ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    P.71
    ・ソーシャル・クレジング_交易住宅地までもが投資家に売却されて消えていくロンドンは、労働者階級の人々の姿が見えない街になっている
    ・ソーシャルアパルトヘイト
    ・ソーシャルレイシズム

    P.88
    『フィッシュタンク』英国の下層のティーン文化を知りたければ若干ステレオタイプ的とはいえかなり正確に描かれている

    P.93
    アプレンティス制度(見習い制度のこと)
    犯罪履歴調査

    P.96
    「クールってのは、ブリリアントでスペシャルであたしはそれが大好きだってことだよ。ドープって言葉もあるけどね。」
    「でも、そのくまは可哀想。」
    「だって、くまは本当はみんなを食べたいんじゃなくて、一緒に遊びた

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    2021年08月12日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    ブレイディみかこさんの初期作品。自分の中の常識を覆してくれる。世界の多様性、不平等、差別や格差をパンクな語り口で一刀両断してくれる。

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    2021年07月31日
  • 街場の平成論

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    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史
    ポストヒストリー
    消費者主権国家
    個人から群れへ
    といったあたりか

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    2021年07月27日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の未来のお話が1年経った今も現在進行形の状況でもフィットする内容でした。専門分野の方達がそれぞれの違った視点で社会とパンデミックの関わり合いがとても参考になりました。今後さらに深掘りしたいですね。

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    2021年06月15日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    ”イエロー”、”ワイルド”で心を掴まれ、以降新作が出たら読んでみる感じになっている。でも前作”ブロークン”で『ん?』と思い、本作でそれはやや確信に近づいた。エセーは好きだけど、論考はそれほどでもないかも、ってことに気付いた次第。形式というか書式がある程度決まっているせいかもだけど、他の同系統の論説と、いまひとつ差異がないというか。本作ももちろん、興味深い視点だし、面白くは読ませてもらったんだけどね。次読むときはエセーで良いや。

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    2021年06月15日
  • 夜更けのおつまみ

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    まさに夜更けにお酒をちびちびと呑むように、ちびちびと気分が良い夜に読んでいたら結構時間がかかったけど好きな本でした。このシリーズ、他のも読んでみたい。生活感が満たされる。

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    2021年06月10日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    日本の保育士配置基準にびっくり。
    イギリスとこんな違うんだ。大人しい天使も生み出されるよな。
    日本にも通じるものがあるかな。

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    2021年06月02日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    ネタバレ

    イギリスの底辺保育所で働く日本人女性が保育所を通して、イギリスの2010年代前半と後半の社会福祉の違いを書いている。
    本の構成としては、2010年代中期から後半にかけて、底辺保育所が封鎖するまでを先に書いており、2010年代前半の話が最後に書かれていた。
    底辺保育所は当初、アンダークラス(イギリスの階級制度で労働階級より下)が主にいたが、保育所封鎖前は移民が多くなっていた。

    イギリスと同じ島国の日本も将来イギリスと同じになるのかなと思った。イギリスは当初、社会福祉を充実させていたが、現在は緊縮財政。日本は今社会福祉を充実させてるが、将来的に日本もイギリスのように緊縮財政をするようになるのかな

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    2021年05月13日
  • 女たちのテロル

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    イギリス、アイルランド、日本の独立派、アナキスト女性たちの活動と心の内を、ブレイディ流の捉え方で再解釈。まずはそれぞれの心の内を阻害されたものの中で強いエネルギーを持つものがそれを死を物ともせずぶつけているという点で著者は共鳴。日本・朝鮮の金子文子.英国のサフラジェット,エミリー・デイヴィソン.アイルランドのマーガレット・スキニダー三者三様ではあるが、迷いなく世界を変えるという目的に直進した点で共通である。

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    2021年04月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    原稿があがった後の枝豆とビール、秘密のレシピでつくる肴、大切な人との一皿…。31人の人気作家がおつまみにまつわる思い出を語ったエッセイ・アンソロジー。『asta*』掲載を文庫化。投稿コンテスト大賞受賞作も収録。

    いろいろ試したくなるおつまみ。

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    2021年04月03日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の著者ブレイディみかこさんのエッセイ集。
    良い意味でかなり弾けまくっている。
    一つ一つが6〜7ページで完結しており読み易い。
    ケンジントン辺りの、所謂表向きのロンドンしか知らなかったけれど、もっともっとディープな、リアルなロンドンの生活実態が露呈していた。

    ブレイディみかこさんの15年以上前のブログなどを寄せ集めたエッセイなので、文体もくだけていたり、会話口調のような面もちらほらあり、著者の人物像がはっきり分かる。とても面白い人だという印象。
    小さな衝撃を得るストーリーもあるが、どんな輝かしく見える国も実際こんなもんなんだろうなぁと読み耽る。

