ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    ブレイディみかこが描く、女性政治家について。

    欧米の話が主だが、日本人も出てきて、その分析は示唆に富んでいた。

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    2025年05月03日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    とっても薄い本なのに素敵なエッセンスがぎっしりと詰まっていて読み応えはどっしり。イギリスでの教育や価値観の違いもとても新鮮だし、多国籍の中で生きていく難しさも感じたが、背伸びすることなく等身大の自分で接するブレディさんや夫、息子くんとのやりとりが何とも微笑ましく、前作からの成長ぶりも垣間見えて心があたたかくなった。差別の問題にも重くなりすぎない程度に程よく斬り込んでいて気づきがおおかったなぁ。

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    2025年04月22日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    理不尽な理由でホームレス用のホステルの退去を迫られたシングルマザーたちが、使っていないショールームを占拠するという活動を描いた実話をもとにした小説です。
    物語の中心となるE15ロージズの活動は、社会の片隅に追いやられた人々が自らの尊厳を守るために立ち上がる姿を描いています。
    彼女たちの活動を知った記者の史奈子とその元カレ幸太もその活動に加わります。特に史奈子は日本人で、お金に困ったこともない「部外者」とも言える存在ですが、幸太の行動力や、占拠活動の現場を間近で体験することで「当事者感覚」を取り戻していきます。このあたりの流れはとても共感でき、読者にも「自分ごと」として社会問題を考えるきっかけを

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    2025年04月16日
  • 両手にトカレフ

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    子供の育つ環境が貧困や、親のドラッグ依存といった厳しい状況である場合、彼等がどの様な立場に置かれ、何にどの様に苦しめられているのか、この作者からはこれまで読んだ本からも教えられてきたが、本作でも同様であった。
    本作はこれまで読んだのと違って小説ではあるが、それこそ「リアル」を感じさせる。この「リアル」については、p.181〜ミアの書いたリリックに対してウィルに「リリックが本物(リアル)なんだ。それが凄いよ」と言われ、彼女の心に刺さるのだがそれは「ミドルクラスの人たちが自分の様な環境で生きている人間の生活を指して言う言葉だと知っていたからだ」とある。作者自身ワーキングクラスの生活を体験しているこ

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    2025年04月16日
  • 両手にトカレフ

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    イギリスに住んでいる少女ミアの実世界と、ミアが読んでいる本の世界がパラレルで進行していく入れ子の構成になっている。貧困をストレートに描くだけでは表現しきれないミアの内面の移り変わりや感性を、本で登場する少女のストーリーがあることで、立体的に描いているように思う。

    読み始めではあまりピンと来ていなかった本の世界の存在が、後半に向かって効いてきて、作者がこの構造にした意図が伝わってきた。

    どこの国でも貧困にまつわる悲劇は重層的で、ドラッグやアルコールやいじめや暴力がまとわりついている。その渦中にいて、諦めつつも抜け出そうとする子ども達のつらさがしんどい。
    終始、ミアがチャーリーを守ろうとする姿

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    2025年04月14日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    「最近は「一年ひと昔」の時代が来たかと思うくらい政治状況の変化がめまぐるしい」と、著者が言う通り、2021年5月に出た本書(連載は2018年から2020年)を2025年の今読むと、頭の中が混乱してクラクラしそう。まさかまさかウクライナやガザで深刻な戦争が続き、安倍晋三やエリザベス女王が亡くなり、小池百合子がまだ都知事でトランプが再び大統領に返り咲く未来が来るなんて‥コロナ禍初期の当時は想像もしなかった。ため息しか出ない。それでも、こうして実在の女性の政治家の立場やふるまいを記録し伝えていくことはきっとこれからの人々の役にたつと信じたい。勇気を持って考え続けなければ。

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    2025年04月13日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    あまり、海外が舞台の作品は読まない。
    この作品は楽しく読めた。
    実際にあった運動がモデルになっている。日本では考えられない。公営住宅を占拠なんて。
    運動に参加する人達が生き生きと描かれており、彼らの最後の着地点にワクワクしながら読み進んだ。終わりではない。また始まる。
    実際の運動参加者達もまた、始めているのだろうか?

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    2025年04月11日
  • 転がる珠玉のように

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    コロナ禍にまたがるエッセイ。
    息子はカレッジへ進み、母はホスピスへ、夫は病の治療と闘う。
    『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』とは異なるライフステージでの日常を垣間見れる。


    閉ざされた狭い世界が息苦しくなったとき、救ってくれるのは第三者なのかもしれないという視点はしっくりくる。
    日常の出来事の思いや考えを巡らせている様子までもが目に浮かぶエッセイ

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    2025年04月10日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    生きづらさや息苦しさを感じるような日本の現状について語る、2人の対談が面白かった。

    特に、政治や思想の話、コミュニケーションの話などを含めた子どもの教育に関わる内容が多い気がするが、このような話題について話したり、議論したりするのは、子供だけではなく社会人となって働いている大人もやるべきなのではないだろうか。
    教育を変えなければと言うのは簡単だが、教育を変えられる力を持つ大人たちの考え方や議論するプロセスが変わらないと、何も変わらないのではないかと思ったりもする。

