政治の手で操られる集団の無気味なエネルギーを綿密な調査と豊かな筆力で描く長編。
  • 走る男になりなさい
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    いつだって、だれだって、人生は軌道修正できる。 本田直之氏初の「自己啓発」小説! 少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジ・マネジメントを提唱し、 ビジネス書のベストセラー著者としても活躍する本田直之氏。 その本田氏が構想をあたため続けた、初めての「自己啓発“小説”」が待望の刊行です。 物語の主人公は、猫じるし出版、広告営業部に勤める27歳の岸田海(かい)。 ある日突然、新雑誌創刊準備室へ異動を命ぜられた海を待ち受けていたのは、 性格も考え方もバラバラ、「わけあり」な8人の仲間たち。 庶務課のオバサン、和田トモコ。 広告営業部のスポーツウーマン、湯川ユウ。 元書籍営業部の弓島ヒカル。 アラフォー、巨体の山崎花子。 バツイチ子持ちの美人編集者、古堂薫。 元売れないミュージシャンの北村エリカ。 史料編纂室出身の変人、野本ゆかり。 エリート編集者、竹下ダイゴ。 売上を立てなければ、創刊準備室は解散、そして解雇。 彼らは、新雑誌創刊に向けて、はたして走り出せるのか――? くり返し押し寄せてくる困難に打ち勝ちながら、個性豊かな仲間たちや仕事相手と繰り広げる波瀾万丈の物語。 笑いあり、涙あり、そして仕事のヒントや人生の気づきも得られる新感覚の「自己啓発」小説、 どうぞじっくりと味わってみてください。
  • 河(上) 【小田実全集】
    -
    1~3巻1,980円 (税込)
    日清・日露戦争、大逆事件、富国強兵へと邁進する激動の20世紀初頭の日本で少年主人公・重夫は朝鮮人の父と日本人の母のもとに生まれる。関東大震災で生き別れた父の後を追って母とともに神戸、上海、広州へと移り住む。アジアの独立をもとめてたたかう中国、朝鮮、インドシナの人々、そして彼らを助ける日本人、米国人、アイルランド人など、東アジアの近現代史という「河」に鳴り響く、人間の涙と血と愛がいっぱい詰った未完成交響楽物語。小田文学が到達した六千枚のライフワーク。
  • そんな君の方程式
    値引きあり
    -
    ゆみの大好きな早瀬君は、成績抜群、容姿端麗、スポーツ万能で、学校中の注目の的。だけど誰ともつき合わない。思いきって告白したゆみにうなずいてくれた彼。だけど、メールも電話もゆみからばかり。返事が来ることもない。早瀬君の本当の気持ちがわからなくて、一緒にいることがつらくなってしまったゆみは……。
  • 新着メールが一件あります。
    値引きあり
    -
    大切なのは“今”伝えること――。 桜田梓は高校2年生。バスケット部で一つ年上の凛太郎とつきあっている。 とてもうまくいっていたはずの二人だったけど、凛太郎の卒業と同時に遠距離恋愛になってしまい……。 一方、梓の弟で高校1年生の晁司は親友と同じ女の子を好きになってしまい苦しんでいた。 そんな梓と晃司を支え、見守る父と母もまたそれぞれの想いを抱えていて――。  家族一人ひとりにスポットをあて、大切な人との絆を描いた涙と感動の物語。
  • おつきあい攻略本。
    値引きあり
    -
    17歳の日和は年齢=彼氏いない歴の恋愛初心者。 だけどある日突然“恋”が降ってきた! 「めちゃくちゃ好きです!」と、告白された日和。右も左もわからないまま、お付き合いがスタート▼ 初のカレカノ関係に戸惑いながらも、優しくてカッコイイ、同い年の幸にどんどん惹かれていき――。 初電話から初デートまでドッキドキの高校ライフがはじまった!
