ブレイディみかこのレビュー一覧
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ブレイディみかこの著書を読むのは、本書が初めてである。書評で目に留まり手に取ったが、英国で長年暮らす著者の、現代社会に対する見識と洞察の深さに、蒙を啓かれる思いがした。
特に印象に残ったのは、エクストリームセンター(極中)、リマイグレーション(移民の送還)、民のリスポンシビリティと政治家のアカウンタビリティ、テクノ封建制(Technofeudalism)、バラモン左翼、クラスシーリングとメリトクラシー、家産制国家(Patrimonial State)、The Fifth Estate、Ordo Amoris(愛の秩序)、アナキズム、スチュワードシップなど、これまで十分に理解していなかった、あ -
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本屋大賞 ノンフィクション本大賞
毎日出版文化賞 特別賞
カトリック系の小学校(公立、移民が多い、学力高い)から、底辺中学校(公立、白人の労働者階級がほとんど、学力低い)に進学したブレイディみかこさんの息子さん、「ぼく」。
学校の中で、通学路で、さまざまな人種差別的発言にさらされる。それは、母親であるみかこさんも同様であった。
しかし、みかこさんのみならず、「ぼく」も人種差別、LGBTQ、貧富の差などについて深く考察するのである。
それは、イギリスの教育によるところも大きい。
『エンパシー(共感)とは何か』と、中一のテストに出るのだ。「ぼく」も、「そういう授業、すごく面白い」と言っているの -
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ミアとフミコの自伝が交互に語られていく
金子文子は実在した人物で自伝や歌集も出していた。その自伝のたぶん最初の方だけを使っているのかなと思われる
唇を噛みながら胸が裂ける文字を追っていた。苦しい境遇それでも希望を信じ生きていこうとする。溶けて沁みていく言葉は人の道を外れた者には届かない。ミアはリリックに、フミコは自伝に想いを載せる。伝わってくる懸命な姿、どうにかどうにか安らげるようにと願いながら、苦しくも希望を忘れたくない物語だった
ラストにウィルの気が抜けるような思いが緊張を和らげてくれてよかった
好きなフレーズ引用
それはここではない世界で 自分が本来いるべき場所っていうか 行ったことも -
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イギリスのブライトンに住む母と息子の生活のエッセイ。たまに口を突っ込む旦那さんもおもろい。
息子が通う元底辺中学校の小さな社会の中には、
貧困格差、人種差別、宗教、多様性など、さまざまな社会問題が潜んでいて、リアルな日常が取り上げられてる。
多様性って簡単に言うけど、実際は私が想像する以上に複雑で面倒なんだな。
子どもが社会問題に対して純粋かつ誠実に向き合っている姿が印象的だった。
ただ助けるのではなく、「助けられた側が引け目を感じないか」というところまで考えられる想像力に驚いた。
著者は息子の考えを否定せず、一人の人間として尊重しながら一緒に考えている。
多様性の問題を前向きに考える -
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ブレイディさんの本は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』以来。
女性の政治家のみとりあげた視点に興味があって読んでみた。が、いかんせんちょっとトピックスが古すぎた。本の出版が2021年、コロナ禍以前の話が半分以上で、トランプも小池さんも一期目だしイギリスはEU離脱でまだ揉めてる頃。
が、どちらかというと政治の話にはながらく敢えて興味を持たないできたので、知らない単語がゴロゴロでてきてとても勉強になった。文体も読みやすい。
あとびっくりしたのが、世界にはLGBTを公言している女性政治家がたくさんいて(男性もいるかもしれないけどこの本には出てこない)、しかも党首や首相にまでなっていること -
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読もうと思いながら2年ぐらい積読にしてたかも⁇GWの旅のお供で読み始めて、ようやく読み終わった。
前作が見つからないので、「振り返り読み」出来なかったけど、色々思い出しながら、読んでいった。
ブレイディみかこさんは、婦人公論のエッセイを読ませてもらってるけど、こんな風な一編の物語にしてもらうとまたちょっと違った印象だ。映画かドラマを見てるような気がしてくる。
この息子さんの成長が素晴らしい。
ちょうど公開中だった『オールドオーク』という映画を見たのだけど、移民(映画では難民かな?)のこととかいろいろ重なるところがあった気がする。映画の舞台の方がもっと田舎だったかな?
この本は映画と違って「終わ -
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イギリス在住の著者の息子の生活を中心に描いたノンフィクションもの。
英国社会に根深く存在する人種問題や貧富の格差、分断の現実を痛感させられる一冊だった。
11歳の息子の純真な視点を通して描かれることで、「なぜ差別は生まれるのか」「他者を攻撃してしまうのはなぜか」という問題が、より身近なものとして感じられる。
白人が中心の生活圏や学校よりも多種多様な人種の人達の生活圏や学校の方が治安が良い、というのは意外な事実だった。
作中では、差別や偏見は単なる悪意だけでなく、無知や想像力の欠如から生まれてしまうことが描かれており、他者を理解しようとする姿勢の大切さを考えさせられた。 -
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エンパシーを「他人の靴を履く」という素敵な解釈で説明する著者のシスターフット・エンパシーをテーマとしたエッセイ。
マスコミに何かとカテゴライズ分けされ煽られる女性間だけれど、シスターフットという言葉・概念があったのだ。
「自分のことは自分で決める」という権利のために闘ってきた過去の女性たちのエネルギーと行動力に比べて、今日本人のエネルギーのなさ、諦め感は何なんだろう?
まだ男尊女卑、家父長制の意識が残り続けている社会の中で、尊重されない扱いを受けたとき、尊重されていなかったことに気付いたときには異議を唱え、闘うことが大切だと思った。
【シスターフット】
女性同士の連帯や絆を示す概念。 -
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2020年の春と秋に、ブレイディさんと鴻上さんが、イギリスと日本の対比をしながら、「世間と社会」「シンパシーとエンパシー」を縦軸に対談した本。2026年に読んでも、とても面白く、多くの気づきがあった。時代はコロナ禍だが、初期の混乱が少し落ち着き始めた頃。菅首相の「自助、共助、公助」と、自助しかなかった昔のサッチャーと、それを皮肉くるジョンソン首相や、英国と日本の教育、国会討論でのエンタメ性の有無などを、「世間と社会」というモノサシで読者に提示している。タイトルの「何とかならない時代の幸福論」は、本文中にはハッキリと示されてはいないのだが、読み終えて本を閉じると、なるほど、私の中にしっかり残って
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ネタバレ私たちの世界は、ここから始まる
貧困、身分、親ガチャなど。
社会問題についてあらためて考えるきっかけになる1冊。
これらの状況を脱却するには、周囲の支えも必要だ。
今、このようなことで困っている人を見ても、自分は無力だ。
何もできることは思いつかない。
最初は、行政に助けを求めるのが最善の策と思っていた。
しかし、本作を読んでいるとミアと弟が離れることは必ずしもいいことではないと知る。
そのため、対応が難しい事案だなと思った。
カネコフミコの自叙伝。
自身の境遇を重ねながら、ミアは読み進める。
ここに記された言葉が、ミアを支えたように、信じられる何かがある社会であってほしいと切に願