角田光代のレビュー一覧
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同年代を生きてきたので、同じような経験をしてきました。口裂け女、ノストラダムスは起こらなかったし、オウムの事件や震災など当時のことを思い出しました。
接点のなかった飛馬と不三子が出会い、特別親しくなるわけではないけど、関わっていくことで何か感じたり、影響というほどでもない関わりがあり、自分にも他の人にもおなじようなことはあり、家族やパートナーとの関係だけが重要ではないことが生きていく中ではたくさんある。
ミステリー要素のあるものを読むことが多かったので、何も起こらない小説の読み方がよくわからなかったけど、「面白かった!」で終わらないことが、ふと読後も考えていて、じわじわジャブのようにきい -
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どれもこれも男女の中の折り合い?というか、ありありだなと思う短編集。Audibleで。
雨と爪。100%。ちょい解る気がして面白かった。「雨と爪」で出てくる諺の数々(笑)私も結構気にするけどこんな風に他の人に共用したり言ったりしたいから、言ったりしたらこんな風になるんだ~って(笑)
「100%」は付き合い出してからの、お互いの趣味とかこだわり。おおげさな表現が多いけど、そうなんだよね。自分の推し、相手の推しをいくらかは譲歩しながら楽しめるのなら長く付きあえるのかな。
どの短編もかなり癖のある男女がでてくる。でもその、癖でさえ愛されちゃうのだ -
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5人の女性の細かい心理描写がとても生々しくて思わずゾッと恐怖を感じた。もっと恐ろしいと思ったのは私自身がそれぞれの登場人物に共感するところがたくさんあり、自分に子供がいたらどうなっていたんだろう?と読みながら考えていた。
『他人と比べることで人は不要な不幸を背負い込む』
まさにその通り。となりの芝生はいつだって青いと理解していても人と比べ、自分に足りない物ばかりを見て自分はダメなんだと思ったり、早く追いつかなければと焦る。人より多く持ってたり、優位な位置にいると優越感に浸ったり、または安堵する。一方で、自分で勝手に他人と競争し、疲れ、離れたはずなのに、人恋しくなってまた仲間を探したくなって -
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家族っていいよね。と言いたいところだが、家族であっても他人は他人、1番小さい核である家族でさえ、実際やってる事や考えている事は全く未知なのだから、わかり合おうとか慣れ合おうなんてしなくて、良いんだな。と思ってとても気が楽になった。
協調性や同調意識が全く無駄で下らないと思っている私にとっても、しかし家族となると、祖父祖母や父母の思考に合わせることが正しいと思っていたし、それが孝行と言うものだと思ってきたけど、別にそんなもの尊いものでも何でも無くて、他人は他人。ただ、家族ってだけで、楽しい時も辛い時も、目があったら微笑み合える。そんだけで、十分良いんだな。と。そんな感じ。
表層は綺麗に整って見 -
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はじめは、なんだか旅のスタイルや価値観が私とは少し合わないなと思いながら読んでいた。
イタリアのスリは過剰に警戒するのに、知らない人が売ってるクスリはいいんだ‥など違和感を覚える部分もあった。
「根拠のない恐怖もしくは不安に取り憑かれ、どうしても行きたいと思うところへいかない、どうしても見たいと思うものを見ない、というのは、私にとって何か、いきていくことの細部を一個ずつあきらめていくことに通じている。」
著者が、何度旅に出ても慣れないし、怖いと感じるのに、それでも旅をやめない理由をこのように語っているのを読み、腑に落ちた。
あまり下調べもせず、安全とはいえない場所へも一人で出かけていくのは、 -
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NHK大河ドラマで紫式部を主人公とする「光る君へ」が2024年に放映され始めた頃に
小説家の門田光代が源氏物語の研究家・山本淳子と対話した記録が大変興味深かった。女性2人の対話からは、これまでの「源氏」解釈が如何に男性の立場から光源氏視線で行われていたかを指摘し、女性研究家が増えてきた現代では、登場する女性たち(藤壺、朧月夜、紫の上、髭黒の妻、女三宮、浮舟とその母など)の心の内面分析などが進み、源氏解釈がかなり変化してきているということが強調され、非常に納得がいくように感じた。
その中で、従来は薫君、匂宮のことばかりが注目され、その二人の間に浮舟はの如くさ迷う女性だとされていたが、浮舟は実は自 -
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【収録作品】母と柿ピー/月明かりの下/十八年後の、新たな幕開け/父のちっぽけな夢/変わって変わらず/父の秘密/とくべつな場所/あの日の出会い/いくつものありがとう/架空の再会/あたらしい場所/しあわせは…/私のはじまり /もうじき会える/未来の花火/だれかのための/家族の元旦/いちばんうつくしい山/黄色い花と金曜日/私の舞踏会/あのころの私と出会う/山の名前/ジャズと幽霊 /忘れものの重さ/彼女の真実/秘密を解く鍵/ここが彼女の家/未来を泳ぐ/ママにさよなら/違う道をいく/礎の一日/ベビールームの思い出/それぞれの季節/はじまりの一日/画面越しの乾杯/あなたを待ついくつもの部屋/このうつくしい