ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    中学生・高校生向けの本らしいが、中学生には少し難しいのではないかと感じた。ただ、内容は非常に興味深く、筆者が住んでいる英国での経済状況や教育に触れた内容で、日本との相違点や同じ部分を分かりやすく説明していた。

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    2024年12月25日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    ブレイディみかこさんが今まで書いたエッセイからの抜粋集。自らの足元から問いを立てること、そこから見えてくるものについて。思索の端緒となるような本で、上手く言えないけどなんかモヤモヤするっ!という人にオススメ。

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    2024年12月22日
  • 両手にトカレフ

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    ヨシタケシンスケさんの推薦帯で即購入。

    全世界の子どもに、子どもだった大人たちに、理不尽で受け入れ難い現実というスクリーンにむかって両手でトカレフを撃つ勇気を与えてくれる一冊だった。

    ミアのリリックを昇華させてくれるのがイーヴィでもレイラでもなく、ウィルなのが好きだったので、巻末対談で触れられてて嬉しかった。

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    2024年12月16日
  • 転がる珠玉のように

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    世の中は珠玉だらけってわけ。世界は珠玉でできている。
    さよなら!が行かないでではない優しさということもある。
    珠玉は人間のことでなく、むしろ私たちの日常に転がっている一つ一つのシーンなのかもしれない。

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    2024年12月13日
  • 両手にトカレフ

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    子どもが自分で決めることの大切さ、大人が責任をもって決める(守る)べきことが描かれている。全て大人が決める(強制する)べきではないが、子ども任せにせず、大人が決め切らないといけないことが世の中にはある。子どもの未来を思い責任を持って決め切る人こそが大人と呼ばれるのかもしれない。
    ソーシャルワーカーが登場する小説は日本ではそう多くない。責任をとることが難しい大人になりかわりサポートする役割をもつこの仕事をもっといろんな人が知ってくれたら嬉しく思う。
    日本では社会福祉士が主にソーシャルワーカーの責務を負う。

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    2024年12月01日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディさんの交換書簡。
    それぞれ人柄が表れていて面白かった。
    谷川俊太郎さん、ご冥福をお祈りします。

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    2024年11月22日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    どの著作もキレが良くてステキだが、中でも特にキレッキレの文章を中高生のために集めたものなので、読みやすくて学びが多い。
    本当にいい本だ。
    中高生だけに読ませるのはもったいない。もちろん中高生には読んでほしいけど。

    「はじめに」で、中高生のための文章なんてクソ食らえ!と思ってた生意気な子だった私なのに、こんな本を出して…と書いてあり、ブレイディみかこならさもありなんと笑った。

    イギリスでの、ヒリヒリするような剥き出しの格差を、現場から(しかも地べたから)発信されると、日本なんてまだまだましかなと思う。
    けれど、キリスト教に裏付けされた、「誰もが存在するだけで価値がある」という価値観がしっかり

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    2024年11月16日
  • 転がる珠玉のように

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    切ないし、心あったまるしで泣けた。

    ブレイディみかこさんのことが
    もっと大好きになるエッセイだった。

    エッセイ集なのだけど、
    どの話も気持ちの良いオチのある終わりで
    すっきりと読めるし、
    暗い題材も明るくしてしまうお人柄と文章。

    「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」
    もそうだけど、
    イギリスの雰囲気が好き&
    ブレイディ家のみんなが大好きなので、
    自分もホームステイさせてもらってる
    かのような気持ちになれるのが本当に嬉しい。

    辛い時や苦しい時も、
    ブレイディみかこさんのことを
    思い出して乗り越えられそう。

    そんな逞しさのある
    ブレイディさんに出会えたことが嬉しい。

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    2024年11月07日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディみかこさんの一年半に及ぶ往復書簡

    みかこさんの散文に、谷川さんが短めの文章と詩でお返事する。
    といったスタイルでしょうか?

    とは言え、みかこさんからの問いはあまり気にせず、好きに返事を書く谷川さん。
    自由で軽快なやりとりのおかげで、こちらも肩の力を抜いて文章を楽しめる。
    しかし、あくまでも〝手紙〟なので当然だが相手に向けて書かれた文章で、そこには敬意が感じ取れるのが素敵。



    谷川さんの詩より

    「この世とあの世のあわいに
     その世はある」
       ──【その世】より一部抜粋──


    「この世は他人だらけである
     他人でないのは自分だけだと思うと
     寂しい」
      

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    2024年11月05日
  • そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学

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    この本で語られていることの重大さに、今更ながらに気づく、というか、刊行当時に読んでおくべきだったと強く思った。今現在も尚、不況にあえぐ日本にとって、どこか変換点だったのかがよく分かるし、左派に対して何が足りないのか、もっと言えば民主党政権時代に、何が圧倒的に欠如していたのかがよく理解できた。刊行から年数は経っているし、世界情勢は今まさに大きく変動している中、今の日本に必要な経済に対する考え方が詰まっている。左派はあまりに経済に対して無頓着であったかを自らを含めて痛感させられた。

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    2024年10月13日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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     フィクションとは言え、留学先や仕事での壁や矛盾がリアルで、その時々で感じとったことや今、起きていることへの分析に、考えさせられるものがあった。特に、『ぼったくられブルース』は、上流階級のホームステイ先で使用人のように扱われるのだが、その仕打ちを 「人間の主体性の搾取」と切り捨てる。言葉のチョイスが絶妙で、清々しく感じた。

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    2024年10月02日
  • その世とこの世

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    とっても軽快で面白かった。
    谷川俊太郎はもう言わずと知れたレジェンドで
    ブレイディみかこは両手にトカレフをいつか読みたいと思ったまま..この作品が初めましてな作品になった。
    谷川俊太郎へ手紙を書く...
    って凄いなって単純にとっても俗な感情で。
    もちろんそれがファンレターでどこの誰とも分からない面識もない読者がただ個人的に宛てるものなら簡単かもしれないけど
    作家として仕事として書くっていうのはスゲー!

