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京都折々暮し
苛立たしいけど愛おしい 私は生まれ育ったこの町が好きだ―― 京都に暮らす直木賞作家が 日常を綴るほっこりエッセイ 小さな出来事が積み重なって月日は過ぎ、我々の日常は歴史になる。 その一隅に今、私は短い尻尾を揺らして暮らしている。 (本文より) 多くの人を虜にし続けてきた千年の都・京都。 京都生まれ、京都育ちの直木賞作家が、この街で見て感じた さまざまな出来事をウィットに富んだ文章で描く。 旬の食を楽しみ、旅先での出会いに心惹かれ、 先人の遺した芸術を尊び、悠久の歴史に思いを馳せる。 知らないことを知りたい――それらのことすべてが、物語を紡ぐ糧となる。 直木賞受賞記念エッセイも収録、ロングセラー『京都はんなり暮し』に続くエッセイ集。 【目次】 京都に暮らす 日々の糧 まだ見ぬ空を追いかけて 出会いの時 きらめきへの誘い 歴史の旅へ ただ、書く -
煌
江戸の音が聞こえる。光がみえる。 花火で織りなす人生模様。 「祝言は挙げられない」簪職人のおりよは、突然許婚の新之助にそう告げられた。 理由はなんとなく思い当たる。新之助は形がよく、おりよは目が見えないから。 二人で歩いていると耳の後ろが熱くなる。女たちの視線が痛い。どうして私だけこんなことに――。 悔しさを押し殺し、手に残る感覚を頼りに仕事に没頭するおりよだったが……(「闇に咲く」)。 物語の舞台は愛知、山梨、長崎、東京、新潟、そして愛知へ。 のろし、弔い、には意味があるように、花火から生まれる時代小説もある。 音をテーマにした五感に響く物語。 遊女、船問屋、紙問屋、簪職人、花火師、旅籠屋…… 市井の人情を掬い取る、珠玉の時代小説。 -
銀座ともしび探偵社
銀座の街に溢れる「不思議」を集めるのが、この探偵社の仕事である。踊り狂う亡霊が出る、鬼が迷子になっているなど、不可解な出来事は後を絶たない。不思議は、宿っていた存在から離れると橙色のともしびとなり、探偵たちのランプに収まる習性を持つ。事務所に持ち帰られた灯の行く先は、所長だけが知っている――世に蔓延(はびこ)る謎に迫る探偵たちの活躍を描く、大正浪漫ミステリー! -
首取物語
少年は、空腹に耐えかねて、目の前にいる男の握り飯を奪った。その行為を何度も繰り返していることに気づいたとき、首だけの男に出会う。 男は少年と同じく過去の記憶を無くしていた。侍だったということ以外は。 二人は様々な国へ飛ばされ、少しずつ記憶を取り戻していく。 彼らはなぜ、記憶を無くてしまったのか? 男はなぜ、首だけの姿になってしまっているのか? 第164回直木三十五賞を受賞した著者が、『千年鬼』に続き贈る和風ファンタジー。 第1話 独楽の国 第2話 波鳥の国 第3話 碧青の国 第4話 雪意の国 第5話 消去の国 第6話 和茅国 第7話 波賀里の国 -
薫風ただなか
江戸時代中期、十五万石を超える富裕な石久藩。上士の息子でありながら、鳥羽新吾は藩校から郷校「薫風館」に転学する。母からは強く反対されたが、毎日仲間たちと切磋琢磨しつつ青春を謳歌していた。かつて通った藩校は家格で全ての順列が決まる息苦しい場所だった。ある日、気の強い母を厭い落合町の妾の家に暮らす父が久しぶりに家に戻ってきた。新吾と二人きりになると「薫風館」を探る間者になれと新吾に命じる。「薫風館」の教授陣の中に、藩主の暗殺に関わる陰謀があるという。それは新吾の仲間たちまでも巻き込む嵐の前触れだった! -
孤城 春たり
直木賞作家・澤田瞳子氏初の幕末小説 借財10万両から蓄財10万両へ―― わずか7年で財政を建て直した備中松山藩の改革 【著者コメント】 幕末を書くのは今回初めて。 倒幕派、佐幕派といった対比関係でとらえられがちな時代だが、 その間に挟まれた数多の人々がいた。 彼らが激動の時代をどう泳ぎ渡っていこうとしたのか、 山田方谷を含めた当時の備中松山藩を切り取ることで描けると考えた。 激しく変化する時代の中でもがいた、ごく普通に暮らしていた 人々の姿をご覧いただきたい。 ――澤田瞳子 備中松山藩(現・岡山県高梁市)にて藩校・有終館の学頭(校長)を 務めるかたわら私塾「牛麓舎」を開き、弟子たちの指導に当たっていた 陽明学者・山田方谷は、借財10万両を抱える藩の財政を司る元締役と その補佐役である吟味役の兼務を命じられる。 倹約令、殖産興業、藩札刷新などの改革により、備中松山藩はわずか7年で 借財を返済、さらに10万両の蓄財を作るまでになった。 だが幕末の激動の波は地方の小藩にも押し寄せる。 尊皇攘夷の声が高まるなか、藩主・板倉勝静が老中筆頭だったことから、 朝敵として備中松山藩に追討令が出され……。 時代の波に揉まれながら懸命に生きる人びとを描いた、 直木賞作家初の幕末群像劇。 【主な登場人物】 山田方谷 (陽明学者/備中松山藩元締兼吟味役) 熊田 恰 (備中松山藩物頭兼剣術指南/玉島騒動で切腹) 三島貞一郎(中洲) (方谷の門弟/二松学舎創設者) お繁(福西志計子) (方谷門弟唯一の女子/岡山県初の女学校・順正女学校創設者) 新島七五三太(襄) (上州安中藩士/同志社創設者) 川田竹次郎(甕江) (漢学者/東京大学教授/東宮侍講) 河井継之助 (越後長岡藩士/戊辰戦争で戦死) 板倉勝静 (備中松山藩第七代藩主/大政奉還時の老中筆頭) -
