ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 転がる珠玉のように

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    最近エッセイばっかり読んでるな〜……
    一編が短いから子育ての合間に読むのにちょうどいいんですよね
    「今いいところだから!」ってなりにくい

    帯の息子さんの言葉、「母ちゃんは、物事がうまくいってないときに俄然生き生きしてくるね」
    わかる!私もそうだし、常にそうでありたい
    「諦めたくない!」とかそういう熱血タイプではないけれど、「まあ、そうだよね、諦めて足掻いてやるよ」ぐらいで生きていきたいな

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    2025年05月21日
  • その世とこの世

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    谷川さんがブレイディさんの手紙に応えていないという指摘を第三者から受けていたのはちょっと笑った。

    あと人間は体があるから飢えや貧困が発生して苦しい、体を無くしてデータ化することで争いを無くししあわせになれるという考え方が英国の若者の間で流行っているとのことで、かなり極端で宗教っぽいな…と驚きました。

    音楽を聴いている時など、自分がこの世から少し離れた感覚になるのを「その世」と表現している。
    「あの」「この」は英訳できないけど「その」はできない(あのと同じthatになるか、別の表現になる)。

    日本語の複雑さ、寛容さ…言葉について考えさせられました。
    普段詩に触れることが無いのでよい感覚を味

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    2025年05月16日
  • 両手にトカレフ

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    ネタバレ

    金子文子さんの少女時代と、現代のイギリスを生きるミアの生活が絶妙にリンクして、時代や国が変わっても、貧困や無責任な大人の下で苦しむのはいつも子供達であるということは変わらないのだとあらためて思う。
    ふたりの少女の話が交互に進むのでミアの感情が分かりやすかった。
    逃げ惑いながらも弟を守ろうとするミアの姿に胸が苦しくなった。



    それは驚くべきことだった。そこにあるのはNOではなく、YESだったからだ。
    ここにあった世界には存在しなかった言葉が、ここにある世界には存在し始めている。
    ミアはゆっくりとあたりを見回した。
    私の、私たちの、世界はここにある。

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    2025年05月16日
  • 転がる珠玉のように

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    いつものエッセイよりも暗い話が多かったような。 
    けど人生とはそういうものだよね、 
    生きていれば色んな事があるし悲しい話も増えるよね。 
    コロナ禍のイギリスの様子とかも知れたし読み応えもありましたが、やっぱり私息子さんの話が好きだなぁー

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    2025年05月09日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    エンパシーがメインで論じられている本だと思っていたが、アナキズムも副題として存在感を放っていた。
    客観性を保ちながら、自分の意見もしっかり言えるような人間性を育てることと、それを受け入れることができる社会が必要的なことかな?
    章が多く、一つ一つ要は何が言いたいの?と目的が見えなくなる書き方なので、最後考えをまとめるのに少し苦慮した。

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    2025年05月02日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    難しい言い回しは使われないが、聞きなじみのない用語はかなり多く出てくる。また、(社会派)エッセイとしてみれば、とても読みやすい。冒頭は必ず、自身の具体的な観察、行動、日常から始まり、気づきを提示して、考察を深めていく。このあたりは技術の確かさだと感じた。
    さらに、著者の読書量の多さには驚いた。

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    2025年03月15日
  • 転がる珠玉のように

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    どのエッセイも4ページ前後で書かれており、内容もすごく読みやすい。

    コロナ禍での英国の様子がよく分かる。
    コロナ禍の英国のロックダウンは日本よりも、厳しくてしんどかったんだろうなと思った。ただ、私もコロナの引きこもり生活が身体に合わず、仕事ばっかりして鬱病を発症したのがまだ記憶に新しいので、個人的に他人のコロナしんどい体験を楽しく読めるようになるには、もう少し時間がかかりそうだなと思った。

    特に今の自分に刺さったのは、『「そんなものだ」ホラー』というエッセイ。
    「「そんなものだ」がホラーである所以は、状況を前向きに捉えて自分を納得させているうち、その状況を前向きに捉えられない人々の声を

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    2025年03月06日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    2025年3冊目。
    去年12月に買ってた本。インスタの書評に惹かれて買ってみた。
    にしてもこれ難しいな笑
    「他者の靴を履く」ってフレーズ、どこかで聞き覚えあるなておもてたけど読んで思い出した。同じ著者ブレイディみかこさんの、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の中で使われてたわ。
    相手の立場に立って考える 的な意味やと捉えてるんやけど、その、「エンパシー」について丸々1冊書いた本。
    理解出来へんところが多かったという意味で☆は3つ。

    ワガママに自分の靴だけ履いてってことをせず、分かるかどうかは置いといて一旦他人の靴も履いて、それで判断する(judge)みたいなプロセス。
    頭では分か

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    2025年02月11日
  • その世とこの世

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    谷川さんとブレイディみかこさんのてがみのやりとり。

    谷川さんの手紙には詩がかいてある。

    一年半にわたる記録。

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    2025年02月08日
  • 両手にトカレフ

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    ブレイディみかこさんの2冊目になりますが、
    新年早々に気が緩んでいる時に読む本ではなかった。
    終始重苦し過ぎた。

