ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    世代も違うし育った環境も住んでる場所も違うけどシンパシーしか感じない。若い時にパンクにやられたという経験は、それだけで人格アンド思想形成の土台になるんやな。
    全ての、元パンクス、必読。

    〜ジャージはジャージじゃ。あほんだら。

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    2017年06月21日
  • THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本

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    イギリス在住の保育士でライターの「フレディみかこ」氏が、2015年・日本滞在時の取材をもとに書いた最新著。友だちに教えてもらって読みました。

    的確な日本の現状に対する分析、これからの日本を考える上でもとても示唆的な内容をもった本だと思います。

    特に印象に残ったのは、「ミクロ(地べた)」を「マクロ(政治)」に持ち込むという視点。当事者の実態(誰かがきちんと代弁すること含めて)があり、具体的に改善するための政策(政治)が大事であることを改めて考えました。どう伝えられるか、その観点を大事にしたいと思いました。

    保育に対するイギリスと日本考え方の違いなどもよくわかりました。一億総中流に関す

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    2017年03月28日
  • THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本

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    素晴らしいルポタージュ。英国文化に興味があるといったバックグラウンドが似ていて通ってきたところが近いのか、自分にとって文章がすっと入ってくるし、とても信頼できる文章だった。今の日本とこれからについて考える良いきっかけになる。

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    2017年01月05日
  • THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本

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    「2016年2月の東京を記録する」ために本書は書かれた。
    自分のことを「地べたの保育士」で「無学な人間」とおっしゃる、在英のブレイディみかこさん。もとより何らかの「日本の問題点」を探り出し突破口を見つけるなんて、大それたことは想定していない、と。
    けれど、この本にはその「大それたこと」に関するヒントがたくさん詰まっている気がしてならない。自分の身の回りのこと、ミクロ(地べた)とマクロ(政治)は直結している。繋がり、声をあげよう。動こう。「実際に自分の目で見たものだけを信用する」ジャック・ロンドンを紹介し、自分もそうありたいとの著者の決意を尊敬し、共感する。今の日本(と世界)を理解するための必読

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    2016年11月25日
  • 両手にトカレフ

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    最初読み出した時は、ミアと金子文子の境遇に胸が痛くなり読むのが辛かったですが、読み進めるうちに、ミアがラップと出会って、ラップを通して、ウィルと繋がっていったり、周りの大人が手を差し伸べてくれだしていってホッとできました。
    本当に、周りの大人が助けていかなきゃいけない子どもは、あちこちにいるのだろうと悲しい記事をみるたびに思う。
    自分にできることはなんなんだろう…と考えさせられた。

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    2025年12月21日
  • 私労働小説 負債の重力にあらがって

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    短編集。筆者のあとがきと一緒になってしまうが、どの話も労働と負債(何が"負債"になるかは各短編で異なる)について書かれている。
    考えたこともなかったが、言われてみれば私が働いている理由も、家や車のローンやら負債に満ち溢れている。生きているだけで、負債を抱えてるということか。言葉にすると結構嫌な響きだが、普段、負債のことは忘れている。

    督促を仕事としている女性は、「督促は正義と暴力」と考えていた。貸したものを催促することは正しいが、一方で、正義のもと振りかざされる暴力という見方も確かにできる。私も借りたものは返すべき、返さない者は底辺だと思っている。
    しかし、返さない側から

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    2025年12月21日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    それぞれにとっての働くことの意味。海外で働く日本人の話。短い話でもドラマがあって想像しやすい。めでたしめでたし、で終わらない感じがリアル。

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    2025年12月19日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    イギリスで起こった占拠事件を元に書かれた物語。
    イギリスには移民問題や経済格差があると同作者の別作品でなんとなく知ってはいたが、この事件については知らなかったので色々考えさせられた。
    家賃が高騰し、庶民が普通の家に住めなくなっているが、誰も住んでおらず手付かずの住居が沢山ある状況で、何もしてくれない行政。
    当事者と周りの支援者との温度差や、当事者の訴えが当事者達の手の届かないところで大きくなっていく様子などリアルに感じた。
    日本でも同じような問題が起きる(既に起きてる?)のではないかと思った。

    本作の内容と関係ないが表紙のジェイドのイラストは本文の「ふくよか」「赤毛」といった表現からするとち

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    2025年12月16日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    お母さんと息子の関係性が素敵。
    多様性やアイデンティティ、レイシズム等の問題について、リアルに書かれている。
    真面目なだけでなく、エッセイ的な文章で、めちゃくちゃ面白かった。

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    2025年12月06日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    ネタバレ

    本を通じて、1作目からの息子さんの成長を覗き見れた感じで面白かった。
    私には息子はいないが、こんなに色々母親と会話してくれるのかな、13歳といえど、自分の意見を伝えるし、聞いてくれるし、本当にいい息子さんでこれからも見守りたくなる。
    イギリスの国の問題、色んな家庭の親子の問題、「でも、ライフってそんなもんでしょ。」と達観しているような息子さん、多難があっても、常に変化して生活は続いていく、当たり前だけどそうして息子さんも成長していくんだな。
    途中の日本のおじいさんの手紙のところは私も泣けてしまった。