  • 鬼の女房
    4.5
    王朝の夜は、一寸先も見えない漆黒の闇だった。その闇の中を、鬼は、御所の内に、橋のたもとに、北山に、時に天空を翔り、彼岸・此岸をも自在に往来し、わが物顔に徘徊した――。若く美しい人間の女房をもてあました、中年のユーモラスな鬼、当代随一の歌よみに挑んだ芸術鬼など、さまざまな鬼の姿を軽妙洒脱な語り口で描く、鬼ものがたり六話。
  • 実録・外道の条件
    4.1
    1巻550円 (税込)
    なにゆえかくも話が通じないのであろうか。丁重な文面であるのにもかかわらず、その文面のなかにときおり顔をのぞかせる強い調子、攻撃的な排他性のごときを改めて強く感じ、その根拠として彼らが標榜しているボランティアという概念について、普段そんなことについてまるで考えたことのなかった私が、この困惑を契機に深く考えるようになってしまったというのは、いったいいかなる因果・因縁であろうか。(「地獄のボランティア」より)芥川賞受賞第1作となった傑作小説集。
  • 感傷旅行
    3.0
    党員のケイを気まぐれに愛し、いつか、熱烈に傾倒し破れ去る有似子。愛とは一体何なのか? 昭和39年度の芥川賞受賞作「感傷旅行」をはじめ、裸のままの人間を真向から描き続ける著者のやさしさが滲みでている次の好短篇を併せ収む。「大阪無宿」「女運長久」「鬼たちの声」「山家鳥虫歌」「喪服記」「容色」「とうちゃんと争議」
  • 神様は勝たせない
    3.5
    彼らは苦しくてもピッチに立つと決めた――『私を知らないで』の著者による新たな傑作 中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。 2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。 各チーム二人ずつ蹴り終え、0-2でリードされた状況に、 キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。 そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、 司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは、 自らの弱さ、葛藤と向き合っていく―― 繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。/掲出の書影は底本のものです
  • 演奏しない軽音部と4枚のCD
    3.7
    16歳の秋、私の人生を変えたのは「演奏しない」軽音部と4枚のCDとの出会いだった。 高校一年の秋、楡未來(にれ・みらい)は亡き叔母が “4枚同時再生が必要な”CDを遺した意味を探るため、軽音部の部室を訪れた。 そこで待っていたのは、演奏しない「聴く専門」部員・塔山雪文(とうやま・ゆきふみ)。 挙動不審で怖がりだけど、 音楽にはものすごく詳しい塔山の力をかりて、未來は叔母の真意を追う。 架空言語で歌う曲を題材に書かれた小説の盗作騒動、 壊されたギターと早朝の騒音の関係など、 学校で起こる事件を音楽の知識で解き明かす全4篇/掲出の書影は底本のものです
  • アカン、先生に叱られる! 原郷 夏
    -
    1~4巻220円 (税込)
    50年前の日本、国中に三波春夫の『東京五輪音頭』が流れるなか、東海地方のとある村には、大人たちに見守られながら思いのままに遊び、日々を活き活きと暮らす子供たちがいた。さまざまに繰りひろげられる学校や村の催事、伝統行事。いつもなにかが起きる毎日…。物語の主人公は、小学4年生の勝ちゃんと信ちゃん。『アカン、先生に叱られる!』は、厳しい男先生になにかにつけて叱られながらも、やんちゃな彼らがいい子になろうと一生懸命に頑張る、成長の記録でもある。ときどき泣けてくることもある。かつて日本のどこにもあった子供たちの夏…。こころのどこかに佇む日々。追憶の走馬灯を止めてみる。
  • 十七歳のモラトリアム
    -
    1巻330円 (税込)
    私は女子高に通う三年生。 『王子』は女子だけどイケメンのサッカー部員で私の友人。王子をめぐる争奪戦。王子のキスの相手に突然名乗り出たのは、外部受験組で彼氏持ちのリアだった。 「届いてしまうのが、怖かったのかも知れない。そして、想いは届いてしまったんだね」 「誰からも注目されない人でも、私は必ず王子を好きになった」 「一緒にいられること、教室以外ではなかったけど、どこへ行ってもいつも想っていたから」 卒業まで半年を切った教室内での物語。

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  • カツラ美容室別室
    3.5
    こんな感じは、恋の始まりに似ている。しかし、きっと、実際は違う……引っ越し当日、破天荒な友人に誘われて、髪を切ることになった27歳の会社員のオレ。カツラをかぶる桂さんが店長をする美容室で、オレは同い年の長身の美容師エリと出会う。はたしてオレとエリの関係は、どこに向かうのか?恋と友情の微妙な放物線を描く話題作!