恋ふらむ鳥は
見た。愛した。闘った。すべては歌だけが知っている――。 飛鳥の動乱を生き抜いた万葉の歌人、額田王の激動の半生。 時は7世紀。飛鳥の世に生きた一人の女、額田王(ぬかたのおおきみ)は子まで成した大海人王子(おおあまのみこ)と別れ、その兄、葛城王子(かつらぎのみこ)の仕切る宮城で宮人として勤めに邁進する。誰かの妻や母としてではなく、一人の人間、歌詠みとして生きる道を模索するも、葛城の死、大海人の挙兵で運命は一転する。白村江の大敗、叔父と甥が争う壬申の乱......。動乱の飛鳥の世を生き抜いた万葉の歌人・額田王の激動の半生を鮮やかな筆致で織り上げた傑作歴史長編。 -
孤鷹の天
デビュー作にして第17回中山義秀文学賞受賞を受賞した 直木賞作家・澤田瞳子の原点である奈良大河青春ロマン! 時は天平宝字。十四歳の高向斐麻呂は大学寮に入寮した。主の遣唐使・藤原清河を 唐に迎えに行くためだ。その陰には父を待つ娘・広子への思慕もあった。 紀寺の奴・赤土と偶然出会った斐麻呂は秘かに彼に学問を教えることになる。 儒学の基本理念である五常五倫を学び、国を支えるという理想を抱く若者たち。 だが看病禅師・道鏡を寵する阿倍上皇とそれを諫める藤原仲麻呂との対立が深まり、 斐麻呂らは不穏さを増す政に巻き込まれてゆく。 【主な登場人物】 高向斐麻呂(たかむくのいまろ) 藤原北家・藤原清河家に仕える少年。清河の娘・広子のために十四歳で大学寮に入る 藤原広子(ふじわらのひろこ) 遣唐使として唐に渡った藤原清河の一人娘。気が強く、自分の思いを貫く少女 赤土(あかつち) 紀寺の奴婢(奴隷)。自らを良戸(良民)と公言し直訴、後に紀朝臣益麻呂の名を賜る 佐伯上信(さえきのうわしな) 大学寮の学生。左馬寮の飼丁の息子。勉学より弓術に心が傾く 桑原雄依(くわはらのおより) 上信の親友。日向国出身。任官試験を受けずに大学寮に入り直した好学の徒 恵美押勝(えみのおしかつ) 清河の従兄。宮廷の権勢を掌握する実力者。学問奨励に力を尽くす。阿倍上皇と対立 阿倍上皇(あべじょうこう) 当代一の崇仏者として知られ、弓削道鏡を寵愛。儒教を重んじる押勝と次第に敵対する -
金春屋ゴメス 因果の刀(新潮文庫nex)
江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。江戸城で評定が開かれる中、印西は秘密裡にゴメスに接触し、江戸国の開国と明け渡しを迫る。印西の目的は江戸国深くに眠る白緑石で、この資源を元にロケット燃料を開発し暴利を貪る算段だ。拒絶すれば江戸国は消滅――。開国以来の危機に襲われる江戸国をゴメスは守り切れるか。書き下ろし長編。 -
金春屋ゴメス 芥子の花(新潮文庫nex)
人が月に住む近未来の日本に、独立を宣言し、鎖国状態の「江戸国」が出現した。上質の阿片が海外に出回り、その産地として日本をはじめ諸外国から槍玉に挙げられた江戸国。老中から探索を命じられた「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守は、阿片を祭祀に使用する異人たちが住む麻衣椰村に目をつけ、辰次郎や松吉に真相の究明を命じるが――。『金春屋ゴメス 異人村阿片奇譚』改題。 -
金春屋ゴメス(新潮文庫nex)
近未来の日本に鎖国状態の「江戸国」が出現した。競争率三百倍の難関を潜り抜け入国を許可された大学二年生の辰次郎。その請け人は身の丈六尺六寸、目方四十六貫、極悪非道で鳴らし大盗賊も思わずビビる「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守だった! ゴメスに致死率百パーセントの流行病「鬼赤痢」の正体を突き止めるよう命じられた辰次郎は――。日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 -
さいとう市立さいとう高校野球部
ロシア人の血をひくイケメン高校生の山田勇作。中学校では野球部に所属していたが、訳あって今は帰宅部で自由を満喫していた。ところが四月のある放課後、似合わないユニフォーム姿の男が現れ、勇作を野球部に勧誘する。男は美術教師にして野球部の監督、鈴ちゃんこと鈴木先生だった。幼馴染にも食い下がられ、お試し入部をした勇作は、独創的な練習方法に驚きの連続だったが、いつしかチームに愛着を感じはじめ── -
桜舞う
