角田光代のレビュー一覧

  • 予定日はジミー・ペイジ

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    泣くかもしれない、と出産経験のない私は思った。私にそういう経験があれば、主人公に自己投入して泣くかもしれない、と。角田さんは自身に経験がないにも関わらず、出産メインの作品を描くからすごい。日記形式で描かれる妊婦の日常は良くも悪くも、地味で、ほほえましくて、感情豊かであった。最後の方、これいつ終わるんだとも思うくらいだった。もしかしたら出産経験のある人からしたらツッコミどころもあるのかもしれない。そして、あとがきが一番おもしろかったのは反則。人間、何がどう次の仕事に繋がるか分からない。「産む」ってすごい。

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    2026年04月05日
  • 神さまショッピング

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    神さまを求めて旅に出る。
    海外までは行けずとも共感できる。
    ガンジス川の話がリアルでよかった。
    京都の縁切りの話もバランスがよかった。
    現実は切羽詰まってて心労半端ないのだろうけれど。

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    2026年04月04日
  • 方舟を燃やす

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    第59回吉川英治文学賞受賞作品。

    1950年代生まれの女性と1960年代後半生まれの男性が、噂や信仰に翻弄されて昭和、平成、令和という怒涛の時代を生きていく話。
    というと大河ドラマみたいですが、等身大の私小説で年代や感性が自分と近くて共感しました。
    ノストラダムスの大予言、口裂け女に始まって最後はフェイク映像と、世間を騒がせた似非情報に右往左往しつつも、本当の災厄といえる自然災害や人災などは対岸の火事っぽい距離感があるのがリアルでした。
    別々の世代の二人が、人を助ける「こども食堂」で出会い、それぞれ正しい事とは、人助けとは何かを考えていくのも普通の人っぽいです。
    地に足がついている小説だと思いました。

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    2026年04月04日
  • ビジードッグ

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    なんか見たことある猫いると思ったらリサ・ラーソン原作ー!!
    こっちは可愛い家族だと思って接してる犬、犬視点で見ると案外こんな感じかなと思うなどした。

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    2026年03月29日
  • 神さまショッピング

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    世界各地の神様詣でをする短編集。
    私は無神論者なので神頼みをする気持ちが分かりませんが(最後の話は切実だったけど…)
    ふらっと海外へ行けるフットワークの軽さは羨ましい。

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    2026年03月29日
  • あなたを待ついくつもの部屋

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    ホテルにまつわるエピソードの超短編集。
    長くホテルの仕事に就いていた女性に沢山のお礼状が届いていた話が面白かった。

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    2026年03月29日
  • 紙の月

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    銀行員の梨花が、ある出来事をきっかけに少しずつ道を踏み外していく物語。最初はほんの小さな綻びだったはずなのに、気づけば取り返しのつかないところまで転がり落ちていく。その過程があまりにも生々しくて、読んでいて怖くなる瞬間が何度もあった。痛々しくて、正直かなり重い読書だったと思う。

    ただ、読み進めるほどに「梨花は何を求めていたんだろう」と考えずにはいられなかった。本当の自分を探していたのか、それともただ今の自分から逃げたかったのか。彼女は結局どこへ行きたかったのだろう、と読み終えてからもずっと考えてしまう。

    決して楽しい話ではないし、むしろ苦しくなる場面のほうが多い。それでも、読み終えたあとに残る余韻がなんとも言えない。

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    2026年03月28日
  • 三面記事小説

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    最終話、光の川だけはリアル。それ以外はエンタメに寄せてる。リアルを求めるならノンフィクションを読めということかもしれないが、実際の事件を扱う以上はもう少し現実性が欲しかった。
    とはいえ、小説として全話面白い。私は赤い筆箱が一番好きだった。光の川が求めてたものだが、しんどすぎるので読み返したくない。

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    2026年03月26日
  • 愛がなんだ

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    大人になってからの片思いって、うまく言えないけどもしかして執着?純度100って難しいかも
    でも小学生みたいに、中学生みたいに、誰かをこんなに一途に好きでいられるのはちょっと羨ましい
    みっともないとも思えなかった

