小説・文芸 - 小学館作品一覧

  • P+D BOOKS 終わりからの旅 上・下巻 合本版
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    1巻1,375円 (税込)
    待望の合本版!! 出征と敗走、捕虜生活を経験した兄と、終戦の年に生まれた異母弟。歩んできた道も、価値観も異なる二人の男の半生を描いた大作の上下合本版。 復員後、大学在学中から商売を始めていた兄・忠一郎は、卒業して商社のアメリカ駐在員となり、そこで出会った日系米国人との出会いから、新しいビジネス――サンドイッチ店のヒントをつかむ。片や新聞社に入った弟・良也は、妻がありながら、かつての恋人・茜への想いが断ちがたく、取材旅行の傍ら茜の痕跡を訪ね歩く……。 実業家でもある著者らしく、戦後の経済成長や、企業間の争いを交えつつ、戦中・戦後派が引きずる戦争の暗い影を描いた名作。
  • P+D BOOKS 若い人 上・下巻 合本版
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    1巻1,430円 (税込)
    待望の合本版!! 「私は男を知りたい。その男を通して私の父を感じたい」――。 容姿端麗、頭脳明晰だが、たびたび問題を起こす女学生・江波恵子。理知的で美しい女教師・橋本スミ。北国のミッション系女子校で国語教師をしている間崎慎太郎は、橋本に惹かれながらも、早熟で危うい魅力を放つ江波からも目が離せない。江波たちの学年の修学旅行に同行することになった間崎は、旅先で橋本の義母に会うことになり――。 何度も映画化、テレビドラマ化された青春文学の金字塔にして、第1回三田文学賞に輝いた、石坂洋次郎の出世作の上下合本版。
  • P+D BOOKS 東京セブンローズ 上・下巻 合本版
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    1巻1,430円 (税込)
    待望の合本版!! 東京・根津の元団扇屋の主人・山中信介は戦時中、無実の罪で特高に捕らえられ、刑務所で終戦を迎えた。久々に自宅に戻ってみると、同居していた5人の女性に加えて2人の娘までも、GHQの将校たちに囲われてしまっていた。さらに、GHQによる「日本語のローマ字化計画」を知った信介は怒り心頭に発し、なんとか阻止しようとするが、逆に捕まってしまって――。 「それでも日本人から漢字や假名を取り上げようだなんてあんまりぢゃないかしら」――。 家族や家を失い、プライドもズタズタにされた日本人のなかから、七人の名花・東京セブンローズが立ち上がる。 第47回菊池寛賞を受賞した名作長編の上下合本版。
  • P+D BOOKS 時の扉 上・下巻 合本版
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    1巻1,320円 (税込)
    待望の合本版!! かつての恋人を自殺に追いやってしまった罪の思いを一身に背負い、北海道の寒村で禁欲生活を続けていた矢口忍。だが、友人の誘いで赴いたシリアで、生と死が隣り合わせの砂漠の生活や、砂に埋もれそうになってもなお輝きを放つ遺跡を目の当たりにし、「生きる」ことの意味を捉え直そうとしていた。そんなとき、矢口はフランスの発掘隊に参加していた日本人女性、鬼塚しのぶと出会う。どことなくかつての恋人を彷彿とさせる彼女には、ある秘密があった――。 1976~77年に「毎日新聞」に連載された、「愛とは何か」「生きるとは何か」を鋭く、深く問う傑作長編小説の上下合本版。
  • P+D BOOKS 別れる理由 全6巻 合本版
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    1巻4,510円 (税込)
    待望の合本版!! “第三の新人”を代表する作家・小島信夫が、文芸誌「群像」に1968年10月から1981年3月まで、全150回に亘って連載した“執念の大作”全6 巻の合本版。 夫婦の愛、男女の愛、人間の愛のカオスを複層的、かつエネルギッシュに描き、伝統的な小説の手法を根底から粉砕した文学世界が展開される。現在と過去が交錯しながら織りなされるように展開していく「姦通」をテーマにした異色の愛憎世界!第38回日本芸術院賞、第35回野間文芸賞を受賞。
  • P+D BOOKS 桜桃とキリスト―もう一つの太宰治伝 上・下巻 合本版
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    1巻1,320円 (税込)
    待望の合本版!! 恩師・井伏鱒二の紹介による妻・美知子との出逢いから、作家としての絶頂期と玉川上水心中までの、太宰治の後半生を活写した作品。美知子夫人が創作活動に果たした役割、女性一人称で綴られた「女生徒」での新境地、井伏鱒二との師弟関係、後に『斜陽』を書くきっかけとなった太田静代との劇的な出逢い、そして山崎富栄との“地上の別れ”に至るまでの晩年を克明に描く。 同じ津軽地方出身で直木賞作家である長部日出雄が、太宰への特別な愛情と深い理解を両輪にして描いた力作で、第29回大佛次郎賞、第15回和辻哲郎文化賞を受賞した長編評伝の上下合本版。
  • P+D BOOKS 宣告 上・中・下巻 合本版
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    1巻2,970円 (税込)
    待望の合本版!! 殺人犯を意味する収容番号末尾ゼロの「ゼロ番囚」たちは、拘置所二階の特別頑丈な独居房に収容されている。強盗殺人罪で逮捕され、死刑が確定しているT大卒の楠本他家雄は、いつくるかわからない“お迎え”に常時怯えていた――。 精神医・近木の生々しい接見記録や、心理学専攻の女子学生・玉置恵津子との手紙のやり取りを通じ、生と死のはざまで苦悩する死刑確定囚たちの日々を克明に描いた他に例を見ない傑作の上中下合本版。
  • P+D BOOKS 神の汚れた手 上・下巻 合本版
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    1巻1,375円 (税込)
    待望の合本版!! 舞台は三浦半島の小さな産婦人科医院。主人公の医師・野辺地貞春のもとには、不妊治療や出産、中絶と、さまざまな苦悩と不安を抱えた人がやってくる。“仮性半陰陽の男性”と診断された女性、やっと懐妊した子がダウン症と診断された夫婦、眼球なく生まれた赤児、そしてその静かな死――。 主人公が日々直面する数々の患者の実態を描いて、人間誕生の意味とその神秘に鋭く斬り込んだ衝撃の問題作の上下合本版。
  • P+D BOOKS 鞍馬天狗 全5巻 合本版
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    待望の合本版!! 幕末を舞台に、勤王の志士・鞍馬天狗が活躍する痛快時代小説の金字塔。大佛次郎が書いた全47作のうち、評論家・鶴見俊輔が厳選した作品5巻分(『角兵衛獅子』『地獄の門・宗十郎頭巾』『新東京絵図』『雁のたより』『地獄太平記』)の合本版。各巻末には鶴見俊輔の解説付き。
  • 伏龍警視・臣大介
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    出向警視の捜査を妨害する意外な風習とは? 臣雪乃は「姉妹制度」の仲間内で開いていたパーティを愉しんでいた。 日本最大与党の衆議院議員の父を持つ「姉」の多和多華那と「姉妹関係」を結んで10週目、そして、14歳になった華那の誕生日を兼ねたパーティだ。 しかし、愉しんでいたのも束の間、パーティ会場からすぐ近くの部屋で火災が発生したのだ。 その日偶然、持病のある雪乃を迎えに来ていた父、沖縄県警管理官の臣大介警視は娘たちを救い出すことに。 その救出中に思いがけなく、大介は刺殺体を発見してしまう。 被害者は有名経済系文化人・新堀兵衛の「金庫番」井上幸治だった。 時を同じくして突然死した捜査一課長の後任として、大介は現場の指揮に当たるが、警視庁から沖縄県警に移って半年のため、馴染みのない沖縄独自の風習が壁となって立ち塞がる。 捜査が難航する中、従姉妹の奥瀬真紀から電話が。 警視庁捜査二課第二係を率いる真紀によれば、「新堀が投資に失敗した損失分を、井上が地上げで取り戻そうとしていた節がある」と言う。 地元の反社会的勢力と揉めた末の殺害なのか? 捜査線上に「鏡龍会」に繋がっている半グレグループの頭・又善星一郎が浮かび上がってきて……。
  • 十津川警部 仙石線殺人事件
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    2億円のプラチナを巡る黒い陰謀を暴け! あの日、豪華客船で何が行われようとしたのか――復興が進む宮城を舞台に、トラベルミステリの巨星が描く傑作推理小説。東日本大震災から5年が経ったころ、金華山沖の海底から豪華客船「グズマン二世号」が発見された。海に浮かぶホテルとして女川町の海岸に係留され観光客を集めていたが、震災の大津波で沈没し行方が分からなくなっていた。引き揚げられた船の客室からは、ホテル〈グズマン二世〉運営会社の課長・柏原恵美の遺体と2億円相当の大量のプラチナが見つかった。持ち主不明のまま、プラチナを乗せた快速列車が仙石線の石巻から仙台に向かう最中、途中の陸前赤井駅で爆破事件が起こる。一方、東京・青梅の精神科病院には5年前から千石典子という若い女性が入院していた。典子と交流があった男性・小西が度々訪れるが、彼女は自身に関する記憶を一切取り戻せないでいた。そんな中、典子が何者かに切りつけられる。十津川警部らが容疑者のひとりとして調べていた小西の行方を追う中で、東京と宮城の事件の関係性が浮上し、捜査の行先は思わぬ方向へ……プラチナの発見に端を発した数々の事件を通して、十津川が闇にうごめく驚愕の真実を暴く。
  • タマゴ王子 タマール
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    1巻1,485円 (税込)
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 タマゴの国からこんにちは。 それはタマゴの世界の物語。主人公は、タマゴの王子様・タマール。そのまんまるな体から、いろんなものを生み出すタマール。はてさて、そこから何が生まれるのやら?タマしいほっこりの、絵物語。タマールと執事タマゴ・ピーターとの、ゆる~いけれど、なんだか不思議な一日がはじまる!あなたとタマールの出会い、それはタマタマではない…かもしれない。 ※この作品はカラーです。
  • 小説「REVENGER」
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    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 TVアニメ「REVENGER」ノベライズ! 過酷な藩命を果たしたにもかかわらず、裏切られ居場所を失った薩摩藩士・繰馬雷蔵。彼に手を差し伸べたのは…恨みを込めて歯型を刻んだ“恨噛み小判”と引き換えに、復讐=暗殺を請け負うーー「利便事屋」(リベンジャー)だった。異なる歴史を辿った長崎、異国情緒に溢れた街に蠢く人間の欲望。利便事を繰り返す彼らの向かう先は!? オリジナルアニメでドラマティックに描かれたダークヒーローアクション史劇が「小説」として登場! ※この作品はカラーが含まれます。
  • 官能文学電子選集 高竜也『女囚・圭子』
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    渇いた欲望が渦巻く女子刑務所。看守の淫らな命令にも従わざるをえない。殺人罪で服役中の圭子は脱走に成功するが、逃げる圭子に淫獣たちの魔の手が迫る。 女子刑務所に服役中の圭子の罪は殺人罪だ。当分の間、男の肌とは触れ合えない。愛する淳三としたい。思いはそれだけだったが体は正直だ。自ら看守長の三村を誘惑し、三村の大きいモノを迎え入れて絶頂に達する。しかし、その一部始終を女看守に見られており、今度は女看守の命令で女同士のプレイを強いられる。ところが別の刑務所に移されることが決まり、乗った移送車が土砂崩れで横転、その隙に圭子は脱走することに成功する。飢えた圭子は若いカップルを襲い、女を縛りつけて目の前で男の肉棒を堪能する。トラック運転手も誘惑し、獣のようなセックスを貪った。もっともカネなどない。食べるためには稼がなくてはならない。圭子がもぐりこんだのは売春宿だった。初めての客はヤクザも恐れるという悪徳刑事の黒田だった。さんざんおもちゃにされた挙句、黒田の情婦にされた圭子に試練が訪れる。不良少年たちに代わる代わるレイプされたかと思えば、黒田の企みで4人のヤクザに輪姦された。黒田は最初から圭子を海外に売り飛ばすつもりだったのだ。自ら脱走囚であることを黒田に告白した圭子だったが、黒田はすでにお見通しだった。このままでは異国の地で一生を終えることになる・・・・・・黒田におもちゃにされながら圭子は黒田の拳銃に手を伸ばしていた。
  • 官能文学電子選集 睦月影郎『麗嬢 熟れ肌の匂い』
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    田舎の学校に巨乳の美人教師・友美子が赴任してきた。学校内で唯一の男子である耕太はすっかり友美子に魅せられてしまうが、幼なじみの先輩・咲子も悩ましい。 都会から離れた学校に、美人教師が赴任してきた。23歳の友美子先生だ。しかも、はち切れんばかりの巨乳の持ち主だけに、耕太は一目見てすっかり友美子に魅せられてしまう。一方で耕太の幼なじみで先輩でもある咲子にも友美子とは違う魅力があるため、捨てがたい。とはいえ、女性をまったく知らない童貞の耕太は猛る股間を持て余し、自慰行為で発散するしかなかった。あるとき、授業中に友美子が倒れてしまう。友美子の下宿先に見舞いに行った耕太は寝ている友美子に興奮して、巨乳にむしゃぶりついてしまう。意識朦朧となりながらも、友美子はキスしてくれた上に手で耕太のモノをしごいてくれたのだ。そして秋祭り。大粒の雨に降られ、耕太は秘密部屋としている納屋に友美子を連れて雨宿りすることに。そして感激の初体験を済ませることに成功するのだが、それを機に友美子の下宿に夜這いをかけても拒まれることもなく、校内で耕太がいたずらをすると潤んだような目でどんなことでも応じるようになっていく。また、初体験を済ませたことで自信をつけた耕太は咲子にも果敢に迫っていく。咲子の両親がいない間に咲子の部屋に上がり込み、拝み通してからの口内射精、そして初合体。当初年下の耕太をバカにするような口調で罵っていた咲子に変化が見られるようになっていく。体を重ねていくうちに咲子は耕太に好意を抱くようになっていたのだ。美女二人の芳香を求めてやまない耕太の顛末は・・・・・・。
  • 官能文学電子選集 川上宗薫『色狩り』