「おいちちゃん、怖いよ。助けて……」。――胸騒ぎを覚えたおいちは、友のもとに駆け付けるのだが。本書は、この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができる娘・おいちが、その能力を生かし、岡っ引の仙五朗とともに、複雑に絡んだ因縁の糸を解きほぐしていく好評「おいち不思議がたり」シリーズ待望の新作。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の仕事を手伝うおいちは17歳。父のような医者になりたいと夢を膨らませているのだが、そんなおいちの身にふりかかるのは、友の死、身内の病、そして自分の出生の秘密にかかわる事件等々。おいちは、様々な困難を乗り越え、亡き友の無念を晴らすことができるのか。悩みながらも強く生きたいと願う主人公を書いてきた作家・あさのあつこの青春「時代」ミステリー第二弾! 解説は、作家の小松エメル氏。 -
The MANZAI
やたらと暑い十月最初の木曜日――転校生の瀬田歩は、サッカー部の次期キャプテンと噂される秋本貴史に呼びだされた。 貴史とほとんど口をきいたことのない歩には、その理由がわからない。 放課後の駐輪場で「なぐられっぱなしだけはいやだ」と唇をかみしめる歩。 ところが、彼の耳に入ってきたのは、思ってもみなかった貴史からの申し出だった・・・。 対照的なキャラクターの中学生が出会い、葛藤するさまを、繊細かつユーモラスに描いた青春小説シリーズ第一弾! -
漆花ひとつ
変転する時代を生きのびろ! 平安末期、貴族の世から武士の世に時代が移ろうとする都を舞台に、権力者に翻弄されながらも懸命に生きる人々 の姿を描く。 二十二年前に討たれたはずの悪対馬守が二人舞い戻り、「我こそが本物」と衝突する表題作、内裏に勤める楽人が琵琶の達人を帝の師に迎えるため奔走する「鴻雁北」など至高の五編収録。 必死に足掻いて生き続けるのさ。この国の政がどうあろうともーー。 宮廷を覆う不穏な影。 猛き者たちの世へ時代が移ろう中で、滅びゆくものと、生き続けるもの。 歴史小説の一等星、澤田瞳子が描く至高の短編集。 -
紙魚の手帖
「ミステリーズ!」の後継誌ついに創刊。コンセプトは、国内外のミステリ、SF、ファンタジイ、ホラーを刊行してきた東京創元社による「総合文芸誌」。『蝉かえる』で第74回日本推理作家協会賞、第21回本格ミステリ大賞W受賞の櫻田智也が贈るシリーズ最新作。第21回本格ミステリ大賞の全選評も一挙掲載。さらに、第18回ミステリーズ!新人賞受賞作「三人書房」ほか、充実の創刊号。/【目次】『紙魚の手帖』創刊にあたって/【創刊記念特別エッセイ】投げ込みマガジン〈紙魚の手帖〉戸川安宣/【受賞作決定!】第31回鮎川哲也賞 選評 辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩/第18回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信/【第18回ミステリーズ!新人賞受賞作】三人書房 柳川 一●第18回ミステリーズ!新人賞受賞作。若き日の江戸川乱歩を描く、流麗な謎解き譚/【第21回本格ミステリ大賞全選評】第21回本格ミステリ大賞受賞作決定!/第21回本格ミステリ大賞選考経過/受賞の言葉 [小説部門] 櫻田智也 [評論・研究部門] 飯城勇三/選評 小説部門/選評 評論・研究部門/【日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞第一作】白が揺れた 櫻田智也●ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、悲劇の真相は?〈エリ沢泉〉シリーズ最新作!/【読切】ゼロ 加納朋子●私の元にやってきたのは、カフェオレ色の天使だった。少女と犬の絆を描く最新ミステリ!/スフレとタジン 近藤史恵●コロナ禍の影響で志村さんが講師で始めた〈パ・マル〉の料理教室。タジン鍋を使うモロッコ料理を……。/フォトジェニック 秋永真琴●カメラを構える彼女の目に、この世界は、僕は、どんなふうにうつっているんだろう? 気鋭が贈る傑作掌編。/108の妻 石川宗生●点描の妻、夢見る妻、革命家の妻、お品書きの妻……様々な「妻」をお楽しみください。/セリアス 乾石智子●ひっそりと暮らす魔道師夫婦、彼らの秘密とは……/魚泥棒は誰だ? ピーター・トレメイン 田村美佐子 訳●修道院の厨房で起きた二件の事件をフィデルマが解き明かす/【INTERVIEW 期待の新人】千田理緒『五色の殺人者』/大島清昭『影踏亭の怪談』/【BOOKREVIEW】[文芸全般]瀧井朝世/[国内ミステリ]宇田川拓也/[翻訳ミステリ]村上貴史/[SF]渡邊利道/[ファンタジイ]三村美衣/『紙魚の手帖』創刊記念読者プレゼントキャンペーン/執筆者紹介/編集後記・次号予告 -
小説 真景累ヶ淵
