角田光代のレビュー一覧
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平成24年 泉鏡花文学賞受賞作品。巻末の安藤礼二さんの解説で「『かなたの子』は、ラフカディオ・ハーンの「子供たちの死霊の岩屋で」を読み直し、書き直すことで可能となった作品である」とありました。この「かなたの子」をはじめ、ここには 8つの短編が収められています。どれも暗闇の中で 命と死が入り混じり、前世と現実、 罪と罰を背負って生きる女たちの(或いは男たちの)荒く湿った 息遣いが聞こえるような作品群です。「おみちゆき」では、田舎に伝わる即身成仏した和尚の声に、「闇の梯子」では、わけのわからない言葉を呟くようになった妻に、ゾワリとした怖さを感じました。
ミステリー小説でもオカルト小説でもないのに -
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ネタバレ教科書に採用された「ランドセル」が収録された短編集ということで、古書店で購入。初版は17年前。
夫や恋人に裏切られる女性の葛藤、女性から見た男性の狡さ、その描き方が上手いと感じた。大切な誰かに裏切られることは、つらい。それは自分でなくてもよいのだということを突きつけられ、自尊心を損なうことだから。
そう思うと、自分のことだけを大事にし続けてくれることは、何よりのプレゼントなのだと改めて気づく。夫に感謝。
最初のプレゼントは名前、最後は涙。
ライフステージによって感動するポイントがかわる短編だと思った。
男女関係がテーマの短編より、親子関係の短編が個人的には好みだった。
子供がプレゼント -
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読み終わって知ったけど、TBS開局60周年を記念したコラボレーション企画ということで、ラジオが裏テーマになっていた。
最近ラジオ聴き始めたけど、確かに色んな人が同じ電波を違う場所で聴いているという同時性と、パーソナリティが視聴者のすぐ近くに感じられる親密さがあって、不思議な一体感が得られるのは感じていた。
この物語でも、ラジオが登場人物が違う場所の違うシチュエーションで寄り添っていて、温かい存在だなと思った。
我を忘れさせてしまうような刺激より、ささいな日常を確実に紡いでいくことにしあわせを見出していこうとした雄大と仁絵。共感できる選択だし、二人がそういう選択に至るまでの心境の変化の理由も納 -
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全国3ヵ所の帝国ホテルを舞台に描かれたショートショート。ひとつの物語が5~6ページなので、細切れ時間に読むのにぴったりでした。11年にわたって帝国ホテル発行の会報誌に連載された物語の数々は、様々な思いを感じさせてくれました。角田光代さんの引き出しの多さに作家の凄さを感じました。
42の物語のなかで、私のお気に入りは『しあわせは······』と『私のはじまり』です。
「変わらないしあわせは、ささやかなものだ」という言葉を切に感じたことがあったのと、「新しく生きようとした決意」に触れたことがあったからだと思います。
2024年もあと1日。今年は多くの本と巡りあえて楽しかったです。来年も引き続き -
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6人の作家さんによるアンソロジー
アンソロジーは買ったことがなかったのですが装丁のマンゴーかき氷に心奪われて手に取りました。
「停止する春」心に刺さる。また読み返したい
「チャーチャンテン」読んでいてワクワクした
「猫はじっとしていない」蜃気楼のような空気感のある話
私はこの3つがとても好みでした。台湾、香港旅行好きな方におすすめです。
なんとなく敬遠していたアンソロジーでしたが読んだことのない作家さんの魅力を知るきっかけになってたまにはこうやって新しく本を開拓していくのもいいなと思いました。
台湾で食べたマンゴーかき氷はほんとうにおいしかった。。また行きたいなぁ -
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大河ドラマ『光る君へ』の最終回を終え…
ロスになっています
源氏物語で登場したシーンやセリフなど
大河ドラマの『光る君へ』にも随所に
散りばめられており…
そのピースをはめていくことにハマっていました
大河ドラマは終わってしまいましたが
これからも源氏物語を読んで
録画した大河ドラマを観ながら
余韻を楽しみたいと思います♡
源氏物語第2弾は
名場面が描かれていました
藤壺と光る君との不義の子の出産や
正妻の葵の上は 光る君との子の出産の後に
死去します
ようやく光る君と葵の上と
心が通い始めたかと思った矢先に
世を去らなければならないシーンは
心揺さぶられました…
世 -
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揺るぎない地位を築いた光源氏は、夕顔の忘れ形見である玉鬘を引き取り、男たちの恋のさや当てを楽しむが、自身も美しい玉鬘への恋慕が諦めずにいた。苦悩しながらも懸想するが、それを受け入れまいとする若い玉鬘。やがて思いも寄らない結末を迎えることになる・・・。
光源氏の庇護力は確かにこの時代はもてはやされるべき美徳なんだろうけれど、さすがに自分の娘みたいな人にまで言い寄ってるのは現代人からするとドン引き。時代が違うとは言え、紫の上みたいな素晴らしい奥方がいる中でもこんなあちこちに言い寄って落ち着きがないって本当に病気なんじゃないか・・・。玉鬘だってこんな中途半端に囲われて、面倒見てもらってる中で断るの