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    神谷はサラリーマンで大のつく女好き。口八丁手八丁でホステスから女子大生、未亡人、看護師、女教師、美容師らを篭絡、快楽の海に溺れていく。 神谷は30歳のサラリーマンである。1か月のうち女が欲情している日を当てるのが特技だと自負している。道を歩いていても、会社の中ですれ違っただけでも、欲情していると目を付けた女を見つければ、片っ端から声をかけてベッドに誘い出すのが癖だ。今宵のターゲットは上司に誘われた新宿のバーでホステスをしていた友恵だ。発情していると確信した神谷だが、その日は思いかけず、かわされてしまう。それでも目を付けた女は必ず落とすと決めている神谷は翌日、電話で友恵を誘い出すことに成功する。深夜の鉄板焼き屋でいいムードになったが「排卵日だから」と固辞する友恵。「携帯用のビデを持っているから」と返す神谷。神谷の熱意についに股を開く友恵だったが、客と寝るのは初めてだという。聞けば、同棲している男がいるのだが、嫉妬深く浮気がばれようものなら暴力を振られるうえにインポテンツでもあるというのだ。「一度寝た女とは二度と寝ない」ポリシーの神谷が次に目を付けたのは同じアパートに住む女子大生の尾崎伸子だった。女子大生が好みそうなイタリアンレストランに誘うとホイホイとついてきた。ピザと赤ワインで酔わせてダンスホールで踊っていくうちに抱きついてくる。簡単にものにできると踏んで旅館に誘うも「それは嫌!」という。なんと彼女の好みは外ですることだった。芝生の上で貪りあう二人。金網のフェンス越しにはカップルが多数いるだろう。警察官に見つかれば声を掛けられるかもしれない。そんなスリル感が二人を燃えさせるのだった。神谷の次のターゲットは同じ会社に勤める大崎幸子だった。右瞼は常に二重なのに、左瞼は一重。その一重瞼が時折二重になることに気付いた。見るとどことなくふっくらと色っぽく、桜色に染まっているではないか。その時こそが欲情のサインだと見抜いた神谷は外線で会社にいる幸子に連絡を取り、近くの喫茶店で落ち合い、あっけなくベッドインに成功する。しかし、グラマラスな肢体を持つ幸子だったがテクニックはいわゆる“マグロ”だった。いきり立っていた神谷のモノが急速に萎んでいくのが自分でも分かった。幸子の左瞼は一重に戻っていた。 7つの物語をまとめた短編集。
  • 官能文学電子選集 岩井志麻子『トロピカルな淫猥』
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    東南アジアを舞台に元AV女優や風俗嬢など過去にわけありの女たちが、“女の性”に葛藤しながらも痴態の限りを尽くし、快楽に溺れ続ける。 シンガポールの代表的なホテルといえばラッフルズホテルだ。この名門ホテルのバーが元AV女優・福岡まりんのお気に入りの場所だ。時折、日本人観光客にうっすらと素性がばれることがあっても気にしない。AV女優とは気が付かないまでも、華奢なのに乳房だけ盛り上がったまりんは男たちの視線を引き付けるほど目立っていた。現地の中華系の大金持ちの息子であるリーが現在の恋人だ。しかし、リーとの出会いは最悪のものだった。同じ語学学校に通っていた派手で遊び好きな女が、まりんを元AV女優と気付いて中華系の金持ちの男たちに売ったのだ。日本のAVはシンガポールでも人気があるからだ。だまされて、彼らの待ち構えるチャイナタウンの豪華マンションに連れて行かれる。そこにはリーのほかに二人の男がいた。マリンをだました女は吐き捨てる。「好きにしていいよ、この女」。AVでは複数プレーもSMもレズも経験済みだったが、それらはあくまで仕事。報酬をもらって合意の上だ。しかし、異国で拉致監禁みたいな真似された上で輪姦など、完全な犯罪である。 しかし、まりんは開き直った。怒りに燃えた。自ら裸になって彼らを一人ずつ相手にしてやった。やられたのではない。こちらから、やってやった、のだ。あまりのテクニックに彼らは降参してしまった。特にリー。なんとまりんを恋人にしてしまうのである。そんなあるとき、まりんが世の中でもっとも憎んでいた、自分を捨てた実母が所用でシンガポールにやってくるという。運命の再会を果たしたまりんの心に去来したものとは・・・・・・。 この「熱帯性熱情的寝室」を含めた7編のオリジナル短編集。
  • 官能文学電子選集 阿部牧郎『情事の脅迫者』
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    大手化粧品会社を舞台にモデルとの情事というスキャンダルを握られた杉山専務。部下の竹内啓一郎が自らの体を武器に犯人を追い詰めていくのだが・・・・・・。 銀座化粧品の宣伝制作主任である竹内啓一郎は、スタジオでイメージガール候補の江崎まゆみと甘美な情事を楽しんでいた。そこに青山勇吉と名乗る謎の男から電話が入る。竹内の強力な後ろ盾である杉山専務が元イメージガールで現在はモデルとして活躍している水谷アリサとのセックスシーンを撮ったという。ネガを返してほしければ5000万円支払え、拒絶すればマスコミに写真をばらまくとの脅しだった。次期社長の椅子を目前にした杉山の窮地を救うため、竹内はさまざまな女性たちと関係を持ちながら情報を集め、青山の行方を追うのだが、その竹内にも罠が仕掛けられていた。竹内が水谷ありさと関係を持った翌日にアリサの死体が発見され、さらには竹内とアリサのセックスシーンも撮られていたのだ。追い詰められる竹内だったが、ようやく青山の正体を暴くことに成功。青山と対峙するのだが、そこで思わぬ出来事が起きたのだった。そして、アリサを殺害した意外な犯人とその動機も明らかになる・・・・・・。
  • 小学館ジュニア文庫 リアルケイドロ 捜査ファイル01 渋谷編 ~逃亡犯を追いつめろ!~
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    渋谷の街でケイドロだ! 小学6年生の圭一は、ある日渋谷にいた。 これから、“プログラム”に参加するためだ。 圭一はこれまでにもたくさんのプログラムに参加している。 サッカー、野球、バスケ、ラグビー…etc.  プログラムとは、小学生にさまざまな種目を体験させて、その子の適性をはかり決定し、早期から人材を育成する目的でつくられた国家プロジェクトだ。 このプロジェクトを統率するのは、日本最年少の総理大臣候補といわれている、桐島頼人。その名をとって桐島プロジェクトともいわれている。 今回の桐島プロジェクトに参加する小学生は14人。 そして、今回のプログラムは「ケイドロ」。 リアルな街渋谷で、小学生たちが警察となり、1時間以内に泥棒をつかまえるというものだった! これまでほぼすべてのプログラムで優秀な結果を残してきた圭一はがぜんはりきるが、相棒の想太はちょっと頼りないし、ライバルのオリバーも負ける気はなさそう。そして生意気すぎる謎の少女もいて・・・。 東京・渋谷の街で、リアルケイドロが、今はじまる・・・!! ※対象年齢:中学年から
  • キャラクター超ひゃっか リラックマとあそぼ!
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    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 リラックマのごゆるりワールドへようこそ! サンエックス発の大人気キャラクター「リラックマ」が、キャラクター超ひゃっかに初登場! リラックマのせなかにはチャックがあるって本当? コリラックマの好きな食べ物って? はちみつの森のおともだちってだあれ? など、リラックマワールドのひみつがつまった一冊です。 キャラクター紹介のほか、ちがいさがしやめいろなどの遊びもたっぷり20ページ収録。 ゆるっとかわいいリラックマたちのことを知りながら、頭の体操をしてみよう! ※この作品はカラー版です。
  • P+D BOOKS 青玉獅子香炉
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    1巻715円 (税込)
    直木賞作品を含むミステリアスな短篇集。  辛亥革命後の中国で、ある宦官に清朝時代の宝物・青玉獅子香炉の贋作をつくってほしいと依頼された李同源は、名人の弟子というプライドを胸に、本物に勝るとも劣らない見事な品を彫り上げる。  真作として紫禁城内に収められた李同源の獅子香炉は、その後、国共内戦が激化したため、安全な場所に移送することに。獅子香炉にただならぬ愛着があった李同源も随行するが、宝物が入っているはずの箱を開けてみると……。  直木賞を受賞した「青玉獅子香炉」のほか、ラワン材のバイヤー・王究が日本に送ってきた恐ろしい材木を描く「年輪のない木」、アフガニスタンへ仏跡巡礼の旅に出ていた日本人高校教師が、現地で殺人事件に巻き込まれる「カーブルへの道」など、全5篇を収録。
  • P+D BOOKS 筏
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    1巻770円 (税込)
    蝦夷に商圏を広げようとする近江商人の物語。 「東の地の適する産物を、西に運び、西の地に適する産物を、東に運びますれば、それぞれの地に最も適する産業が発達致します理でございまして……ところが、この蝦夷の地と申しますは……この広大な土地が殆ど白紙のままに残されているのでございます。」  近江商人の家に生まれた藤村与右衛門、孝兵衛の兄弟が、江戸末期、経済が混乱するなかで未来を切り拓いていく物語。  地図に魅せられ、旅をするのが大好きな与右衛門を差し置いて、浪人の新之助らとともに蝦夷に向かった孝兵衛。アイヌの人々から歓待を受けたり、巨大なアメリカの黒船と遭遇したりしながら、商売のタネを見出そうとするが――。  芥川賞候補作『草筏』に次ぐ、「商店もの」三部作の第2弾。
  • 小学館ジュニア文庫 華麗なる探偵アリス&ペンギン スパイ・スパイ
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    今回のアリペンはスパイバトルで大活躍!? ペンギンの探偵・ししょーの助手をしながらペンギン探偵社に同居しているアリス。ところが、ししょーのムダ遣いのせいで探偵社は金欠の大ピンチ…。 そんな時に依頼をもらって喜んで行った市長の家で、なんと妖怪の一つ目入道があらわれて…!? ほかにも、アリスがぐうたらすぎる眠り姫への殺害予告事件をふせいだり、スパイの争いに犯罪界のプリンス「グリム・ブラザーズ」と一緒に巻き込まれてヒミツ道具で戦ったり…。 今回もはちゃめちゃな事件をアリス&ペンギンが華麗に解決いたします!! ※対象年齢:中学年から
  • 小学館ジュニア文庫 小説 アオアシ 1
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    超人気サッカーコミック、熱血ノベライズ! 「Jユース」で、アオい原石が飛翔する! 超人気巨弾サッカーコミックを熱血ノベライズ!! 愛媛の中学三年生・青井葦人(アシト)。 無限の可能性を秘めたアシトだが、熱すぎる性格が災いし、 大きな挫折を経験してしまう……! そんな時、謎の男・福田達也が現れ、アシトに 驚きの提案を! 将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、ここから急速に回り始める!! ※対象年齢:中学年から
  • P+D BOOKS 草を褥に 小説牧野富太郎
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    1巻660円 (税込)
    「植物学の父」とその糟糠の妻を描く。  小学校中退ながら、ほぼ独学で植物の研究に生涯を捧げ、輝かしい業績を残した牧野富太郎と、想像を絶する生活苦にもめげず夫を支えた妻・寿衛子の生涯を、富太郎と同郷の著者が丹念に描く。  裕福な商家に生まれた富太郎は、父母を亡くしたにもかかわらず、研究と趣味のため湯水のように金を使ったので、たちまち困窮。なおも高利貸しから借金を重ね、借金取りに追い回されるのが常態となる。そんななかでも、寿衛子は13人の子ども(成長したのは7人)を育て上げ、待合の女将として働き、富太郎の夢を叶えようとした。  夫婦の手紙を紐解きながら、「植物学の父」とその糟糠の妻の素顔に迫った名作。
  • P+D BOOKS お守り・軍国歌謡集
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    1巻880円 (税込)
    早世した天才作家の珠玉の作品集。  ミステリアスなショーショートから哲学的な匂いのする短中篇まで、精力的に作品を発表し高い評価を得ていたものの、34歳の若さで亡くなった山川方夫の短篇集。  地方勤務から4年ぶりに本社に戻った妻帯者で事なかれ主義の男が、同期の女性に翻弄される「帰任」。憧れだった団地に入居したものの、その画一性に疲れ果て、極端な行動を取ろうとする「お守り」。相手の顔をまともに見ることができない内気な女性の大胆な行動を描く「箱の中のあなた」。下宿の外から聞こえてくる女性の軍歌に二人の男が惑わされてしまう「軍国歌謡集」など11作品を収録。
  • 小学館世界J文学館 アラビアン・ナイト
