ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から
    実際働くとしんどいことだらけなんだろうけど、なぜか眩しい印象の底辺託児所。そしてその時代を懐かしむ切ない緊縮託児所。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    「期せずしてマジョリティー」

    中年男性という時点で、日本において自分はマジョリティーに属している。多分。
    そのおかげで受けずに済んでいる矛盾や葛藤はあるのだろうな。

    著者のブレイディ氏は英国在住。イギリス人の配偶者と中学生の息子と暮らしている。イギリスにおいてはマーガレットサッチャーの政策により...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    前作に続いて、イギリスを中心としたヨーロッパの時事ネタや教育背景だけでなく、昨今世界規模で見直されている『多様性』について、著者・息子・配偶者の日常生活から知ることができるエッセイ。
    中学2年生になった息子の視点に、前作よりも『少し大人な』考え方がチラッと見えるところが、よりリアルさや時にエモさを感...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    筆者が息子の「ぼく」に一人の人間として敬意を持って接している。「ぼく」が大人になっていく、その成長が親としては頼もしくもあり寂しくもある気持ち。この親子に好感を持たずにはいられない。
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T
    本作は英国にて2014年に起きた公営住宅占拠事件を基にしている。何という熱さか! 「敬意」。ストレートに喰らわせてくるタイトルだ。
    背水の陣である彼女たちの熱さにはとてもじゃないが敵わない。
    一人の声が世論を、ひいては世界を動かす。重要なのは「つぶやき」ではなく腹の底からの「咆哮」なのだ。必読の一...続きを読む
  • 両手にトカレフ
    現代イギリスに住む14歳ミアのパートと、ミアが読んでる本の大正時代のアナキストである金子文子自伝パートが交互に描かれる。途中でミアよりもフミコパートの展開が面白くて先が気になってしまった。イデオロギー的な理由で金子文子に興味持たせるために敢えてやってるとしたらブレイディみかこ先生は策士や。ちょっと爆...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    読み始め、気付いたらもう読み終わっていました。
    普段の会話の中に散りばめられた多様性や政治的な要素、それらと向き合って成長していく親と子の物語を垣間見させていただいてる感覚で、とても興味深かったです。

    今思い返すと、ハーフじゃなくて、ダブルじゃなくてハーウアンドアーフと呼ぶことや、性教育のエピソー...続きを読む
  • 両手にトカレフ
    精神的にもろい母と弟を支える、14才のミア。
    ネグレクト•虐待•貧困•差別
    親を選べない子どもを取り巻く環境を支える事が日本においても必要な事だと思う
    現代では隣の人の顔も知らない、問題ごとに関わらない、そのくせ顔の見えないネット上では非難や中傷の嵐…
    子ども達を守り救えるのは誰なのか考えさせられる...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    p.31
    その先に進むこと。その先まで理解してもらうこと。そんな変化は、確かにこちらが求めなければ起こるはずもない。
    p.57
    多様性のある場所は揉めるし、分断も起こるが、それがある現場には補強し合って回っていく強さがある。
    p.77
    教育とは、教え導くことではなく授けることであり、授けられ、そして...続きを読む
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

    みかこさん

    ブレイディみかこさんの本は何冊か読んでいますが、この本は面白いです。早くページをめくりたくなりました。読んでるとき元気になります。お母さんになる前もパワフルですね。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    ライフとは良いときもあり、悪いときもある。
    その時々の心理状態、体調で変化する。

    社会を信じること
    ホームレス
    コミュニティ
    避難所
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    多様性、そしてエンパシーがテーマでもあり、それらを学び取りずんずんと成長していく息子さんを通したエッセイ。

    英ブライトンに暮らす著者には、カトリックでイギリス人の父を持つ息子さんがいて、小学校では国内でもトップクラスのカトリック学校に通っていた。そしてその息子さんが中学校として選んだのが元底辺学校...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    ちょっとクスッと笑えたり、深く考えさせられたり、とても感情があっちこっちに動いた。
    日本でも「差別はいけないよ」「多様性を認めよう」という考え方は当たり前のようにあって、
    私も理解していたつもりだったけど、実際に海外に住んでいる人が見ている景色は思っている以上にリアルで、
    思っているのと体験すること...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    前作が好きだったので2も読んでみたところ期待通りだった。
    イギリス政治のこと、人権のこと、格差のこと、日常生活に紛れる「これって…?」と思うことをただ淡々と書いてあるところが好き。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    続編の方が興味関心をそそられた。

    タイトルがいい。
    気持ちを色で表しているように感じる。ずっと同じ色の人はいない。レッドやイエローやホワイトやブルーやグリーンがあるから「ライフ」は面白いんだ。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    息子さんの視点と気づき、感情、考えを息子さん自身の言葉で言語化して対話をするという中で、私自身にとってもこんなにもまだ新しい気づきや発見があるのかと思わされる、出会ってとても良かった本だと思う
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    ブレイディみかこ(1965年~)氏は、福岡市生まれ、修猷館高校を卒業後、上京・渡英し、英国やアイルランドを転々とした後帰国。再び渡英して南部ブライトンに住み、ロンドンの日系企業に勤務後、英国で保育士の資格を取得し、保育士として働きつつ翻訳や著述を行う。『子どもたちの階級闘争』で新潮ドキュメント賞(2...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    ジェンダーや人種差別、貧困
    ハードな内容を軽やかに、温かく、時に厳しく。

    これらの問題は根深くて解決は難しいけど、知ること、関心を持つことが第一歩だど思う。

    無知は恥だが、楽でもある。
  • 何とかならない時代の幸福論
    日本は移民を受け入れないべき、という意見をよくネットで見るのですが
    お二人の対談の中の、どうしたって増えていくんだからその上で対応していくしかない…といった内容にその通りだなあと思いました。
    実際に海外の現状を見ているブレイディさんの意見や鴻上さんの教育論、すべて面白く腑に落ちました。
    教育すること...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
    本当の意味での「多様性」や「社会性」「共生」などについて具体的に考えるテーマをいただいた気がする。
    日本で暮らしていると、どうしても、多様な文化、人種、宗教などの中にいないので、かなり広く広げているつもりでも視野は狭窄しがち。まだまだ修行が足りないな、と思うが、周囲にもそういった視野を持たない人が多...続きを読む