角田光代のレビュー一覧

  • 笹の舟で海をわたる

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    左織に全然感情移入ができず、途中イライラしながら読み進めた。ただきっと、左織はあの時代の中の「普通」の人で、いつのまにか周りに置いてきぼりにされ、「普通」をアップデートできないまま、ずっと鬱屈していってしまう人もたくさんいるんだろうな…と思った。
    風美子のことを「主人公」にするのではなく、左織のような市政の人を「主人公」にすることで、より物語に没入しやすく、心がひりついた。

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    2021年12月17日
  • 太陽と毒ぐも

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    ネタバレ

    お風呂に何日もはいらない女性、盗み癖がある女性、異常なほど物を買い込む男性、あらゆる迷信を信じて実行を強要する女性、スナック菓子を主食とする女性、半端なくお酒を飲む女性、言っていいことか否か判断できずなんでも(噂話し的な)言ってしまう女性、
    いろんな性癖を持った男女の短編小説。
    これが、めっぽう面白かった。
    そんな奴、おるんかいな(特にお風呂に入らないレベルがまるでホームレス並み)と思うけど、著者の手にかかればいかにもいそうなのよ。
    それぞれの性癖を相方の彼、彼女らは付き合い始めは美点にさえ見えているのよ、それ意外の相性は一緒に暮らすほどいいんだもの。
    でも、それがだんだんもやもやしてきて、許

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    2021年12月13日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」のアンソロジー本。途中、あれ?猫出てきたっけ?っていう作品もあったけど、基本、要所要所に猫が登場。でも、猫飼い的に胸が痛くなるような描かれ方もあって、さすが100万回生きたねこだな。
    そういえば、100万回生きたねこは幸せなのかどうかって論争もありましたね。きっと、そんな流れから出てきた本なんだろうけど。これ。

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    2021年12月10日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    心がほっこりするエッセイ集。
    作家と猫の関係性をいろんな所から掘り下げた作品。
    猫は犬と違い、自由気ままな性格が多い。それが作家の心の癒しになるのだ。
    また、原稿で行き詰まった時に猫を愛でてパワーチャージする。そんなところも形はどうであれみんな同じなんだと思った。

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    2021年12月04日
  • ドラママチ

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    ゴールマチ
    大好きなドラマ、「大豆田とわこと3人の元夫」の、大好きなキャラクターかごめちゃん。この話のキクヨとチエちゃんは、とわことかごめちゃんみたいだなって思った。
    かごめちゃんが昔から横断歩道のない道路を渡れなくて、とわこが喧嘩した時も一緒に手を繋いで渡ってあげてたのがとても印象的で、喧嘩ができて自分の恥ずかしいところをさらけ出して叱りあえる同性の幼馴染に憧れができたのだけれど、ゴールマチのふたりもそうだった。恋にゴールを見出せなくたって、何年経っても居心地の良い場所だとお互いに思っていられるような、そんな友人がいたら、まさにそこがゴールじゃないかって。

    ドラママチ
    これまでの話で一番自

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    2021年12月17日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    『しあわせのねだん』がとても好きだったので、角田さんのエッセイを手に取った。 後書きに、お酒を飲みながら、お茶を飲みながら楽しんでいただけたら、と書いてあるように、とてもリラックスして読める。ほっこり癒された。

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    2021年11月14日
  • なんでわざわざ中年体育

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    定期的に走りたくなるし、走ってはやっぱり無理だったとなる。そしてまたこの本を読み走りたくなった。トレラン、ナイトハイクいいなぁ〜。

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    2021年10月11日
  • Presents

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    贈り物がテーマの短編集

    贈り物は物品だけでなく、名前、体験、経験、記憶などの場合も

    両親がつけた自分の名前、ランドセルの象徴するもの、引っ越しのときに母親が買ってくれた鍋セット、友人たちの手作りヴェール、子供の書いた絵、家族の作ってくれた料理 等々

    贈り物の他にも、親子や夫婦など家族も共通点なのか?と思ったけど、「女性が一生の中で贈られるもの」がテーマらしい
    言われてみればさもありなん

    短編の構成として、生まれてはじめての両親からのプレゼントとしての名前で始まり、人生の最後にも残るものとしての名前で終わる構成は好き
    全体の大きな流れとして、人生のステージの順になっているようにも思える

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    2021年10月11日
  • 庭の桜、隣の犬

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    「終わった人」と並行して読んでたんです。だもんで、落差というか格差というか、寄りかかるべき価値観、よって立つものがない世代の人々の悲哀をモロに感じました。悲哀、でも底抜けの気安さとでもいいたい安逸さもあるわけです。

    子どもできない、夫婦仲そこそこ、半ば別居状態、でも嫌いじゃないし、
    どの類型にもあてはまらない、将来の展望もない、でも不幸を感じてない
    なら、いいじゃん。でも、将来は???

    これって、無間地獄ってやつなんじゃないか。

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    2021年09月25日
  • 字のないはがき

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    大人が泣く。疎開した妹さんのために、かぼちゃをとる場面から、ポロポロきて、お父さん号泣のシーンでは、私も号泣。
    子供からは、お母さん、よだれが垂れてるよって言われた。ちがう!涙!

