角田光代のレビュー一覧
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バレンタインデーである。
1年に1回くらい「愛」とは何か考えてみてもよいのかもしれない。
2月8日の日経新聞プラス1で「人生で大切にしたい愛の言葉」ベスト10が掲載されていた。
どれも深い感慨のある、よく噛み締めたい言葉だったが、サルトルの言葉が最も突き刺さった。
曰く「『愛する』とは、その本質において、『愛してもらおうとする企て』である」
この小説はテルコのマモちゃんへの愛が詰まっている。つまりテルコのマモちゃんから「愛してもらおうとする企て」の書だ。思い切り空回りしていて、最後までとんでもない方向に突き進んでいく。
とてもステキで美しい。
♫やさしさで溢れるように/JUJU(2009 -
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久しぶりの角田さん(*´◒`*)
3つの帝国ホテルを巡る短編集。1話あたり5ページくらいなのに、ちょっと読むだけでお腹いっぱいになっちゃう。
特別な日に特別なホテルで過ごす時間。それぞれの想いや、スタッフの気持ちがいっぱい詰まってるんだなぁ。
とここまでは良いだけれど、個人的には上高地の話がなんだか読んでいて苦しかった。東京、大阪、上高地でそれぞれ同じ話数になっているっぽいけど、上高地少なめでも良かったのでは…
私の中の角田さんの作品は「都会の人々」のイメージで、都会のオフィスや下町で暮らす人などグラデーションはあれど、山の中のイメージはないのだ。上高地の描写はどれもステキだったのに、なぜ -
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2021.1.23
エネルギー消費率、好きになった人:それ以外=100:0なテルコちゃん。好きになったマモちゃんに全力を尽くしても全然付き合えないテルコちゃんが選ぶ道はいかに?っていうおはなし。
女の子って怖いってなるときあるけど、今まで感じたその怖いとはまったく違う種類の怖さを主人公テルコちゃんから感じた。そんなテルコちゃん、私からすると狂人すぎて自分と重なる「行動」はなかった。なかったんだけど、でも恋愛にかけるウェイトとか行動力の度合いが違うだけで、私も一般的にもそういうものの断片ならあるかもって思ったのも事実。もうとにかくがむしゃらに好きだった人ってパチンってその人の記憶消せるわけじゃ -
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今日も一日きみを見てた
私も一日中きみを見てる日がある
お休みで一日家に居られる日
至福の時間
家事とかやる事はあるのに
ずっと見てる
ずっと見てたい。
飼い猫2匹。
どんな仕草も愛おしくて飽きないの。
このタイトルを知り
絶対読みたくて探した。
猫愛に溢れた日々のお話。
猫愛ってなんだろう
ペット愛ってなんだろう
言葉にするのは難しいけど
一緒に過ごす時間が
何気ない日常が
その一分一秒が愛おしくて。
それだけで幸せ。
favorite sentence
・撮り手の愛する、あるいはかつて愛した、言葉を交わさずともに過ごしたちいさな生きものがちらちらと見え隠れして、眺めているうちに泣 -
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最初は「真面目な主婦が、ちょっとした好意からお金を使ってしまう」という小さなほころびから始まります。しかしその一歩が、次第に感覚を麻痺させ、最後には**「自分は誰かのためにお金を使っている」「幸せになるためだから大丈夫」**という自己正当化へとつながっていきます。
主人公・梅澤梨花は、ごく普通の女性。結婚し、銀行でパートとして働き、何不自由ない暮らしをしているはずだった彼女が、若い男に出会い、少しずつ、しかし確実に崩れていく姿は、決して他人事ではないリアルさがあります。
角田光代は、この「日常が崩れていく過程」を実に繊細かつ冷徹に描きます。梨花の心理描写はとてもリアルで、彼女がなぜそうして -
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平成24年 泉鏡花文学賞受賞作品。巻末の安藤礼二さんの解説で「『かなたの子』は、ラフカディオ・ハーンの「子供たちの死霊の岩屋で」を読み直し、書き直すことで可能となった作品である」とありました。この「かなたの子」をはじめ、ここには 8つの短編が収められています。どれも暗闇の中で 命と死が入り混じり、前世と現実、 罪と罰を背負って生きる女たちの(或いは男たちの)荒く湿った 息遣いが聞こえるような作品群です。「おみちゆき」では、田舎に伝わる即身成仏した和尚の声に、「闇の梯子」では、わけのわからない言葉を呟くようになった妻に、ゾワリとした怖さを感じました。
ミステリー小説でもオカルト小説でもないのに -
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ネタバレ教科書に採用された「ランドセル」が収録された短編集ということで、古書店で購入。初版は17年前。
夫や恋人に裏切られる女性の葛藤、女性から見た男性の狡さ、その描き方が上手いと感じた。大切な誰かに裏切られることは、つらい。それは自分でなくてもよいのだということを突きつけられ、自尊心を損なうことだから。
そう思うと、自分のことだけを大事にし続けてくれることは、何よりのプレゼントなのだと改めて気づく。夫に感謝。
最初のプレゼントは名前、最後は涙。
ライフステージによって感動するポイントがかわる短編だと思った。
男女関係がテーマの短編より、親子関係の短編が個人的には好みだった。
子供がプレゼント