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 残酷な王の心を溶かして夢中にさせた、心おどる物語。 はるか昔、ペルシアのササンを治めるシャフリヤール王は、お妃に裏切られて女性をにくむようになり、毎晩新しい花嫁をむかえては、翌朝には処刑することをくり返していました。ある日、花嫁になった大臣の娘シェヘラザードは、王がどうしても続きを聞きたくなるおもしろい物語を語り、処刑されずに生き延びます。こうして毎晩語られた物語が、この「アラビアン・ナイト」。どの話も手に汗握る冒険や、胸を熱くする不思議がいっぱいです。 「船乗りシンドバードの航海」=シンドバードが、島になっていた巨大なクジラ、巨鳥ルフ、ダイヤモンドの谷、人食い巨人、巨大なウミヘビと出会い、どうくぐり抜けて生き延びてきたかが語られます。 「アラジンと不思議なランプの物語」=魔法使いにだまされて洞窟に閉じ込められたアラジンは、指輪の奴隷とランプの奴隷の力を借りて、大金持ちになり、お姫様と結ばれます。このほかにも一晩では語り切れないお話がいっぱいです。読み始めたらきっと、王様のように続きが気になって、眠れなくなるにちがいありません。……中東の名作を、イギリスの児童文学者ジェラルディン・マコックランが華麗に再話! (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 パンチャタントラ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 世界最古の児童文学、初の子ども向け全訳! ネズミとカラスとカメとシカは仲のよい友だち。毎日楽しく暮らしていたが、ある日シカが猟師のわなにかかってしまう。カラスはネズミを背に乗せて運び、わなをかみきって助けてやるが、シカを心配してやってきたカメが猟師に見つかり、かわりに捕まってしまう。3匹はカメをどうやって助けたらいいいか悩んだ。(「カラスとカメとシカとネズミの話」) インドに古くから伝わる「パンチャタントラ」は、5巻からなる世界最古の子どものための教育物語集。本書は、現在知られているさまざまな版の中から「南インドのパンチャタントラ」を選び、サンスクリット語の原典から5巻の形式と順序を保ったまま初めて翻訳した。子ども向けに全体を訳した本は日本で初めて。 第一巻「友だちを仲たがいさせること」、第二巻「友だちを作ること」、第三巻「和平と戦争」、第四巻「手に入れたものを失うこと」。第五巻「よく考えずに行動すること」……世界のさまざまな昔話・伝説に大きな影響をあたえた40の物語を完全収録!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 アフリカン・マジック! ~ネルソン・マンデラが選んだ昔話と物語~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 動物たちも大活躍!アフリカ発の不思議ストーリー。 「これから語ることが、ほんとうだと言うつもりはありません」――ガーナのある地方ではこんな前置きから昔話が始まる。ほんとうではないからこそ、昔話には人々の空想や希望、夢が詰まっている。 本書は、南アフリカ共和国の元大統領でノーベル平和賞受賞者、ネルソン・マンデラが選んだアフリカ全土の昔話と物語、全32編。マンデラは、アフリカの子どもたちがヨーロッパ人が書いた物語だけではなく、自分たちの文化が産んできた物語を読んでほしいと願い、本書を編纂した。 収録作品=「怪鳥のふしぎな歌」(タンザニア)、「動物たちはどうやって草と水を手に入れたのか」(南部アフリカ・サン人)、「ヘビの呪い」(西アフリカ・ズールーランド)、「ノウサギとハイエナ」(ボツワナ)、「ライオンとノウサギとハイエナ」(ケニア)、「ファン・フンクスと悪魔」(南アフリカ・ケープのオランダ人)、「美しい若者サクナカ」(ジンバブウェ)、「〈すべての子どもの母〉」 (マラウィ)、「妹がほしかったピピディ」(ボツワナ)、「フェシト、市場へ行く」(ウガンダ)ほか。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 1400個のコヤスガイ ~西アフリカ・ヨルバ人の昔話~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 西アフリカの人々が代々伝えてきた、知恵と知識の昔。 むかしあるところに、結婚を願っているコオロギがいました。コオロギは金貸しから、結婚資金に1400個のコヤスガイを借りました。ところがコオロギはついついその金でヤシ酒を買ってよっぱらってしまったのです。寄りかかった木のとげがささったコオロギは、コヤスガイ1400個でつぐなわないと神様の怒りがくだると、木に文句をつけました。(「1400個のコヤスガイ」) 西アフリカのナイジェリアなどに暮らすヨルバ人が伝えてきた昔話を21編収録。他の地域にはない独特の物語あり、世界共通の教訓を語る物語あり、興味は尽きない。 収録作品=「ネコとカメのレスリング」「ヒョウとハリネズミ」「オタマジャクシの悲しいお話」「魔法のヤムイモ」「エガとひなたち」「152本のしっぽをもつ動物」「キンキンとネコ」「鳴らないタイコ」「みなしごアジャオと魔法の小枝」「働いてはいけないアランテレ」「雄牛とハエ」「狩人オジョと魔法の笛」「カエルの骨」ほか。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ギリシア神話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 神々と人間が近かった時代の勇壮にして豪華な神話! およそ3000年以上も前からギリシアで語り伝えられてきた神々と英雄の物語を、7章に分けて書きおろした。 「第一章 世界の始まり」オリュンポスの十二神の紹介と人間の誕生についての話。 「第二章 神々の話・神と人間の話」オリュンポスの神様と人間との間が、もっと近い頃の物語。神が美しい王女に恋して騒動を起こすなど、びっくりするような物語がたっぷり。 「第三章 王家の物語」エーゲ海の南にある大きなクレタ島にたどり着いた王女エウロぺから始まるクレタ王家の話、そしてテーバイ王国の話、アルゴス王家の物語。英雄ペルセウスが目を見たものを石に変えてしまう怪物メドゥサの首をとる話など。 「第四章 英雄物語」最強の英雄・ヘラクレスの12の功業など、さまざまな英雄の冒険物語。 「第五章 トロイア戦争」小アジア(現在のトルコ)のトロイアをめぐる戦いの物語。 「第六章 オデュッセウスの帰国物語」トロイア戦争の勇士オデュッセウスが国に帰るまでの10年間。 「第七章 花と愛の物語」美少年アドニスの話、「王さまの耳はロバの耳」の話などさまざまな伝説を収録。(書きおろし
  • 小学館世界J文学館 三つのおとぎばなし
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 孤独と不条理を乗りこえる、三つの奇跡。 アロエのワーシャはひとりぼっちで百科事典をながめるだけの退屈な日々を送っていた。そこへやってきたのは、体が弱くていつもからかいの的になっていたスズメの子。自分をほったらかしにする母ネコから逃げ出してきたネコ。そしてさらにムカデ一家もくわわって、奇妙な植物と動物たちの共同生活が始まった。(「スズメのアントウェルペン、ネコのミヘーエフ、アロエのワーシャ、そしてムカデのマリヤ・セミョーノヴナ一家の物語」) ほか、「クレビャーキンおじいさん、泣き虫メス馬ミーラ、そして子馬のラフキンの物語」「ネコのイグナーシイ、煙突そうじ人フェージャ、そしてひとりぼっちのネズミの物語」の全3編。 現代ロシアを代表する作家、リュドミラ・ウリツカヤが贈る3つのおとぎばなし。弱く、孤独で、ばらばらだった動物や人間たちが、お互いを思いやりながらつながり合って未来を見つけていく希望の物語。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ぼくの犬はジャズが好き
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 いつでも自由! 毎日が冒険! アンドリューハはパパとママと愛犬キートと暮らす男の子。空想好きで、大きくなったらカタツムリを売る仕事をしてお父さんを助けようと考えたり、この町に空飛ぶ円盤が来たらどうなるだろうと考えたりする、ユニークで優しい少年。パパも風変わりで、宇宙人をさがすために突然ヒマラヤ山脈へでかけようとする。ママは料理や家事が大の苦手で、おそろしくまずい料理を並べるが、おおらかで太陽のように明るい女性。それぞれが気ままでマイペースで、常識にこだわらず、思いのままに生きるこの一家には、奇妙でシュールで不可思議な事件が次々と舞い込む。 収録作品=家庭訪問に訪れ、アンドリューハ一家を気に入ったあまり、家族に入れて欲しいと希望する先生(「ああ、モップよモップ、ぼくの愛はどこ?」)、愛犬キートを巨大ネズミだと言い張る獣医。うんざりしたキートは、あるとっぴな行動に出る(「ノミのいる怪物」)、地下室に何十年も寝続けていたナチス兵の物語(「見つかったフリッツ」) ほか、「ぼくの夏に秋がきた」「ぼくの犬はジャズが好き」「私たちはみんな、この地上で宇宙人なのよ」「この世界でたったひとつのもの」など全17編。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 人間じゃないものの冒険
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 主人公は、タマネギ、時計、湯わかし、その他! タマネギはキャベツを親戚だと思っていた。なぜなら、どちらも「服は百枚、ボタンはない」から。ある日、キャベツは水浴びするために服を脱いだ。タマネギも真似して服を脱ぎ始めると、キャベツは目を細めてこすりはじめ、文句を言う。「あんたといると涙が出ちゃう。私についてこないで!」かわいそうなタマネギ! だが、そこへ通りかかったうさぎがキャベツの服を盗んでいってしまった。親戚の大ピンチだ。 タマネギはうさぎを追いかけた。(「あんたといると涙が出ちゃう」) 動物や植物、モノや「ことば」さえもが主人公となる、奇想天外ショートストーリー全17編。作者のペトゥルシェフスカヤは、救いのない陰鬱なリアリズム作品で知られるが、本作品は「意外な結末」と「ハッピーエンド」が特徴。ちょっとびっくりしたあとで、楽しい気持ちで眠りにつける名編が集まった!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 チークの少年時代
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 登場人物はくせ者ぞろい! 「『チークの少年時代』をお読みいただいた読者の中には、なんととりとめのない物語だろう、と思われた方もいらっしゃるはずです。話は行ったり来たり、あさっての方向に飛んでいったかと思えばまた戻ってきたりして、なかなかつかみどころがありません」(訳者あとがきより) 「コーカサスのガルシア=マルケス」とも言われる、アブハジア(現ジョージア)の作家、ファジリ・イスカンデルの問題作、登場! 登場人物は、針の付いてない釣竿で釣りをするおじさん、無意味に暴力をふるう街の乱暴者、屋根の上を歩くサッカー選手、しゃべり出すと止まらないおじさんなど、くせのある個性の強い人ばかり。少年チークは、そんななかで素直に、とりとめなく、ふんわりと生きている。インパクトたっぷりで、ユーモラスな物語をご賞味ください! 収録作品=「お茶会、そして海を愛する心」「チークのお手柄」「チークと夢遊病者」「チークの恐ろしい仕返し」「報復」「チークはしきたりを重んじる」(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 石の花
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 究極の美しさを求めて、石工は山の女王の元へ向かう。 ロシアのウラル地方に、孔雀石の細工で有名な村があった。その村の腕の良い石工の親方に、やせっぽちの孤児、ダニーロが弟子入りする。変わった子だったが、石工の才能があったので親方はダニーロをかわいがる。ダニーロはどんどん腕をみがき、一人前の石工になる。でもうまくなればなるほど、もっと石の美しさをいかした細工を作りたいと願うようになり、満足できなくなった。そんなとき、地主から大杯の細工を依頼される。ようやく作りあげた大杯をみんなはほめるが、ダニーロは納得できない。もっと美しいものを作るために、うわさで聞いた「山の女王」の石の花が見たくてたまらなくなってしまう。石の花を見た者は、まるで生きているかのような石の細工を作れるというのだ。そしてとうとうダニーロは、結婚直前になって、石の花を求めて山の奥へと行ってしまう。石の花のとりこになったダニーロは、山の女王のもとから戻ってくることができるだろうか? 民話をもとにして書かれた幻想的な作品。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 三人のふとっちょ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 革命はお祭りだ!みんなで盛りあがれ! その国は、「三人のふとっちょ」と呼ばれる独裁者が治めていた。ふとっちょや仲間の貴族たちはぜいたくに暮らす一方で、町の人々は貧しくみじめな生活を強いられていた。しかし、人々は立ち上がった! ふとっちょを倒してみんながしあわせになる国を作るんだ! …というあらすじを読むと、まじめで硬い、おもしろみのない「革命賛歌」の物語かと思うかもしれない。でも「三人のふとっちょ」はそんな退屈な話ではない。登場するのは、曲芸師チブル、見世物小屋の少女・スオク、宮殿に暮らすトゥッチ王子、王子が大切にしている自動人形など。にぎやかで個性豊かな登場人物が、まるで大きなお祭りを盛り上げるかのように動きまわり、壮大な革命というドラマが進む。革命後のソビエト連邦時代から今のロシアまで、長く人々に愛読され続けている傑作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 トルストイ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 正直に、善良に、真剣に生きることはすばらしい! イワンは裕福な農家の3男。兄二人と妹がいる。兄たちは家を出て、イワンと妹は父親といっしょに畑仕事をしている。長男は軍人になり、次男は商人になるが、うまくいかずに戻ってくる。「お父さん、俺に財産を分けてくれよ」頼む兄たち。イワンは素直に「まあ、いいんじゃない」と父親の財産を分けてやる。その様子を見ていたのは大悪魔。てっきり兄弟げんかになると期待していたのにがっかり! 怒った大悪魔は小悪魔3びきに命令して、兄弟を破滅させるようにしかける。兄2人は小悪魔の作戦通りになるが、無欲でただひたすら畑仕事を続けるイワンには全然効かない! このあと悪魔たちはどうするのか?(「イワンのばか」) ロシアの青年将校、ジーリンは、コーカサスで敵軍に捕らえられる。敵はジーリンに、家へ手紙を送って身代金を引き出せと要求するが、貧しい母親にそんなことは頼めない。ジーリンは村人の壊れた時計を直したり、水車を作ったり、少女に人形を作ってやったり、心を通わせながら脱出の機会を待つ。そしてある夜、ついに……!(「コーカサスのとりこ」) ロシアの文豪、レフ・トルストイの傑作2編を新訳で収録! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ガルシン作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 人生がぎゅっと詰まった数ページ。 19世紀ロシア、傑作短編小説を20編ほど遺して33歳で命を絶った天才小説家、フセヴォロド・ガルシン。今読んでも衝撃的な作品7編を新訳で贈る! 「がま蛙とバラの花」……ある美しい5月の朝、荒れ果てた花壇に一輪のバラの花が咲く。庭に面した部屋で病気の少年は花を気にかける。「ねえ、お庭は今、すてきだよね? バラの花が咲いているかな?」一方、バラの根元には太ったがま蛙がいた。美しくてよい香りのするバラをすばらしいと思い、もっと近くに行きたくて、しかしその優しい気持ちを表現することばがなくて、がま蛙は言った。「じっとしてなよ、あたしがあんたを食ってやる!」 「四日間」……戦場で戦うロシアの兵士は、銃撃を受けてけがをし、動けなくなった。仲間の兵士たちにも気づかれず、兵士は一人取り残される。絶望した兵士は、近くに人がいるのを知る。それは、彼がしばらく前に殺した敵兵の死体だった。兵士と死体は四日間をともにすることになる。 その他、「なかったこと」「信号」「おごれるアッゲイの話――古い伝説の再話」「カエルの旅行者」「アッタレア・プリンケプス」全7編。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ロシア民話集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 リズム感のあるくりかえしが楽しいロシアの昔話。 子どもがいない王さまとお后は、「金色のすずきを食べれば子どもを授かる」という夢を見る。