刑罰0号

刑罰0号

781円 (税込)

3pt

記憶を他人に追体験させる技術が出来たら? このシステムの開発者と被験者たちが織り成す、ヒューマン・ドラマ傑作長篇。
罪を犯した者に、被害者が体験した記憶を追体験させることができる機械、「0号」。死刑に代わるシステムとして開発されるが、被験者たち自身の精神状態が影響して、なかなか成果が上がらない。その最中、開発者、佐田博士が私的な目的で使ったために研究所から放逐される事態に。研究は、部下の江波はるかが密かに引き継ぐことになったが……。人の心の機微を描くことに定評のある著者が、近未来を舞台に描く、渾身のヒューマン・ドラマ。

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刑罰0号 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年08月06日

    読んだ後に心にずしんと来る様な重いコンセプトのものを探していたので購入。0号の技術又はその応用について、話が飛躍しすぎていて現実味がないように思える場面もあったが、0号が本当に実現したらどんな世界になるのだろうかと考えてしまうほどに物語に没頭してしまった。原爆、刑罰、テロ、精神病治療…と様々な題材が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月09日

    被害者の記憶を加害者に追体験させることが、死刑に代わる贖罪のシステムになるのだろうか。記憶の共有が実体験の共有に繋がるのだろうか。
    何とかしたいと思う気持ちが一つの方向性を持った時事は進み始める。その意思が続く限り目標は近づくだろう。

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    Posted by ブクログ 2021年10月16日

    面白かったー!!!この方法は効果がありそうな気がする。できたら、頭の中で傷みも伴うようになればさらに期待できるんじゃないだろうか。

    イマイチな犯罪者には隔週で色々受けさせるのも良さそう。

    相手の気持ちを考える。
    被害者遺族の気持ちを埋め込んでもありかなぁ。

    そんなふうに思える一冊でした。

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    Posted by ブクログ 2022年02月20日

    想像していた内容とは違ったけれども、想像以上に考えさせられながら読めた。連作短編の難しいとこでもあるが、一編がどうしてもライトにならざるを得ないのは苦しいところ。本当はもっともっと濃い一編を読みたくなる作品。

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    Posted by ブクログ 2020年11月20日

    犯罪者に被害者の記憶を注入して贖罪を促したり、それを応用した核廃絶のための大規模な試みなど、発想は斬新だし訴えるメッセージも強いものです。
    なのに頁がなかなか進まないのは何故だろう。
    西條さんの時代小説ならそんなことないのに。

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    Posted by ブクログ 2021年09月27日

    初西條奈加がこの作品でエエのか?すごく良くできた近未来SFだが、時代小説を読まずして、この本でエエのか?

    死刑に代わる贖罪システムとして開発される0号。被害者の記憶を加害者に追体験させるシステムなのだが、このシステム開発者の一人が、父親殺しの犯人に私的に使ったことから物語が動きはじめる。

    記憶を...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年06月22日

    読書、物語こそが0号技術であり、記憶追体験装置なのである。

    6つほどの短編が、少しずつ重なり合って全体像が見えてくる小説。
    最初は暗い話なのかなと読み進めるのに時間がかかったが
    後半になると0号技術に興味が出てきて、応用されていく使い方に読むのが止まらなくなった。

    私はこの本を読んで、0号体験を...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年01月02日

    死刑に代わる新たな刑罰0号。被害者の記憶を加害者に追体験させる死刑にかわるような贖罪システムとして開発されたが…

    表紙とタイトルから勝手にもっとライトな少年誌系の物語と思ってたけどゴリゴリに旨みの詰まった濃いめの青年誌のような物語

    軸となる刑罰0号の話からいろんな話に発展していく連作短編集でめち...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年03月10日

    相手の立場になって考えろってよく言うけど、まさにこれって感じ。
    普通に面白かったけど、もっとドロドロしたものかと思ってたから若干期待しすぎた。
    加害者に被害者の記憶や想いを体験させる機械、0号。
    臨床段階にあったが時を経て段々テロ組織として使われるようになってしまい…
    ラストはハッピーエンド。
    1番...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年03月15日

    初代0号では、精神の弱さから
    被害者の体験に耐えることができなかった加害者たち
    それは実験の失敗だったのだろうか?

    死刑囚が死刑になっても奪われた命は戻ってこない
    ある意味、この機械が有効な加害者にとっては
    死刑以上の刑罰を与えることができるようになったのではないかと感じてしまうのは、
    作中に書か...続きを読む

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