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    2021年03月21日
  • 女たちのテロル

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    100年前の3人の女性たちの熱い魂の闘い。
    社会の不平等から自らを確立しようと活動した先人たちが美しい。
    カタカナが多すぎた。

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    2021年01月03日
  • そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学

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    英国在住のライター・コラムニストブレイディみかこと、慶座学者の松尾匡、社会学者の北田暁大による、左派視点での経済談義。

    本書を読むまでは、緊縮財政はしょうがないよね~、プライマリーバランスは大事だよね~、などをうすぼんやりと信じていたが、本書を読んでそれらが必ずしも正しくないことを知った。

    学者2名の知識量が膨大なため、ときどき言っていることについていけなくなったが、それを差し引いても再分配と経済成長は対立しない、や左派、右派という視点だけでなく、上か下かのの視点を忘れてはいけない、等の提言は非常に腹落ちした。

    本書の著者たちと、右派経済の論客の人たちで討論し、それぞれの主張とそれらに対

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    2020年12月19日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」の著者のずいぶん前のエッセイ集。
    「僕は…」よりもう少し過激で、「イギリスってそんな国なの?」って驚きです。
    ここから、どうして子を持つことになったのか、興味が湧きました。
    世界にはそこに住んでみないと分からないことが溢れています。

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    2020年11月30日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    誰もが気になっているだろうし、自分も気になっているコロナ後の社会。それを考えるヒントになりそうだと思って読んでみた。

    読んでみて、やはりコロナ後の世界は誰にもわからないのだという、当たり前だけれどちょっとホッとする自分なりの結論。でも、少なくともコロナ以前に戻ることはないし、新しい社会を作り上げる(あるいは、遠い未来に実現するはずだった社会を、少し近い未来に実現する)ことになるのだろうという予測はたった。

    その時に、どんな未来が待っているのか、自分はその未来でどのように立ち振る舞うのかを、いま考えなければならないという感覚を持った。

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    2020年11月14日
  • THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本

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    一章一章それぞれで、
    自分の気持ちが言語化されて、改めて自分の思いを認識したり、
    こんな現実あったのか、と私も目を背けていたことに気付いたり。

    ラストには、日本のこの境のなさが、美しくもある。

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    2020年11月01日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    某所読書会課題図書.養老さんとブレイディみかこさんに出てきたブルシット・ジョブとキーワーカーの対比、世界レベルのアイデンティティの創造(p71)、政府とIT企業の連携で見えてくる世界(p77)、国家を超える連帯の必要性(p87)、リベラル層が強権発動を言い募る危うさ(p99)、ケア階級の再認識(p133)、人と会うことの暴力性(p142)、指定感染症への指定とその後の対応(p173)などなど、考えさせられる視点が多かった.

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    2020年10月24日
  • 労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~

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    第Ⅰ部 地べたから見たブレグジットの「その後」
     ブレグジット決定及びその前後についての概要。ブレグジットを思い返す時に参考になるであろう、コンパクトにまとまった導入部。

    第Ⅱ部 労働者階級とはどんな人たちなのか
     タイトル通り、イギリスの労働者階級についてのレポート。特に著者(元々は著者の夫)の友人達6人へのインタビューはこの本の白眉だと思う。

    第Ⅲ部 英国労働者階級の100年
     オックスフォード大学の歴史学者セリーナ・トッドの著書『ザ・ピープル イギリス労働者階級の盛衰』(みすず書房)のダイジェスト版。労働者、と言うより、労働党の100年を追ったもの。分かり安くまとまっているとは思うが

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    2020年10月11日
  • 夜更けのおつまみ

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    ブレイディみかこさんのイカのお話めっちゃわかる…透明じゃないとイカの刺身じゃない。
    下戸なのですがおつまみは好きなので楽しく読みました。
    簡単なレシピもちょいちょい書かれているのもいいです。森まゆみさんのと水生大海さんの…やってみよう。
    なとりの一度は食べていただきたいシリーズはほんと美味しいです。
    茜やさんは行ってみたいなぁ。。
    お酒呑める方が楽しそうだとつくづく思いました。

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    2020年08月23日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    『ブレイディみかこ幻のデビュー作』と文庫版の帯に書かれている。
    たしかにオリジナル版が出た後、版元が倒産したというところを踏まえると幻なのではあるが、文庫版、相当おもしろい。「ぼくはイエローで…」からすっかりはまってしまったわけで、いろいろ読み続けているのだが原点に回帰できてよかったという印象、なるほど十数年前だからこそ、なのか、パンクな口調がキレキレで、文庫版まえがき、にもあるが「若書き」という表現で荒々しくて生々しくて、おもしろい。

    このあたりの考え方・感じ方があって、後々、親となったり保育士となったり、緊縮財政への提言があったりしていくんだな、と。 まぁ、飲んだくれとしては、飲んだくれ

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    2020年08月13日