  • 神々の午睡(上)
    4.5
    1~2巻550円 (税込)
    はまったら抜けられない? 清水&宗教の世界! “開祖たち”は、詐欺師、怒りっぽい族長、世間知らずのおぼっちゃまだった? 小説より奇なる事実よりさらに奇なるもの“宗教”をテーマに、パスティーシュの天才が築きあげた大スペクタクル。世界に誇る3大宗教(アルカマ教、サライ教、ジブ教)はいかにして生まれたか。開祖が現われ、教典が編まれ、正統と異端が生まれる。嵌まったら抜けられない清水ワールド。(講談社文庫)
  • 星からの1通話
    3.0
    ショートショートの奇才が贈る75回の電話遠い星にも大人と子どもがいて、樹や石があってみんな苦労しているのだろうか。身の回りのほんのささいな、けれどもせつなくなるような世界を卓抜な筆致で描出。(講談社文庫)
  • ザ・勝負
    4.0
    長嶋茂雄と王貞治、どちらが偉大か。アジフライにはソースか醤油か。目玉焼きならどうする!? シンデレラVS.白雪姫から嫁VS.姑まで、奇想天外な古今東西のライバルたちを勝手にリングに上げて闘わせたユーモア小説の十番勝負。意地と意地が激突した白熱戦、勝者はどっちだ! (講談社文庫)
  • 浮世でランチ
    3.6
    「人生ってきっと、ワタクシたちが考えているより、二億倍自由なのよ」。中学に入ってから不登校ぎみになった幼なじみの犬井。学校という世界に慣れない私と犬井は、早く25歳の大人になることを願う。11年後、OLになった私だが、はたして私の目に、世界はどのように映るのか?14歳の私と25歳の私の今を鮮やかに描く文藝賞受賞第一作。
  • リバースヴァンパイア 天月村に伝わる秘密の呪法
    -
    父親の葬式からの帰宅途中に、寂れた神社から聞こえた微かな悲鳴。見ると、薄明かりの中、大柄な男が3人、栗色髪の少女を取り囲んでいるではないか。真田淳也、19歳は無我夢中で突進した――。謎の電話が伝えるリバースヴァンパイアの呪法とは一体何なのか? 累計110万部突破の「レイン」シリーズ著者が描く、胸キュンの美少女吸血鬼物語。
  • 日の砦
    3.5
    郊外に家を構え、還暦を過ぎて会社も勤め上げた父親、結婚を控えた恋人のいる息子、母親の誕生日に携帯電話をプレゼントする娘、老朽化した家屋の建て替えを娘と相談する母親……。人生の区切りを迎えてようやく訪れた家族の穏やかな日常にしのびよる、言いしれぬ不安の影を精緻に描き出した連作短篇集。(講談社文庫)
  • 体育座りで、空を見上げて
    3.5
    不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験……。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
  • L change the WorLd(デスノート特別小説版)
    4.0
    1巻660円 (税込)
    L、最期の23日間。劇場版『デスノート』から、スピンオフ「L」登場。究極の選択をしたのち、Lに降りかかった最後の事件を描く完全オリジナルストーリー。映画原案に参加した謎の人気作家Mが小説版を書き下ろし。スクリーンでは見られないLの言葉、Lの想いがここに。大人気コミック『DEATH NOTE』のアナザーストーリー。
  • 花咲家の人々
    4.1
    風早の街で戦前から続く老舗の花屋「千草苑」。経営者一族の花咲家は、先祖代々植物と会話ができる魔法のような力を持っている。併設されたカフェで働く美人の長姉、茉莉亜(まりあ)。能力の存在は認めるも現実主義な次姉、りら子。魔法は使えないけれども読書好きで夢見がちな末弟、桂(けい)。三人はそれぞれ悩みつつも周囲の優しさに包まれ成長していく。心にぬくもりが芽生える新シリーズの開幕!
