ブレイディみかこのレビュー一覧
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時間、空間を超えてさまざまな現場を自由に飛び回る、おしゃべりで“しなやかな黒猫”のようなブレイディさん。それを温かな眼差しで「言葉にしか現場のないわたしは劣等感を抱いてる」と子どものような素直さで机上で紡いだ詩で応える好々爺、谷川さん。本質に迫るアプローチもアウトプットも異なるけど、表現の奥にある魂は一緒で、その“あわい”の世に引き込まれそうになるのをもんど君の挿絵が“この世」に引き戻してくれる。「うりゃ〜なんとかなる」が個人的な座標としては好きかな…。先日、再放送で観たETV特集「ぼくは死んだ」も感動したが、谷川さんのリクエストに応えたもんど君、大変だったろうなあ。
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Posted by ブクログ
ブレイディみかこ節が炸裂した、一番最近のエッセイ集。コロナ禍での生活が主だったので、いつも以上に雲がかかった物語に仕上がっている印象。彼女の物語に晴れ渡る日はくるのかな…
p.36 これからは、みんな自分が本当に好きな場所に住むようになるんだ。というか、自分が本
当に好きな人がいる場所」
いきなり照れた顔になって彼は鏡の中で微笑した。彼は、ポルトガル人の同性パートナーとの結婚式がコロナで2回も延期になっている。
「Zoomでウエディングだってできるじゃん」
意地悪く言ってやったら、速攻で彼は言った。
「それはダメだよ」
そのきっぱりした声の調子に笑いながら、初夏の真っ青な空にピンクや白の風 -
Posted by ブクログ
先月逝去された谷川俊太郎さんと、個人的に大ファンなブレイディみかこさんの往復書簡。
ジャンルは異なれど物書きとして一流であるお二人、ただの読書好きである私との次元の違いを思い知らされました。
谷川さんはご自身で散文が苦手と仰っており、なるほどブレイディさんへのお返事もかみあっているのかいないのか凡人には判断が難しい部分もありますが、添えてある詩は当然ながら素晴らしいものでした。
タイトルにある「その世」とは谷川さんの詩によると
「この世とあの世のあわいに」あり
「騒々しいこの世と違ってその世は静かだが あの世の沈黙に与していない」そうです。
「その世のつかの間に人はこの世を忘れ 知らないあ -
Posted by ブクログ
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の著者のブレイディみかこさんの私小説。前著でもよくでてきた「シットジョブ」がいろいろでてくる。
ロンドンに行くための資金集めバイトから、ロンドンに来てからも移民の立場としての仕事の苦労がよくわかる。
いわゆる海外に夢を持って憧れの国へいってハッピーエンドじゃなく、リアルな体験がフィクションとして書かれている。でもそこには「私」がかなり入っていて、実体験が多いんじゃないのかと思いつつ読ませていただいた。
日本よりも露骨に上流と下流の格差が出てくるけど、見えにくいかどうかだけで日本にもある。形にしにくいものをよく表してくれているなと思う。