角田光代のレビュー一覧
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ネタバレ源氏物語中巻。光君も年を取ってきて、若い玉鬘や三の宮に疎ましがられているのはなんだか物悲しい。そんなことを言っている間に紫の上が亡くなり、悲しみのうちに光君も死んでしまうのだが…。しかし夕霧はいままで真面目で幼馴染の妻を大事にしていたのに、親友の遺した妻に見苦しくつきまとって外堀を埋めるようにして自分のものにしてしまうのがすごく不愉快でびっくりした。しかもこのパートが長くてうんざりする(笑)。
上巻のように光君が好き勝手するという話ではなくて思い通りにいかないことばかりで、角田光代さんがあとがきで書いているように「人」の物語になったように感じる。いっそう生々しい物思いをどっさり読むことになって、結構気が重い。光君も死んでしまったけど、下巻はどうなるんだろう。楽しみ。 -
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常に不穏な空気が漂いざらざらした気持ちにさせられる。そして闇が迫って来るような焦燥感、恐怖感がひしひしと伝わってくると同時にどこか切なさと優しさを感じる不思議な作品。
一見独立したホラー風の短編8篇は「目に見えない糸」で繋がり、一つの壮大な物語として構成されているのに驚かされる。
1話目の「おみちゆき」が土俗的な物語の源流であり、何かの共通のキーワードが時代を経て現代へとその業、因果がバトンタッチれていく。
本書を読んで感じたのは、根底にあるのは日本が貧しかった時代に食うに困り自分達の暮らしを守るために「命の選別、切り捨て」を行ってきた社会の闇だ。
そして主人公たちは気付く、自分も誰かの犠牲の上に生かされた命であり、選別する側にもされる側にも成り得るということに。
我が子、お腹の子を自ら手に掛けなければならなかったのがどんなに辛く切なかったか…
その業、因果が血縁や土地に受け継がれ主人公を狂わせていく描写は背筋が凍った。
自分と相手の境界線や現実なのか夢、異界なのかが曖昧で自分は見られている側ではなく本当は見ている側なのではないか混乱してくる。
意図的な曖昧な表現は、得たいの知れない闇に迷い込んだようで想像力、好奇心を煽られ著者の仕組んだ迷路に入り込んでしまったようにも感じた。
昔から「子は宝」と云われながらも本書では恐ろしい響きを放ち読み手に迫ってくる。
この社会の闇は現代社会の貧困、いじめ問題でも有り得る事でグループから間引いたり、居なかったことにしたりと現代の私達の心のなかに息を潜めているように感じた。
最後の御来光の描写、全ての闇を打ち消すような暖かい光、皆何かを背負い許されようと、もがき苦しんでいる。
でも自分の巻いた種ならしょうがないとも諦めも付くが、自分の預かり知らぬ因縁で不幸になるのは御免被りたい。
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マイナスな感情を言語化した本は読むことがあまりないので、途中負の感情がまじまじと言語化されていてゾクゾクした。
総じて言えるのは、人は人、自分は自分でありそこは境界線を引かなければ自分自身が一番苦しむということ。そして絶望するような失敗があったとしても、日常はごく普通に続いていき、その失敗は生きていれば、なんともないと思える瞬間に巡り合わせるということ。
母親の物語であり、まだ親になったことがないが、子どもの人生と自分の人生も、しっかりと切り分けていかなければ、過度な期待や思い通りに動いてくれない子どもに苛立ってしまい、子どもを苦しませることになるということを肝に銘じなければならないと思った。 -
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結婚して『やる』とか好きな事していて『いい』面白いことしていて『いい』となんで許可されなきゃならないのか。
すごくわかる。なんで許可されなきゃやっちゃいけないと思っている自分にイラッとする。『許可なんぞされなくたって好きなことしますよ、私』という姿勢をどうしてできないのか?なんかそういうのってきっと全部自分の思い込みなのかもしれない。他人と比べて持ち物検査して、人にあって自分にない物があると『あぁなんか私ちゃんとしてない』って落ち込んじゃうのも自分の思い込みなのかも。
私からしてみたらハナちゃんはいろいろ持ってる。他の人からみたら私の人生や持ち物は充実しているのかもしれない。そうやって考えると角田先生が以前どこかの小説でおっしゃっていた『人は他人と比べることで自分の不幸を見つける』に納得できる。 -
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若菜、ずっと催し物だったりみんなの着てる服とか調度品の話とかでめちゃくちゃ退屈だな…本当にドラマチックな章なのか…?と思ってたら柏木が暴走するあたりでめちゃくちゃ面白くなった
平安時代の読者も意趣返し好きだったりするのかな。光君、ざまあ。と思ったりしたのかな。私は思ったよ
自分がしたことが返ってきたのに、いやむしろ自分の方がやばいことしてるのに、柏木と三の宮にキレてるのなんなんだよ笑
光君、本当不遜で鼻につくわぁ〜いくら美しくたってもう40超えたおじのくせに……‼️
若菜(下)で、光君が過去の女の悪口を紫の上に話し出して嫌だな〜と思ってたら御息所でてきて「だよなあ!」となった。想定の上で書いてるの、紫式部ほんとすごいわ…
あと柏木と小侍従の友達コンビかわいい
男女が気軽に会えない世界なのに、きっと御簾や几帳を隔ててコソコソ軽口叩き合ってるんだろうなあと思うともうそこがくっつけと思ってしまう 幼馴染喧嘩っプルいいじゃん