降り積もる光の粒

降り積もる光の粒

小説・文芸
723円 (税込)

3pt

人はどうしようもなく旅に出てしまうのだ

旅好きだけど、旅慣れない。
時刻表が読めない、地図が読めない、しかも方向音痴。
しかし私はどうしようもなく旅に出てしまうのだ――。

北海道、三陸から、メキシコ、パリ、バンコクへ。
美食を楽しむ日もあれば、世界最貧国で危険を感じることもある。
そんな日常のなかで出会った、きらきらと光を放つ美しい思い出。
珠玉の名エッセイ。

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降り積もる光の粒 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    旅エッセイのまとめ本
    4章に分かれ、旅雑誌や飛行機内の冊子、雑誌掲載の集約
    短くて読みやすい、旅しながら読み、途中涙しそうになる箇所もあり…
    国内からアフリカまで様々な旅先での話

    いずれも楽しい理由が、角田さんは基本人を信じる人だからかと。他人には困難な、なんで?と言われるような工程でもそれが「普通」のご本人。そして面白く読まされてしまう読者。だからやめられない…笑


    山形県酒田市の即身仏の祀られた寺の話、忠海上人さまと円明海上人さまの二体
    湯殿山の注蓮寺には即身仏鉄門海上人様が祀られている
    アフリカのマリでの、女性器切除の問題
    インドは南部アーンドラ・プラデーシュ州、人身売買や売春問題
    パキスタンの男女差別からくる教育問題
    当たり前に女性は学校へ行く必要がない、とされる国
    昔からの風習で続く、あってはならない死亡事故に繋がるような劣悪環境での切除や生活、世界にはまだまだ問題、課題が山積みなことを改めて知る…
    深い…

    0
    2025年05月18日

    Posted by ブクログ

    旅の中で、気づいたこと。
    それは道中のことだけでなく、
    人生について、ものの捉え方について
    ひろく深く繋がっている。
    それが角田さんの旅エッセイの好きなところ。

    ともに旅するように楽しみ、
    感心したり、気づかされたりしながら
    読み進めた。

    ただ、最後の第四章は、ずっしりと
    重みがあった。
    読み進むのも、かみごたえがしっかり
    し過ぎて、時に辛くなるほどに。

    知らないことを知り、
    その地の人に思いを寄せ、
    新しい世界の地図を得る。
    今いる世界の自由さに
    思いを馳せて、その豊かさは
    どこからきているのか。
    その豊かさが世界に行き渡るために
    思うこと、できること。

    とても大きな旅をしたような読後感。

    0
    2022年02月08日

    Posted by ブクログ

    紀行文のようなエッセイ。旅先について、または旅にまつわる話が語られている。リラックスしながら読み進めていたが、アフリカ「マリ」の生々しい話が辛くて読み進めるのが難しくなってしまった。
    目を背けたくなるような現実を、目をおおいたくなるような文章で書かれているのだから、それもまた文才だとは思うのだけれども。

    0
    2026年09月01日

    Posted by ブクログ

    角田光代氏は、1967年横浜市生まれの小説家・翻訳家。早大第一文学部文芸専修卒業後、1990年に「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。以降、『対岸の彼女』で直木賞、『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、『紙の月』で柴田錬三郎賞などを受賞し、現代女性の心理や社会との葛藤を描く作品で高い評価を得る。児童文学やエッセイ、翻訳にも意欲的で、紫式部『源氏物語』の現代語訳(全三巻)を手がけた。2025年には『方舟を燃やす』で吉川英治文学賞を受賞。
    本書は、月刊誌「ミセス」(2021年休刊)、雑誌『Paper Sky』、JR東日本の新幹線車内誌(月刊)「トランヴェール」、隔月刊誌「旅」(2012年休刊)、月刊誌「文學界」などに連載・掲載された、旅に関するエッセイ50編をまとめたもの。2014年出版、2017年文庫化。
    私は、旅好き、本好きな会社員(男だが)で、これまで、小田実『何でも見てやろう』、藤原新也『印度放浪』、沢木耕太郎『深夜特急』のような今や古典ともいえるハードな紀行ものから、植村直己・角幡唯介・高野秀行らのノンフィクション、ジャーナリストらが書く国際情勢を映したルポルタージュ系、そして、(本書のような)比較的ソフトな旅エッセイまで、かなりの数を読んできた。
    そんな中で、角田さんの旅のエッセイ集は、『いつも旅の中』、『世界中で迷子になって』に続いて、これで3冊目なのだが、毎回、「旅っていいよな~」と素直に感じるとともに、「やっぱりそうだよな~」と共感すること数多である。
    そして、それは角田さんの感性や表現力によるところがもちろん大きいのだが、もう一つは、私が、角田さんとほぼ同世代で、若い頃にバックパッカー的な旅をし、よって、今でも一人で(角田さんは仕事の関係者と一緒のことも多いと書いているが)、鉄道やバスを使って旅することを好みつつ、実際には、物理的にも精神的にも若い頃と同じような旅はできない(けれど、それはそれでいい)、といった共通点が多いからなのだと思う。
    なぜ旅をするのか? 角田さんはこんな風に書いている。「私はやっぱり今までの旅で、旅でしか得られない何かすばらしいものを手にしたのだと思う。旅をはじめたかなり早い段階で。そのすばらしいものとは、きっとほかの人にはなんの価値もないことだ。・・・すれ違っただけの人の笑顔やちいさな親切、おいしいものやいいにおい、静止したようないくつかの光景、旅しているときは、ただやり過ごし、見過ごしている。けれど旅を終えたとき、私たちは気づくのだ。それらが、きらきらと光を発しながら自分の内に降り積もっているのを。・・・それがその人を成長させるとか、ゆたかにさせるとは私は思っていない。ただ、静かに内に降り積もるだけ。それを一度知ってしまった人は、面倒でも、疲れるとわかっていても、無益だとわかっていても、どうしようもなく旅に出てしまう。旅に、取り憑かれてしまうのだ。」
    純粋に旅心が刺激される一冊と思う。
    (2025年11月了)

