ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どの著作もキレが良くてステキだが、中でも特にキレッキレの文章を中高生のために集めたものなので、読みやすくて学びが多い。
本当にいい本だ。
中高生だけに読ませるのはもったいない。もちろん中高生には読んでほしいけど。
「はじめに」で、中高生のための文章なんてクソ食らえ!と思ってた生意気な子だった私なのに、こんな本を出して…と書いてあり、ブレイディみかこならさもありなんと笑った。
イギリスでの、ヒリヒリするような剥き出しの格差を、現場から(しかも地べたから)発信されると、日本なんてまだまだましかなと思う。
けれど、キリスト教に裏付けされた、「誰もが存在するだけで価値がある」という価値観がしっかり -
Posted by ブクログ
切ないし、心あったまるしで泣けた。
ブレイディみかこさんのことが
もっと大好きになるエッセイだった。
エッセイ集なのだけど、
どの話も気持ちの良いオチのある終わりで
すっきりと読めるし、
暗い題材も明るくしてしまうお人柄と文章。
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」
もそうだけど、
イギリスの雰囲気が好き&
ブレイディ家のみんなが大好きなので、
自分もホームステイさせてもらってる
かのような気持ちになれるのが本当に嬉しい。
辛い時や苦しい時も、
ブレイディみかこさんのことを
思い出して乗り越えられそう。
そんな逞しさのある
ブレイディさんに出会えたことが嬉しい。 -
Posted by ブクログ
谷川俊太郎さんとブレイディみかこさんの一年半に及ぶ往復書簡
みかこさんの散文に、谷川さんが短めの文章と詩でお返事する。
といったスタイルでしょうか?
とは言え、みかこさんからの問いはあまり気にせず、好きに返事を書く谷川さん。
自由で軽快なやりとりのおかげで、こちらも肩の力を抜いて文章を楽しめる。
しかし、あくまでも〝手紙〟なので当然だが相手に向けて書かれた文章で、そこには敬意が感じ取れるのが素敵。
谷川さんの詩より
「この世とあの世のあわいに
その世はある」
──【その世】より一部抜粋──
「この世は他人だらけである
他人でないのは自分だけだと思うと
寂しい」
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Posted by ブクログ
とっても軽快で面白かった。
谷川俊太郎はもう言わずと知れたレジェンドで
ブレイディみかこは両手にトカレフをいつか読みたいと思ったまま..この作品が初めましてな作品になった。
谷川俊太郎へ手紙を書く...
って凄いなって単純にとっても俗な感情で。
もちろんそれがファンレターでどこの誰とも分からない面識もない読者がただ個人的に宛てるものなら簡単かもしれないけど
作家として仕事として書くっていうのはスゲー!
のっけからの谷川さんの「あるとない」の詩から
ユーモアは正しく無邪気なものでないといけないという世界的な風潮や
みかこさんの住む英国のブリティッシュユーモアについての説明でもうぐいぐいみかこワ -
Posted by ブクログ
実話をもとにした小説。
ブレイディさんの小説は、社会的弱者と呼ばれる人たちの隣に並んで一緒に声をあげたり、笑ったり、泣いたりしているような...そんな臨場感と力強さに満ちている。
社会保障費がどんどん削られていくのは、イギリスも日本も一緒。
でもイギリスの人たちは黙っちゃいない!
暴力的な抵抗ではなく、当たり前に居住して生活する。それが最大の抵抗となる。
抵抗運動をするシングルマザーたちを応援するブルーカラーの人たちの連帯と心意気にもじんわりくる。
日本にはこういう連帯ってほとんどないような気がする。
デジタルの署名でなく、実際に現場に行って署名し、支援する。
市民が勝ち取ってきた権利の -
Posted by ブクログ
かっけー。
ブレイディみかこさんは好きな作者で、いくつもの作品を読んでいるが、
今回のリスペクト、一番面白かった。カッコよかった。今の世の中を示していた。
2013年、14年のロンドンで起こった、シングルマザーの運動。
運動ったって、ただのデモとは違う。
ホームレスの彼女たちが身を寄せていたホステル。
ロンドンオリンピックのためにそこを退去せよ!という理不尽な役人の命令に
立ち上がった、乳飲み子を抱えた20歳代の女性たちの話だ。
そのくせ市営住宅は欠陥があるとかで数十戸が空き家状態。
彼女らはここを占拠し、暮らし始める。
それを支援する人たち、さげすむ人たち。
暮らせ -
Posted by ブクログ
労働者階級の反乱 ブレディみかこ 光文社
労働者階級の英国人と結婚した
ブレディみかこが紐解くブレグジット
忌憚のないインタビューから見えてくる
移民問題や主権の実態
EUとは何か?
誰にとって有益なのか?
白人の肉体労働者階級は特に移民政策を批判するまで良いのだが
日本の状況と同じように
同病相憐れむことができずに
人種や宗教で仲間割れして排外主義に陥ると同時に
蜘蛛の糸のカンダタやイソップの橋の上で肉を加えた狐が川面の映る自分に吠えて肉を落とすが如くに全体を見失って
再分配や福祉に対して不満を露わにし
富裕層や貴族社会を喜ばしてしまう皮肉で悲しい現象がある -
Posted by ブクログ
(2018/7/11)
ブレイディみかこ
松尾匡
北田暁大
左派による反緊縮政策を!がテーマの本。
保守、リベラル、右派、左派という言葉の定義が、
今の政治家の振る舞いの中で意味不明になりつつある。
保守本流を名乗る安倍政権の金融緩和政策が実はリベラル的だったりしているのがその証左。
と言って安倍さんにリベラルな気持ちなど全くなく、
ただ、国民受けする政策をして支持率を上げて、悲願の憲法改正がしたいだけ。
自民党のその他の有力者は皆財政均衡、消費税増税派。
田中角栄時代の自民党はもうないのだ。
だからこそこの本は問う。
今こそ左派は反緊縮政策を掲げ、現政権を倒せと。
政治は経済だ。
私