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    2025年04月02日
  • 両手にトカレフ

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    生まれ育った環境で生きるしかない子供は親を選べない、どうしようもない環境で生きるミアの考え方生き方に、かっこいいと思ったり悲しくなったり、憧れたり、いろんな感情になりました。
    どんな環境の中でも、私は私、自分の価値は自分で決める、自分の世界は自分で変えていく、時には弱気になったり人生を責めたりしたくなるけど、ミアのように強い自分でありたい。

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    2025年03月25日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    息子君、相変わらず聡明でいい子だなあ!
    英国の中学の授業内容とか課外活動のレベルが高くてすごいなあと思った。この学校だけ?日本と経験値違いすぎちゃわない?単純にうらやましいな。

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    2025年03月23日
  • 転がる珠玉のように

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    【目次】

    珠玉の世界
    バンク爺
    君の名は。
    ロックダウン鬱と終わりの始まり
    足が痒い
    オンライン面接に気をつけろ
    ある雑談
    野暮という言葉の意味
    現時点はどこ?
    アニバーサリー(命日)
    カミング・ホーム狂騒曲
    そしてわたしは辞書を引く
    通訳はつらいよ
    パートナーの呼称
    ギャン泣きプリンセス
    お達者ブラフ
    ふつうの風邪を恐れよ
    街の本屋さん
    ダウンの終わりはアップの始まり
    検査キットを求めて三千里
    濡れた脱脂綿
    ライフは続くよ
    圧倒されるにいたらない日々
    ある増殖とその連鎖
    遅すぎることはない
    「そんなものだ」ホラー
    味覚は人の記憶を強烈に呼び覚ます
    偶然は怖くない
    パスポート狂騒曲
    できるか

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    2025年03月22日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    ネタバレ

    2025.3 感情移入できない部分もあるけれどテンポとノリがよくて、そしてちょっと考えさせられるところもあって、なかなか気に入った小説でした。

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    2025年03月14日
  • 両手にトカレフ

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    今生きている世界とは別の世界がある、という考えは確かに救いになり得るけど、ここではない世界という意識が強くなりすぎると、何かを否定したり無下にしたりする気持ちが意図しない形で自分の中で育ってしまう可能性もあるような気がしました。
    「ここじゃない世界はいまここにあり、ここから広がっている」という言葉は心に奥にスッと落ちてく表現でした。

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    2025年03月13日
  • 両手にトカレフ

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    ブレイディみかこさんのいつもの文章と比べるとティーン向け。舞台はイギリスだけど日本でもこういう子がすでにたくさんいるのかな。貧困の問題はまさに今の問題なのかも。今すぐになにができるというわけではないが、まずはこういう状況の人たちがいるということを知っておく必要はあると思う。読めてよかった。

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    2025年03月10日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    児童書?大人が読んでも十分面白く、思わず唸ってしまいそうになる
    他者の靴を履く以前にわたし自分の靴を履いているのだろうか?

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    2025年03月04日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    街の高級化などにより貧しい人が故郷を追い出されてしまう
    生活保護の人はお金を払えず家からも追い出される
    生きるために声を上げなければならない
    オリンピックによる浄化作戦による余波もある

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    2025年03月03日
  • 転がる珠玉のように

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    ブレイディみかこさんのエッセイ。イギリスの暮らしがもっと垣間みえるかなーと思ったけど、結構内面的な話が多かった。

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    2025年03月02日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    1に続いてやっぱり面白いねえ。1の時はそもそも小説だと思って読み始めたから衝撃がすごかったんだけど、2も読みやすくて面白い。難しい、いろいろ考えちゃうようなトピックが盛りだくさんなのにブレイディさんの文章とユーモア、息子さんとちょくちょく出てくる旦那さんのおかげでスッと入ってくる。

    P35「誰かのことをよく考えるっていうのは、その人をリスペクトしてるってことだもんね」→宗教とかフェミニズムとかそういうのだけじゃなくて全ての人間関係においてこれが言えると思う。相手へのリスペクトとは何か。よく考えること。エンパシー。1から続いて軸となってるテーマの一つだと思う。

    P171『スクール総選挙』→日

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    2025年02月24日
  • 両手にトカレフ

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    母はアル中のシングルマザー、8歳の弟・チャーリーを抱えて生きるヤングケアラーの14歳のミア。

    カネコフミコの自伝を偶然借りたミア。
    自分と同じように、恵まれない幼少期を過ごしたカネコフミコ。
    フミコに共感すりミア。
    ミアの苦境は続く…

    ミアの一番の恐れは、母が育児をできないと判断され、ミアとチャーリーがバラバラになること…

    イギリスの貧困層のリアル。
    胸が痛い…

    ソーシャルワーカーの介入は本当に良いのか…と考えさせられてしまう…

    最後には希望が見えたが…

    ミアとチャーリーのようにゾーイたちのようにいい大人に出会うケースは少ないだろう…

    それを思うと胸が痛い…

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    2025年01月22日