ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレブレイディみかこさんと鴻上尚史さんの対談ふたつ。
「世間と社会」「エンパシーとシンパシー」など、学びがありました。面白い対談だった…もっとお話聞いていたい。。
日本人は、自分の周りの「世間」は関わりがあるとして考えられるけど、それより外の「社会」はそうではないから自分に関係ないものとして捉えてしまう、みたいな説はすごく腑に落ちました。政治の話が出来ないのもこれなんだな。
政治の話してると「意識高い系」と揶揄されるのほんと意味分からないけど、うちらにはどうも出来ないこと言ってるwwwみたいなのもあるかも。歴史的に、民主主義を自力で勝ち取ってないというのもこの傾向を大きくしてると思います。大正デモ -
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隣人とは 多様性とは 共同体と
隣人とは 多様性とは 共同体とは について前作以上に考えさせられる作品である。昨今 少子化対策としていみんの大量受け入れの話が何度も出ている。著者のような考えを持った人ばかりであれば、それほど顕著な問題も起きないとは思うが、多くの人々 原住民にとって どうなんだろうか?
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購入済み
語り口がいい
イギリスにおける中学生の子育ての状況を、平易な語り口で描きあげている。楽しい話、面白い話、興味深い話、そして深刻な話もあるのだが、妙に力を入れたりせず日常会話的な語り方でかきあげているところが実いよい。
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Posted by ブクログ
「ぼくはイエローで・・・」の著者の他の作品を読む。
イギリスの労働者階級については「差別はないが区別はある」と大昔に語られ、ブレグジットを賛成し、移民排斥の急先鋒であり、フーリーガンでイングランドが勝つとイングランド旗(ユニオンジャックじゃない)を振り回して街中で大騒ぎする(実際に目撃した)という「ステレオタイプ」の知識しかない。
本書を読んでの驚きは
・21世紀の英国には階級が厳然としてあり、階級闘争があるとは・・
・「ゆりかごから墓場まで」の本家が社会保障切り捨てを労働党まで推進しているとは・・
・政府がやたら緊縮・財政均衡に腐心している(日本の財務省と全く同じスタンス)こと、たとえ社会 -
Posted by ブクログ
良書。
まず何をさておいても著者は文章力がすこぶる高いと思います。
底辺託児所に来る子どもとその親の暮らしは文字通り底辺なのでしょう。
けれど著者はその描写に同情や憐憫の感情を全く忍ばせません。
かといって、冷めているわけでも距離を置いているのでもありません。
保育士としての距離感は保ちつつも、言葉では言い表せないほど子どもたちを愛し、こんな状況を作り出した原因でもある社会と政治を厳しい視点で監視し、分析し続けていることが感じられます。
底辺託児所に来る子どもたちは、劣悪な環境で育っている事が多いため、暴力をふるったり暴言を吐いたり、一筋縄ではいきません。
そんな子どもたちをある時は「ガキ -
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Posted by ブクログ
事実は小説より奇なり。みたいな本
障がいや病気や犯罪を、深刻に薄暗く描くのはきまってそれらを身近に体験していない人に多い。
身近に体験してると、それは只々当たり前の日常で、ブレイディ氏のように面白おかしくも書けて、薄暗い気分にもならない。
だけどそこにはリアルな人生が書かれていることを知れる。
こんな世界や、こんな人生、生き方をしてる人間もいるということをたくさんの人に知ってもらえる良書だと思う。
ブレイディさんの著書は、私達と同じ目線から感じたことを素直に書かれているので、小難しくなく、それでいて大切な事実はを知ることができるので大好きです。
いち保育士だとご本人は言われてますが、