  • いい奴じゃん
    3.3
    25歳の派遣社員鮎太は、毎日が不運続きでもオネエ言葉の同僚大道寺たちと能天気にたくましく生きている。ある日、警備会社の正社員になったはいいが、賊に頭を撃たれて意識不明の重態に! 最低の不運を最高のチャンスに変えて、一流の男になるべく大道寺と旅に出る。誰もが必ず元気になれる人生応援小説。(講談社文庫)
  • カンタ
    3.7
    幼馴染で兄弟のように育ったカンタと耀司。発達障害をかかえるカンタは、自分のたった一人の理解者である耀司のために生きることを決意しています。成長したふたりは力をあわせ、無料ゲーム運営会社を興しますが、そこで思わぬ罠にはまり、命を狙われるようになってしまいます。すべてを引き受け、死を決意したカンタの運命は……? 青春小説の名手、石田衣良さんが“友情”をテーマに、鋭い現代社会批判を内包させつつ書き上げた、現代版「走れメロス」ともいうべき傑作です。
  • スーパー乙女大戦
    3.7
    聖アンナ女学院高等部の寮が突如亜空間に移動。現れた天使リリスは驚愕の事実を告げる。寮に残った七人の女子が地球を守る戦士に選ばれたと! 優等生美祈子(みきこ)、ボーイッシュ真琴(まこと)、不良の沙希(さき)、モデルかれん、ロリ美少女夢乃、野性児マナ。彼女たちは女性型ロボット・スーパーガイアを操り、次々と現れる巨大怪獣と戦うことになったのだ! しかも、ガイアを動かすのは、彼女たちの性の快感エネルギー。もっともっと感じないと、地球が滅んじゃう!!
  • パンダの死体はよみがえる
    3.8
    現代社会では“生ごみ”扱いにされてしまう動物たちの遺体。しかし、そこには生物の進化の謎を解き明かすヒントが詰まっている。遺体を注意深く観察し、辛抱強く対話を続けること。すると、やがて遺体は隠された秘密を私たちに語り始めるのだ。「遺体科学」が到達した豊かな知の世界を、モグラからゾウ、そしてパンダまで、あらゆる動物遺体と格闘する解剖学者の日々を通して垣間見せてくれる格好の入門書。
  • カーテンコール
    3.0
    男は書き、女は演じる。舞台をめぐる愛の行方。かつて有望なプロデューサーを葬り去った「森下家の沈黙」の再演にあたって、家出娘のマナコ役に抜擢された赤坂絢子。最後の第3場にしか登場しない難しい役に、気持ちは作者の寺脇滋有へと向かう。舞台初日は好意的に迎えられたものの演技に悩む絢子は、深夜、滋有の家に電話をかけて……。読売文学賞受賞作。
  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿
    3.6
    現代の魔窟、中野ブロードウェイ4階にある精神科・琥珀クリニックは本日も素敵な人たちで大賑わい。次々と起こる不可思議な事件に自称・天才精神科医の白旗と助手の灰田が挑むスーパー奇譚集!
