角田光代のレビュー一覧

  • 降り積もる光の粒

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    前半、面白い、早く旅に出たいなぁなどとお気楽に読んでいたのが、最後の第4章に入り180°場面が転換。度肝を抜かれる世界が待っていました。でも、やっぱり旅に出よう。たまっているマイルで、ミラノ・スカラ座のオペラにこの秋 ♪

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    2019年06月27日
  • 泥酔懺悔

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     12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
     12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫

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    2023年08月10日
  • かなたの子

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    ネタバレ

    ホラー短編集のようでいて、独特の情緒が溢れている作品集。
    表題『かなたの子』は失った子を追い求める女の柔らかな狂気が描かれていますが、どの物語にも生死の微妙な境目のようなものが根底にあるようです。
    少しずつ狂っていく人々が淡々と描かれているから怖い。
    どのタイミングで世界がズレたのかが分からないのが怖いのです。
    静かに消されていく真実、心の中から自ら消していく真実。それらは全く消えたのではなく、背後から少しずつ忍び寄ってくる。
    その確かな罪の意識に、人々は耐えることができない、そんな物語。

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    2019年06月07日
  • ポケットに物語を入れて

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    角田さんが様々な媒体で発表した書評の数々。
    でも読者に媚び諂うような、作品を悪戯に褒め散らかすような書評ではなく、ご本人が日々考えていることとその作品に絡めたエッセイのような文章でした。だから「面白そう!」とか「読んでみたい!」という作品への興味は正直あまり沸きません。でもエッセイとしてはとても楽しめました。
    痒い所に手が届くような適格な文章が流石です。プロって凄いです。
    とりあえず『厭世フレーバー』(三羽省吾)は読んでみたいな。

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    2019年06月07日
  • これからはあるくのだ

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    忘れていた日常のあんな感情、こんな気持ちが掘り起こされるようでドキドキした。しをんさんのベルサイユ風解説も逸品。

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    2019年06月04日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    社会派、ミステリー、殺人、恋愛等々、様々なジャンルのもの書きの人達。
    年代もタイプも違うのに共通していることは"猫好き"。
    そして揃いも揃ってもみんな"もふもふ"の猫達。
    飼い猫と一緒にくつろぐ姿や猫を見つめる優しい眼差し。
    写真を見ているこちらも、つい微笑んでしまう。
    各々の巻末にある猫エッセイや短編からも猫愛が真っ直ぐ伝わってくる。

    生活を変えてくれた存在でもあり、昼寝仲間でもあり、相思相愛の同志でもある猫達は、顔を見ていれば、ただそこに居てくれればそれでいい、大切な存在。
    もの書きの傍らにいる猫達から安らぎと癒しを貰った。

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    2019年05月30日
  • 笹の舟で海をわたる

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    戦前、戦後、平成初期を生きてきた中流女性の独白。
    中盤までは少々退屈。娘との確執が顕在化したあたりから、ぐっと引き込まれていった。

    (時代背景を考えたらごく一般的な感覚ではあろうが)あまり視野が広く賢いとは言えない主人公が様々な困難に直面するも、その後明確な解決やカタルシスは無いまま物語は終焉に向かう。

    しかしそれは、自分の人生にどう落とし前をつけるかは、結局自分の判断次第、他人から見てどうか、一般論とは何かは二の次、ということに等しいかもしれない。

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    2019年04月22日
  • なくしたものたちの国

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    挿絵がほっこり。お話にもほっこり。

    1話目はユキちゃんという山羊と話せるファンタジー。ちょっと違うかなと思ったけれど、最後まで読んでよかった。
    懐かしい気持ちも思い出したし、主人公が大人になっていく構成が面白かった。

    なくしたものたちは、待っていてくれる。
    自分もいつか、死んだらそこにいく。
    いつかまた、姿形は変わってもまた会える。

    この本を読んで、小さい頃大切にしてたぬいぐるみたちをふっと思い出した。日々忙しい中で、忘れていることはたくさんあると思う。
    でも時々は、思い出せたらいいな、、

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    2019年04月07日
  • 源氏物語 中

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    【源氏物語 中】
    上巻では、途中に須磨退去なんかありつつも、生まれてこのかた上り調子だった源氏の君。中巻でも勢いそのままに、位人身を極めて絶好調。
    その一方で、忍び寄る老化の影。過去のように自由に遊び回ることもできないし、なんだか昔の思い出は駆け巡るし、女性との関係も上手に育てられなくなる。
    次世代が成長する中で、周囲の人も少しずつ亡くなっていって、遂には長く寄り添った紫の上も..そして..。

    源氏物語を全く知らないところから入って、ここまでで41/54帖。1000年前の物語を現代でも読めることにも、物語の分量にもその精巧な構成にも、何より楽しく読める(この点は角田光代の貢献が大きいのかもし

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    2019年03月22日
  • 笹の舟で海をわたる

