ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言わずと知れた大ヒット作品を、今さらながら初読み。これは賞を獲るべくして獲った、と納得。
海外生活のエッセイは数多くあれど、考察の深さと幅広さは、やはり単なるエッセイの枠にはとどまらない。
子どもの進学先選びなど、国は違っても親として悩むポイントは同じだったりするのも興味深いけど、自らが「外国人」の立場で感じる差別、子どもが「ハーフ」(この呼び方は異論もあるだろうが)の立場で感じる差別の違いなど、イギリスに住んだこともなければ行ったことさえない私にも、ある程度リアルに想像できて、ものすごく考えさせられた。
しかし何より、この息子さんが素晴らしい。リアルにこんないい子がいるなんて……! どんな大 -
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作者の目線を通して語られるイギリス社会の有り様はとてもポップに面白く書かれていて読んでて飽きない。それはたくさんのエピソードが合わさった構成だから、というのもあるが、日本とは異なる世界を通じて、時に作者の息子をきっかけにしてたくさんの学びを得られるからかもしれない。
特に印象に残ったのは、「分断とはそのどれか一つを他者にまとわせ、自分の方が上にいるのだと思えるアイデンティティを選んで身にまとうとき起きるものなのかもしれない」の一節だ。
自分の優位な立場に立って、相手を下に見ることが、自分の価値観を相手に押し付けることを意味し、それが分断につながるということだ。
非常に納得である。
相手へのリ -
Posted by ブクログ
いたたまれない物語。
主人公のミアは中学生ぐらいか。
依存症の母親のケア、次の食事、弟の迎え、学校で平然とすること、お金が足りていないこと、、、
そもそも「打つ手がない」と悩むこともできない
生命を維持することが直結する毎日。
その上、ソーシャルワーカーが来ると、ろくな目に遭わない。
偶然手にした「カネコフミコの自伝」
現実から離れるための本だったが、フミコの世界と自分が重なる。
という物語で、主人公ミアの壮絶な環境に胸が苦しくなるが、決して大袈裟ではない現実に気づかされ、惹き込まれます。
自分だったらミアを守るための手は打てたのか。自分が当事者になれるのか。ゾーイと同様、「引き取る」ことは -
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本書を読んで2つのことを考えた。
まず、子供を持つ幸せの一つに、自分以外の視点を通して世界を見ることができる、というものがあるのだろうと思った。子供という無垢な目線でみた世界を楽しめる、というのは親でなければ経験できないものであるだろう。
本書の中ではイギリスという、多民族かつ揺れ動く社会情勢の中で一定の経験を仕切った大人の視点と、当事者として最新のイギリス社会を経験する息子の視点、2つの対比構造が印象的だった。
もう一つは、なんで海外の子が大人びて見えるのだろう、という疑問に対する答えとして、生きる中で受ける「摩擦」の頻度がとにかく多いからだろうと考えた。
日本とイギリスを比較しても、多 -
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英国の教育システム、見習うべき点めっちゃ多い。
政治とかシティズンシップとかをきちんと学ぶことの意義、今はますます重要だと感じる。
息子さん、本当に聡明で素直で、真剣に子供らしい悩みを抱えているかと思えばときどき達観したような大人顔負けの真理をつく発言をしたり、読んでいてこっちの涙腺を刺激する場面が多々ある。
福岡のおじいちゃんとの関係性、とても素敵。
両親や友人、周りの人たちとの関わり合いのなかで“他人の靴を履く”経験をいっぱい積んだんだろうな。
いろんな立場、いろんな考え、異なるものを知らない関係ないと切り捨てず、まず知ろうとすること。
社会を信じるために何ができるか。何をするか。
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NHKの「スイッチインタビュー」を書籍化したもの。
丁度、新型コロナが流行り始めた世の中の混乱ぶりあたりに出版された。
鴻上さんの、「世間」と「社会」の話しは、ウンウンと頷きながら読んだ。
身内や隣近所の狭い世間の中で、日本人はあたふたしている人種だ。
イギリスが、ボランティア活動に熱心なのは、多様性のせいもあるのだろうか。
イギリスと日本でも教育の違い、その延長上にその国の大人たち、社会ができている。
校則問題、横並び教育、同調圧力、日本独特の社会に育つ子供達。
18歳成人となった日本において、自分の頭で考える大人に育っているのか、いっぱしの大人とて、言いたいことも言えない鬱屈した生き方 -
Posted by ブクログ
素晴らしいエッセイでした。
私は彼女の物事の捉え方とそれを言語化する際の言葉のチョイスが好き。
飾らない、くだけた印象の文章なのに語彙力と表現力がすこぶる高いところも好き。
著作を通してしか知らないけれど、尊敬する女性の1人です。要するにファンです。
このエッセイにはブレイディみかこさんの魅力が詰まっていました。
ご家族など身近な方のご不幸や、パートナーの闘病などについても書かれていますが、全体として重くならないのは前述した彼女の魅力ゆえではないでしょうか。
ブレイディさんらしい大変好ましい湿度の低さと非常に深い愛情がひしひしと伝わってきました。
人におすすめしたい一冊です。