ブレイディみかこのレビュー一覧

  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    エンパシーは、小さなことであれば夫婦喧嘩、大きなことなら人種差別のような、いろんな争い、思い込み、決めつけなんかにグラデーションを与えてくれる能力な気がする。

    日常の視界を、少し広くしてくれるような1冊でした!

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    2025年11月30日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    息子さんがいろんな出来事に直面しながらも、しなやかに成長し、深く考えながら自分の軸を模索していくところが、母親であるブレイディさんの視点から描かれていて、イギリスでの差別や格差のリアルを垣間見ると同時に子供の持つ柔軟性に驚いた。
    正直自分の子供時代を振り返ると、人種の違いや親のルーツなどを深く考えることはなかった。幼いうちから周囲の人たちとの関わりの中で自分という存在について考えを巡らす息子さんの姿に尊敬の念を抱く。
    政治や人々の暮らしのこと、私は何も知らないなと改めて思い知らされた。無知であることを受け入れながら、能動的に知ろうとする自分でありたい。

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    2025年11月29日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    日本から出たことのない自分にとって、とても学びの多い本だった。
    英国に住む著者とその家族、特に息子の学校生活にフォーカスを当てた、エッセイ?ジャンルとしてはノンフィクションらしい。ほぼエッセイ。
    息子さんがとても賢くて、中学生とは思えない。
    とても理性的で博愛的?というのか、成人している私なんかよりよっぽど大人っぽい。
    タイトルのイエローでホワイトでちょっとブルー、この言語感覚は遺伝なのか、すごく詩的でいいなーと思った。
    イギリスの教育事情がリアルに描写されているんだけど、日本と違いすぎる。
    まじで海外ドラマ。学んでいることも全然違う。
    私は日本での教育で、こんなに人種差別やジェンダー差別のこ

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    2025年11月29日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    「ぼく」が考える世界の様々な事象は、非常に複雑で難解だが、それらに対してとても誠実に向き合っている。作中で『「その問題について考えるのをやめてはいけない」というありきたりな結論になった』という旨の言葉があるが、私はそのありきたりなことを放棄してしまわないよう、日々を意識したいと感じた。

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    2025年11月24日
  • 転がる珠玉のように

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    普段ほとんどエッセイは読まないのですが、ブレイディみかこさんの本は何故かスイスイ読めて、面白いので好きです。この本はたまに連載時にWebで読んだので、いくつか読んだことがある話がありました。改めて考えてみると重たい話が結構多いのですが、それを感じさせない、軽やかに読ませてくれるのはさすがで、今回も楽しく読むことができました。あの息子くんがもう家を出る歳なのかと思うとしんみりしますね。お連合いさんも、早く健康を取り戻して穏やかに過ごせますように。

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    2025年11月24日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    日本とイギリスの違いを社会学の目線から分析するのが面白かった。
    キーワード

    世間と社会、アナキズム、エンパシーとシンパシー、同調圧力、

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    2025年11月20日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    読んだ直後は★4つ。でも日々の出来事の中で、ああこういうの、この本にはなんて書いてあったっけな、と読み返すことが何度かありました。高市総理を批判するフェミニストを見たときとか。

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    2025年11月18日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    有名な「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」の前日弾で同じくらい傑作です。
    ブレイディみかこさんはロンドンの南のブライトンの底辺託児所で働き、10代の英国人シングルマザーや自国流を貫く外国人専業主婦と放置気味の子どもたちをまっすぐに見つめます。
    生活保護も保育士育成制度も外国人在留資格制度も政権政党でがらりと変わり、底辺の人々にそのしわ寄せがダイレクトに行ってしまうことが実感できました。
    英国では2024年7月労働党が圧勝して政権を取りましたが政府にお金がたくさんあるわけでなく、底辺の人々はどうしているのか心配になります。

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    2025年11月18日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    アイスランドの女性たちの「ウィメンズ・ストライキ」イギリスのシングルマザーたちが蜂起したスクウォッティング、bimbo…行動を起こしている女性達はいる。SNSの中で呟いてるだけでは社会を変える動きは起こせない。理不尽に立ち向かおうと行動することが、恥ずかしいこと、スマートでないことというイメージを覆さないと、日本で同じような流れはできないだろうと思う。そのような、お偉い施政者によって意図的に仕掛けられたイメージに惑わされず、他国に目を向けることができる良書。

    イタリア初の女性首相について。
    なんだか今の日本の状況が被る。

    p73女性政治家が女性たちにとって生きやすい社会をつくりたいと言うと

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    2025年11月15日
  • 私労働小説 負債の重力にあらがって

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    シット・ジョブ クソみたいな仕事
    以前読んだ本で知った言葉
    海外で多くを経験した著者が
    6話のストーリーから導き出した結論
    私達は負債の重力に引きずられて
    生きている