執念いヤツらめ 一人の人間が堕ちてゆく 死出の旅 圓朝の大作を濃厚に煮つめ、小説へと昇華した作品である/古今亭菊之丞 ――この後女房を持てば 七人まではきっととり殺すからそう思え。 父を旗本に殺されたまま解決もできず、妹も奉公先で惨殺されてしまったお志賀。それから十七年、音曲の師匠豊志賀として生きてきた。稽古はにぎわっていたが、子ほども歳の離れた新吉と男女の仲になり、あまりの入れ揚げぶりに弟子たちも次第に離れていってしまう。そんな中でも通い続けていたお久に嫉妬したためか、顔に腫物ができてしまう。悪化する腫物とともに憎悪ももつのらせ、ついには呪詛の言葉を遺して死んでしまう。新吉は恐れおののきながらお久と下総に駆け落ちをするのだが―― 松浦シオリ・装画 名作落語にあらたな命を吹き込む、シリーズ第一弾! 古典落語の大名跡・三遊亭圓朝が創作した代表的作品のひとつ『真景累ヶ淵』を、時代小説の名手奥山景布子が小説化。人間の業の深さ、血縁と因縁が複雑に絡み合った愛憎劇を、時代小説として再編。人物関係図、解題を付す。本作には古今亭菊之丞が監修を行う。 -
しらゆきの果て
仏画、絵巻、浮世絵――美に魅了された人々の営みを描いた歴史小説集 六十路を越した老境の絵師・喜平治(宮川一笑)は、肉筆美人画の名手・菱川師宣の曾孫である姉弟と知り合う。絵描きを志す弟の伊平の面倒を見ることになった喜平治は、幼いながらも確かな筋の良さに感嘆するが、折しも町絵師の宮川一門と表絵師の狩野家の間で諍いが起きてしまい……。(表題作「しらゆきの果て」) 鎌倉、戦国、江戸、幕末 時代と歴史を超えて、 人々を狂わせ、神仏さえも惑わせる、 あらゆる「美」の真髄を描く5つの物語 装画/原裕菜 装幀/長崎綾(next door design) -
時代小説アンソロジー てしごと
働く女性たちはいつの時代も美しい。 人気作家六人による時代小説競演 己の腕と業で生きる道を切り開く おんな職人たちの凛とした姿を活写 豊富な知識と聡明さで人々の悩みをときほぐす薬師・真葛(まくず)。 亡き母の仕込みを継ぐ色酢の麹造り職人・沙奈。 木肌の魅力に惹かれ根付職人に弟子入りするおりん。 妹の亥(いの)とともに秩父の峠で茶屋を切り盛りするそば打ち職人・蕗(ふき)。 その身に霊を降ろす「口寄せ」を使う市子。 身体のみならず心の凝りもときほぐす揉み屋・絹。 時代小説の名手六人が女性職人の凛々しさを 巧みな筆致で活写した傑作時代小説アンソロジー。 【収録作】 春雀二羽 澤田瞳子 藍の襷 志川節子 掌中ノ天 奥山景布子 姉妹茶屋 西條奈加 浮かれの蝶 小松エメル おもみいたします あさのあつこ -
十二の嘘と十二の真実
美しい王妃は侍女ツルの言葉によって、しだいに圧政者となり、人の道から外れてゆく。そして現代の小さな街に住む老女との関わりは? 時代はうねる。物語が生まれる。寓意が深まる。「わたしは、人の心にとり憑いて、わたしにとり憑かれるような心を持った人間を滅ぼしてやるの。人間を滅ぼすほど面白いことはないものね。え? 恐ろしいって? わたしのこと?」毒のあるファンタジー! -
末ながく、お幸せに
全ての親娘に。もらい泣き必至の結婚式小説。 「あたし、生まれてきてよかった」 ベストセラーシリーズ『バッテリー』完結から12年! ついに辿り着いた あさの文学の最高到達点! 謹啓 光がきらめきを増し、本格的な夏の到来を感じるころとなりました。 この眩しい季節に、わたしたちは結婚いたします。 つきましては、わたしたちの結婚の宴にぜひとも ご臨席をお願いしたく、 招待状をお送りさせていただきます。 わたしたちが、わたしたちの新たな旅立ちを 祝っていただきたいと思う方々だけを ご招待した、ささやかな宴です。 ご多用中とは存じますが、どうか、よろしくお願い申し上げます。 謹白 日時 七月一日 午前十一時より 場所 やまべリラホテル 二階 インディゴ 九江 泰樹 瀬戸田 萌恵 「私たち、本物の夫婦になれるかな?」 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『末ながく、お幸せに』 の文庫版となります。 -
スポットライトをぼくらに
「寂しい大人になりたくない」吉谷美鈴。 「馬鹿な大人になりたくない」雨宮達彦。 「ぼくは一体、どんな大人になりたいんだろう」と、本書の主人公・秋庭樹。 中学2年の4月、進路指導調査書を白紙で提出したことを、担任からとがめられ、樹は自分の将来について、否応なしに考え始める。 実業家である父親は、小さな建設会社を足場に、高利の貸付、土地の売買、レストラン・スナックの経営などで成功をおさめていたが、地元の人からはよく思われてない。 父が経営する店の一つ、トップレスバー〈フラワーヘブン〉の踊り子・ナンシーさんの踊りを見て以来、彼女のことが気になって仕方がない――。 幼なじみである、成績抜群なのにどこか冷めている達彦・病弱な母に変わって家庭をやりくりする美鈴。地方都市の小さな町を舞台に、中学2年生の幼馴染み3人組が、迷い、悩み、成長していく姿を瑞々しく描く。 文庫化を機に、19年ぶりに大幅改稿。5年後の3人を描いた中篇「フラワーヘブン」を特別収録。あさのあつこの原点ともいえる、傑作青春小説。 -
