ブレイディみかこのレビュー一覧

  • ジンセイハ、オンガクデアル

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    愛と毒は正反対じゃありません。

    著者のベストセラー、「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」は2019年発表。わたしはそれで著者・ブレイディみかこさんを知ったけれども、本作収録のエッセイは古いものは2003年にかかれていて、「ぼくイエ」とは違う若い文体を楽しめます。あえて軽薄で粗暴で露悪的な言い回しと「◯◯かしら」といった上品で古風な言い回しをミックスさせるおかしみを狙ったり、なんというかトガッた文体で、ワンセンテンスの中にフックのあるフレーズを何個も差し込んでくるような、「思いついた言い回しは全部書かなきゃ気が済まない」というエネルギーが微笑ましい。彼女の精神的な柱である「英国パンク」然

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    2024年08月22日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    デヴィッドグレーバーのブルシットジョブではホワイトカラーの高収入でもやりがいを感じない、なくてもいい仕事ばかりを取り上げたお話しでしたが、こちらのシットジョブは、低賃金の労働を語るときにイギリス人が「シット(くそ)みたいな時給しかもらえない」「シット(くそ)みたいにきつい」「シット(くそ)みたいに扱われる」などと口にする言葉からタイトルを付けたようです。
    そんなイギリスでの労働、住み込みベビーシッター、洋服屋の店員、洋服リサイクル回収のボランティア団体、保育園、日本人向け社食の調理人、病院のボランティア活動など高収入ではない仕事ばかりを取り上げたフィクションとしてのお話しのようです。
    でも当本

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    2024年08月13日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    知らなかったイギリスの姿。格差問題と活動してる人たち。暴動のニュースの背景など想像できるようになった。日本でもこんな風に見えない貧困層の人たちがいるのかも知れないと思った。

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    2024年08月09日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    文学者というより学術者からの意見で、一回読んで心に残ったのは人間はそもそもカオスという文。それだけでも価値はあるけど、横文字が多いことを覚悟の上で読まないと途中で挫折する。

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    2024年07月22日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    僕はイエローで。。を読んでからの、この本だったので、あまりのギャップに、、、めっちゃ頭に入ってこなかった。。

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    2024年07月20日
  • 女たちのテロル

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    ネタバレ

    あんまり感情移入できなかったけど,IRA(じゃなかったかも)でそんなひどいこと起こってたのか,そりゃ怒るし長年の恨み辛みになるわ,と思った。

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    2024年07月12日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    ロンドンでの生活を目的とするか手段とするか。

    国が描いたシナリオ通りに進めば、弱いものは
    住む場所を追われ地方へ移ることが自然となります。
    国からは無言の圧力が突きつけられ、恐らく多数は
    それに従って都会を離れることを余儀なくされたでしょう。

    生活保護で支援を受けていつつ、国からの要望を
    聞き分けることもなく、自分の要求を最大化させようとする
    ジェイド他のシングルマザーの考えは自分には分かりません。
    それがわからない、というのは自分が恐らく底抜けに幸せで、
    生まれた時から背負った宿命がとんでもなく違うからです。

    貧困は人から知性を奪い、知らずのうちにそれが
    無知なものの集う環境を作ります

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    2024年07月08日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    正直言って、難しかったです。でも凄く大切な事。 まずは、自分自身の本当の気持ちや意見を判り言葉にできるのかというところ。 昭和世代は特にそうかもしれませんが、自分で考える事に慣れていない人が多いと思います。自分の意見を表現できるようにして、他の人達の意見も理解できるようになるのが理想的ですね。

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    2024年07月07日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    結局、尊厳の問題なんだね。
    フェミニズムもアナーキズムも。そして連帯。

    思想的なところもわかりやすく書いてくれて、さっき読んだ「フェミ彼女」のモヤモヤもちょっと晴れた。

    途中、退屈な部分もあったけど、日本人の史奈子の視点から書かれる部分がとてもおもしろかった。

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    2024年06月15日
  • ワイルドサイドをほっつき歩け ――ハマータウンのおっさんたち

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    ネタバレ

    おっさん視点での英国社会の切り抜き。名著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」のおっさんバージョン。登場人物は60代なので、おっさんと言うよりも初老ジジイ。あるのは現実、枯れていく様。ドキドキする面白さはない。

    以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。

    「彼には「労働者階級の合理性」が備わっているからだ。「俺の人生だから、まあこんなもんだよな」という諦念のことである。」

    「「絶望、なんてロマンティックなことは、上の階級のやつらがすることよ」とレイはよく言う。そりゃ確かにそうだ。そんな抽象的なことで腹はふくれなない。」

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    2024年06月08日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    シットジョブ。報われず、搾取されまくる仕事。他人に低く見なされるから自分が低くなったように思えるときこれは闘う。もう一つは本当に自分自身が低くなっていくとき。これは逃げる。
    どんな場合でもこの言葉は間違いない。逃げようが勝。