    最後のストーリーから
    家族の事を思い出し
    育てられた負債を返さないといけない
    だから親から借金の申し込みには
    応じるけど 返しては言わない
    結論になんとも言えない思いが
    湧き出してきた

    第一話とも繋がっていて
    いろんな人 そして自分
    そうよね そんなものなのかもしれない
    哀しいね 切ないね

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    2025年11月15日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」と同じく搾取されがちな人々への深い理解と愛情、そしてロックな精神が感じられます。
    仕事は生きるためにするんだけど人間としての尊厳の低下をどこまで許容範囲とするか難しいですよね。
    貧すれば鈍する、ではなく、貧困の中であがいているからこその出来事に心を掴まれます。
    私は昔も今もシャーデーのかすれたもの悲しげな歌声が大好きです。
    出てくる歌のタイトルでも時代の雰囲気がビシバシ伝わります。

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    2025年11月13日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    こういう自分の常識を激しく揺さぶってくる本に出会うのは読書の醍醐味である。

    晴れて「子供の本棚にこっそり並べておきたい本リスト入り」である。

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    2025年11月18日
  • 両手にトカレフ

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    主人公ミアの現実世界の話とそのミアが読んでいる本に書かれてる話の行ったり来たりだったけど個人的にはどっちにも入り込めた。
    こういう世界で生きている子供たちがいるということを知るだけでも意味があると思う。自分に何が出来るというわけではなくとも読んでよかったと思える。
    「私は私だ。私の価値を決めるのは私。」

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    2025年11月09日
  • 両手にトカレフ

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    貧困社会で育った主人公がカネコフミコの自伝本と出会い、時代は違うけれど重なる2人の世界と成長とコミュニティの温かさを描いた物語。
    主人公の強く生きようとする姿が、まさに銃をかまえて立つ「両手にトカレフ」
    階級の違う同級生のウィルの温かさ(希望)と2人のもどかしさが眩しくて。
    読み終えた時、温かい涙が溢れた。
    ブレイディみかこさんにしか描けない物語。

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    2025年11月07日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    ブレイディみかこさんの本は、女性として社会の中で感じる小さな違和感や痛みを、的確な言葉で表現してくれてる。読むたびに、いつも少し勇気をもらえる。
    私もまた、他者へのエンパシーを忘れずにいたい。

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    2025年11月07日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    日本人にとって普段触れる機会が少ないであろう人種問題に関する話が盛りだくさんで読み切れるか不安だった。だが、読み始めると面白くてページを捲る手が止まらない。
    多様性という言葉は勝手に一人歩きしていると思ってた。だが、私の想像が浅かったと思い知らされる。LGBTQなどの性差別の感覚は浸透して来たが、本書にも登場するような土地や貧富で起きる学校格差、移民問題など日本に住んでいても身近に起こりうるような差別問題について改めて考えるきっかけとなった。
    とりわけ私が一番印象強かったのがホームレスに対する冬のボランティア活動だ。ホームレスの対応は国がするものと思い込んでいたが、プレイディみかこさんと息子さ

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    2025年10月31日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    考えさせられる内容で、当事者で経験者だから書ける話に納得感が大きかった。
    寛容さが一番ぐっときた。
    イギリスの音楽のテストはビートルズ全員の名前を書く問題が出る。

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    2025年10月27日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    人間の生は自分自身のものなのに、支配された方が楽、安心だからと思って生を誰かに丸投げしてしまう。
    尊厳のないところで人は生きられないから。
    しっくりきた。

    国民性が異なる海外の出来事だけど、日本人のキャラクター目線の描写があることで親近感を持ちながら読めた。

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    2025年10月27日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    子どもの何気ない疑問と素直な感情で社会問題について述べており、思いつかないような視点でハッと驚かされる点もある。
    自分の知らない世界で起きていることを知れる。
    登場人物が話している様子を想像しながら読むとクスッと笑える場面がたくさんあり面白い。
    短く区切ってあり読みやすい。

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    2025年10月26日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    最後の解説にもあった通り、本書に出会えて良かったと思った。
    リアルに中学生が読書感想文で賞を取ったというのも納得。
    私もぜひとも学生に勧めたい一冊だと思う。
    最近まで多様性多様性とよく言われていたのに何故か今、分断を進めるような風潮になってきていることに、なんとも釈然としない気持ちを抱えている。
    どんな人がいたっていいじゃない。
    日本人であろうが外国人であろうがどこの国の人であろうが人種が混ざっていようが移民だろうが、男性であろうが女性であろうが、どちらでもなかろうが、障害を持っていようがいまいが、同性だろうが異性であろうが。
    しかしかくいう私も『無知』のために知らず傷つけていたこともあったわ

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    2025年10月24日