角田光代のレビュー一覧

  • 坂の途中の家

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    2歳のイヤイヤ期の娘の扱いに悩む主婦が
    赤子殺人事件の裁判の裁判員に選ばれてしまう

    犯人と自分をリンクさせ、どんどん自分を責めてしまう主人公のひとり語りが相当しんどかった。

    夫婦、親子、ひとつ歯車がずれると、どんどん歪んでいく世界。
    リアルすぎて怖い。

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    2026年04月08日
  • キッドナップ・ツアー

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    重松清さんの解説を読んで、この作品への解像度が上がった。口に出した言葉と口に出さなかった/出せなかった言葉が交互に挟まっていることで私たちが行っている普段のコミュニケーションを再現している様だった。小学5年生の女の子である主人公視点のみで物語が進むので、まだ子どもだから人との会話が拙い様を表現して、口に出さなかった言葉についての描写が多いのかと思っていた。しかし、大人のコミュニケーションも何を口に出すのか吟味して、あれを言えば良かったな、言わなければ良かったななどと後悔することが多いだろう。
    物語の最後もわざと劇的な終わり方にさせず、ただ父と子のひと夏の思い出としているのが魅力だと思う。物語的

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    2026年04月07日
  • ちいさな幸福 All Small Things

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    登場人物が次々とかわり、自分の思い出の恋の独白。
    テンポがよくて読みやすいが、とくに心に残ることもない。

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    2026年04月06日
  • 予定日はジミー・ペイジ

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    泣くかもしれない、と出産経験のない私は思った。私にそういう経験があれば、主人公に自己投入して泣くかもしれない、と。角田さんは自身に経験がないにも関わらず、出産メインの作品を描くからすごい。日記形式で描かれる妊婦の日常は良くも悪くも、地味で、ほほえましくて、感情豊かであった。最後の方、これいつ終わるんだとも思うくらいだった。もしかしたら出産経験のある人からしたらツッコミどころもあるのかもしれない。そして、あとがきが一番おもしろかったのは反則。人間、何がどう次の仕事に繋がるか分からない。「産む」ってすごい。

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    2026年04月05日
  • 神さまショッピング

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    神さまを求めて旅に出る。
    海外までは行けずとも共感できる。
    ガンジス川の話がリアルでよかった。
    京都の縁切りの話もバランスがよかった。
    現実は切羽詰まってて心労半端ないのだろうけれど。

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    2026年04月04日
  • 方舟を燃やす

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    ネタバレ

    第59回吉川英治文学賞受賞作品。

    1950年代生まれの女性と1960年代後半生まれの男性が、噂や信仰に翻弄されて昭和、平成、令和という怒涛の時代を生きていく話。
    というと大河ドラマみたいですが、等身大の私小説で年代や感性が自分と近くて共感しました。
    ノストラダムスの大予言、口裂け女に始まって最後はフェイク映像と、世間を騒がせた似非情報に右往左往しつつも、本当の災厄といえる自然災害や人災などは対岸の火事っぽい距離感があるのがリアルでした。
    別々の世代の二人が、人を助ける「こども食堂」で出会い、それぞれ正しい事とは、人助けとは何かを考えていくのも普通の人っぽいです。
    地に足がついている小説だと思

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    2026年04月04日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    なんで父親がいないんだろうとか、母親と父親の出会いとか、大抵は気にしない子がほとんどじゃないだろうか。ましてや、産まれたときから父親がいないんだったら、父親という存在そのものが想像できないし、不在の意味を問う以前の問題だから。
    ...と思っていたら、やっぱり気になっちゃうものなんだね。
    父親と思われる人の曲を聴きまくっていても、母親には気を遣ってそのことは秘密にしていて...と、思春期の少年の感情は揺れまくっている。
    母親へのぶっきら棒な受け答えの中にも、親に対してちゃんと良い感情を持っていることが感じられて微笑ましい。

    一方、母親の若き日の話を読むと、両親からあまり気にかけてもらっておらず

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    2026年04月03日
  • 対岸の彼女

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    タイトルとあらすじから、女性の面倒くさい部分(連帯行動とか、妬んだり、集団無視したり、カースト制度とか)の話かなと思ったが、そういう部分はあまりなく、良い意味で裏切られた面白かった。
    現在と過去が交互に話が進み、ちょっとミステリーぽい雰囲気があり(ミステリーはない)、先へ先へページをめくってしまう。
    葵の話(過去の話)に登場するナナコがなんとも不思議な雰囲気で引き込まれた。
    なんでもない話だった気がするのに不思議な話だった。

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    2026年03月30日
  • ビジードッグ

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    なんか見たことある猫いると思ったらリサ・ラーソン原作ー!!
    こっちは可愛い家族だと思って接してる犬、犬視点で見ると案外こんな感じかなと思うなどした。

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    2026年03月29日
  • 神さまショッピング