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    ネタバレ

    生々しく感じた。ずっと主役の左織の心の中。時代背景があり、感情移入しやすかったからか。読後感は少し重ため

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    2019年03月03日
  • Because I am a Girl ― わたしは女の子だから

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    開発途上国と女性問題。
    女の子ぬセックスしないようにと警告するポスターはあっても男性にむけた性的虐待に対する対策はなし。
    10代で出産、またその子も10代で出産と負の連鎖。
    今でも実際に起きている問題だと思うと悲しい。
    そしてインドの話や生理に関することがでてきた時、
    映画パッドマンを思い出した。

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    2019年02月13日
  • 私たちには物語がある

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    奇しくも作者があとがきで書いているように、自分が読みながら感じたのも、『書評ってか感想文に近いな』っていうものだった。特に新聞掲載されたものに傾向は顕著で、極論すれば、その中から読みたくなったものはひとつもなかった。粗筋紹介の割合が多過ぎると感じたんだな。一方で、文芸誌などからの、ある程度の尺をもって推薦されている諸々においては、たまに”これは!”って思えるのもあった。それでも数多読んだ書評集の中では打率が低い一冊といえる。著者のものした小説は、好きなものが多い気がするんだけど…

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    2019年01月31日
  • 「いじめ」をめぐる物語

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    7人の作家さんによるアンソロジー。
    いじめはきっとなくなることはない。
    大切なのはいじめてることに気付けるか。
    いじめられた時にどうやって対処していくか、その方法をひとつでも多く知っているかってことなんだなと思った。

    今、苦しんでる多くの人に読んでもらいたいと思いました。

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    2019年01月09日
  • 空の拳

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    序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。
    何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。
    如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。
    酔っぱらうと女言葉になるってのが全く持って意味不明。

    ドラマ性も薄くて、淡々と展開していって、ワルキャラ作りと経歴詐称の件りも、何だか亀田兄弟を安易にモデルにしてるようで心踊らず…

    ところが不思議なもんで、読み進めていくうちにジワジワーっとくるんですよね。
    空也がボクシングの世界に馴染んでいく位相が読んでいるこちらがらにもシンクロしてくるというか

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    2019年01月06日
  • おやすみ、こわい夢を見ないように(新潮文庫)

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    すれ違う人、電車の向かい側の人
    この小説の中と似たような心境の人がいるのではないだろうか
    ありえない話ではない
    私も踏み込むかもしれないそういう世界を見せてくれているようで新鮮だった

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    2018年12月31日
  • 拳の先

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    読みやすいが、文庫本637頁もあり、読み応えがあった。
    ひたすらボクシングに没入する前作に対し、その2年後を描いた本作では、登場人物それぞれがその立場で、悩み思い惑っている。
    前作で活躍した立花は、得体のしれない恐怖を感じている。「拳の先に何がいるんだか、おれにはもうわかんないスよ」と。
    また、坂本は試合に負け、引退すら危ぶまれている。
    一方、立花のファンであるノンちゃんは、いじめの被害に遭っている。そんなノンちゃんに空也は言う。
    「そんなものと向かい合う必要はない。逃げればいいんだ。逃げ方を考えるんだ」と。
    主人公の空也は、狂言回し的?に、彼らに関わり合っている。
    『空の拳』の続編は、巨大な

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    2018年12月24日
  • 異性

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    恋愛における男女の違いや傾向を
    2人がリレー形式で語るエッセイ。
    男女2人が交代で書いてるから
    互いに気づかされる事も多く、
    読む側も共感したり驚かされたり。
    楽しかった。
    飲み会で止まらなくなりそうな議題!

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    2019年02月23日
  • ドラママチ

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    2016年47冊目
    「コドモマチ」「ヤルキマチ」「ワタシマチ」「ツウカマチ」「ゴールマチ」「ドラママチ」「ワカレマチ」「ショウカマチ」の8つの物語の短編集
    それぞれ、「マチ」とつくが、中央線沿線の中野から吉祥寺くらいが舞台。
    登場人物は35歳から40歳くらいの女性
    どの女性もこれまでの自分と今の自分との差に心が付いていっていない感じの物語。
    ちょっとせつないかな。
    著者の角田光代さんがそんな女性達の心情を表現する力量が見事です。

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    2018年10月28日
  • わたしの容れもの

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    変化する体に老いを感じ、その劣化を愛しく思うのは自分の容れものだから。好奇心たっぷりに加齢を綴る共感必至のエッセイ集。
    老いがテーマだと、どうしても哀しい話になりがちだが、さすが百戦錬磨の角田さんはタダでは転ばない。性の違いはあるが同年代なので共感することばかり。衰えを悲観せずに、愛しく感じること気持ちがアンチエイジングなのかも。

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    2018年10月18日
  • 三面記事小説

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    いろいろ考えさせられるなぁ。
    特に最後の話。読んでいるだけで辛かった。

    でもこういう風に三面記事を小説にするってすごいなと思います。

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    2018年10月15日