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    2026年05月10日
  • 福袋

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    初読みの作家さん。タイトルから明るい話なのかと思っていたけれど、ピリッとした辛さが心地よい短編集でした。好きな作品です。「母の遺言」遺産をめぐる、4人兄妹の話し合い。1番好きかも。各々の主張や想いがおもしろかったです。「犬」彼女の異常なまでの犬への執着と、そんな彼女に対して嫌悪感をあらわにできない彼氏。なんか怖くて印象的。「福袋」行方をくらました兄を、その恋人を名乗る女性と共に探す。まず恋人の年齢にそぐわない態度に驚きました。山も谷もないのにグイグイ読めちゃうのが不思議。

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    2026年03月24日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    角田さんのエッセイ。タイトルと表紙のほんわかな雰囲気に反して、裏表紙の作品紹介が「褒め男」からはじまる。そのギャップに驚きました。読書中は角田さんとのんびりお話をしているような気分になり、心休まります。解説より、執筆時の角田さんの状況を考えると痛ましい気持ちにもなりますが。楽しいエッセイでした。角田さんの小説、エッセイ共にこれから読んでいきたいです。

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    2026年03月23日
  • いつも旅のなか

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    角田さんの海外の旅エッセイ。東京旅行中に読みました。パスポートを持っていないとか、海外に女性一人は怖いとか思っていましたが、読んでいると行きたくなりますね。特に中国は、角田さんの味わったギャップのすごさを実感してみたくなりました。女性一人で海外旅行。海外旅行をするときには、この作品を参考にしたいです。

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    2026年03月23日
  • ピンク・バス

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    角田さんにしてはファンタジー寄りな気がしました。結局ピンク・バスとはなんだったのか。現実と夢を行き来したような、不思議な読後感。呑み込めていないところも多いのですが、おもしろかったです。

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    2026年03月23日
  • おまえじゃなきゃだめなんだ

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    恋愛小説は苦手だけれど、角田さんの作品は好き。「おまえじゃなきゃだめなんだ」一番好き、とは言いがたいけれど印象に残っている作品。タイトルのことばを私も誰かから言われたい、誰かから必要だと言われたい。少しセンチメンタルな気持ちになりました。「不完全なわたしたち」内容も良かったのですが、短編ごとについたサブタイトルが住所になっていて想像力を刺激されます。素敵。「消えない光」婚約する男女と、離婚する男女。結婚式と結婚指輪、それから生じる大事なもの。考えさせられました。

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    2026年03月23日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日
  • ちょっと角の酒屋まで

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    面白かったけど…話に関係ない写真ばかりで。。オムライスの写真同じの2枚だし、どうなのかしら。せっかくなら話に関係ある写真にしてくれよと思いまくった

    あとトトちゃんは可愛いよ、トトちゃん可愛くないのかもとか思うとかびっくりだよ。私も猫2匹飼ってるけどスーパー可愛いぞ

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    2026年03月20日
  • しあわせのねだん

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    最近、ほっこりを求めている。そんな気がする。殺伐としたスリリングな物語の世界より、何にも脅かされないエッセイが読みたくなっている気がする。このエッセイは20年以上も前の作品であり、角田さんは未だFAXを使い、電子辞書に驚き、携帯電話は買ったばかりである。Suicaのぺたんに喜んでいる。そんな角田さんは今現在どんなふうに過ごされているのだろうと思わずにはいられない。作中では、角田さんと母との最悪な旅行が一番印象に残った。あと、親のお金のじゃぐち。私も一緒。角田さんが見た世界を私ももっと見たいと思う。

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    2026年03月20日
  • ご本、出しときますね?

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    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • 降り積もる光の粒

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    面倒で疲れると知っているのに、私はどうしようもなく旅に出てしまうのだ。帯のまんま。本当に、そう。日本ではほとんどできないんだろうけど、読んでいて、寝台車の食堂車でごはんを食べる最高な贅沢をしてみたくなりました。女性の生殖器の切断の文化が根付くマリ、女性は数分でも外に出ることが危ないとされるパキスタン。嘘だろと思うような状況に、極端な男性優位の社会の恐ろしさを感じます。海外を、もっと広い世界を見たい、知りたいと思いました。

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    2026年03月18日
  • それもまたちいさな光

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    仁絵を中心にした、複数の女たちの恋愛模様を楽しむことができました。とんでもない事件は起きませんが、何も起きないことの良さをしみじみと感じることができます。といっても、私には仁絵がなぜ雄大と一緒になることを選んだのかいまいち分かっていないんですが。男を追い越してしまった女である珠子の恋愛の方がリアルな気がして興味深かったです。ほんのりとした後味が心地いい作品でした。

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    2026年03月17日