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    世界各地の神様詣でをする短編集。
    私は無神論者なので神頼みをする気持ちが分かりませんが(最後の話は切実だったけど…)
    ふらっと海外へ行けるフットワークの軽さは羨ましい。

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    2026年03月29日
  • あなたを待ついくつもの部屋

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    ホテルにまつわるエピソードの超短編集。
    長くホテルの仕事に就いていた女性に沢山のお礼状が届いていた話が面白かった。

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    2026年03月29日
  • 紙の月

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    銀行員の梨花が、ある出来事をきっかけに少しずつ道を踏み外していく物語。最初はほんの小さな綻びだったはずなのに、気づけば取り返しのつかないところまで転がり落ちていく。その過程があまりにも生々しくて、読んでいて怖くなる瞬間が何度もあった。痛々しくて、正直かなり重い読書だったと思う。

    ただ、読み進めるほどに「梨花は何を求めていたんだろう」と考えずにはいられなかった。本当の自分を探していたのか、それともただ今の自分から逃げたかったのか。彼女は結局どこへ行きたかったのだろう、と読み終えてからもずっと考えてしまう。

    決して楽しい話ではないし、むしろ苦しくなる場面のほうが多い。それでも、読み終えたあとに

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    2026年03月28日
  • 対岸の彼女

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    物語から何を感じとったらよいのか、まだしっくりはきておらずモヤモヤはしている…全体として、人との関わり方やスタンスを描いた物語なのかなと思った。

    孤立しないように気をつけ、空気を読むように子ども時代を過ごした人には、共感できる描写が多かったように思う。

    大人になった今でも、同じような人間関係の煩わしさを感じることはあるし、人と関わらない方が楽だと考えることもあるけれど…それでも、自分が大事にしたい人や、何に時間を使いたいかを自分で決めることができれば、こわいものはないんだろうなぁ。

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    2026年03月26日
  • 対岸の彼女

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    ネタバレ

    葵とナナコの約束は果たされなかったが葵はそれを足を踏みだしつづける力の源として心のなかにもっている、というところに驚いた。
    葵と小夜子は確かに対岸に位置するが、人はみんな違うということに気づいたから最終的に出会え、年齢を重ねたから選んだ場所に自分で歩いていけたのだと思った。

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    2026年03月26日
  • 三面記事小説

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    最終話、光の川だけはリアル。それ以外はエンタメに寄せてる。リアルを求めるならノンフィクションを読めということかもしれないが、実際の事件を扱う以上はもう少し現実性が欲しかった。
    とはいえ、小説として全話面白い。私は赤い筆箱が一番好きだった。光の川が求めてたものだが、しんどすぎるので読み返したくない。

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    2026年03月26日
  • 福袋

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    初読みの作家さん。タイトルから明るい話なのかと思っていたけれど、ピリッとした辛さが心地よい短編集でした。好きな作品です。「母の遺言」遺産をめぐる、4人兄妹の話し合い。1番好きかも。各々の主張や想いがおもしろかったです。「犬」彼女の異常なまでの犬への執着と、そんな彼女に対して嫌悪感をあらわにできない彼氏。なんか怖くて印象的。「福袋」行方をくらました兄を、その恋人を名乗る女性と共に探す。まず恋人の年齢にそぐわない態度に驚きました。山も谷もないのにグイグイ読めちゃうのが不思議。

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    2026年03月24日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    角田さんのエッセイ。タイトルと表紙のほんわかな雰囲気に反して、裏表紙の作品紹介が「褒め男」からはじまる。そのギャップに驚きました。読書中は角田さんとのんびりお話をしているような気分になり、心休まります。解説より、執筆時の角田さんの状況を考えると痛ましい気持ちにもなりますが。楽しいエッセイでした。角田さんの小説、エッセイ共にこれから読んでいきたいです。

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    2026年03月23日
  • いつも旅のなか

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    角田さんの海外の旅エッセイ。東京旅行中に読みました。パスポートを持っていないとか、海外に女性一人は怖いとか思っていましたが、読んでいると行きたくなりますね。特に中国は、角田さんの味わったギャップのすごさを実感してみたくなりました。女性一人で海外旅行。海外旅行をするときには、この作品を参考にしたいです。

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    2026年03月23日
  • 対岸の彼女

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    おもしろかったけれど、分かるような分からないような。少しもやもやします。親友との別れを経て起業した葵と、妻として母としての自分に疲れてしまった小夜子。何かに没頭して、倒れて、笑いあって、そんな高校生のときのような姿。葵は小夜子との仕事の体験を親友だったナナコの思い出に重ね、自分が理想としていた姿に気づく。最終的に葵と小夜子が再び手を取り合うことに、ほっとしました。二人でいれば何でもできそうな気がする。良い作品でした。

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    2026年03月23日
  • ピンク・バス

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    角田さんにしてはファンタジー寄りな気がしました。結局ピンク・バスとはなんだったのか。現実と夢を行き来したような、不思議な読後感。呑み込めていないところも多いのですが、おもしろかったです。

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    2026年03月23日