夢のとおりに漁師に金色のすずきを捕えさせ、料理女が調理して、お后は魚をたいらげた。すると、お后だけでなく、お皿をなめとった料理女と、魚を洗った水の残りを飲んだ牛までもが、おなかが大きくなって同じ時間に息子を産んだ。お后の子、料理女の子、牛の子はみんなイワンと名付けられ、やがて若者に成長して、三人で旅に出る。(「牛の子イワン」) 独特の味わいが興味深い、ロシアの民話を50編収録。ロシア各地で民話を集めた民俗学者、アレクサンドル・アファナーシエフの「ロシア民話集」から新訳! 魔法使いの老婆バーバ・ヤガーや不老不死の老人コシチェイなど、おなじみのキャラクターがたびたび登場するのも楽しい!  収録作品=「ころころパン」「かぶ」「冬王マロースコ」「バーバ・ヤガー」「ガチョウ白鳥」「空飛ぶ船」「火の鳥の羽と仔馬」「蛙の王女」「二人、袋から出ろ!」「笑わぬ王女」「金持ちマルコと不運なワシーリー」「吸血鬼」「地獄のヴァイオリン弾き」「イワンのばか」ほか。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 プーシキン作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ロシアの大詩人から、子どもたちへの文学のプレゼント。 勇敢なルスラーン公は、リュドミーラと結婚した。しかし婚礼の夜、リュドミーラは何者かにさらわれてしまった。リュドミーラの父は怒ってルスラーンを責め、リュドミーラを探し出した者と娘を結婚させると宣言する。ルスラーンのほかに、娘に恋していた3人の騎士が名乗りを挙げ、探索の旅に出た。リュドミーラをさらったのは、魔法使いチェルノモールだった。さまざまな誘惑や妨害が騎士たちのまえにあらわれる。果たしてルスラーンは、ライバルの騎士を倒し、チェルノモールのもとからリュドミーラを助け出すことができるだろうか……ロマンティックで波瀾万丈、華麗な冒険物語!(「ルスラーンとリュドミーラ」) ロシアの国民的文学者、プーシキンが初めて本格的に執筆した物語詩「ルスラーンとリュドミーラ」を清新で明快な散文で新訳! ほかに、民話詩「サルターン王と勇者グビドーン・サルターノビチ公のおはなし」「おじいさんと小さな金の魚」「死んだ王女と七人の勇者たち」「金のにわとり」を収録。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 黒いめんどりと地下の国
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 寄宿学校の地下、だれも知らない魔法の王国。 寄宿学校に預けられているアリョーシャは、勉強好きで頭がよくて、だれからも愛されてかわいがられている少年。そんなアリョーシャは、学校で飼っているニワトリを大切にしていて、なかでもチェルヌーシカと名付けた黒いめんどりを気に入っていた。だがある日、料理人が大きな包丁を手にしてニワトリ小屋に向かっているのを目撃する。チェルヌーシカがあぶない! アリョーシャは料理人にとびつき、全財産をはたいてチェルヌーシカを救い出す。その夜、アリョーシャの部屋にチェルヌーシカがやってきて、人間の言葉で「わたしについてきて」という。アリョーシャが案内されたのは、寄宿学校の地下にあるこびとの国だった。そこでアリョーシャは、こびとたちの王さまから、黒いめんどりの命を救ったお礼に「望みをなんでもかなえてやる」と言われた。さて、アリョーシャが願ったこととは……? 19世紀ロシアの作家、ポゴレリスキーが書いた、現実世界と空想の世界を結ぶファンタジー。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 日向が丘の少女
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 不幸な人生を変えた真実の愛。 北欧の山あいに、谷をへだてた二つの農場があった。いつも太陽の光が当たる日向が丘農場と、反対に日の光があたらないモミの木農場だ。モミの木農場のトールビョルンは、素直だが粗暴な行動を抑えられないことがある少年。日向が丘農場の少女、シュンネーベは美しく、幼いふたりは仲よくなる。衝動的なトールビョルンも、シュンネーベのことを考えるとやさしい気持ちになれるのだった。幼なじみとしてはげましあいながら成長した二人は、ある日、秘めていたお互いの気持ちを打ち明けあう。トールビョルンは喜びで胸がいっぱいになり、もう決してけんかなんかしないとシュンネーベに約束する。しかし、とある村の集まりで、トールビョルンに暴れ者のクヌードがけんかをふっかけてくる。我慢していたトールビョルンだが、しつこいクヌードにとうとう殴り合いのけんかをしてしまう。そして…… 北欧の美しい自然を背景に、感情を抑えて、自分を律して生きる少年と少女の純愛と成長を描いた作品。昭和の時代、日本では多くの世界文学全集に収録され、当時の読者に支持された伝説的な名作。約40年ぶりの新訳で、新たな魅力が見えてくる!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 北欧神話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 世界のはじまりから最後までを語る、壮大な神話。 世界が始まる前、何もないぼんやりした霧に包まれた中に、ギンヌンガガップという大きく開いたさけ目が広がっていた。このさけ目の北と南におそろしい世界ができた。北の果てにはニブルヘイムという極寒の世界。まん中には毒の泉。南の果てにはムスペルスヘイムという熱い火の国。この火の国の入り口には巨人のスルトが炎の剣を手にして見張っている。ここからいよいよ壮大な北欧神話の物語がはじまる…… 登場するのは、最高神オージン、雷神トール、巨人族ロキなど、個性豊かな神々や巨人、英雄たち。想像力を刺激する宇宙樹ユグドラシル、最終戦争ラグナロクなどのことばも魅力的な、波瀾万丈の神話、北欧神話。現在のスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドで古来から伝えられてきた北欧神話は、「ニーベルングの指輪」から「ホビット」「指輪物語」「進撃の巨人」など、現代まで多くの作品に影響を与え続けてきた。その壮大な神話大系を、初めて触れる読者にも読みやすいよう工夫して一冊にまとめた必読の一冊!(書きおろし) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 クレクス先生のふしぎな学校
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 学校は、楽しいことばかりが起こるワンダーランド! クレクス先生は、ちょっとふしぎな先生。夜になると体が小さくちぢみ、朝起きたら耳に「ふくらましポンプ」を差し込んで元の大きさにもどすのだ。右目をはずして遠くを調べさせたり、ほっぺたをふくらまして空を飛んだりもする。そんな先生の学校は、やっぱりちょっとふしぎな学校。本の字をほどいて1本の糸にして指で読む授業や、地球儀のようなボールをけって、足がさわったところの地名をさけぶ地理の授業があったり。工場見学へ行ったら、その工場は鼻のあな、耳のあな、かぎのあな、橋のあななど、大小いろんな「あな」を作る工場だった。そんなふしぎな学校、誰だって行ってみたくなるに違いない。でもクレクス先生の学校に通うためには、ひとつ条件があるのだ。それは、生徒の名前が、かならず「A」で始まる名前であること……!  第二次世界大戦中のポーランドで書かれた、とんでもなく自由な、空想盛りだくさんの楽しい物語。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ほんとうの空色
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 青い花から生まれた絵の具が作る不思議な世界。 フェルコーは、貧しいけれど絵を描くのが得意な少年です。ある日、フェルコーは裕福な友だち、カリのために絵を描いてあげることにしました。ところが、カリから借りて家に持ち帰ったあい色の絵の具をネズミが食べてしまったのです。絵の具を返せなくてこまっていると、用務員さんがやってきて言いました。「フェルコー、なぜこの花を摘まないんだい。絵の具が作れるのに」なるほど、二人のまわりは、大きくて美しい、この上なく青い花でおおいつくされていました。用務員さんは、この花は正午から1分間だけさく「ほんとうの空色」という花だと教えてくれました。フェルコーは花をつむと、青い絵の具を作って絵を仕上げました。それは本物の空のようにすばらしい絵になりました。大喜びでその絵をカリに見せると、カリはなぜか怒りはじめます。なぜなら、きれいな青空の絵のはずが、その日の天気と同じ曇った空の絵になっていたからです。「ほんとうの空色」は、ぬるとその絵が本当の空になる絵の具だったのです! このすごい絵の具を使って、不思議なことがつぎつぎと起こるのです。 バラージュ・ベーラの名作をハンガリー語版から新訳! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 夢の黄金
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 16世紀のメキシコ、少年たちの冒険が始まる! 15歳の少年、ミゲルは、黄金の神殿がある伝説の王国を探す探検隊に参加することになった。ミゲルの母は先住民。父はスペイン人で、メキシコ奥地の探検に出かけて行方不明になっていた。ドン・ペドロ率いる遠征隊は、船に乗って奥地を目ざした。ミゲルにはフアン、ルシアなどの仲間もでき、ジャングルに奥にそびえるピラミッドを発見するなど、冒険は盛りあがっていく。しかし、先住民との戦い、遠征隊内部での対立など、思いがけないトラブルにおそわれ、探検隊はばらばらになる。そしてミゲルには、未知の奥地で思いがけない出会いが待っていた!  スペインの作家、ホセ・マリア・メリーノが書いた16世紀のメキシコを舞台にした物語。現代的な視点から、大航海時代の少年たちの冒険を波瀾万丈に描く!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 プラテーロとぼく
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 スペインで最も愛されたロバの散文詩。 詩人の「ぼく」は心を病み、故郷のスペインの村、モゲールで療養する。「ぼく」の相棒は、やわらかい毛並み、黒い宝石のような瞳を持つ小さなロバ、プラテーロ。素朴で純粋な心の持ち主として、「ぼく」はプラテーロといっしょに喜んだり、驚いたりしながら、見たもの・聞いたものをプラテーロに語りかけていく。 ノーベル文学賞作家、ヒメネスの代表作。飾らないことばで綴られた138編の散文詩は、読む人の脳裏に舞台となっているスペイン、アンダルシア地方の青い空、家々の白い壁をあざやかによみがえらせる。そして小さな喜びと悲しみに満ちたモゲールの日々が、たまらなく愛おしくなってくるにちがいない。全詩編をていねいに訳した決定版新訳。早川世詩男のイラストレーションも作品世界にぴったり! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 バンビ ~森のいのちの物語~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 小さなバンビが、大きく立派に成長するまで。 森の小さな茂みでノロジカの男の子が生まれました。「バンビ」と名付けられて、元気に成長していきます。バンビは森の中で小さな生き物たちと仲良くなり、仲間と遊び、さまざまなことを経験しました。それは楽しいことだけではありません。草原にはノロジカをねらう怖い「あれ」も来ます。バンビはどうやって危険を知り、どうにげたらいいかをお母さんから教わります。そうして季節は冬になりました。食べ物のない雪と氷の世界、森はしずまりかえっています。そんな中「あれ」がやってきます。かみなりの音がひびき、森じゅうが大さわぎになります。お母さんのかけ声でバンビも走り出しました。バンビはただただ走り続けました。そしてようやく静かなところまで来ましたが、その後、お母さんと会えることはなかったのです…… 「動物たちもことばとたましいを持っている。わたしは、自分の作品のなかで、それをそのまま人間にわかることばに直して語らせた」…作者ザルテンの徹底した動物観察から生まれた作品。アニメ映画化された印象から、かわいい子鹿の愛らしい物語と思われがちだが、自然の厳しさや生き延びるための激しい戦いを重厚に描く。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 父の大手柄
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 家族で過ごした、幸せな夏休みの思い出。 フランス南部、プロヴァンス地方に暮らす8歳のマルセル少年は、ひと夏を山村の別荘で過ごすことになる。父と母と弟とおじさん夫婦との別荘生活は楽しいことがいっぱい。そのなかでも大イベントが始まろうとしていた。それは「狩り」。子どものころから狩りをしているおじは、自慢をまじえながら狩りの魅力を語る。このあたりでとれる獲物のなかではバルタヴェルという鳥が最高で、「ヤマウズラの王」と称えられるのだという。父たちは狩りにいくための準備を進めるが、初心者の父に銃の扱い方を教えるおじの偉そうなようすに、マルセルはちょっぴりおもしろくない。そして狩りの当日。父たちは、マルセルを連れて行ってくれるという約束を破り、大人だけで出発してしまう。しかしマルセルはめげない。狩りについていって、父の面目を保たせるのだ! 父たちを追ってマルセルはこっそり家を出る……  小説家、映画作家マルセル・パニョルが、自分の少年時代の思い出をもとに描いた作品。田園生活の幸福感に満ちた描写は多くの人に愛され、フランス人なら誰もが知る作品として今も読み継がれている。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 星の王子さま
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ほんとうに大切なものは、目にみえないんだ。 子どものころ、画家になるのをあきらめた「わたし」は、飛行機のパイロットになった。ある日飛行機が故障して、サハラ砂漠に不時着する。「わたし」はたったひとりで修理をしなければならない。絶望して眠った翌朝、ヒツジの絵をねだる少年と出会う。人里から1000マイルも離れた砂漠に突然現れた彼は、よその星から来た王子さまだった。王子さまの星は、家1軒分ほどの小さな星で、2つの火山と1つの休火山があり、バラの花が一輪だけ咲いていたという。そのバラの花と王子さまは、相手を思いやる気持ちが少し足りなくて、ちょっとずつ心がすれちがってしまった。そしてついにバラの花から離れるために、王子さまは旅に出ることにした。さまざまな星をめぐり、さまざまな人に出会い、そして地球にたどりついたのだ。「わたし」の飛行機の修理が終わった日は、ちょうど王子さまが地球に落ちてきてから一年後だった。落ちてきた場所のちょうど真上に自分の星が来るこの日、王子さまは、バラの花のいる自分の星にもどるという。「わたし」と王子の別れが近づいていた……(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 レッド・フォックス
