角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
良い小説は、心を迷子にする。良い小説は、喜怒哀楽では言い表せない感情をも呼び起こす。
3つの中短編を収めた本書に、やはり私の心は迷子になった。
主人公が無意識のうちに積もらせていく感情。まとわりつく不安。そのぼやけた理由。現実と非現実の境。定かでない世界観。見えているものが信用できない。暗闇の中なにも見えなくても、音は鮮明に聞こえてくる。音が聞こえることで、自分の存在を確認している?
著者・角田光代さんは、現代を生きる若者を、寡黙なまま語る名人だと思う。不安定な若者心理に、明確な答えを求めたって無理。だから、必要以上には語らない。まして、定義なんてするわけがない。
心情の変化は、彼らの行 -
Posted by ブクログ
ずーっと3分の2くらいの所あたりで読まずに置いてあって、タイ帰国後にまた読んだ。
バックパッカーが、放浪帰国後も日本で同じようにゲストハウスでぐーたらして、
そこで感じた人との繋がり方や旅で感じたものを主人公目線で書かれている本。
バックパッカーの元彼を思い出した。
なんか最後の3ページが自分の昔の気持ちとちょっと重なって泣きそうになったね(笑)
旅を経験しないと【私の知らない場所の話しなんて聞きたくない、私が聞きたいのは、あんたが何を見たかってこと】
【私のいない場所で、たった一人で何を見て、どう思ったかってこと】て気持ちになるの凄く分かる気がする。
自分もバックパックで旅行して、初めて見 -
Posted by ブクログ
昔買って、主人公が大学生に差し掛かった頃までを読んで、ついていけない、なんて思って読むのをやめてしまった。
けど、角田光代のほかの作品が好きだから、これももしかしたら今読めば何か違うかもしれないと思って読んだら、やっぱりよかった。
本は、やっぱり手に取るタイミングが大事だ、と思う。
「だれかを好きだという気持ちの出所はいったいどこだ。嫌いな点や食い違ってる点を幾つかあげても嫌いになれないのはなぜだ。私じゃない、だれか、たとえば神様みたいな人が、そうしむけているに違いない。そのだれかが、もういい、もう終わっていいと言うまで、私は熱に浮かされたようにきっとこの男を好きでいる、そうするしかできない