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    2025年12月06日
  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    ちょうど『死なないための暴力論』を読んでいて、自分としてはタイムリー。

    作中で、主人公の一人ジェイドが「アクティヴィスト」の定義を「自分自身の問題に、自分でアクティヴ(能動的)にアクト(行動)しているから、アクティヴィスト」と言ってるのがかっこいい。

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    2025年12月03日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

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    4.0
    多様性とは何かを考えさせられる本。
    息子さんとブレディさんの視野の広い考えが素敵です。
    とても自分には考えつかない。

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    2025年12月01日
  • 私労働小説 負債の重力にあらがって

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    著者はイギリスや日本でいろいろな仕事に就いてきたのだなあ。仕事に対する態度、日本人アジア人ゆえの扱われ方、差別など、決してパラダイスではない職場だけれど、だからこそ見えてくる文化や意識の違い。決して分かり合えないわけじゃないけれど溝を感じる。

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    2025年12月01日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    シスターフットエンパシーとは、他人の気持ちを理解するために、気持ちで他の人の靴を履いてみるという比喩。

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    2025年11月30日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    著者の文章はスっと頭に入ってくるし、ありのままを書いているというか嫌味や驕りがなくて気持ちが良い。
    息子さん、13歳だか14歳だかの年齢にしては明らかに大人びている感じがするし、考えることも私が同じくらいの年齢だったときと比べてスケールがだいぶ大きい。私のレベルが低かっただけかもしれないが。
    でも、ノンバイナリーとかホームレス避難所拒否の問題から自分なりに考える姿勢、本当に素晴らしいと思う。
    で、そんな息子さんのことを褒めそやすでもなく、「息子はこう感じている」等の等身大の文章で、飾らずに書いてくれるところが良いのだ。

    息子、すごいなと思ったのは、冒頭のリサイクルの話だった。
    「リサイクルす

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    2025年11月30日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    英国で働く著者の底辺託児所の話。
    日本との違いや英国ならではの階級差や差別などを垣間見ることができる。
    汚い言葉を使ったりユーモアを交えているのでどんより重い雰囲気はないのが特徴。

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    2025年11月25日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    「ファクトリーウーマン」
    「リトルパンプキンの怪文書」
    『焼き芋とドーナツ』
    『むずかしい女性がかえてきた あたらしいフェミニズム史』
    『ducks 仕事』

    p.53 言うと、彼女はきりっとした顔つきになってこう言ったことがあった。
    「運だけじゃない。自分をオープンにしていたからです。自分を開くと未来のほうからこっちにやってくる。若くてどん底にいたときは、生き延びるために自分を開くしかなかったから、あの頃のわたしは最強だった」
    もし彼女が80代だったとしたら、このわらしべ長者ストーリーは1950年代後半から60年代ぐらいの話だ。わたしが若い頃、日本でバイトを掛け持ちしてお金を貯めては渡英し

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    2025年11月21日
  • 両手にトカレフ

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    海外の貧困がテーマの小説です。主人公のミアは、どうしょうもない母親に代わり、弟の面倒を見て守っている、まだ14歳の少女です。

    たった14歳なんです。自分のその頃を思い出すと、とても同じとは思えません。大人びてしまっていて、自分の世界への諦念が染みついています。

    子どもが子どもでいられるように、手を差し伸べられる大人でありたいです。

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    2025年11月18日
  • 私労働小説 負債の重力にあらがって

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    勤め先のスナックのママにストーカーされる。万引きを捕まえて叱られる。皿洗いで雇われたのに、チャイナドレスを着て受付に立たされる。邸宅の清掃バイトをして、”見るな”とメモされていたものを目にする。量販店で列に割り込んできた男をのらりくらりと時間をかけてあしらう。借金取り立ての電話をして、盾にされた子供を相手に、自らの幼少時代を回想する。…末端に追いやられ、給仕するだけの側に回り、観察し、呆れながら、自らの身の上を受け入れる。稼ぐのは、富を築くためではなく、負債の重さにあらがうため。人々は今日も暮らしている。

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    2025年11月11日
  • SISTER “FOOT” EMPATHY

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    日本にいると気づかない事が多くて驚く。
    文句ばっか言ってないで皆んなで力を合わせて女性の環境を変えなずっと変わらん、と思わされた。
    具体的にどうやったらいいのかはわからんけど…

    以下、印象的だった箇所を自分用の備忘録として記録。

    ◯エンパシーとは見たいものだけを見たり想像したりすることではなく過酷な現実にも目を向けなければいけない。知ることで視野が広がり目を見開かされる。

    ◯歴史は男性目線や男性が主人公の事が多い。(確かにそう)
    それを支えた女性や草の根活動、変革を起こした人もいるはずなのに描かれていない。
    声無き声を無いものとしてはならない。
    描かれてないことの方が多い。

    ◯AIは事

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    2025年11月10日