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 知恵と経験で生きぬいた、カナダのキツネの物語。 カナダ東部の森林地帯。4月のある日、農場の犬たちが巣に近づいてくるのを知った父ギツネは、自らがおとりになって巣から犬を遠ざけた。巣穴にいた5匹の子ギツネは助かったが、父は犬にかみ殺されてしまった。 野生動物の生活は厳しい。子ギツネたちは次々に命を落としたが、特別に頭のいい子ギツネ、レッド・フォックスは生きのびた。成長し、勇敢に、そして冷静に敵と戦い、えものを狩って生きのびていく。人間たちがしかけたわなをすり抜けるレッド・フォックスを、開拓地の人間たちは総出で狙うようになるが常に狩人の裏をかき、逃げ続ける。しかし、そんなレッド・フォックスもついに人間のわなにかかる時がくる。とらわれの身となり、遠くまで運ばれるレッド・フォックスだったが、絶対にあきめることはなかった…… すぐれた動物文学で知られる、シートンと同時代のカナダの作家、G・D・ロバーツの代表作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 シカゴよりこわい町
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 型やぶりなおばあちゃんと過ごした、特別な夏。 アメリカ、シカゴで生まれ育った兄妹、ジョーイとメアリは、夏休みの一週間をおばあちゃんの家で過ごすことになった。何もないちっぽけな町での生活は、やることもなくて退屈でたまらない……と思ったら、実はおばあちゃんは強烈に豪快でたくましくて、それはスリル満点の一週間なのだった! 型破りのおばあちゃんの、わがままで、自分勝手で、だけど暖かくて愛情深い行動は、子どもたちをとんでもない事件にひっぱりだす。立入禁止の川で釣りを楽しんだり、カップルの駆け落ちを助けたり、うそをついて飛行機にただ乗りしたり… アメリカで大人気の児童文学。今中信一さんのゆかいな絵も魅力いっぱい! 読み始めたら止まらない面白さ! 収録作品=「ショットガン・チータムのこの世で最後の晩」「牛乳の中のネズミ」「女一人で犯罪急増」「審査の日」「ブレーキマンの幽霊」「羽のあるもの」「百周年記念の夏」「軍隊輸送列車」の全8編。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 女たちの物語~アフリカ系アメリカ人が語りつぐ民話と実話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 厳しい歴史を乗り超え、語り伝えられてきた物語たち。 マリーは王子と恋に落ち、プロポーズされる。しかしマリーの父はこの結婚に反対し、魔法使いに頼んで王子を魚の姿に変えてしまった。悲しんだマリーが川べで歌をうたっていると、川の水がぱっくり開き、金のかんむりをのせた美しい赤い魚が現れた。喜んで毎日川へ行くマリーをあやしんで、父があとを追ってきた!(「マリーと赤い魚」) アフリカにルーツを持ち、多くは奴隷とされてきた黒人女性たちが伝えてきた民話と物語を、児童文学作家ヴァージニア・ハミルトンが再話。ファンタジー、魔法物語から実話まで、独特な魅力を放つ。原著のレオ&ダイアン・ディロンの挿絵も全点収録。 収録作品から=「小さな女の子とバーラビー」「仲間を手に入れたミズ・ハティ」「ネコ皮かぶり」「メアリベルと人魚」 「ほう、ほう、ほほう」「メイシーとブー・ハグ」「ローナとネコ女」「最初、女と男は対等だった」「閉じこめられた人魚」「アニー・クリスマス」「ミリー・エヴァンズ:プランテーション時代」、「レティス・ボイヤー」ほか全19編 (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 何かが道をやってくる
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 深夜にやってきたカーニバルの目的は? アメリカのいなか町に住む少年、ジムとウィル。10月の深夜、ふたりは怪しい蒸気機関車の音を聞いた。それは、季節外れのカーニバルがやってくる音だった。そのカーニバル団、「クーガーとダークの混沌たる影のショー」は、次第に邪悪な姿をあらわしはじめた。人を惑わせる鏡の部屋、時間をあやつる魔法、姿を消してしまう大人たち……しかしカーニバルには、妖しい魅力があった。やがてジムは魔法の誘惑に負けてしまう…… ファンタジーとSFの名手、レイ・ブラッドベリの傑作ダークファンタジーを、半世紀ぶりに新訳。清新な文体で、名作は新たな輝きを放つ! ブラッドベリ本人が、本作品の成り立ちを述べた「作者あとがき」(1998年執筆)も初めて収録! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 秘密の花園
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 荒れた庭園がよみがえる時、奇跡が生まれた。 メアリは10歳のときにインドで両親を亡くし、イギリスに住むおじの大きな屋敷に引き取られる。両親に放置されて育ったメアリは、自分のことしか考えないとてもわがままな子どもだった。でも、自分を気にかけてくれる人がいなかったメアリには、自分がわがままで、人にいやな思いをさせる子どもだということすらわかっていなかった。ようやく着いた屋敷は、広大な荒野のはずれにあった。インドでの生活とちがい、ここでは自分でなんでもやらなければならない。広い屋敷のどこかには、10年間誰も入っていないカギのかかった秘密の花園があるという。メアリはそのとびらを探すことにした。コマドリに導かれてようやく失われたカギを見つけ、別の日に花園の入り口を見つける。とびらの向こうにあった花園は荒れ果てていた。しかし、よく見ると地面には小さな緑の芽が顔を出している。メアリはこの庭を生き返らせたいと強く思った。自然と触れあって、自然の力を理解することで、硬く凍りついた心が少しずつ融け、やわらかくなっていく…… 「小公子」「小公女」など、多くの児童小説を書いたバーネットの最高傑作!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ひとにぎりの黄金 ~エイキン自選傑作集~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 皮肉満点、スパイスたっぷり! 著者自選の傑作ファンタジー。 誕生日ごとにマチルダはガーティおばさんから手紙を受け取る。手紙には詩が添えてあり、その詩は必ず実現してしまうのだ。ある年には「毎朝 新しいお友だち/日が暮れるまで いっしょです」とあって、その一年間、毎朝新しい友だちができて、マチルダはへとへとになってしまった。20歳の誕生日、マチルダが受け取った手紙には、「あなたの通ったところには/かならず 花が咲くでしょう」とあった。まわりが花だらけになったマチルダは……(「欲しかったものを すべて」) ファンタジーの名手、エイキンが70歳の誕生日に自ら選んだベスト短編集。底抜けに明るい奇想天外な物語から、しみじみとした味わいの感動的な作品、壮大で神秘的な物語まで、バラエティ豊かな15編! その他の収録作品=「ゆり木馬」「お城のひとたち」「ホーティングさんの遺産」「三つ目の願い」「魚の骨のハープ」「シリアルの庭」「キンブルス・グリーンの暗い通り」「本を朗読する男の子」「からしつぼのなかの月光」「神さまの手紙を盗んだ男」「十字軍騎士のトビー」「ネコ用ドアとアップルパイ」「ナッティ夫人の暖炉」「真夜中のバラ」 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 機関銃要塞の子どもたち
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 空襲の翌日、ぼくらは「宝物」を手に入れた。 第二次世界大戦下、夜ごとドイツ軍が空襲にやってくるイギリスの港町。チャスは、そんな中をたくましく生きる少年だ。ある日、チャスは撃墜されたドイツの爆撃機の残骸を見つける。中にはドイツ兵の死体があった。しかし、何より魅力的だった発見は「機関銃」だった。こいつをとりはずして、自分たちの武器にしよう。襲ってくるドイツ軍を、この機関銃で倒すんだ! チャスと仲間たちは、こっそり要塞を作り始める。 やがてチャスたちは、生き残ったドイツ兵ルディを要塞にかくまうようになる。敵兵なのに、不思議な連帯感や友情すら芽生え始めたころ、ナチス・ドイツが上陸してくるといううわさが広がった。パニックになる大人たちをふりきって、チャスと仲間たちは自分たちへの要塞へと走った! 児童文学として、これまでになかった形で「戦争」というテーマに取り組んだ傑作。半世紀ぶりの新訳でお届けする!(新訳)  ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 たのしい川べ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 川べの生活は、ゆかいで、のどかで、ちょっと奇妙! 家の大そうじにうんざりしたモグラは地上に飛び出した。時は春、モグラは暖かい日光とそよ風に気持ちよくなり、歩き回って生まれてはじめての川にたどりつく。そこで出会ったのは川ネズミ。すぐに仲よくなり、二匹はボートに乗ってピクニックに出かける。お茶を飲み、幸せな午後にうっとりするモグラたち。川をめぐる田園生活の楽しさをたっぷり描いた名作! イギリスの田園を舞台に、モグラ、川ネズミ、ヒキガエルなどの動物たちがくりひろげる物語。美しい自然を背景に描かれる、のどかで優美な物語…だけれど、それだけではない! イギリス社会を背景に、おバカで高慢で、しかしどこか憎めない上流階級のおぼっちゃまや、集団で悪さを働く小悪人たちなど、毒と皮肉とユーモアを効かせた登場人物たちが楽しく物語を盛り上げる! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ピーター・ラビットのおはなし
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 うさぎ、りす、あひる…身近な動物たちの楽しい13の物語。 いたずらな子うさぎピーターは、お母さんのいいつけをやぶってマクレガーさんの畑に入ってしまいました。おいしいレタスとインゲン、ラディッシュを食べて、さて次は…と思ったら、マクレガーさんに見つかっちゃった! さあ、大変!(「ピーター・ラビットのおはなし」)  イギリスの湖水地方を舞台に、動物たちの暮らしを楽しく描いた物語。ちょっと長いお話「グロスターの仕立て屋」「パイと焼き型のおはなし」のほか、「ピーター・ラビットのおはなし」の続編「ベンジャミン・バニーのおはなし」など、全13編がたっぷり読める! 著者自筆のイラストもすべて入っています。 その他の収録作品=「りすのナトキンのおはなし」「二ひきのいたずらねずみのおはなし」「ティギー・ウィンクルさんのおはなし」「ジェレミー・フィッシャーのおはなし」「モペットちゃんのおはなし」「子ねこのトムのおはなし」「あひるのジマイマ・バタバタダッグのおはなし」「フロプシーの子どもたちのおはなし」「ジンジャーとピクルスの店のおはなし」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ジャングル・ブック
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 オオカミに育てられた少年の知恵と勇気の話。 インド中部のシオニー山脈。オオカミの群れが平和に暮らしていた。ふもとのジャングルにはトラのシア・カーンがいるが、おたがいになわばりを守って過ごしていた。ある夜、シア・カーンはジャングルのおきてを破り、人間の村をおそった。しかもおとな達に逃げられて、小さな子どもをねらって追いかけ、子どもはオオカミの住むどうくつに逃げてきた。シア・カーンに怒ったオオカミたちは、子どもを守ってシア・カーンをおいはらう。そしてその子はオオカミの仲間になり、モーグリと名付けられた。モーグリはオオカミからジャングルで生きる知恵を教わり、たくましい少年へと成長する。ところが、シア・カーンはずっとモーグリをねらい続けていた。モーグリはシア・カーンの魔の手からのがれることはできるのか? それとも、モーグリは人間の社会に戻って幸せになれるのか?(「モーグリのきょうだい」) イギリスのノーベル文学賞作家、キップリングの「ジャングル・ブック」を完全新訳! その他の収録作品=「カー、狩りをする」「トラよ! トラよ!」「白いオットセイ」「リッキ・ティッキ・タヴィ」「ゾウ使いのトゥーマイ」「女王陛下のしもべ」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 アーサー王物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 アーサー王と、王に仕える円卓の騎士たちの壮大な物語。 物語は中世ヨーロッパ、ロンドンでの馬上槍試合から始まる。少年アーサーは、兄が忘れた剣を取りに行こうと急いでいた。しかし、このままでは間に合いそうにない。そうだ、教会堂前の広場にある、大きな石にささった剣。あれを借りれば間に合う! アーサーはえいっと剣を抜きとると、急いで試合場に行き、兄に渡した。ところが、その剣を見た兄は顔色を変える。なぜなら、それは「この剣を抜いた者がブリテン国の正当な王である」と記された、力自慢の騎士たちが誰一人として抜けなかった剣だったのだ。……こうして、中世の伝説の英雄、アーサー王の物語が始まる。 物語の主役は、アーサー王と王に仕える「円卓の騎士」たち。ラーンスロット、パーシヴァル、ガウェインなどの騎士の勇壮な戦いがたっぷりと描かれる。そして美しい女性をめぐる華やかで悲しい物語も見逃せない。トリスタンとイズーの悲恋、アーサー王の王妃グィネヴィアとラーンスロットの恋は、やがて大きな悲劇を呼ぶ…… 現代まで多くの物語や映画を生み出す原型となっているアーサー王と円卓の騎士の物語、幻想文学作家・井辻朱美が新たに書きおろした決定版!  (書きおろし) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • ポケモンクイズパスルランド ピカチュウは名たんてい
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ピカチュウといっしょにクイズに挑戦! ここは“名たんてい”ピカチュウのたんていじむしょ。ピカチュウを中心としたポケモンたちが、つぎつぎに出題されるクイズやパズルにチャレンジしていくぞ! はたしてピカチュウたちはクイズの謎を解くことができるのか!? さぁ、キミもピカチュウたちといっしょに謎解きに挑戦しよう!