スポーツのおはなし 野球 ぼくだけのファインプレー
●オリンピックの種目をテーマにした童話シリーズ「スポーツのおはなし」。 2020年の東京オリンピックに向けて、新しくとりあげられた種目も含め、10人の豪華執筆陣がスポーツをテーマに描き下ろした、小学中級向けの創作童話です。 ●小4の球真は、野球チームのスーパースター。昨日もホームランを打った。将来は、球真に野球選手になってほしい!とお父さんにも友だちにも期待されている。でも、実は誰にも秘密の夢がある!“本当にやりたいこと”をみつけた少年が、夢をかなえようとする物語。 ●シリーズ「オリンピックのおはなし」の特色 ・各児童文学賞受賞作家やベストセラー作家など、現代を代表する一流童話作家の書き下ろし。 ・「物語の楽しさ」を第一に書かれた作品は、どの一冊をとっても、すぐれた童話作品として楽しむことができます。 また、シリーズを通して読むことで、さまざまなスポーツの特色や魅力に触れることができ、スポーツへの興味が深まります。 ・ほぼすべての見開きに、実力ある画家によるイラストが入っていて、低学年から、ひとりで読めます。 ・巻末に収録したコラムページで、スポーツへの理解が深まります。 ・朝読書にもぴったりのボリュームです。 ●シリーズ「スポーツのおはなし」のラインアップ 卓球(吉野万理子) リレー(小手鞠るい) 空手(くすのきしげのり) サーフィン(工藤純子) バトミントン(落合由佳) テニス(福田隆浩) 柔道(須藤靖貴) スポーツクライミング(樫崎茜) 体操(小林深雪) 野球(あさのあつこ) -
スーサ
時を超え、空間を超え、あらゆる品を扱う幻の商人、スーサ。一度交わした契約は決して違えぬのがその掟。十四歳の歩美にとって、スーサの存在は、幼なじみの祖母が語ってくれた、心震わせる物語の登場人物だった。だが、その幼なじみが事故で死んだ時……もう一度友に会いたいと願った歩美の前に、スーサは現れた。歩美の黒髪と引き替えに、友に会わせてくれるという。夢見がちで運動が苦手な歩美だが、スーサとともに冒険の旅に出ることに! 勇気を与えてくれるファンタジー。 -
千年鬼
友だちになった小鬼から、過去世を見せられた少女は、心に〈鬼の芽〉を生じさせてしまった。小鬼は彼女を宿業から解き放つため、様々な時代に現れる〈鬼の芽〉───酒浸りで寝たきりの父のために奉公先で耐える少年、好きな人を殺した男を側仕えにして苛めぬく姫君、行商をしながら長屋で一人暮らす老婆、凶作が続く村で愛娘を捨てろと言われ憤る農夫、田舎から出て姉とともに色街で暮らす少女───を集める千年の旅を始めた。精緻な筆致で紡がれる人と鬼の物語。 -
善人長屋
ここの店子は悪党揃い!? 江戸の町中に、店子も差配も皆善人と評判の、人呼んで「善人長屋」ここにあり。 しかし本当は、店子が皆、裏の稼業を持つ悪人揃い……!? ある時、手違いや勘違いから正真正銘の善人が越してきたからさあ大変!! 笑いも人情もとびっきり!! 『どうらく息子』『夏子の酒』を描ききった名手・尾瀬あきらが挑む珠玉の江戸粋物語!! -
チューリップルかほちゃん
「チューリップようちえん」に通うかほちゃんは、四歳の女の子。 ある朝幼稚園に着くと、大変な事件が起こっていました。 かほちゃんの大好きなチューリップの花壇が、何者かによってむちゃくちゃにされています。 いったいだれがこんなことをしたのでしょう!? 折れた一本をお家に持ち帰った夜、かほちゃんに不思議なことが……。 「リップル、リップル、チューリップル!」 目をとじて、ひみつのことばを三かいとなえると、かほちゃんは、ピンクいろのひかりにつつまれました。 まぶしいです。ひかりはチューリップのかたちになって、かほちゃんのまわりを、くるくるまわりました。 そして、かほちゃんとぶつかり、すなばのすなにように小さくなって、とびちりました―― あさのあつこの幼年童話 -
月ぞ流るる
紫式部が生きた時代の豪華絢爛宮中絵巻 日本初の女性による女性のための歴史物語『栄花物語』の作者である朝児(赤染衛門)からみた宮廷はどんな姿をしていたのか? 宮中きっての和歌の名手と言われる朝児(あさこ)は夫を亡くしたばかり。五十も半ばを過ぎて夫の菩提を弔いながら余生を過ごそうとしていたが、ひょんなことから三条天皇の中宮妍子の女房として再び宮仕えをすることになる。 宮中では政権を掌握した藤原道長と、あくまで親政を目指す三条天皇との間には緊張が入っていた。道長の娘の妍子が、将来天皇となるべき男児を出産することが、二人の関係に調和をもたらす道だった。しかし、女児が生まれたことで、道長は三条天皇の排除を推し進めていくことになる。 朝児は、目の前で繰り広げられるきらびやかながらも残酷な政争に心を痛める。なぜ人は栄華を目指すのか。いま自身が目にしていることを歴史として書き記すことが自らの役目ではないのか。そこで描かれるのは歴史の勝者ばかりではない。悲しみと苦しみのなかで敗れ去った者の姿を描かねばならない。その思いの中で朝児は筆を取る。 -
