ブレイディみかこのレビュー一覧
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『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』は、英国在住の著者ブレイディみかこ氏が「エンパシー(他者の感情や経験を理解する能力)」について深く考察した書籍です。この本では、エンパシーの重要性やその限界、そして社会における役割について、多角的な視点から論じられています。
主な内容とポイント:
エンパシーとシンパシーの違い:
エンパシー:意見や背景が異なる他者の立場に立ち、その感情や経験を理解しようとする知的能力。
シンパシー:他者に対する同情や共感といった感情的な反応。
著者は、エンパシーは訓練によって身につけることができるスキルであり、シンパシーとは異なると述べています。
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Posted by ブクログ
民主主義の国と思われがちな英国が、とんでもない階級国家であることを日常の暮らしから抉り出すブレイディさん。コロナは「シット・ジョブ」をエッセンシャル・ワーカー」と耳触りの良い言葉に置き換えて「大事な仕事」だとしたが残念ながら一過性で終わりつつある。英国ほどではないものの日本も貧富の差は広がるばかり。日々の暮らしでは目を逸らしているけど、ブレイディさんの赤裸々な指摘にハッとさせられる。「悪い人間ほどいいことをしたがるもの」「人間をケアする仕事は人間にしかできない。…双方の人間がいてポジティブな精神的電波が生まれる。この電波こそが、人間が今日まで生き延びてきた原動力になった」「タモリ・山中伸弥の!
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Posted by ブクログ
ブレイディみかこさん、「僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が読みかけのまま積読…でも、グローバルな視点満載なエッセイの様なので手に。
「地べたから考える」という表題は、彼女が幼少の頃もイギリスに住んでいる現在も下層の人間だからなのだそうで、地べたから考えたことを書き記したそうだ。
彼女は環境としては確かに地べたに暮らしていたのかもしれない。けれども地べたに住む人だからといって彼女の周りの住人のように、生きることに投げやりだったり、保護された暮らしではなく、しっかりと地に足を着けて生活されている。
そんな彼女が地べたから見た世界…
「キャピタリズムは悪い意味でのアナキズムだ」という言 -
Posted by ブクログ
谷川さんがブレイディさんの手紙に応えていないという指摘を第三者から受けていたのはちょっと笑った。
あと人間は体があるから飢えや貧困が発生して苦しい、体を無くしてデータ化することで争いを無くししあわせになれるという考え方が英国の若者の間で流行っているとのことで、かなり極端で宗教っぽいな…と驚きました。
音楽を聴いている時など、自分がこの世から少し離れた感覚になるのを「その世」と表現している。
「あの」「この」は英訳できないけど「その」はできない(あのと同じthatになるか、別の表現になる)。
日本語の複雑さ、寛容さ…言葉について考えさせられました。
普段詩に触れることが無いのでよい感覚を味 -
Posted by ブクログ
ネタバレ金子文子さんの少女時代と、現代のイギリスを生きるミアの生活が絶妙にリンクして、時代や国が変わっても、貧困や無責任な大人の下で苦しむのはいつも子供達であるということは変わらないのだとあらためて思う。
ふたりの少女の話が交互に進むのでミアの感情が分かりやすかった。
逃げ惑いながらも弟を守ろうとするミアの姿に胸が苦しくなった。
それは驚くべきことだった。そこにあるのはNOではなく、YESだったからだ。
ここにあった世界には存在しなかった言葉が、ここにある世界には存在し始めている。
ミアはゆっくりとあたりを見回した。
私の、私たちの、世界はここにある。 -
Posted by ブクログ
どのエッセイも4ページ前後で書かれており、内容もすごく読みやすい。
コロナ禍での英国の様子がよく分かる。
コロナ禍の英国のロックダウンは日本よりも、厳しくてしんどかったんだろうなと思った。ただ、私もコロナの引きこもり生活が身体に合わず、仕事ばっかりして鬱病を発症したのがまだ記憶に新しいので、個人的に他人のコロナしんどい体験を楽しく読めるようになるには、もう少し時間がかかりそうだなと思った。
特に今の自分に刺さったのは、『「そんなものだ」ホラー』というエッセイ。
「「そんなものだ」がホラーである所以は、状況を前向きに捉えて自分を納得させているうち、その状況を前向きに捉えられない人々の声を