  • P+D BOOKS 小説 新子
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    1巻770円 (税込)
    “情念の川柳作家”時実新子の半生記。 ――どこにも落ち度のない妻と海野は別れなければならない。おなじように新子は夫と別れなければならないところへ追いつめられていた。  しかし、それが愛のすがたというものかもしれない。真実は悪の面を被って、とことん美しくあろうとするものだから。――  医師を目指していた少女が17歳でやむなく結婚。夫の暴力と愛のない生活に疲れ果てていた新子を救ったのは川柳だった。創作活動を通じていくつかの出会いと別れを経験し、やがて妻子ある編集者・海野に巡り逢う。はたして海野は新子にとって運命の人なのか……。  与謝野晶子と並び称される“情念の川柳作家”時実新子が自らを晒した、赤裸々な半生記。
  • P+D BOOKS 明日という日
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    1巻770円 (税込)
    昭和の会社員の哀歓悲喜を描く短篇集。  女癖が原因で失踪してしまった元同僚と旅先でばったり出会い、相変わらずの暮らしをしていることを知らされる「病気」。空襲で亡くなった同級生の墓参りと、その寺にまつわる悲しい話を綴る「涅槃西風」。借金で首が回らなくなっている男と、そうとは知らない二人の平凡なサラリーマンの“最後のゴルフ”の様子を描く「トラブル」など、17の作品からなる短篇集。  昭和のサラリーマンが抱える孤独、不安、悲しみ、ささやかな喜びなどが、短い文章のなかに凝縮されており、懐旧の情が掻き立てられる佳作。
  • キミと はじまりの森
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    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 原案・朝倉未来。前に進む勇気をくれる物語。 格闘家・Youtuber・起業家・プロデューサーとして幅広く活躍中の 朝倉未来氏が原案を手がけた、絵本形式の物語! 絵と文は、味わい深い画風が持ち味で、 今作が絵本デビューの新鋭・永田えほん氏。 「仲間とは?」「優しさとは?」「強さとは?」 …朝倉氏が伝えたいメッセージが、 魅力的なキャラクター、ストーリーで躍動します。 すべての漢字にふりがなつき。全世代に読んでほしい一冊です!! ※この作品はカラーです。
  • 官能文学電子選集 睦月影郎『義母義姉 密猟』
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    父の再婚で突然できた若くきれいな義母、そして義姉に興奮を隠せない昭吾は次第に倒錯した欲望に取り憑かれていく。そして、その牙は自分を慕ってくれていた幼なじみにまで向けられていく。 山尾昭吾は父親と二人きりの生活を長らく続けてきた。その父親が突然、再婚することになり、二人きりで住んでいた屋敷に義母・義姉と同居することになった。あまりに美しい義母、義姉に一瞬で心を奪われた昭吾は彼女らの下着で自慰することが日課になっていく。だが、それだけでは満足せず、次第にエスカレートしていく。義姉の早苗はすでに男性の経験もあり、あっさりと昭吾の欲望を叶えてくれた。さらに暴走していく昭吾は幼なじみでもある恵美へも自分の欲望をぶつけていく。昭吾のことを好いている恵美は言いなりになった。それを良いことに昭吾はさらに倒錯した欲望を募らせていった。早苗と恵美にレズプレイを強要して、終いには二人と代わる代わるに関係を持つ。そして、最後の目標だった義母の芙美子に対しても手練手管を使って騙し、陵辱の限りを尽くしていく。最初は頑なに拒んでいた芙美子も次第に快感に溺れ、自分の理性が壊れていくのを理解しながらも快楽の渦に巻き込まれていくのだった。
  • 官能文学電子選集 牧村僚『女記者冴子 ももずり』
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    フェロモンをまき散らす美人スポーツ記者・冴子が、禁欲生活でスランプに陥っている各界の若手選手たちを乳液まみれの魅惑のふとももで昇天させ、再生させていく。 矢神冴子はMスポーツ新聞社の遊軍記者で27歳。新聞記者には珍しく、毎日超ミニスカート姿が定番で、量感をたたえたふとももには誰もが振り返り、生唾を飲み込むほどのセクシーさだ。そんな彼女の新企画はJ大学を卒業した3人のプロスポーツ選手のその後。プロ野球にドラフト1位で入団したスラッガー・長沢、プロサッカーに鳴り物入りで入ったストライカー・大木、そして相撲界に嘱望されて入門した小久保。それぞれ学生時代に輝いていたころの雰囲気は見る影もなく、低迷していた。そんな彼らの共通しているのが「腰の切れが悪い」と見抜いた冴子は自らアプローチしていく。そして、決して最後までは許さないまでも手や口、そして誰もが生唾を飲み込むふとももを乳液まみれにして、腰の切れを取り戻させる。冴子の”秘密の特訓”で彼らは輝きを取り戻していくのだった。そして、さらに憧れの上司の指示でJ大学出身の低迷する陸上競技選手、プロゴルファー、柔道選手、騎手たちも次々と復活させていく。
  • 官能文学電子選集 末廣圭『花盗人』
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    國重雅美は23歳。甘いマスクにサッカーで鍛えた体の持ち主であるにも関わらず未だ童貞だ。そんな彼に勤務先の女社長や人妻受付嬢たちから性の手ほどきを受けて、男としての自信を取り戻していく・・・・・・。 大学卒業後、「平沼商事」に入社した國重雅美は入社半年が過ぎても大した仕事も与えられず、妖艶な女社長・小坂井明菜の運転手兼お供という立場。サッカーで鍛えた体の持ち主でイケメンでもある雅美は大学時代の失恋から立ち直れず、女性不信に陥り、未だ童貞のままだった。草食系で奥手な雅美は美人社長に手取り足取り、やさしく実技指導されて、ついに童貞を卒業することになる。めくるめく初体験を味わって男に開眼した彼の次なるお相手は会社の先輩受付嬢の青山杏子だ。28歳と雅美より年上ながらすでに人妻である杏子から声をかけられた雅美は誘われるままに居酒屋へと連れて行かれて口説かれる。そして、ラブホテルへ。抜群のテクニックを持つ杏子のワザによって快楽に溺れてしまう。男としての自信を取り戻し、女性恐怖症を克服した雅美は、大学時代に別れた因縁の相手である圭子に3年ぶりに連絡を入れる。再会したふたりはお互いに思い違いをしていたことに気付く。なんと圭子はお見合いも断り、雅美のために純潔を守っていたのだった。そして、ついにふたりは結ばれるのであった。
  • 官能文学電子選集 岡江多紀『蠱惑』
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    主人公・亮は神秘的な魅力を持ったセクシーな美青年。女たちを引きつけて離さない彼の美貌は、一つ屋根の下に暮らす女たちが見逃すはずがない。乱れた愛欲生活に溺れた果てに・・・・・・。 マダム倉田こと倉田千春は自分の名を冠した一大ビューティーサロンと付属の美容学校、化粧品部門の『マダム倉田コスメティクス』のオーナーである。長年ジャズダンスで鍛えたスタイルはとても40代には見えない妖艶な魅力を保っている。そんな千春が夢中になっているのが、20歳以上も年下の美青年・亮との愛欲の日々だ。たまたま入ったビストロでバイトしていた亮を一目見て気に入りスカウト。住み込みの専属運転手として雇い、自分専用の愛玩具として日々、体を交わらせていた。だが、亮の魅力に惑わされていたのは千春だけではなかった。豪邸には千春だけでなく、千春の妹である副社長の美津子もまた姉の目を盗んで亮と逢瀬を重ねていく。これだけでは終わらない。未だ男を知らない千春の娘・梨沙は豪邸の温室で薔薇の香りに包まれながら亮に抱かれる。家政婦の友江は声が漏れないように納戸で交わり、その肉体に執着していく。たまに豪邸を訪れてくる二人の女も同じだ。整形したことをごまかすための休日を屋敷で過ごすアイドルのさやか、千春を慕う秘書の洋子も亮の虜となってしまう。一人の男をめぐる6人の女模様。最後は悲劇的な結末が待っていることも知らずに女たちは亮にのめりこんでいく。
  • 小学館世界J文学館 笑いを売った少年 ティム・ターラー
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 好きなだけお金をあげよう。…代わりにほしいのは、きみの笑いだ。 ティムはだれの心も明るくさせる、とびきりの笑顔をもっている少年。しかし母が死んで新しい母につらくあたられ、さらに父も突然亡くなって、ティムの心はさびしく縮こまる。ひとりぼっちになったティムの前に謎の紳士が現れ、「笑い」と「どんな賭けにも勝てる力」を交換しないかと持ちかける。お金さえあれば、義母や兄とも仲良くなれるかもしれない…ティムはそう思い、紳士と契約して自分の笑いを売ってしまう。 紳士との契約は本物だった。ティムはすべての賭けにかってやすやすと大金を手に入れる。しかし二度と笑うことができなくなったティムには、もう喜びや幸せを感じることはできなかった…。謎の紳士、ザタン男爵との契約を取り消して、笑顔を取り戻したい! ティムとザタン男爵との戦いが始まる。 ドイツの国際アンデルセン賞作家、ジェイムス・クリュスの代表的傑作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 忘れ川をこえた子どもたち
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 その川をこえると、過去の記憶はすべて沈む。 北国の小さな村で、貧しいガラス職人の一家が暮らしていた。一家にはクララとクラースという姉弟がいた。妻は夫が家庭より仕事に夢中なことが不満で、「さびしい。子どもなんかじゃまなだけ」と心にもないことを口にした。ある日、一家で市場へ出かけたとき、クラースとクララは突然姿を消してしまう。夫婦は必死に子どもたちの行方をさがすが、何もみつからなかった…… 子どもたちは、そのころ領主夫婦の暮らすりっぱな館にいた。その館は「忘れ川」という不思議な川にかこまれていて、川をわたった者は過去の記憶をなくしてしまうのだ。クラースとクララは上流階級の暮らしをするが、その生活は孤独で幸せなものではなかった。子どもを捜し求める母の願いを受けて、魔術に長けた占い師、フラクサが領主の館を訪れる……。 不思議な館、奇妙な登場人物たち、物語は幻想的で、どこか深い不安に満ちている。北欧神話をベースに描かれた本作品は、光を反射して幾重にも見える形を変えるガラス細工のような魅力に満ちている。国際アンデルセン賞を受賞し、北欧の児童文学を牽引したマリア・グリーペの代表作が、改訂訳となって登場!
  • 小学館世界J文学館 聊斎志異 ~中国の怪異譚~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 中国の不思議・怪奇・恐怖が大集合! 中国・清代の文学者、蒲松齢の作品。中国怪異文学の最高傑作と言われる。原書にはおよそ500編が収められ、仙人や狐、妖怪、鬼、花や動物の化身などが出てくる不思議なお話が多く集められている。その中から選りすぐった38編を収録。日本やヨーロッパともちがう中国独特の怪異がじっくり味わえる。 収録作品=「神になる試験」「耳の中の人」「宿屋の死体」「水を噴く老婆」「両目の住人たち」「壁画の天女」「山の怪」「河辺の霊」「桃どろぼう」「道士と梨の種」「道術の修行」「高僧の魂」「蛇使い」「狐の嫁入り」「狐の一族」「地獄めぐり」「死体食い」「三度の転生」「試験に受からない男」「新婦の家」「仙人になった亡者」「なまけ者と老婆」「狐の一家」「人の皮」「幽魂の嫁入り」「ネズミの義侠心」「地震のときの行動」「義理堅い男」「スッポンの怪」「毒草」「小人の贈り物」「よく斬れる刀」「鸚鵡になった男」「天下取り」「兄弟の絆」「夜叉の料理人」「九官鳥と飼い主」「化け物あつかいされた美男子」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 まど・みちお詩集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 あの歌も、この歌も、みーんな書いた人。 誰もが一度は口ずさんだことのある童謡、「やぎさんゆうびん」「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」「ぞうさん」などの作詞で知られる詩人、まど・みちお。85歳のときに児童文学のノーベル賞とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を日本人で初めて受賞したまど・みちおの世界は、幅広く、深い。この詩集は、詩人の全作品からテーマ別に96編を収録したベスト詩集。著名な童謡はもちろん、哲学的な思索に誘われる抽象的な詩まで、幅広い作品に触れられる。 冒頭の詩、「アリくん」は…「アリくん アリくん/きみは だれ/にんげんの ぼくは/さぶろうだけど/アリくん アリくん/きみは だれ/アリくん アリくん/ここは どこ/にんげんで いえば/にっぽんだけど/アリくん アリくん/ここは どこ」わかりやすく、口ずさみやすく、そして「自分って、いったいなんだろう」「『ここ』って、どこのことを指すの?」と、深く考えさせられる。 収録作品=「動物のうた その1」11編「人間のうた」16編「植物のうた」11編「もののうた」16編「ことばのうた」13編「動物のうた その2」14編「宇宙のうた」15編。(新編) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ホン・ギルトン
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 わたしはどうして父上を、父上とお呼びできないのでしょう? 昔々の朝鮮の物語。宰相の息子、ホン・ギルトンは、勉強が大好きで、将来は父のような立派な人になりたいと思っていた。ところが、ギルトンの母親は身分が低くて、当時の朝鮮のしきたりではギルトンは役人になることすらできなかった。悲しい事実を知ったギルトンは、武術のけいこに打ち込み、修業を続け、ついには鬼神をあやつり、雲に乗れるほどの道術を身につける。しかし母の身分の低さから、ギルトンは世に出ることすらできない。ギルトンは絶望し、盗賊団の頭となる。そして金持ちやずるい役人から財産をうばい、苦しめられている農民たちに施す「義賊」となる。道術をつかい、朝鮮各地で活躍を続けるギルトンは民衆から大人気を集める。父の宰相や国王は、ギルトンを捕まえようと必死になるが……。 日本で桃太郎を知らない子どもがいないように、韓国で「ホン・ギルトン」を知らない子どもはいないという。映画やテレビドラマ、アニメにも何度もされ、高い人気を誇っている。本作品は、豊富にカラーイラストを入れて、わかりやすく再構成した新感覚の「ホン・ギルトン」。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ビリー・ジョーの大地
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 土嵐の吹きすさぶ荒野で少女は育った。 1934年、アメリカ中西部。13歳の少女、ビリー・ジョーの両親は、水不足に悩む土地で小麦の農場を営んでいる。この地域では、環境破壊によってたびたび強烈な土嵐が襲い、農作物は損なわれ、家にも学校にも土ぼこりが舞いおこる。そんなとき、ビリー・ジョーは大好きなピアノを弾く。激しいリズムでピアノに向かっていれば、土ぼこりのことなんか忘れられるから。ところが、突然の悲しい事故が一家を襲う。キッチンで起きた火事。母が、まだ産まれぬ弟が、そしてビリーも……。大切なものを喪って、父も、ビリーも、心が荒れていく。この土ぼこりの土地に、いつまで暮らすというのだ。ビリーは一人、西へと向かう汽車に乗ろうと、真夜中の停車場へと向かう。 「散文詩」として描かれた、苛酷な環境で育つ少女の物語。装飾なく叩きつけるように書かれた切実な文体は強い感動を生み、多くの賞を獲得した。詩人・伊藤比呂美の名訳がよみがえる! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 美女と野獣 ほか五編