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    2024年06月07日
  • その世とこの世

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    みかこさんが谷川さんのお手紙をしりとりしながら繋いでいるような
    不思議な手紙のやり取り

    お互いの感性や知識力は素晴らしく
    でも詩が苦手な私は
    声に出して読んでみても時としては置いてきぼりに。

    それでもその世のありかや
    トランスヒューマンの考え方を知ったり
    老いや母親との関係にハッとさせられたり
    有意義な時間を持てました。

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    2024年06月04日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    読み終えた〜‼︎
    『ぼくはイエローで…』は子どもでも読めるようにわかりやすく書いてあったので私でもスッと入ったが今回の続編は大人向けの社会学みたいな本…?買っちゃったから最後まで頑張って読んだけどところどころ??? まぁそういうところはサッと流して…
    結局、エンパシーって良いもの悪いもの? 自己をしっかり理解し自分の意思をしっかり持ってからのエンパシー(他者の靴を履いてみる)っていうこと?
    人間ひとりでは生きられないのだから多様性の中で理解できないようなこともどこかで折り合いをつけていくってことかなぁ〜?

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    2024年06月03日
  • 労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~

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     英国の底辺、労働者階級から見たブレグジットと労働者階級の歴史について書かれている。移民問題に置き換えられているが、最近の日本で言う「子持ち様」論争のように、攻撃対象を間違えた故での分断が進んでいる印象。漠然と欧州の政治は日本よりマシと勝手に想像していたが、低層階級の人々は根深い階級意識に苦しめられてきたのか。ブレグジットについても肌感覚での実態が知れて興味深かった。

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    2024年05月15日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    この著者らしい内容だけど、この著者らしい読みやすさだった。普段こんな危ない?活動には興味もなく縁遠い私が読んでも、メインキャラに感情移入できるのがすごいな。実際にあった話を元にしているようで、いやー人間が本気で仲間と何かを…ってあるんだなぁと。
    元恋人って関係だけど今は同志という2組のカップル(と呼んで良いかわからないけど)の雰囲気がわかるような、わからないような、モヤモヤっとしつつも好きだった。

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    2024年05月14日
  • ブロークン・ブリテンに聞け 社会・政治時評クロニクル2018-2023

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    生理を取り巻くスティグマ(恥辱)の為に学校を辞めるリスク(危険)に晒されています 大前提として、ゲリラ戦やテロルは、メインストリーム側からは決行出来ないものなのである。レフトな思想の表現メソッド(方法)は、もしかして時代の変化について行けてないのではなかろうか。 ポリティカル・コレクトネス(政治的妥当性) 「不道徳」という点でユナイト(結合)している 詰まるところ、エモジというのは、剥き出しの感情をぶつけて他者を困惑させないように、感情のエッジを除去するものとして使われているのだろうか。 人心もシュリンク(縮小)したこの時代 予算はシュリンク(縮小)し 帰属のポリティクス(政治学) 坂上香監督

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    2024年05月02日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    ジェントリフィケーション、ソーシャル・クレンジングあまり聞いたことがない単語
    住む家を無くしたシングルマザー。
    格差を感じ、複雑な気分になった。



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    2024年04月13日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    良い生活がしたいなら、仕事を変えれば良いと思うが、あえて底辺と言われるような仕事をしている人達は、なにか理由があってその仕事をしていることもあるんだなと思った。

    印象に残ったフレーズ
    「実のところ、労働者階級というのは、女性のことを指す言葉なのかもしれない」
    そこまで言わんでも。

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    2024年04月12日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    「人間が低くなるには、二つあるんだ。一つ目は、他人に低く見なされるから自分が低い者になったように思える時。これは闘うべきだし、どちらかといえば簡単な闘い。もう一つは、本当に自分自身が低くなっていくように思えるとき。こういうときは、その場からできるだけ早く離れるべき」

    「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」

    「自分のソウルによくない仕事はやめるべき」



    ケアする仕事=賃金が安い=シットジョブ
    働いている当人がクソみたいな仕事と思っているということ。

    人種や職種で他者を上だの下だのと決めるのは、なんとも愚かな行いかと思うのだけれど、自分でも気づかないくらい心の奥底にそれは確実に

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    2024年03月18日
  • 夜更けのおつまみ

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    酒とつまみ、酒と肴。
    色々な著名人の酒と、その次に来る品物は美味しそうで、美味しそうで、想像しただけでも、頭を酒が駆け巡ったよ。

    豆腐のあれこれ、居酒屋のあれこれ、どれをとっても大人の味だなぁ。

    数年前に弟がくれた本、ありがとう!

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    2024年02月11日