月人壮士
「全き天皇であること」 ――その何人にも推し量れぬ孤独。 756年、東大寺大仏を建立した首(聖武)太上天皇が崩御。 道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、 その言に疑いを持つ者がいた。 中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探ることになるが、 ゆかりの人々が語り出したのは、 母君との尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、 御仏への傾倒など、死してなお謎多きふるまいや 孤独に沈む横顔ばかりで――。 国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原家の相克を背景に、 聖武天皇の真実をあぶり出す! 〈螺旋プロジェクト〉の1冊としても話題。 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』(本作) 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
伝記シリーズ 明智光秀 なぜ、本能寺へむかったのか――?
戦国時代、あの織田信長を殺した人物。明智光秀と言えば「本能寺の変」を起こした人として有名です。しかしながら、明智光秀は、どんな人物だったのか。なにを求めて生きようとしていたのか。そして、なぜ、本能寺へむかったのか……? 知られざる彼の一生にせまります!【目次】おもな登場人物/まえがき/第一章 地図/第一章 世に出るまで/コラム 戦国時代とは/第二章 地図/第二章 越前から/コラム 光秀ゆかりの人々/第三章 地図/第三章 信長の家来に/コラム ライバル、秀吉/第四章 地図/第四章 一国一城の主/コラム 領主としての光秀/第五章 地図/第五章 信長の右腕に/コラム 本能寺の変をめぐる諸説/第六章 地図/第六章 本能寺の変/コラム 光秀の最期と生存伝説/『明智光秀』年表/あとがき/参考文献 -
伝記シリーズ 大江戸ヒーローズ!! 宮本武蔵・大石内蔵助……信じる道を走りぬいた7人!
1603年、徳川家康が江戸に幕府をひらいてから265年間つづいた、戦乱のほとんどない江戸時代。そんな天下泰平の世で、自らの信念をつらぬき、人々の記憶に残る生き方をした7人がいます。宮本武蔵、天草四郎、徳川光圀、大石(内蔵助)良雄、大岡忠相、長谷川平蔵、大塩平八郎……現代でも、時代劇などで親しまれている彼らの、ほんとうの姿とは? 赤穂浪士四十七士全員のミニエピソードも紹介! 【目次】まえがき~本書の構成~/年表/地図/ひたすらに、道を求めて。 宮本武蔵/信じる者を救いたい! 天草四郎/ほんとうの、文武両道を。 徳川光圀/亡き殿の、名誉のために。 大石(内蔵助)良雄/世のため、人のため。 大岡忠相/町を守り、人を正す。 長谷川平蔵/正義を、つらぬけ! 大塩平八郎/あとがき/参考文献 -
伝記シリーズ 戦国ヒーローズ!! 天下をめざした8人の武将-信玄・謙信から幸村・政宗まで
今から400~500年ほど前の日本では、力を持っている多くの武将たちが、自らの勢力を拡大しようと各地で戦いをくりひろげていました。運命のライバル、信玄と謙信。「ふつう」でない生き方をした信長。その家臣として光と影のように存在した秀吉と光秀。天下を手にした家康。家康に果敢にいどんだ幸村。先人たちに多くを学んだ政宗。戦国時代を熱く生きた8人の武将の人生を、一冊で!【もくじ】まえがき~本書の構成~/年表/地図/情けは味方! 武田信玄/悩むほど、強くなれる。 上杉謙信/「ふつう」を捨てろ! 織田信長/ひたすら、ひたすら。 明智光秀/人の心に入り込め! 豊臣秀吉/耐える強さを……。 徳川家康/つなぐ名前、残す名誉。 真田幸村/心の目で見よ! 伊達政宗/あとがき/参考文献 -
伝記シリーズ 千年前から人気作家! 清少納言と紫式部
「春はあけぼの(春は、明け方がいちばんステキよね!?)」……とても有名なこの一文ではじまる『枕草子』を書いた清少納言。光源氏という超イケメン☆が主人公の長編小説『源氏物語』の作者・紫式部。千年以上も前に生まれた彼女たちは、どのような人生を送り、これらの傑作をのこしたのでしょうか。清少納言と紫式部が、まるで21世紀によみがえったように語りかけてくる、新しい感覚の伝記です! 【目次】人物紹介と関係図/はじめに――千年の時空を越える、二人の女性作家の世界――/元祖! 人気エッセイスト 清少納言/世界一のロングセラー作家!? 紫式部/年表 清少納言・紫式部とその周辺/あとがき&ブックガイド -
伝記シリーズ 幕末ヒーローズ!! 坂本龍馬・西郷隆盛……日本の夜明けをささえた8人!
