角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
例えば、この前の7月大災害説とか、本当のことだと信じているわけではないけど、完全にデマだと無視するわけでもない。そういう曖昧な状態に、周りがむしろ進んで身を置いているように見える時がある。
それは、どうしてだろうと思う。
たぶん、いまがより一層不安な時代であるとともに、人間は一人では弱いから。
この物語で描かれているのは、そういう人間の普遍性なんじゃないかと思う。いまがよりそういう時代ではあるけど、たぶんそれはどの時代にも言える。
それが何かのきっかけで集団同調となるとき、一滴が水に波紋するように、ある根拠不明の情報や権力の言説が正義であるかのように語られ、暴力が生まれる。
だからといって、誰 -
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タラント
角田光代
終戦記念日の今日、読み終えて良かった。
8章からなる長篇小説。シーンごとに考えさせられるものがある。貧困/戦争/障害/夢/実行力/震災/コロナ…さまざまなテーマを時系列通りでない構成で扱い、それが逆に起伏や読みやすさを持っている。
内容が深く厚いので、いくつか心に残ったことを。
・ネパールの学校の子どもたちの夢はみな「先生」だったが、おそらく他の職業を知らないからだという。
・後押しするムーミン
・うじうじすることも、そんな自分を嫌悪することにも慣れてしまっている
・国に命を捧げた若者が、戦地から帰ってきてしまった葛藤と「失ったものを数えず、残されたものを最大限に生かせ」 -
Posted by ブクログ
豪華作家たちのアジアにまつわるアンソロジー
『アジア』とタイトルにある割には台湾と香港しか出てこないけど 笑
人は香りや味や音や言葉や、そして一瞬の風景でふっと過去の記憶の中に連れていかれることがある
どのストーリーもそんな郷愁に誘われる
若い頃、香港にハマっていた奈美子
当時のパーティで妊婦さんのお腹を生まれて初めて撫でた
その時のお腹の中の子、ケリーが日本で勤め始めたと聞く
『友達になってあげて』と古い友人に頼まれたけれど…
奈美子が知っている香港の熱い情熱と勢いと自由
それは25歳も年の離れたケリーが育ってきた香港の環境とはかけ離れていた
ぎこちない2人
でも2人の中にはそれぞれ、愛 -
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ネタバレ昭和、平成、令和…そういえば、こんなことがあったんだ、と思い返しながら読んだ。
文通、無線、ポケベル、ピッチ、携帯電話からスマートフォンへと、伝達?方法だけ取っても、めまぐるしい進歩と変化を遂げて来た、今。
世間を騒がせた事件も沢山あって、震災もコロナ禍も、確かに経験したはずなのに遠い昔のことみたいに実感がわかないのは何故なのだろう。
そんなことを思いながら、一気読み。
家族のことを思い、一生懸命に生きて来た不三子なのに、独り立ちした子どもたちは心まで遠く離れてしまう。
ふとしたきっかけで子ども食堂に携わり、共に活動することになっただけの間柄でも、災害時に老齢で独り暮らしの不三子のことを心配 -
Posted by ブクログ
日本のドラマと映画が好きすぎて、韓国ドラマ・映画にはまるほどではないけど、まあまあ見ているわたしにとって、
よくわかったことは、角田さんとはまったく趣味が違うってこと‼️‼️
趣味が違うと言うよりは、真反対ってことね‼️
(角田さんの小説は好きよ❤️)
そ・れ・な・の・に‼️‼️‼️
なぜか一番好きな韓国ドラマが同じとは…
『マイ・ディア・ミスター 〜私のおじさん〜』
そして、イ・ソンギュンさんの死が悲しすぎたこと…
あと、俳優さんの名前も顔も覚えられず、違う役になった時に、それが同一人物だと気が付かないところ…
趣味は違っても、共通点がたくさんあって、ちょっと面白い… -
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Posted by ブクログ
小説を読み始めた頃からずっと好きな角田光代の、年代の違う短編集。
ということは知らず、角田光代の読んでないやつだ〜などという軽い気持ちで購入して読むと、なんだか後半につれて色が変わっている気がして…これがあとがきで角田さんが言うことと重なってとても納得。
1つ目のゆうべの神様は25歳の時に書いたということで、だからか。なんだか若い気がしたのは。
若いというのは、決して拙いということではなく、瑞々しいというか、なんだか、私が知っている角田光代っぽくないなと思ったのだけど、その上でとても好きでした。
なんだか、後半の家族の話は、いがみ合っているように見えて愛を感じるというような。そんなことを感じて