  • たまらん坂 武蔵野短篇集
    2.6
    土地の名が呼びさます昔の幻影。連作短篇集 たまらん坂、おたかの道・・・武蔵野に実在する不思議な土地の名が初老期の男達に垣間見せる青春の残像。時間と空間の交点に人生を映し出す黒井文学の豊かな収穫。
  • 一日 夢の柵
    4.0
    日常の内奥にひそむ光と闇。――人々が暮らしてゆく、生々しい奇妙な現実。生きることの本質と豊穣。著者60代半ばから70代半ばにかけて書かれた短篇群、野間文芸賞受賞の12の人生の断片。「夢の柵」「影の家」「眼」「浅いつきあい」「電車の中で」「隣家」「丸の内」「記録」「一日」「危うい日」「久介の歳」「要蔵の夜」収録。
  • 群棲
    4.0
    向う三軒両隣ならぬ“向う二軒片隣”の四軒の家を舞台とし、現代の近郊の都市居住者の日常を鋭く鮮かに描き出す。著者の最高傑作と評され、谷崎潤一郎賞も受賞した“現代文学”の秀作。
  • ある日の結婚
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    ありふれた男女の恋愛がたどる奇想天外な展開と衝撃のラスト。「ある日の結婚」は群像2013年7月号に掲載され、各紙文芸時評でも高く評価された傑作です。「恋愛の究極」を淡々とユーモラスに描いて恐ろしくも美しい、一度読んだら忘れられない表題作ほか、デビュー作「朝が止まる」、フジテレビ「世にも奇妙な物語 2013年秋の特別編」で映像化され話題を呼んだ短編「水を預かる」を収録する、注目の第一作品集。
  • 猫の目犬の鼻
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    中学三年の夏休み前、根本心美は、突然別のクラスの小山一樹から「つきあってほしい」と告白される。心美が返事を迷っている頃、生後間もない猫の姉弟が近所を歩いていた。姉猫は後に心美から「ぶち子」と名付けられることになる。初恋、遠距離恋愛、初体験、就職活動、同窓会……。心美は思春期から社会人へと成長し、ぶち子は出産と子離れを何度も繰り返す。不思議にリンクする女性と猫、それぞれの十年。
  • 屋根屋
    3.8
    1巻1,672円 (税込)
    雨漏りのする屋根の修繕にやってきた工務店の男は永瀬といった。木訥な大男で、仕事ぶりは堅実。彼は妻の死から神経を病み、その治療として夢日記を付けている。永瀬屋根屋によれば、トレーニングによって、誰でも自在に夢を見ることができるという。「奥さんが上手に夢を見ることが出来るごとなったら、私がそのうち素晴らしか所に案内ばしましょう」。以来、二人は夢の中で、法隆寺やフランスの大聖堂へと出かけるのだった。
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
    3.3
    小説誌の雄『オール讀物』編集部がお贈りする、文藝とエロスの豪華絢爛コラボレーション! 近年オール讀物が掲載した、性とエロスの香り漂う創作や特集記事を再編集し、一冊にまとめたのがこの『エロスの記憶』です。まずは創作。小池真理子、桐野夏生、村山由佳、桜木紫乃、林真理子さんの女性作家陣が妍を競う一方で、野坂昭如、勝目梓、石田衣良、山田風太郎という重量級の男性作家陣も、練達の筆でときに熱く、ときにねちっこく性を描きます。 特集記事は、女優の岸惠子さん、サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ氏、池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といったバラエティ豊かな人選。渡辺淳一×弘兼憲史、東海林さだお×鹿島茂など対談も充実。「飛田新地の『写真屋』」(井上理津子)、「『フランス書院』の秘密」(北尾トロ)など、性の深淵に肉薄するルポものも満載です。 かつて小説雑誌が全盛だった昭和40年代、その一翼を担ったのが他ならぬ官能特集でした。それから半世紀近く経ちましたが、いかなる世であっても男女の仲に秘められた情理を描くのが小説の真髄。本書には、歴代オール讀物編集部がエロスの深淵を追求してきた、その熱気が横溢しています。『エロスの記憶』、どうぞお楽しみください!