    「ぼくは…、ちょっとブルー」は未読なので、ここにどんな子たちが登場していたのか知らない。
    本書は小説でフィクション仕立てだが、「ぼくは…、ちょっとブルー」で書けなかった子たちを取り上げたそうだ。

    身勝手な親の元に生まれて、日々の食事にも困り、貧困に喘ぎながら生きている子供が主役なので痛々しい。
    多くの人が見て見ぬ振りをしているが、現実社会でもかなり近い状況があるのだと、ブレイディみかこさんが訴えかける。

    ミア(のような子たち)が、自分の生きている世界を変えられることを願う…

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    2025年01月08日
  • 両手にトカレフ

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    ネタバレ

    親からネグレクトを受けている貧困のイギリス女子高生と、実在した日本人の幼少期の話がクロスオーバーしていく話。日本人の方にはトンデモナイ性悪ババアが出てくるけど、あれ実在の人物かよ…。どのディズニーヴィランよりも性悪だわ。

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    2025年01月02日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    エンパシーは学習と訓練で身につけられるスキルである。他者の経験を想像し一緒に体験することで新たな世界を知り、複合的な視点を持てるようになり、ある瞬間の過去・未来・代替を想像できる。自由な個人が自由に協働するアナーキーな話し合いに必要不可欠なスキルである。

    エンパシーの識別からはじまり、教育や経済など多面的に語られていて、必ずしもエンパシー=善というわけではない、ということもわかりました。

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    2024年12月01日
  • ブロークン・ブリテンに聞け 社会・政治時評クロニクル2018-2023

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    日本以上にイギリスは格差社会でいつだって著者がキーワーカー(ロックダウンになっても働かなくてはいけない労働階級の人たち)の味方だ。

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    2024年11月22日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    ネタバレ

    欧米は、キリスト教的な考えが基盤にあり、人がただ生きているだけでその権利が認められる文化だが、日本は権利だけを享受することはできない、義務を果たしていないと権利は与えられない、というくだりを読んで、なるほどなあ、と思った。SNSには低所得者にばら撒きをやめろ、とか、専業主婦を叩いたりする声はよく見るし、まさに今の日本をうまく表してるなあと思った。
    違う文化の国に住んでいるからこそ、外から見た日本社会を的確に表現している作品だと思った。

    これからの日本は、もっと今まで以上に色々なバックグラウンドの人達、多様な価値観をもつ人達が増えてくるだろう。そのとき、シンパシーではなく、エンパシー。他者の靴

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    2024年11月19日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    2024.10.16
    2014年にロンドンで実際に起きた占拠事件をモデルとした作品。
    ホームレス専用ホステルに住んでいるシングルマザーのジェイドやギャビーたちは土地の再開発のために立ち退きを命じられる。
    彼女たちは
    「ソーシャル・クレンジング(地域社会の浄化)ではなくソーシャル・ハウジング(公営住宅制度)を」
    というスローガンのもと運動を始める。
    日本人の史奈子の成長も含め、シングルマザーたちの活躍ぶりに胸が熱くなった。

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    2024年10月22日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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     『ぼくはイエロー〜』や対談本を先に読んだので、それらに比べると難しかった。エンパシーについて様々な識者の方々の意見を紹介しておられるが、どの主張も揚げ足取りというか、それだけ人によって定義が異なる言葉であると実感。目先の利益に惑わされて行動しても結果として自分の利益を損なっている、との記述にハッとした。利己的=悪ではない。バランスが大事。身近なところから始める民主主義は是非実践したい。自分が楽だからトップダウンにしがちだが、それでは子どもの自主性は育たない。

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    2024年10月20日
  • その世とこの世

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    さくっと読める。
    往復書簡という体ではあるけどお互いに書きたいことを書いている感じで噛み合ってはいない。

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    2024年10月17日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    感想
    路地を歩いて匂いをかいで手で触れて。ニュースはどこか他人事。だけどその端緒は街のどこにでも転がっている。商品の中に人の言葉に。

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    2024年10月10日
  • 転がる珠玉のように

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    いつものような痛快な書きぶりではなく、なんとなく暗いムードが漂っているのは、コロナ下の時の話だし、家族の死や病気について描かれているからかな。

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    2024年09月19日
  • ブロークン・ブリテンに聞け 社会・政治時評クロニクル2018-2023

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    以前著者の「労働者階級の反乱」という本を読んだ。

    その中に「第Ⅲ部 英国労働者階級の100年」という部があり、内容の偏りを感じたが、本書は全体的に同じ匂いを感じた。労組機関誌への寄稿が多いのでむべなるかな、ではあるが、60・70年前の革新系論調を換骨奪胎している様な口調が目立ったのは残念だった。

    著者は時評よりルポ(イデオロギーが前面に出て来ない、という意味で)の方が良さが出てくると思う。

    虎谷誠々堂書店にて購入。

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    2024年08月23日