    のっけからの谷川さんの「あるとない」の詩から
    ユーモアは正しく無邪気なものでないといけないという世界的な風潮や
    みかこさんの住む英国のブリティッシュユーモアについての説明でもうぐいぐいみかこワ

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    2024年09月01日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    実話をもとにした小説。

    ブレイディさんの小説は、社会的弱者と呼ばれる人たちの隣に並んで一緒に声をあげたり、笑ったり、泣いたりしているような...そんな臨場感と力強さに満ちている。

    社会保障費がどんどん削られていくのは、イギリスも日本も一緒。
    でもイギリスの人たちは黙っちゃいない!
    暴力的な抵抗ではなく、当たり前に居住して生活する。それが最大の抵抗となる。
    抵抗運動をするシングルマザーたちを応援するブルーカラーの人たちの連帯と心意気にもじんわりくる。

    日本にはこういう連帯ってほとんどないような気がする。
    デジタルの署名でなく、実際に現場に行って署名し、支援する。
    市民が勝ち取ってきた権利の

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    2024年08月27日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    名前は聞いたことがあるがあまり知らなかった世界の女性政治家のスタンスや評判がよく分かって良かった!これからも続編を書いて欲しい!
    軽やかな文体で普段政治に親しみがない人にも読みやすい。

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    2024年08月08日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

    QM

    購入済み

    おもしろい

    小中学生くらいの年齢なのに1つのことをこんなに深く、いろいろな角度から考えられて、それを自分の親と正面から話し合うことができる。親も親で子どもを1人の人間として見て尊重し、受け入れ、向き合っているところがすごくよかった。日本に帰省した際、DVDレンタルのお店や酔っ払いおじさんに失礼極まりないことを言われたというお話は胸が痛かった。それぞれ価値観等違うと思うけど日本にそんな露骨に差別的なことを言ったり態度に出る人がいるのか、、、とびっくりもした。

    #タメになる

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    2024年07月31日
  • 両手にトカレフ

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    なんだか不思議な気持ちになりました。
    ミアとフミコの間にある共通点が心に響きます。
    幸せってなんだろう?
    自分たちにできることはなんだろう?
    と、考えさせられる本です。
    最後には感動します。ぜひ読んで!

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    2024年07月23日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    かっけー。

    ブレイディみかこさんは好きな作者で、いくつもの作品を読んでいるが、

    今回のリスペクト、一番面白かった。カッコよかった。今の世の中を示していた。



    2013年、14年のロンドンで起こった、シングルマザーの運動。

    運動ったって、ただのデモとは違う。

    ホームレスの彼女たちが身を寄せていたホステル。

    ロンドンオリンピックのためにそこを退去せよ!という理不尽な役人の命令に

    立ち上がった、乳飲み子を抱えた20歳代の女性たちの話だ。

    そのくせ市営住宅は欠陥があるとかで数十戸が空き家状態。

    彼女らはここを占拠し、暮らし始める。

    それを支援する人たち、さげすむ人たち。

    暮らせ

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    2024年07月19日
  • ワイルドサイドをほっつき歩け ――ハマータウンのおっさんたち

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    労働党が圧勝し政府が転覆した英国
    なぜそうなったかもこの読書で納得
    今とても旬な一冊 オススメ本です
    英国のおっさんたちの悲哀から
    新自由主義やEU離脱の功罪が見えてくる

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    2024年07月14日
  • 労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~

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    労働者階級の反乱 ブレディみかこ 光文社
    労働者階級の英国人と結婚した
    ブレディみかこが紐解くブレグジット
    忌憚のないインタビューから見えてくる
    移民問題や主権の実態
    EUとは何か?
    誰にとって有益なのか?
    白人の肉体労働者階級は特に移民政策を批判するまで良いのだが
    日本の状況と同じように
    同病相憐れむことができずに
    人種や宗教で仲間割れして排外主義に陥ると同時に
    蜘蛛の糸のカンダタやイソップの橋の上で肉を加えた狐が川面の映る自分に吠えて肉を落とすが如くに全体を見失って
    再分配や福祉に対して不満を露わにし
    富裕層や貴族社会を喜ばしてしまう皮肉で悲しい現象がある

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    2024年07月13日
  • そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学

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    (2018/7/11)
    ブレイディみかこ
    松尾匡
    北田暁大

    左派による反緊縮政策を!がテーマの本。
    保守、リベラル、右派、左派という言葉の定義が、
    今の政治家の振る舞いの中で意味不明になりつつある。

    保守本流を名乗る安倍政権の金融緩和政策が実はリベラル的だったりしているのがその証左。
    と言って安倍さんにリベラルな気持ちなど全くなく、
    ただ、国民受けする政策をして支持率を上げて、悲願の憲法改正がしたいだけ。
    自民党のその他の有力者は皆財政均衡、消費税増税派。
    田中角栄時代の自民党はもうないのだ。

    だからこそこの本は問う。
    今こそ左派は反緊縮政策を掲げ、現政権を倒せと。

    政治は経済だ。

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    2024年06月27日