  • 命の値段
    -
    1~7巻165~330円 (税込)
    近未来、不特定の街。しがない大学講師「俺」は世の中の早い流れについていけない自称くたびれた中年で、人生二度目のプロポーズもあっさり断られたばかり。そんな「俺」が今まで苦手としていた「買い取り屋」に出向く羽目になったのは単純にプロポーズ用に買った指輪に給料を使い果たしたせいだ。しかし、そこは「命の買い取り屋」だった。死神の女の子は俺の命に一億を払うというのだが……。【登場人物】◎俺(先生)……大学の非常勤講師。35歳。とある事情で金欠になったために「買い取り屋」へ赴く。◎死神……見た目は十代後半の女の子。「買い取り屋」の店員。恐ろしくレトロなドレスを着ている。

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  • 漆黒と漆赤の産卵
    -
    1巻220円 (税込)
    認知症という病を前にして、自分の人生を犠牲にしても子を想い続ける母親の覚悟…… 介護の現場で、介護士や家族が巻き込まれてゆく…… 事件というものをはさんで、被害者だけではなく加害者も実は苦しんでいるのかもしれない。でも許せない人間には心の執念がみなぎっている。そんな執念に純粋な一人の女性が関わり、女性の心を少しづつ揺さぶっていくが…… きっと読み終わったころには、沢山の重なりつつもすれ違う人生に心うたれるはず!

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  • 魚たちの呼吸
    -
    1巻220円 (税込)
    まず、セックスしてから考えよ、そう本能は告げた。 あなたに触れる、みずみずしい肌に吸い寄せられ、赤く痕が残る。 あなたが私に触れる、心ごと抱きしめるように、深く侵入して、心の一部を植えつけていく。 私達は共有する、心と体を。 ずっと、あなたと出会うのを待っていた。海の深いところで、ひっそりと、息を殺して。

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  • クミコの声
    -
    1巻330円 (税込)
    成田空港には航空管制官に似たランプコントローラーという業務がある。成田空港が開港して数年後、初めての女性ランプコントローラーが誕生した。クミコという名前の女性である。ベテランの指導者黒田に教育をうける。クミコの飛行機誘導の技術は空港で働く人を感動させる日々が続いていた。雪の日、飛行機のブラストで黒田とクミコは事故にあう。現実の空港業務とイタリア語を取り混ぜた純愛小説。
  • 南国再見
    4.4
    「俺、天国って南の国のことだと思うんだ」旅行に出かけてばかりだった恋人は、こう言い残して死んでしまった。突然の出来事に戸惑う私は、ただ、もう一度彼に逢いたい、と色とりどりの花々が咲き甘い香りの漂う、彼のいるはずの「天国」を探し求める。世界で一番大切な人を想う、切なく純粋な気持ちをヴィヴィッドに描く、ある夏の一日の物語。
  • 彼の温度
    3.6
    突然手を握りしめられ、彼の手の温かさを知った瞬間、十七歳の苑子は姉・薪子の恋人を好きになってしまった。クリスマスも間近に迫ったある日、二人は薪子を残し駆け落ちしてしまう--。「永遠の恋がきっとあるはず」同じ人に恋してしまった姉妹の切ない三日間。透き通った冬景色に織りなす、真っ白な雪のようにピュアな恋物語。
  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-A―
    3.5
    1~2巻440~484円 (税込)
    少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side-Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。
  • おしまいの時間
    4.1
    「誰かのバニラエッセンスになりたい。ないと何かが足りないって思われる存在に……」そんなリカコに高校時代の先生が自殺したという知らせが届く。しかも、友人は先生の子を妊娠しているらしい。二十一歳の春、すべてに臆病になっているリカコが過ごした、二度と戻れない季節。二十歳のデビュー作で絶賛された、瑞々しい感性が描く小説第三作。
  • あいたい気持ち
    3.3
    十九歳の誕生日を目前にして、琴子は「ここじゃない、どこか」に思いを募らせる。自分の世界に閉じこもった彼女がそこから飛び出すきっかけは、一人の少年だった。少年の叔父への琴子の切ない片想い、彼がその面影を追う謎の少女。新しい出会いが彼女を過去から解き放っていく--。
  • 雪を待つ八月
    3.7
    「他に好きな人ができた」という年下の恋人・雪道の告白で、二年にわたる同棲生活が終わろうとしている。彼が出ていく日まであと一カ月。恋のはかなさを嘆き、彼が好きになった人を想像する優美は、八月の空に雪が降るような奇跡が起こることを祈る--。世界中で一番近くて遠い二人の切ないけれど暖かい恋物語。
  • 深い深い夢の中
    4.0
    恋愛も就職もうまくいかない逸子の部屋に、突然従妹の美雨が転がり込んでくる。「殺し屋」に追われているという彼女のもとに、男たちが訪ねてくるが、その誰もが殺し屋とは思えない姿だった。戸惑う逸子はいつしか「本当の愛」を巡る大きな渦に巻き込まれていく……。毎日を愛するためのメッセージにあふれたラブストーリー。
  • 恋の罪
    4.1
    「君は誰?」「私は、妹よ」月美は記憶喪失になった青一と山奥の小さな家で新しい生活を始める。永遠の愛を手に入れるため、二人の関係を思い通りに作り変えようとする月美だったが、一人の女の出現でその計画が狂い出した--。無垢にして残酷なこの「罪」を誰が裁くことができるのか?この世に絶対的な愛は存在するのか?