今から150年ほど前の日本では、長くつづいた徳川幕府により政治が、うまくいかなくなっていました。そして、日本の各地に、「国をもっとよくしたい!」と考える人たちがたくさんあらわれます。この本では、その中から西郷隆盛、木戸孝允(桂小五郎)、坂本龍馬、吉田松陰、勝海舟、近藤勇、緒方洪庵、中浜(ジョン)万次郎の8人を選び、その人生をご紹介します! 幕末から明治にかけての激動の時代……彼らが成し遂げたこととは!? 【目次】まえがき~本書の構成~/この本に出てくる藩/年表/地図/弱い者いじめは、しない。 西郷隆盛/目標は、あきらめない。 木戸孝允(桂小五郎)/何ものにも、とらわれない。 坂本龍馬/志を、次の世代へ。 吉田松陰/海を守り、国を開く。 勝 海舟/最後まで、武士の心。 近藤 勇/日本の、医学のために。 緒方洪庵/流れに、負けない。 中浜万次郎(ジョン万次郎)/あとがき/参考文献 -
灯台を読む
灯台をゆけば日本の〈歴史〉と〈文化〉が浮かび上がる! 海と共に日本人の心に残る原風景の一つ灯台。現在、日本に約3,300基ある灯台は、船の安全を守るための航路標識としての役割を果たすのみならず、明治以降の日本の近代化を見守り続けてきた象徴的な存在でもありました。 建築技術、歴史、そして人との関わりはまさに文化遺産と言えるもの。灯台が今なお美しく残る場所には、その土地ならではの歴史と文化が息づいています。そんな知的発見に満ちた灯台を現代日本文学を代表する作家たちが訪ね、歴史的・文化的・地域的な価値を文学的な視点で綴った紀行集です。 「オール讀物」「クレアWEB」での好評連載中の企画をふんだんに撮りおろし写真を使って書籍化。 -
とりどりみどり
万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。 時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。 万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は、齢十一にして悩みが尽きない。 かしましい三人の姉――お瀬己・お日和・お喜路のお喋りや買い物、芝居、物見遊山に常日頃付き合わされるからだ。 遠慮なし、気遣いなし、毒舌大いにあり。三拍子そろった三姉妹の傍にいるだけで、身がふたまわりはすり減った心地がするうえに、姉たちに付き合うと、なぜかいつもその先々で事件が発生し……。そんな三人の姉に、鷺之介は振り回されてばかりいた。 ある日、母親の月命日に墓参りに出かけた鷺之介は、墓に置き忘れられていた櫛を発見する。その櫛は亡き母が三姉妹のためにそれぞれ一つずつ誂えたものと瓜二つだった――。 -
永田町小町バトル
「夜の銀座」専門の託児施設を立ち上げた行動力を買われて衆院選に出馬、見事初当選を果たした芹沢小町。“ジェンダー不平等国”ニッポンに、小町のパワーは風穴を開けられるのか!? -
永田町小町バトル
現役キャバ嬢代議士・小町が奮闘! 全有権者必読の政治エンタメ! 「夜の銀座」専門の託児施設を立ち上げた行動力を買われて衆院選に出馬、見事初当選を果たした芹沢小町。“現役”キャバクラ嬢でシングルマザーという経歴、物怖じしないキャラクターがメディアで話題となり、働く母親達を中心に熱い支持を集めている。ひとり親家庭、貧困、埋まらない男女格差。“ジェンダー不平等国”ニッポンに、小町のパワーは風穴を開けられるのか!? 新・直木賞作家が放つ衝撃作、待望の文庫化。巻末解説を寄稿した書評家・斎藤美奈子氏、認定NPO法人フローレンス代表・駒崎弘樹氏他、各界より絶賛応援の声、続々。全有権者必読の政治エンタメ! -
永田町小町バトル【分冊版】
「夜の銀座」専門の託児施設を立ち上げた行動力を買われて衆院選に出馬、見事初当選を果たした芹沢小町。“ジェンダー不平等国”ニッポンに、小町のパワーは風穴を開けられるのか!? 分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。 -
七ツ下がりの女たち