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 心の美しさが本当の幸せへと導く物語。 「不思議な指輪 シェリ王子のおはなし」自分の悪いおこないのせいで怪物に姿を変えられてしまったシェリ王子が、心から反省してりっぱな王になり、愛する娘と結ばれる。 「美女と野獣」野獣の庭のバラを手折った父の罪をつぐなうため、命を差し出した心やさしい末っ子のベルの物語。 「二人の姫 シャルマン王のおはなし」世界一偉大な王になってあこがれの姫と結婚する王子と、偉大になれずに破滅する王子の話。 「不幸な王子からりっぱな王へ ティティ王子のおはなし」何でもほどこしてしまう王子が試練を乗り越えて、妖精に導かれて正しい王になる話。 「知性をもらったお姫さま スピリチュエル王子のおはなし」悪い妖精にかけられた呪いのせいでみにくい王子と、きれいだけどおバカな姫が出会って、真実の愛でお互いを救うお話。 「きれいな姉とそうでない妹 ベロットとレドロネット」美しさで王を射止めた姉は、やがて美しさが損なわれてしまい見向きもされなくなってしまう。そんな姉が妹のすすめで勉強に目覚めて知性を手にし、やがて本物の愛を手にする話。…華やかな魅力にあふれた、フランスの古典童話集!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 はみだしインディアンのホントにホントの物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 不幸なこと……それは、あきらめてしまうこと! インディアンとして、保留地で生まれ育った主人公の“オレ”。ある日、オレは、保留地を出て、白人のエリート学校に通うことを決意した。それは、一つの冒険であり、大きな発見だった。自分の居場所を探し続ける少年のリアルでユニークな感動作品。本文の合間に挿入されている漫画が、痛烈でおもしろい。 2007年全米図書賞受賞後、ボストングローブ・ホーンブック賞受賞など、数々の文学賞を受賞。 「シリアスな中に、強烈なジョークがきいている絶品!!」(「パブリッシャーズ・ウィークリー」誌より)、「実体験から生まれたリアルで力強い物語。」(「カーカス・レビュー」より)など、各書評でも絶賛されている。
  • 小学館世界J文学館 バード街の孤島
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 戦下の街を、たった一人で生き抜く!少年の冒険の日々。 ナチス・ドイツに占領されたポーランド。ゲットーと呼ばれるユダヤ人地区で、突然住民の強制移送が行われた。11歳のアレックスは父と別れて無人の街に取り残される。母はすでに連行されていて、アレックスはたったひとり。半分廃墟となった街のなか、アレックスは警官たちから身を隠し、食料を探し、ひとりで生き抜くことになる。友だちは白ネズミのスノウだけ。一瞬の油断が生死に直結する厳しい毎日を過ごすが、そのなかでもアレックスは「生きる」ために考え、工夫し、努力する。無人島生活を描いたアレックスの愛読書「ロビンソン・クルーソー」の主人公とおなじように、それは「冒険」の日々でもあったのだ。 第二次世界大戦下のポーランドを舞台に、厳しい時代を生き抜く少年の物語。作者のウーリー・オルレブは自身が戦争で父と生き別れ、母を失う苛酷な体験を経ており、自伝的要素を含んだ作品だ。 本書は30年ぶりの新訳で、ヘブライ語版原書からの直接訳は初めて。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 日本の昔話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 「ここをほりたい、ちんころりん」 日本の各地に伝わる昔話から50話を選んで収録。すべて日本各地で口伝で語られてきた原話から取って再話した、昔話集の決定版! 著名な昔話も、意外な展開に驚かされることも。収録作品=「十二支のはじまり」「さるとかにのもちあらそい」「鳥の王さま」「三枚のお札」「へっぴりよめご」「節分のはじまり」「一寸法師」「ねずみのむこえらび」「花をぬすんだ神さま」「お月お星」「つる女房」「ねずみのすもう」「ちんころりん」「うらしま太郎」「花のすきな殿さま」「したきりすずめ」「ホーラのマーヤ」「わらしべ長者」「へびむこいり」「娘とえがま」「とらとなめくじのかけっこ」「たなばたさんとおぎおんさん」「王女をとりかえした七人ののろ」「からすの神々の話をきいたオタスツ人」「ハンガイ森の兄妹」「日本一目にどっこいしょ」「へひりの番人」「おかねのはなし」「おまえが言うなよ」「うばすて山」「鬼のおたま」「ならなしとり」「ゆきおんな」「花さかじいさん」「ぴんぱらりん姫」「泰作さんのはなし」「村のはしの寝太郎」「竜宮の銭ひり犬」「食わず女房」「かさじぞう」「ぽったりもち」「おおみそかの火」「天からふんどし」ほか。(新編) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 トンボの眼 ~フランスから来たおばあちゃま~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 胸を張って、微笑んでいよう!異国で生き抜く、祖母の強い姿。 1925年、フランスのマルセイユで中国人の青年とフランス人の娘が出会い、恋に落ちた。二人は結婚し、娘は貴重な中国戦国時代のガラス工芸品「トンボの眼」を義父からもらう。やがて世界を巻き込む戦乱のなか、二人は中国の上海で暮らし始める。そして時が経った。戦争が終わり、中国は中華人民共和国となる。フランスから来た娘には孫が生まれ、なかでもたった一人の女の子、阿梅(アメイ)をかわいがる。阿梅もおばあちゃまを愛し、ふたりは大の仲良しになる。しかし激変する中国社会のなかで、それは厳しい生き方を選択することでもあった……。 中国で初めて国際アンデルセン賞作家賞を受賞した作家、曹文軒の傑作長編「トンボの眼」を、初めて翻訳! 日中戦争、中華人民共和国の成立、文化大革命と続く、中国社会が大きく揺れた時代。フランスから来た女性が、厳しい社会の変革に耐えて強い意志を貫き通して生きる姿と、それを支える家族の愛情をていねいにやさしく描く。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 朝鮮の民話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 むかしむかし、トラがたばこを吸っていたころのお話…… 朝鮮半島に伝わる民話は、日本と近いものも多いが、さまざまな違いがあって読み比べるととてもおもしろい。トラが主役としても悪役としてもさかんに登場し、日本にはいない「トッケビ」という不思議な妖怪も常連の登場キャラクター。 本作品集では、韓国を代表する童話作家・民話研究者のイ・ウォンスと、大学教授ソン・ドンインが各地で蒐集した民話集「韓国伝来童話集」から、14編を選んで収録した。収録作品:「あまのじゃくなカエル」「悪いトラ」「赤いせんす 青いせんす」「空にのぼった兄と妹」「トラと干しがき」「牛をカキと取りかえた欲ばり」「トッケビと歌のふくろ」「牛になったなまけもの」「ウサギとスッポン」「トラと旅人」「コンジとパッジ」「仙女ときこり」「ユポギと金剛山のトラ」「三年とうげ」(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 誓いのプレイボール
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 クチョン小野球部は勝った。だが、ぼくは負けた。 ハン・ドングは、クチョン小野球部のキャプテンで、ピッチャーで、四番打者。もちろん野球が大好きだ。母も昔からの野球ファン。そして今年は、クチョン小野球部に全国大会で優勝校を指導した名監督が転任してきて、すごい実力を持つ転校生も現れた。ドング率いるクチョン小野球部は、優勝をめざしてがんばるぞ、と意気込んだ!…が、さまざまな事件が起きる。ドングの弟、ミングは心を病み、その遠因は野球にあるという。勝利をめざす監督の指示で、チーム内はぎすぎすしてくる。ドング自身もプレーで失敗を重ねてしまう。クチョン小野球部は、どうなる? ドングは、どうする!? 日本と同様、少年野球の人気が高い韓国の、リアルで今どきな子どもたちの物語。野球を好きな人ならもちろん、そうでなくても物語の展開ひとつひとつが、胸につきささる。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 谷川俊太郎17+∞
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 なくぞ/いますぐなくぞ/ないてうちゅうをぶっとばす これまでに8000を超える詩を作ってきた、日本を代表する詩人、谷川俊太郎。この詩集は、谷川俊太郎自身が選んだ17冊の中からさらに選び抜いた全83編の詩で構成される、若い世代に向けた「ベスト詩集」。子どもを対象に書かれたひらがな詩から、時事問題をあつかった詩、20歳のときに刊行されたみずみずしい第一詩集まで、詩人の全体像がわかる一冊。 巻頭に収められた「かっぱ」。「かっぱかっぱらった/かっぱらっぱかっぱらった/とってちってた/かっぱなっぱかった/かっぱなっぱいっぱかった/かってきってくった」初めはどこまでが一単語なのか戸惑うけれど、くり返し読むうちに区切りもわかり、意味がわかり、音の楽しさ、意味の楽しさ、言葉の楽しさにわくわくしてくる。 収録の詩集=「ことばあそびうた」「ことばあそびうたまた」「ふじさんとおひさま」「子どもの肖像」「すき」「みんなやわらかい」「いそっぷ詩」「いちねんせい」「どきん」「はだか」「みみをすます」「子どもたちの遺言」「よしなしうた」「落首九十九」「詩めぐり」「おやすみ神たち」「二十億光年の孤独」 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 光草―ストラリスコ―
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 閉ざされた部屋の中、壁画が輝き出す。 マドゥレールは、日光や外気にふれると体調をくずす病気にかかっている少年。部屋から一歩も外へ出られないマドゥレールのために、父である太守は、画家・サクマットを呼ぶ。マドゥレールの部屋に壁画を描き、外の世界をせめて絵として楽しませてやろうという誕生日の贈り物だった。 サクマットは少年と話しながら、真っ白な壁に世界を描いていく。山、海、人々、船……不思議なことに、描かれた絵は物語のように日々進化し、変わっていく。少年と画家は年齢を超えてお互いの友情を深めていく。 別の部屋にサクマットは草原の絵を描く。草原はだんだん育ち、花を咲かせ、やがて蝶が飛んでくる。するとマドゥレールは、自分で筆をとり、光草(ストラリスコ)という、だれも見たことのない植物を描き始めた。光草は、晴れ渡った夜に光り輝くという不思議な草。まるでホタルのような植物だという。真夜中、少年の部屋は光に包まれる…… 美しい光のイメージがいつまでも記憶にのこる、イタリア児童文学の傑作! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ずっといつまでも
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 悲しい歌から教わること。 凍った湖のそばにいる赤い帽子をかぶった女の人と、少女ナンネの出会いからお話は始まる。その女の人は、村でいちばんつきあいにくいと言われているお母さんのウィラ・メイ。ウィラはだれもいない真っ白な湖を見ながらずっと座っていて動かず、具合が悪いのではないかとナンネが心配するほど。でも、そっと近づいて耳をすますと、小さな声で歌っているのがわかる。その悲しい歌の内容も、彼女が言っていることも、歌に出てくるタシャ・メイが誰だかも、ナンネにはわからない。ネコかもしれないと想像して、ウィラ・メイに話しかけると、ウィラ・メイが怒って行ってしまう。それが気になって、ナンネはスケート遊びに集中できない。そして、氷の上で急に怖くて動けなくなってしまう。ナンネが怖くなったものの正体は? タシャ・メイとは誰? すべてが明かされたとき、ナンネは何かを知って、少し成長しているかもしれない……。「死とはなにか」をテーマに書かれた、ベルギーの先駆的な児童文学の傑作!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 真紅の帆
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 奇跡は自分で起こす! 究極のロマンチック小説。 カペルナ村に住むアッソーリは、妻を亡くした男が一人で育て上げた夢見がちな少女。ある日、旅する老人から「いつか真紅の帆の船に乗った王子が、おまえを迎えにくるだろう」と告げられる。村人からばかにされても、アッソーリはこのことばを信じ続ける。 グレイは資産家の息子だが、船長にあこがれて15歳で家を飛び出す。厳しい船乗り生活に耐えて20歳で自分の船「シークレット号」の船長となる。 航海の途中で、カペルナ村に立ち寄ったグレイは、海岸の中で眠っている不思議な少女、アッソーリを見つける。アッソーリに魅せられたグレイは、少女が信じている「奇跡」を、自分の手で起こそうと動き出す……。 夢をかなえようとする強い意志は、最後には現実を変えて勝利する! ロシアの作家、アレクサンドル・グリーンの圧倒的なロマンティズムに満ちあふれた傑作! なお本書には、1967年刊の邦訳版(「深紅の帆」原卓也訳、河出書房刊)に人気画家、金子國義が描いた挿絵を全点復刻掲載した。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 白クマのフラム
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 サーカスの人気者から野生の世界へ。 白クマのフラムはサーカス団の人気者。人間のように二本足で歩き、逆立ちや曲芸を演じ、子どもたちと遊んでくれるのだ。ところがある日、フラムは突然ふるさとの北極が恋しくなって、演技ができなくなってしまう。実はフラムは子グマのころ北極で母クマといっしょに捕らえられ、母は殺され、サーカスで育てられてきたのだ。 演技ができなくなったようすを見て、サーカスの団長はフラムを北極へ送り返すことを決める。人々の善意の後押しをうけて、北極へ戻るフラム。しかしたどりついたのは、厳しい野生の世界だった。腹を減らしたフラムはアザラシを見つけてエサにしようとするが、サーカスで友だちだったアザラシたちを思い出して襲えない。出会った野生の白クマと仲よくなろうとサーカスで覚えた技を披露するが、驚かれて逃げられる。 人間の世界にいると野生の血が騒ぎ、北極の大自然の中にいると人間界が恋しくなる。はたしてフラムに安住の地はあるのだろうか……?  ルーマニアで誰もが知る定番の児童文学が、初めて日本語になった!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 シェイクスピア物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 四大悲劇+三つの名作を物語で読む! 16世紀のイギリス・ロンドンで大活躍した俳優・劇作家、シェイクスピア。主人公に厳しい運命が襲う悲劇、笑いのあるハッピーエンドの喜劇など、今でも多くの作品が世界中で上演されている。本書は、シェイクスピア戯曲の翻訳の第一人者による大胆な物語化! 「ロミオとジュリエット」敵同士の家の息子ロミオと娘のジュリエットが許されない恋をしてしまう。 「夏の夜の夢」夏至の夜、妖精王と王妃の夫婦げんかに巻き込まれた2組のカップルの喜劇。妖精パックが大活躍。 「ヴェニスの商人」夫の親友のピンチを救う、聡明な妻の名裁判の話。 「ハムレット」有名なセリフ「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」の悲劇の物語。 「オセロー」ひきょうでウソつきな部下のせいで、どんどん破滅へと追い詰められていく真面目で勇敢な将軍。 「リア王」自分に心地よい、うわべだけの言葉を信じて、本当に大切なものを失ってしまった王様の話。 「マクベス」王になりたいと願い、自分の手を血で染めて王になるが、魔女の予言通りに身を滅ぼしていく男の悲劇。(書き下ろし) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 三銃士
