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Posted by ブクログ
中篇小説集。
表題作の
「まどろむ夜のUFO」
「もう1つの扉」
「ギャングの夜」
3篇ともとても奇妙な話でした。
奇妙だけど日常とべったり張り付いててなんとも不思議な感じがする。
「まどろむ夜のUFO」は一人暮らしの主人公のもとに弟がやってきて、奇妙な友人となんだか嘘っぽい彼女の話が出てきて、だけど、その主人公もなんだか変な彼氏みたいな友人みたいなサダカくんとキチキキと会っててっていう、変な話。
だけどとても面白い。
あたしはとにかくサダカくんのことがツボにはまってしまって
もう、おまえこそおかしいやん!って叫びたくなった。
ねったりとした夏のお話で、暑い夏に桃を食べながら読みたかったな。
他の話も変なんだけど表題作が一番好き。
「ギャング…」はちょっと「対岸の彼女」と被るシーンがあった。
全然違う話だけど。
Posted by ブクログ
良い小説は、心を迷子にする。良い小説は、喜怒哀楽では言い表せない感情をも呼び起こす。
3つの中短編を収めた本書に、やはり私の心は迷子になった。
主人公が無意識のうちに積もらせていく感情。まとわりつく不安。そのぼやけた理由。現実と非現実の境。定かでない世界観。見えているものが信用できない。暗闇の中なにも見えなくても、音は鮮明に聞こえてくる。音が聞こえることで、自分の存在を確認している?
著者・角田光代さんは、現代を生きる若者を、寡黙なまま語る名人だと思う。不安定な若者心理に、明確な答えを求めたって無理。だから、必要以上には語らない。まして、定義なんてするわけがない。
心情の変化は、彼らの行動から写し取る。繊細な表現方法は、不安定・不確定な生活の向こう側に、ひょっとしたら心地よい何かがありそうに感じさせてくる。真っ暗闇の中にあっても、遠くに微かな光があるように思わせる。遠くにある、心地よさそうな何かは、モノクロの世界を生きる若者に、くっきりとした鮮明な色を見せる何かに違いない。
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