どれほどしゃかりにきになっても、若い時分にすっかり戻ることはできない。 でも、世の中にこれほど楽しいことがあるとは想像してもみなかった。 水からくりの女太夫、おはつ三十七歳 伊勢型紙の職人、おもん四十一歳 時代小説の名手による 人生の七ツ下がり(午後四時過ぎ)で出会った二人の ほろ苦い友情と恋の物語。 10代のころ、水からくりの女太夫として見世物小屋を沸かせてきたおはつは、引退後、舞台裏の雑用などをこなしながら子育てと介護をしてきたが、ふたたび舞台に立ちたいと思い始めている。 仕事一筋、過去には大評判を取り、型紙職人として技巧を極めてきたおもんは、齢を重ねるにつれ体力も腕前も落ちてきていることを実感し、さきゆきに不安を抱いている。 あることをきっかけに友人づきあいをはじめた二人は、女手ひとつで子育てをしてきたこと、技量を極めたいと思っていることなど、互いに似たところがあることを知って、急速に交友を深めてゆく。 が、実際には正反対の二人は、相手には伏せていることもあって…… -
なによりも大切なこと
「十代って残酷な時間なんだ。否応なく全てが変わっていく。立ち止まることも許されない。ただ前へ、前へ、先へ、先へと進むだけだ」「決めつけちゃ、だめだよ。決めつけちゃ、何にも見えなくなるもの」「話題なんかどうでもいい。口と耳と皮膚と目と匂い。五感を確かにくすぐるほどそばにいることが、大切」「あたしに役を与えて、演じろと命じるものを、かたっぱしから蹴っ飛ばしたい」――『バッテリー』『ガールズ・ブルー』『The MANZAI』『ありふれた風景画』など、あさのあつこの人気作品の中から、友だち、将来の夢、恋愛、生き方についてのドキドキする言葉を選び出し、紹介する。読者に語りかけるようなエッセイも収録。十代のあなた、そして十代の子を持つお母さんに勇気と元気を贈るメッセージブック。宮尾和孝による挿画もみずみずしく、名フレーズとぴたりとあっている。 -
NO.6 beyond〔ナンバーシックス・ビヨンド〕
西ブロックに稀な、春の日のような穏やかな一日。NO.6崩壊後にNO.6に留まった紫苑。風のようにさすらうネズミ。そして、紫苑の父の秘密―。惜しまれつつ完結した物語に、さらなる命を与え、それぞれの生の一瞬を、鮮やかに切り取る。 -
日本の神さまたちの物語 はじめての「古事記」
今から1300年前にまとめられた、日本最古の歴史書「古事記」。本書ではその中から、有名エピソードを厳選して紹介します。「天の石屋戸」「八俣の大蛇」「稲羽の白ウサギ」などなど、個性的でおもしろい神々の物語から、伝説の英雄・倭健の活躍まで。わかりやすい言葉で書かれたお話と、丁寧な解説で、おどろくほど楽しく読める、小・中学生のための「はじめての古事記」決定版です。 【目次】はじめに――『古事記』ってなあに?――/第一章 伊邪那岐と伊邪那美――すべてのはじまり――/第二章 天照と須佐之男――姉と弟――/第三章 大国主――「大」きな、「国」の、「主」になる――/第四章 天から地へ――天照の子孫たち――/第五章 沙本毘売――兄か、夫か――/第六章 倭健――さまよう英雄――/あとがきにかえて――『古事記』の「今」と、ブックガイド -
猫ミス!
気まぐれでミステリアスな〈相棒〉をめぐる、豪華執筆陣による全8篇――新井素子×黒猫の独白、秋吉理香子×野良猫見守り隊、芦沢央×少年名探偵と仔猫、小松エメル×猫になりたがる妹、恒川光太郎×妖怪猫ケシヨウ、菅野雪虫×オッドアイと「死神」、長岡弘樹×高齢者とペットロス、そにしけんじ×探偵ニャンロックホームズ。いつでもどこからでも手軽に猫を愛でることができる、バラエティ豊かなアンソロジー。 ◆収録作と主な登場猫物◆ 新井素子「黒猫ナイトの冒険」(自称「名前は、ない」野良猫) 秋吉理香子「呪い」(白い野良猫のシロなど) 芦沢央「春の作り方」(黒と茶のサビ猫) 小松エメル「一心同体」(黄色い瞳の黒猫) 恒川光太郎「猫どろぼう猫」(水色の瞳のサバ虎) 菅野雪虫「オッドアイ」(虹彩異色症の白猫) 長岡弘樹「四月のジンクス」(シャム猫のハナ) そにしけんじ「猫探偵事務所」(助手のニャトソンくん)