  • 一緒にいたい人
    4.0
    「この女の子、誰?」恋人のユキオの部屋に彼の従姉・ミリが転がり込んできた。突然はじまった三角関係。つき合って二年目の初実は、ユキオとの恋を取り戻すことができるのか? 忘れられない憧れの人、新しい人との出会い……。東京・目白を舞台に、眩しい夏を予感させながら、それぞれの恋がもう一度始まる--。
  • 暁のキックスタート
    -
    1巻495円 (税込)
    バイクを愛するすべての人へ贈る、珠玉の短篇集 「オートバイ乗りの心には、埋めようのない深い穴ポコが空いている。オートバイ乗りは、表向きはタフな振りをしつつ、その穴ポコを埋めようとあがいている。オートバイ乗りがオートバイを降りるのは、穴ポコを忘れたときだ。若いうちは穴ポコが見えるけれど、大人になるにしたがって、だんだん穴ポコのことを忘れてしまう」  オートバイの孤独でワイルドなフィーリングに憑かれたぼくは、旅に出ることによって、自然の景観のありがたさを感じ、本当の自分の心のドアを開くことができる。自分を旅するオートバイ乗りの物語。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • もらとりあむタマ子
    4.0
    山下敦弘監督・前田敦子主演で話題となった映画『もらとりあむタマ子』のノベライズ版!“もらとりあむ”以前のタマ子の東京生活が明かされる!?「大学を卒業しながら就職もせずに、父一人で暮らす実家に戻ってぐうたらな日々を過ごす女の子・タマ子。秋から冬へ、春から夏へと季節はめぐり、タマ子は新たな一歩を踏み出せるのか?」山下敦弘監督、前田敦子主演、主題歌・星野 源の最強コラボレーションが話題の映画「もらとりあむタマ子」、山下敦弘監督、脚本家・向井康介の原案設定を元に、ドラマ「相棒」、「炎神戦隊ゴーオンジャー」などの脚本を手掛ける波多野 都がノベライズ。東京での生活など映画では描かれなかったエピソードもたっぷりの、もっと知りたかったタマ子の世界がここにあります!