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ひとりはみんなのために! みんなはひとりのために! フランス・ガスコーニュ出身の若者ダルタニャンは、ルイ13世国王陛下の近衛銃士隊の銃士になるためにパリへ向かっていた。ようやくパリへ着いたダルタニャンは、さっそく近衛銃士隊のトレヴィル隊長と謁見し、銃士への第一歩を踏み出す。ところが、その後わずか30分の間に、3人の銃士とそれぞれ決闘の約束をすることになってしまう。そして、ダルタニャンとの決闘が始まろうとしたそのときに、銃士と敵対している護衛士がぐうぜん現れる。3人の銃士たちは、決闘を後回しにして護衛士と戦い始めてしまう。ダルタニャンは銃士を助けようと決め、護衛士へと剣を向ける。護衛士に勝った銃士たちは、決闘をやめて、まだ入隊していないのにダルタニャンを仲間として認めてくれた。ルイ13世にもこの戦いぶりをほめられて褒美のお金をもらったダルタニャンは、一人前の騎士になるために従者を持つ。そしてまずはトレヴィル隊長の義弟の護衛士隊に入ることになる。こうしてダルタニャンの新しい生活が始まった……。 デュマの名作「三銃士」を、読みやすく約500ページに抄訳。豊富な注が付き、大人の読書にも最適!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。

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  • 小学館世界J文学館 サキ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 人間の日常の中にひそむ悪意と恐怖の物語。 サキの作品は、ごくごくありふれた普通の言葉が並んでいるだけで直接的な怖い言葉は何一つ使われていないのに、まるで背中に氷の固まりを入れられたようなゾクゾクする恐怖がじわっと押しよせてくる。結末も明言せず読者の想像に任せているため、読み方によっては底なしの恐怖の沼に落ちていくような気分になるかも。 「スレドニ・ヴァシュター」十歳の病弱な少年が、自分を過剰に厳しく育てる保護者の夫人に天罰がくだるように、秘密で飼っているケナガイタチを神様にして祈った結果……。その他、「イースターエッグ」「運命という猟犬」「モーズル・バートン村の平穏」「モルヴェーラ」「ラプロシュカの亡霊」「侵入者」「地獄に落ちた魂の像」「悔い改め」「夕闇」「ガブリエル・アーネスト」「話上手」「セルノグラッツのオオカミ」「あいたガラス戸」「四角い卵(アナグマの目から見た塹壕の泥仕合)」「トバモリー」「名画の背景」「ウズラのえさ」全18話の恐怖をぜひ体験してください。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 西遊記
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 めざせ、天竺へ! 三蔵法師と孫悟空たちの大冒険。 東の海の向こう、傲来国の花果山の石から1ぴきのサルが生まれた。この石ザルは、仙人から「孫悟空」という名前をもらい、不老不死の法、72種の変化の術を会得する。雲に乗る?斗雲の法もおそわり、十万八千里をいっきに飛ぶことも出来るようになった。ところが、その力で悪いことばかりしていたので、ついに釈迦如来の力で、五行山へ封じ込められてしまう。孫悟空は罪を償うために、天竺へ経文を取りに行く三蔵法師の弟子となり、猪八戒、沙悟浄といっしょに修行の旅へと出発することになった。ところが、妖怪の間で、三蔵法師の肉を食べると不老長寿になるとのうわさが流れたために、妖怪たちに命をねらわれてたいへんな事件ばかりが起こる。孫悟空は、変化の術や?斗雲の法をうまく使い、ときには神様たちの力を借りて、三蔵法師を一生けんめいに助ける。何度も命の危機を乗りこえて、三蔵法師と孫悟空たちは、天竺へと進んでいく。さてさて孫悟空たちは、天竺へ無事に着いて、経文を受け取り、その罪をゆるしてもらえるのか? 長くて不思議な旅はどこまで続くのか? (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 古事記
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 日本最古の文学を、明快で流麗な現代語訳で味わう。 古事記は日本最古の歴史・文芸書。文字のない時代に古代の人々が口伝えで後世に伝えてきた物語。本書では、古事記「上巻」におさめられた神話を全部と、「中巻」のヤマトタケルの命の遠征の物語を現代語訳で収める。 「第一部 国づくり」…イザナキの命、イザナミの命が初めて国土を作ったエピソードからはじまり、多くの神々が登場する。有名な「天の岩屋隠れ」は、アマテラス大御神が岩屋の中に閉じこもって夜が続く話だが、実は皆既日食や冬至の神話的表現ではないかという解説も。 「第二部 国ゆずり」…オオクニヌシの神が治める葦原中国を、高天原のアマテラス大御神の子孫神たちがゆずりうける物語。出雲大社の起源も出てくる。 「第三部 ヤマトタケルの命」…第十二代景行天皇の御子、ヤマトタケルの命が東西を平定するように命じられて遠征する。九州南部(クマソの国)を平定して戻ると、すかさず東へ遠征するように言われ、最後は力尽きる。悲運な英雄伝説として心に響く物語。 古事記の世界を基にしたファンタジー「空色勾玉」「白鳥異伝」の作家、荻原規子による渾身の現代語訳! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 グリム昔話集[初版]
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 あの昔話の、「いちばん最初」はこうだった! グリム兄弟は生涯にわたってその「昔話集」を改訂し続け、現在広く知られているのは「第7版」。本書では「初版」に収められた昔話を54本収録。誰もが知っている有名作品から知られざる傑作まで、一番初期の形で読める。「初版」に収められた昔話は、荒けずりで素朴、時には残酷なところもあるが、人々が語りついできた形がよくわかって非常に興味深い。知られているお話とはずいぶんちがう物語もあって、ちょっとびっくりするかも! 収録作品=「かえるの王さま または鉄のハインリッヒ」「おおかみと七匹の子やぎ」「ラプンツェル」「森の中の三人の小人」「ヘンゼルとグレーテル」「旅に出たわらと炭とそら豆」「勇敢な仕立て屋の話」「灰かぶり」「小ネズミと小鳥と焼きソーセージ」「赤ずきん」「歌う骨」「小人に仕事をやってもらったくつ屋の話」「コルぺスさま」「きみょうなおよばれ」「死神の名付け親」「仕立て屋の親指小僧の修業の旅」「いばら姫」「めっけ鳥」「白雪姫」「ルンペルシュティルツヒェン」「金の鳥」「金のがちょう」「ガラスびんの中の化けもの」「もの知り博士」「ハンス針ねずみぼうや」「かしこいちびの仕立て屋」「金の鍵」ほか。(改訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 くらやみがこわいちびふくろう
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 こわがりのちびふくろう、勇気を出してがんばる! 原っぱの高い木の上にメンフクロウの子供が母さん父さんと住んでいます。子供の名前はポトリ。男の子です。地面におりるときにポトッと落ちるので、この名前がつきました。そんなポトリは夜の暗やみが大の苦手です。メンフクロウは夜行性なのに。このままではうまく生きていけません。困った両親は、どうして暗やみが苦手なのかをポトリにたずねます。するとポトリが、夜のことを、ただの真っ暗やみとしか考えていないことに気づきました。そこで、それが本当かどうかを、昼間、いろいろな人にたずねてくるようにと言います。はじめは人間のぼうや。次は庭のデッキチェアに座っているおばあさん。たき火を囲む男の子。ポニーテールの女の子。サンタのおじょうさん……。ポトリはいろいろな人から、夜におこるたくさんのことを学んでいきます。そしてそれがとても、わくわくするものや、おちつくもの。楽しいものや、必要なものだとわかっていくのです。ポトリは、あんなに怖がっていた暗やみのことを好きになれるでしょうか。一人前のメンフクロウになれるのでしょうか? (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 キツネのライネケ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 最後に勝つのは善か、悪か!? 文豪ゲーテの回答は? 精霊が降臨したお祝いの日。ライオンの王様は、きれいに着飾った家来を集めて、はなやかな会議を開くことにした。欠席は許さないとお触れを出したにもかかわらず、キツネのライネケが欠席。すると、会議に来ている動物たちが、次から次へとライネケの悪行を王様に訴え始めた。野ウサギのランぺは首をかみつかれ、オンドリのヘニングは一族の多くを殺されたと言う。ライネケのおいのアナグマのグリムバールトは、なんとか名誉回復をしようと言い返すが、王様は賢者を集めて、ライネケを裁判にかけると宣言。そしてクマのブラウンが、ライネケを必ず出廷させる使者を命じられた。ブラウンは、ライネケがたてこもっている城にやってきた。ライネケはブラウンがひとりで来たことがわかると、さっそく悪知恵を働かせて、大好物のハチミツをエサに人間に襲われるようにだましてしまう。ブラウンは死にそうな目にあって城に戻った。王様はカンカンに怒って次の使者にネコのヒンツェを命じる。さてさて、王様の希望通りライネケは裁判にかけられるのだろうか…? ドイツの文豪、ゲーテが書いた<悪いヤツ>が主人公の、衝撃的な物語!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 片目のオオカミ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 瞳と瞳が見つめあった時、物語が始まる。 動物園のオオカミの檻の前に、一人の少年が現れる。少年はオオカミをただじっと見つづける。人間に興味がないオオカミは無視し続けるが、次第に少年のことが気になってくる。とうとう観念したオオカミが片目しかない目で少年を見つめると、少年はオオカミに合わせてそっと片目を閉じた。おたがいの片目と片目が合ったその瞬間、オオカミの瞳が自分の過去を語り出す。 青いオオカミはアラスカで暮らしていた。人間に捕まった妹を助けるために自分が捕獲されたのだ。片目を負傷し、動物園に引き取られ、しかし人間にはずっと心を開かないと決めていた。 今度は少年の瞳が、過去を語り出す。アフリカで生まれた少年は、幼いころ戦争で両親を失い、見ず知らずの商人に拾われて育った。少年には不思議な才能があった。物語を話す力と、動物と対話できる力だ。少年は出会った動物たちと友だちになるが、運命に翻弄されて森から町へ、そして動物園のあるこの町へやってきた。瞳と瞳が見つめ合い、こころが伝わったとき、一つの奇跡がおきる……。 さわやかな感動を呼ぶ、これまでにない人間と動物の友情物語!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 海底二万里
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 謎の潜水艦で、海底の世界一周旅行へ出発! 世界中の海で、船底に巨大な穴が開く謎の海難事故が続いていた。フランスのパリ自然史博物館教授のアロナックスは、巨大なイッカクの仕業と仮説を立てて、助手と一緒にアメリカの軍艦に乗り込む。ある荒れた海の夜、ようやく謎の怪物と対決するが、その戦闘中にアナロックス教授は、助手のコンセイユと銛撃ち名人のネッドと共に、海へ投げ出されて漂流してしまう。怪物の攻撃で傷ついた軍艦は遠くに行ってしまい、絶体絶命の大ピンチ! そんな教授たちを救ったのは、あの謎の怪物だった。それはなんと鋼板でできた潜水艦だったのだ!! 3人は突然、狭いハッチから中へ入れられる。潜水艦の中は真っ暗だったが、明かりがつくとおいしい食事と着替えをもらう。翌日、教授たちは、ようやく潜水艦ノーチラス号のネモ船長と対面する。ネモ船長は人には言えない理由があって、社会の規則から逃れ、人類と縁を切り、ノーチラス号で世界中の海底を旅行しているのだ。3人は船長の命令に従うことで、乗客として同行を許さる。アナロックス教授たちの不思議な旅が始まる!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 怪談
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 むかしむかしの日本の景色が見えてくる物語集。 作者のラフカディオ・ハーンは、日本名、小泉八雲。日本の文化が大好きで、日本の魅力を欧米に伝えるためにこの本を書いた。 「耳なし芳一の話」怨霊に魅入られた盲目の琵琶法師の話。 「おしどり」腹を空かせた猟師が、おしどりのオスを捕まえて食べた後に起こる不思議なできごと。 「おていのはなし」若くして亡くなった婚約者の生まれ変わりとめぐり会う恋物語。 「乳母桜」病気で死にかけた娘の代わりに、乳母は命を差し出した。 「かけひき」罪人が死刑の間際に見せた恨みを、侍はひらりとかわす。 「かがみと鐘」お寺の鐘を作るために集められた鏡と、その鏡を取り戻したい若い女房の物語。 「食人鬼」旅のお坊さんが泊めてもらった村では、人が亡くなった夜は無人にしないといけないおきてがあった。 「むじな」ある商人が泣いている女性に声をかけると……。 「ろくろ首」旅の僧が山の中で出会った四人の男女には秘密があった。 このほかも、昔の日本の姿が見えてくる物語がいろいろ! 「葬られた秘密」「雪女」「青柳の話」「十六桜」「安芸之助の夢」「力ばか」「ひまわり」「蓬らい」 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 オッチェ ~コックのパパとホテルを作る~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 パパと少女オッチェの放浪物語。助けてくれるのは、鳥たち! オッチェは鳥や動物と話すことができる女の子。コックのパパとホテルで暮らしている。パパは腕のいいコックだが、コックの証明書をなくしてしまったので、安い給料しかもらえない。ある日、パパは庭にいるツグミを使った料理を客から注文される。しかしツグミはオッチェの友だち。料理するなんてとんでもない。パパはツグミのかわりにこっそりチキンをつかって、おいしいパイを作って大評判に! しかし、オッチェが助けたネズミが原因になって、ふたりはホテルを追い出させれる。あてのない旅を続ける二人は、行く先々でトラブルにあい、しかし時には鳥たちに助けてもらい、時には料理の腕でピンチをのりこえる。オッチェとパパは安住の地をみつけられるだろうか!?  オランダの作家、アニー・M・G・シュミッットの楽しい物語!フィープ・ヴェステンドルプのカラフルなイラストもいっぱい!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。

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