    子供には、ピンとこないのかな?
    今は、そうであっても、記憶の片隅に入れておいて、成長してから、検索して欲しい一冊。

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    2021年09月22日
  • わたしの容れもの

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    加齢に対してリアルに書かれており、覚悟ができた。

    願わくばそうなりたくないが、皆に等しくおとずれる加齢。しかも千差万別。
    少しでも楽に歳を取りたいなんて、欲深く思うものです。

    下品すぎないが、所々言葉遣いにくすっと笑えるユーモアがあり、この方と直接お酒を呑んで話すと面白いだろうと思った。

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    2021年09月18日
  • おまえじゃなきゃだめなんだ

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    かわいいくて儚くて切なくて、誰もが経験するような、どこにでもあるような恋愛を詰め込んだ短編集。
    「お前じゃなきゃだめなんだ」
    「消えない光」
    の2つが特に良かった。
    これから結婚しようとしているカップル、離婚の準備を進めている夫婦、客観的に見たらそれまでだけど、それぞれ思うところがあって、やっぱり恋愛は人生を彩り、豊かにするんだなと感じた。
    好きな人を好きでい続けられることは奇跡!
    好きな人にずっと好きでいてもらえることはもっと奇跡!

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    2021年09月16日
  • おまえじゃなきゃだめなんだ

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    角田光代のおまえじゃなきゃだめなんだを読みました。

    平凡な人生の中できらりと光る瞬間を描いた恋愛短編集でした。
    最初と最後にジュエリーをテーマにした短編が配置されています。

    「おまえじゃなきゃだめなんだ」は若い時期にバブルを経験した女性のお話でした。
    浮かれていた頃には見えなかった大事な事が、経験を重ねると見えてくる。
    まだ間に合う、これからが本番だ。というメッセージが力強く感じました。

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    2021年09月10日
  • だれかのいとしいひと

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    角田光代の描く主人公の共通点。

    あきらめが悪く
    一縷の望みに縋り
    合理的な判断ができない

    一言でいうと「認知が歪んでいるがそのことに自覚がないまま突っ走る」タイプが多い。

    行動の大きい小さいの差はあるが、普通の人間なら当たり前のように看過する出来事に執着し、何らかの結論を出そうと奔走するのだ。そして、どうなれば解決なのかは本人にも分からない。
    感情に流されるまま、執着心に導かれるまま突き進むのである。最終的に着地はするのだが、問題が解決していない。とりあえず主人公の気持ちに区切りが着く、というだけのゴールだ。
    逆に何も解決していないまま物語が一応の結末を迎えるところが、「それでも人生は続

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    2021年09月02日
  • ご本、出しときますね?

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    作家さんの内面を知る事ができて面白いし、読んでみようとなる。
    「この人こんな考え方なんだ」「こんな思いで本を書いてるんだ」とか…
    作家さんによって考え方が違うのもとても面白い。

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    2021年09月02日
  • 平凡(新潮文庫)

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    これまでの人生に、わたしたちは「もし」を重ねてしまう。「もし」のほうの自分に希望を見出し、現実を雑に持て余すのだが、「もし」は「もし」なのだ。

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    2021年08月19日
  • 対岸の彼女

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    書店員さんのポップに惹きつけられて読み始める。
    友達ってなんだろう。人との出会い。女性ならではの関係性。
    人と出会うことが億劫になる年齢にもなってきたけど、人と出会うことで、自分の穴を埋めてくれる可能性もあるから、今年から頑張ろう。

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    2026年02月12日
  • 晴れの日散歩

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    京都の玉子サンド!角田光代さんが書くとなんと美味しそうなことよ!
    京都には何度か行ったことがあるのに、そんな美味しそうなものがあるとは全然知らなかった。
    次に行く機会があればぜひ食べてみたいなぁ。
    そんなふうに思わせる、さらっとしているのに人を動かせる文章が書ける著者の力がすごい。

    それから、ひとつひとつのタイトルも面白い。
    「万能という恐怖」「ティッシュの善意」「ヌレギニストたち」「ホラーさん」など、内容を読んでから改めてタイトルを読むとなるほどー!と膝を打つものしみじみするもの、色とりどりだ。

    あと、猫かわいい!
    随所に潜むねこの影笑

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    2021年08月11日
  • だれかのいとしいひと

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    8の短編。日常でもないし,特別な日でもないし。「ジミ、ひまわり、夏のギャング」では、元カレの部屋に元カレの留守中に忘れ物を取りに行く話だけれど、結局は、忘れ物も取らず、逆にすっぱり置いてきた。「誕生日休暇」では、10年間かかって敷いたレールのほんの少しのずれで、はらはらと違う人生を歩く見知らぬ男性の結婚を祝う話。で、自分の人生を見直す。どの話の主人公も最後にはしっかり前を向いて立て直している姿が魅力的

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    2021年08月10日
  • 菊葉荘の幽霊たち

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    ネタバレ

    すっごく変な小説だけど面白かった。主人公の「わたし」は友人(?)のために部屋探しをして、「これぞ吉元がすむべき部屋!」という変なアパートを見つけて、そこの住人に近付いて、同棲までしちゃって、そのアパートに吉元を住まわせるために、色々変なことをしてだれかを追いだそうとする。かなりクレイジー。
    そこに居座るために大学生のふりをして大学の講義に出たりもするけど、学生じゃないのに全然ばれなくて、クラスの飲み会にいつの間にかいても誰も疑問に思わなくて。笑える。でも大学生ってそんなもの。教授は授業で一回も顔をあげず、学生の顔を見もしないし。
    イマドキの大学はそんなことないと思うけど(?)私が学生のときも、

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    2021年08月08日