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  • 冷蔵庫を壊す
    3.6
    十歳の僕は転校生の女の子に、一目会ったその瞬間に恋してしまった。自分の全存在を賭けた小学生の初恋を描く、著者二十歳のデビュー作〈冷蔵庫を壊す〉。親友の恋人を好きになってしまった夏、女友達と彼との間で揺れる主人公の戸惑いをヴィヴィッドに綴った〈月のこおり〉。短編小説〈つばさ〉。三つの愛しい恋の物語。
  • ワーホリ任侠伝
    3.7
    週末は六本木でクラブ活動にいそしむ商社OLのヒナコ。念願のワーキングホリデー資金捻出のために始めたキャバ嬢バイトが、彼女の波瀾万丈の始まりだった。運命の出会いと絶望、そしてヤクザに追われて海外脱出……。純情&エロティックに全力疾走する、パワフル青春小説。(講談社文庫)
  • 禁じられた土地 見果てぬ夢1
    -
    1~5巻550円 (税込)
    ソウルの空港に降りた趙南植を待っていたのは北のスパイ容疑だった――革命の光をもとめ、近代化の夢を追って青春を生きぬこうとする人々を描く大河小説、全5巻。(講談社文庫)
  • 忘れないからね
    3.8
    どうしても別れた恋人が忘れられない千世子のもとに、その彼からエアメールが届いた。「僕はネパールにいます」。千世子は彼にもう一度会うために、彼女に一方的な好意を寄せる大学生ヤスと一緒にネパールへ。手がかりは彼のアパートに残された一冊のノートだけ……。雄大な自然と異文化の中で千世子が見つける本当の愛とは?
  • 教室の隅にいた女が、モテキでたぎっちゃう話。
    -
    地味で根暗で無愛想な3軍女シノは、明るく派手でモテる1軍男ケイジと高校卒業後も順調に交際中--のはずだったが、シノに想いを寄せる新たな1軍男やケイジのセクシーすぎる女友達の登場など気持ちがグラつきまくる事件が多数勃発。釣り合わなすぎる二人に、いつになったら平穏な日々が訪れるのか……。すべてが実話の爆笑純情ラブコメディ。地味女&不良男シリーズ第2弾!!
  • 千々にくだけて
    3.8
    バンクーバー経由でニューヨークに向かったエドワードは、奇妙なアナウンスとともにカナダの見知らぬ街で足止めされる。繰り返し流れるテロの映像に芭蕉の句がオーバーラップして……。9.11を日本文学として初めて表現したと評価された大佛賞受賞作に、著者の原風景ともいうべき名作「国民のうた」を併録。(講談社文庫)
  • セラフィムの夜(小学館文庫)
    3.5
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 天使のような容貌と肉体を持ちながら生まれつき生理がない人妻・涼子は、大学の後輩の大島に好意を寄せられ、凌辱されてしまう。さらに、病院へ赴いた涼子は、自らの性の驚くべき真実を知る。異常なまでにつきまとう男を殺めた涼子は、彼の腹違いのヤクザの兄・山本に助けを求めた。二人は山本の故郷である韓国へと向かう。そして、山本には恐るべき殺し屋が襲いかかった。「性」と「国籍」。二人の存在の証をかけた逃避行の結末は? ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 晴れた空(上)
    3.0
    1~3巻715円 (税込)
    なぜか、東京大空襲のあとはよく晴れた日が続いた。終戦…その日もまた、青空だった。焦土と化したなか、戦争で両親を失った孤児たち8人の逆境に挑む人生がはじまった。けなげに、しかも逞しく生きぬく彼らを通して、疾風怒濤の「昭和」時代を描く。著者の記念すべき作品として、話題をよんだ感動の大河ロマン。
  • ダリアの笑顔
    3.8
    「綿貫さんち」は4人家族。「明るく笑うもう一人の自分」を空想する長女・真美。主婦業と仕事をこなしながら、揺れる40代を惑う母・春子。転校生の女子に投手の座を奪われそうな長男・健介。経理課係長の仕事に疲れ、うつ病を心配する父・明弘。どこにでもいそうな家族が、悩みを抱えながらお互いを支え合う日常を、それぞれの視点から描いた小さな宝石のような物語。
  • 星条旗の聞こえない部屋
    3.8
    横浜の領事館で暮らす17歳のベン・アイザック。父を捨て、アメリカを捨て、新宿に向かう。1960年代末の街の喧騒を背景に、言葉、文化、制度の差を超え、人間が直接に向き合える場所を求めてさすらう柔らかな精神を描く野間文芸新人賞受賞の連作3篇。「日本人の血を一滴も持たない」アメリカ生まれの著者が、母語を離れ、日本語で書いた鮮烈なデビュー作。

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