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    色んなところの旅のことについてのエッセイ
    1ヶ月とか色んな国に旅してるのいいなぁと思った

    車が運転できない、極度の方向音痴とか同じだなぁと思いながら読んでた

    マリの女性の性的快感をなくすために性器切除が当たり前になってるの怖いなと思った
    色んな国ごとに当たり前が違って不思議

    あとは即身仏の話も興味深かった

    角田さんおすすめの本の章もあったり盛りだくさんの本だった

    0
    2023年05月06日

    Posted by ブクログ

    旅行行きたくなったー!

    以前ベトナムを旅行したことを思い出した。
    ハワイのようなリゾート地はとっても魅力的だけど、東南アジアのあのごちゃごちゃしてる雰囲気が、異世界感があってとても新鮮だった。
    また行きたいなぁ。

    電車で行くのんびり長距離旅もしてみたいなぁ。
    寝台列車も乗ったことないからとても興味をもちました。

    とても素敵なエッセイでした。

    0
    2022年07月24日

    Posted by ブクログ

    いつもの大好きな角田さんの楽しい旅エッセイ♪♪とウキウキ読んでいました、、途中までは。
    後半からのカルチャーショックな題材にとんでもない世界があった事を知り心が張り裂けそうになったと共に無知だった自分を恥じてしまった。

    0
    2022年05月27日

    Posted by ブクログ

    降り積もる光の粒/角田光代

    臆病で極端な方向音痴、切符を買ったり食堂の注文の一つすらわからず、おずおずしてしまうという著者。余裕綽々で楽しいと思わずに困っている時間の方が大きいのに旅を続けてしまう。20代の頃は時間が取れたが有名作家になって時間がどんどん取れなくなる中でも年に3回は海外に行ったりするという。
    疲れるし困るのになぜ彼女は旅をするのか。それは旅を終えたときに気がつくキラキラと光を発しながら自分の家に降り積もってる光の粒。それは時間が経てば経つほど輝きを強くするという。そのことを知ってしまった人はどうしようも旅に出たくなるという。取り憑かれてしまうとだと。
    彼女は旅の途中で何か情報を得るという効率を求めた旅はしていない。そういうことではなく疲れたり困ったりばかりしている。その際の心の動き微細な動きを実に細かく観察しているところがすごい。一方で他人任せの旅というのも否定していない。角田さんの旅論だこれは。
    名文家だけにうまくまとめられているけど、こうしたあまり冴えない旅をここまでキラキラとした光として描いてしまう筆力はやはり大変優れている。
    だけど私自身が年を取って色々な旅を経験をしているせいかやっぱりぬるいなと思ってしまうし、なんでそんなとろいのかと思ってしまったりした。もちろん効率を重視した旅になってしまってるから彼女の描き出そうとする光というのは気がつけば降り積もってはいるけどもう、こういった降り積もり方しないんだなと思って少し寂しくなった。4章は一転して途上国の大変な立場にいる女性達の様子をNGOの人達に誘われてルポするというものだった。三陸の話を目当てに購入して読んだのだけどもそれは数ページしかなくてあれっという感じだった。

    0
    2019年08月15日

    Posted by ブクログ

    前半、面白い、早く旅に出たいなぁなどとお気楽に読んでいたのが、最後の第4章に入り180°場面が転換。度肝を抜かれる世界が待っていました。でも、やっぱり旅に出よう。たまっているマイルで、ミラノ・スカラ座のオペラにこの秋 ♪

    0
    2019年06月27日

    Posted by ブクログ

    旅に関するエッセイを読むのが大好きです。その人らしさがすごく出るから、同じ場所のことも書いた人によって全く違う場所のように感じたり。
    角田光代さんの旅エッセイからは、その土地の人々や食べ物、景色に対する誠実さが伝わってきて好感が持てます。あちこちを旅しているのに、角田さんは旅慣れた人を装うこともなく、些細なことで戸惑ったり嬉しくなったりする。彼女のような人と旅先で出会ったら楽しいだろうな。

    2人以上の旅には親役、子役があるというのに納得。親役はプランを立てて宿を予約し電車の時刻等を調べ、子役はついていくだけ。私は誰と旅するかによって親役になったり子役になったりします。

    第4章はマリとインド、パキスタンで、女性の窮状を取材する旅のエッセイです。女性器切除、売春など、発展途上国に蔓延する問題が、現地の人にとっては「文化だから」という意識で流されてしまう。物事をただ批判するのではなく人々の意識改革から手をつけていかないといけないのですね。考えさせられます。

    0
    2017年11月14日

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