ブレイディみかこのレビュー一覧
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P.71
・ソーシャル・クレジング_交易住宅地までもが投資家に売却されて消えていくロンドンは、労働者階級の人々の姿が見えない街になっている
・ソーシャルアパルトヘイト
・ソーシャルレイシズム
P.88
『フィッシュタンク』英国の下層のティーン文化を知りたければ若干ステレオタイプ的とはいえかなり正確に描かれている
P.93
アプレンティス制度(見習い制度のこと)
犯罪履歴調査
P.96
「クールってのは、ブリリアントでスペシャルであたしはそれが大好きだってことだよ。ドープって言葉もあるけどね。」
「でも、そのくまは可哀想。」
「だって、くまは本当はみんなを食べたいんじゃなくて、一緒に遊びた -
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ネタバレイギリスの底辺保育所で働く日本人女性が保育所を通して、イギリスの2010年代前半と後半の社会福祉の違いを書いている。
本の構成としては、2010年代中期から後半にかけて、底辺保育所が封鎖するまでを先に書いており、2010年代前半の話が最後に書かれていた。
底辺保育所は当初、アンダークラス(イギリスの階級制度で労働階級より下)が主にいたが、保育所封鎖前は移民が多くなっていた。
イギリスと同じ島国の日本も将来イギリスと同じになるのかなと思った。イギリスは当初、社会福祉を充実させていたが、現在は緊縮財政。日本は今社会福祉を充実させてるが、将来的に日本もイギリスのように緊縮財政をするようになるのかな -
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「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の著者ブレイディみかこさんのエッセイ集。
良い意味でかなり弾けまくっている。
一つ一つが6〜7ページで完結しており読み易い。
ケンジントン辺りの、所謂表向きのロンドンしか知らなかったけれど、もっともっとディープな、リアルなロンドンの生活実態が露呈していた。
ブレイディみかこさんの15年以上前のブログなどを寄せ集めたエッセイなので、文体もくだけていたり、会話口調のような面もちらほらあり、著者の人物像がはっきり分かる。とても面白い人だという印象。
小さな衝撃を得るストーリーもあるが、どんな輝かしく見える国も実際こんなもんなんだろうなぁと読み耽る。
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英国在住のライター・コラムニストブレイディみかこと、慶座学者の松尾匡、社会学者の北田暁大による、左派視点での経済談義。
本書を読むまでは、緊縮財政はしょうがないよね~、プライマリーバランスは大事だよね~、などをうすぼんやりと信じていたが、本書を読んでそれらが必ずしも正しくないことを知った。
学者2名の知識量が膨大なため、ときどき言っていることについていけなくなったが、それを差し引いても再分配と経済成長は対立しない、や左派、右派という視点だけでなく、上か下かのの視点を忘れてはいけない、等の提言は非常に腹落ちした。
本書の著者たちと、右派経済の論客の人たちで討論し、それぞれの主張とそれらに対 -
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第Ⅰ部 地べたから見たブレグジットの「その後」
ブレグジット決定及びその前後についての概要。ブレグジットを思い返す時に参考になるであろう、コンパクトにまとまった導入部。
第Ⅱ部 労働者階級とはどんな人たちなのか
タイトル通り、イギリスの労働者階級についてのレポート。特に著者(元々は著者の夫)の友人達6人へのインタビューはこの本の白眉だと思う。
第Ⅲ部 英国労働者階級の100年
オックスフォード大学の歴史学者セリーナ・トッドの著書『ザ・ピープル イギリス労働者階級の盛衰』(みすず書房)のダイジェスト版。労働者、と言うより、労働党の100年を追ったもの。分かり安くまとまっているとは思うが -
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『ブレイディみかこ幻のデビュー作』と文庫版の帯に書かれている。
たしかにオリジナル版が出た後、版元が倒産したというところを踏まえると幻なのではあるが、文庫版、相当おもしろい。「ぼくはイエローで…」からすっかりはまってしまったわけで、いろいろ読み続けているのだが原点に回帰できてよかったという印象、なるほど十数年前だからこそ、なのか、パンクな口調がキレキレで、文庫版まえがき、にもあるが「若書き」という表現で荒々しくて生々しくて、おもしろい。
このあたりの考え方・感じ方があって、後々、親となったり保育士となったり、緊縮財政への提言があったりしていくんだな、と。 まぁ、飲んだくれとしては、飲んだくれ