ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アイスランドの女性たちの「ウィメンズ・ストライキ」イギリスのシングルマザーたちが蜂起したスクウォッティング、bimbo…行動を起こしている女性達はいる。SNSの中で呟いてるだけでは社会を変える動きは起こせない。理不尽に立ち向かおうと行動することが、恥ずかしいこと、スマートでないことというイメージを覆さないと、日本で同じような流れはできないだろうと思う。そのような、お偉い施政者によって意図的に仕掛けられたイメージに惑わされず、他国に目を向けることができる良書。
イタリア初の女性首相について。
なんだか今の日本の状況が被る。
p73女性政治家が女性たちにとって生きやすい社会をつくりたいと言うとき、それが彼女自身のように強くて野心のある女性たち限定のシスターフッドを意味していたら、排除された女性たちにとってはかえってつらい状況になる可能性もある。
p74女性の政治リーダーは、女性というだけでロールモデルと呼ばれがちだ。だが、彼女たちが謳うシスターフッドにはエンパシーはあるだろうか?だまされないよう、ぼったくられないよう、注視し警鐘を鳴らし合おう。
p226女性にしても、移民にしても、マイノリティと呼ばれてきた人々のグループ自体がもう本当に多様性あふれるメンツになっていて、「この属性の人たちはこういうことを望んでいるはず」の思い込みでひとからげにはできない。多様性とは人を属性で括って箱に入れることではなく、個々の人間は違うという現実を認めることであり、人を属性の箱から出すことなのだ。そこから始めなければ、シスターフッドは単なる「意識高い」人たちの集まりで終わってしまい、自分たちもまた「わたしたちが納得できるフェミニズム」の箱に入った人たちのあいだでの助け合いで終わってしまうだろう。
SNSで入ってくる情報は、自分の好みに偏る。そして、同じ傾向のある人々とつながり、「私たちが正しいよね」と確かめ合う。それでは、自分と違う人の足元に目をやり、ましてや違う靴を履いてみることは難しいだろう。本を読むにしても、やっぱり自分の好みの本を選んで読んでしまうし、現実のコミュニティでの偶然的な出会いの中でしかエンパシーは育っていかないと感じた。
この本、男性は読まないのかな… -
Posted by ブクログ
世界各国の人々が漠然と思っているような、brexit をトランプ現象とイコールとみなす傾向は正しいのだろうかという疑問に答えるべく、著者は文字通り勉強して書いたそうだ。そしてその成果は、米英の違いとして、ストンと腑に落ちた。離脱支持者とMAGA支持者は考え方も社会の階層も違う。トランプ支持者には中流以上も多いが、離脱派は緊縮財政によって生活を脅かされた労働者階級によるエスタブリッシュメントへの反逆、既得権益を持たない者たちの生存権の高らかな主張であり、決して狭量な移民に対する差別主義によるものなどではなかったという。彼女の手にかかると、英国の労働者がとても魅力的に見え、決して学のない煽られやすい愚民などではないことがわかる。すっきりして読め終えた。
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Posted by ブクログ
ネタバレコロナ後の世界で、あらためて“エンパシーとは?”を考えてみた書。
“エンパシー”という言葉は、本書で初めて聞きました。日本語では“共感”と訳されることが多いそうですが、“共感”には“シンパシー”もあります。その二つは違うのは勿論ですが、一般に“エンパシー”の定義が揺らいでいる様です。というのも、“エンパシー”という言葉が出来たのは、ほんの100年ほど前の事であり、元々はドイツ語であったそうです。
そんな事から、“エンパシーとは”という事が語られていくのですが、“アナーキズム”という言葉も多用されている事には驚きました。“アナーキズム”と言うと、テロと結びつくイメージですが、どうも、ただ“アナーキズム”と言った場合は“=テロ”では無いようですね。もっとも、アナーキズムに関連して出てくる歴史上の人物の名前が、テロリストとして記憶されている人物なので、どうしてもテロのイメージはぬぐえないんですけどね。
それと、“エンパシー”がコロナ禍の頃の話で語られていたのですが、その話は分かりやすかったですね。平時では見向きもされていない人たちが、急にエッセンシャルワーカーとか言われて脚光を浴び、称賛されていく流れは頷くばかりでした。 -
Posted by ブクログ
たくさんの人が読むべき一冊だと思いました
わいなんかあれですよ
まぁまだまだ古い価値観に縛られてるところがあるってことを自覚した上で、フェミニストでありたいと思ってるんでね
それこそ共感しかなかったわけです
エンパシーですよ!
わいの中で「エンパシー」って、みかこさんが輸入した言葉だと思ってるんだけどね
何か?っていうと、「他者の感情や状況を理解し、共感する能力」のことだそうです
差別をなくすにはこれが重要なんよ
まぁ、ムズいけどね
とはいえ、ムズいから無理ーでは一歩も進まないので、そうあることを意識するだけでも世界は変わってくるはずだよね
エグってくる言葉がたくさんありました
めんどくさいからいちいち書かないけども(出た)
みかこさんは最後に生物学におけるクロポトキンの相互扶助論にも言及していて、これがまた良いのよ
「生物は、互いに競争して殺し合うのではなく、助け合う本能を持っているから今日まで生き延びてきた」
うん、そうであると信じよう -
Posted by ブクログ
「尊厳のないところで人は生きられないから」
安定した収入、屋根のある家、水と電気、ガスが普通に使える暮らし。リフレッシュのための外食、旅行、教養を深めるための読書、勉強、映画、音楽。これは贅沢品?
人として、人らしく生きるということは呼吸だけしていればいいということではない。住宅や食料というライフラインの(必要最低限の)保証さえ崩壊しつつあるのは日本でもロンドンでも、たぶんニューヨークやパリでも同じ。
キラキラな暮らしを送る現地YouTuberのVlogには映らないリアル。海外、できれば憧れのイギリスで生活したい、勉強がしたい。この夢は昔から変わらないし、絶対に叶えるつもりだけど、自分はどちらの立場の未来を思い浮かべてたんだろう。