ブレイディみかこのレビュー一覧

  • リスペクト ――R・E・S・P・E・C・T

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    街の高級化などにより貧しい人が故郷を追い出されてしまう
    生活保護の人はお金を払えず家からも追い出される
    生きるために声を上げなければならない
    オリンピックによる浄化作戦による余波もある

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    2025年03月03日
  • 転がる珠玉のように

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    ブレイディみかこさんのエッセイ。イギリスの暮らしがもっと垣間みえるかなーと思ったけど、結構内面的な話が多かった。

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    2025年03月02日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2(新潮文庫)

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    1に続いてやっぱり面白いねえ。1の時はそもそも小説だと思って読み始めたから衝撃がすごかったんだけど、2も読みやすくて面白い。難しい、いろいろ考えちゃうようなトピックが盛りだくさんなのにブレイディさんの文章とユーモア、息子さんとちょくちょく出てくる旦那さんのおかげでスッと入ってくる。

    P35「誰かのことをよく考えるっていうのは、その人をリスペクトしてるってことだもんね」→宗教とかフェミニズムとかそういうのだけじゃなくて全ての人間関係においてこれが言えると思う。相手へのリスペクトとは何か。よく考えること。エンパシー。1から続いて軸となってるテーマの一つだと思う。

    P171『スクール総選挙』→日

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    2025年02月24日
  • 両手にトカレフ

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    母はアル中のシングルマザー、8歳の弟・チャーリーを抱えて生きるヤングケアラーの14歳のミア。

    カネコフミコの自伝を偶然借りたミア。
    自分と同じように、恵まれない幼少期を過ごしたカネコフミコ。
    フミコに共感すりミア。
    ミアの苦境は続く…

    ミアの一番の恐れは、母が育児をできないと判断され、ミアとチャーリーがバラバラになること…

    イギリスの貧困層のリアル。
    胸が痛い…

    ソーシャルワーカーの介入は本当に良いのか…と考えさせられてしまう…

    最後には希望が見えたが…

    ミアとチャーリーのようにゾーイたちのようにいい大人に出会うケースは少ないだろう…

    それを思うと胸が痛い…

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    2025年01月22日
  • その世とこの世

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    不思議なリズム感に引き込まれてあっという間に読んでしまった。

    ブレイディさんが書かれていた
    「ケアとは他者と一緒にダンスを踊ることかもしれない。」「体に沈む」という言葉と谷川さんの「その世」という詩が、自分の体に深く沈んだ。

    自分に重なりつつも、すっと離れていく感覚が楽しい一冊だった。

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    2025年01月21日
  • ブロークン・ブリテンに聞け 社会・政治時評クロニクル2018-2023

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    ネタバレ

    本にも書かれていたけど、「あの英国がどうしてこんなことになっているのか…」とわたしも思うので、ブレイディみかこさんの本はリアルな英国が描かれているのが好きです。
    アメリカで起こることは何年後かに日本も起こる…と言われているようですが、英国→日本もあるのでは?と思います。
    社会学や政治学、経済学の専門家の分析は堅苦しくてつかれるなぁと思うときにも読める時評。時代の記録というスタンスで読んだら丁度いいのかなと思いました。
    ブレイディさんの視線と精神性が、地べたやアナキーからブレないところも良いです。わたしは年収ワープア層なので、この本を読んで「日本はどうかな…」がやりやすい。
    もう日本もブロークン

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    2025年01月21日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    趣味のように政治を語る、に近くて、これぐらいの分析を居酒屋ならぬカフェ談義でできる仲間がつくれたら楽しいのにな、と思う。MITへの評価とか、賛同しかねる意見もあるのだけど、なるほどなぁと思うところ、ほんそれ、とか言いたくなるところもあるのが、ちょうど良い。
    正しい学説を知るための本としてではなくて、おしゃべりのタネまたは仮想的おしゃべりの相手として。

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    2025年01月19日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    ブレイディみかこさんの文章をつまみ読みできる。10代でこの激しい文章を読んだら脳みそが割れるのではないかと思う。「自分は今まで周りの言うことを鵜呑みにしすぎていたのではないか」と「目覚める」人もいるだろう。

    それはとても、うらやましいことだと思う。

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    2025年01月13日
  • 両手にトカレフ

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    ブレイディみかこさん、『ぼくはイエローで〜』ぶりに読んだんですがやはり良い………。
    2人の少女の話。
    ミアにとってのフミコ……誰にも縋れない世界でのフミコの存在…………
    だから本の世界っていいなぁぁぁとなる。
    祈りながら読みました。
    エピローグで救われました。
    もっとブレイディさんの本読みたい!!!

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    2025年01月10日
  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

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    Sympathy-Empathy
    「人の気持ちになって」「他人の立場に立って」をめちゃくちゃ深堀りした本。
    アナーキズムは破天荒ではないし、エンパシーと一口に言っても。
    でもでも他人のことを…やっぱ「尊重」かな。同調/賛成/共感、大いに結構だけど「わかんないけど何とかやっていく」ために。

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    2025年01月03日
  • 両手にトカレフ

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     心が弱くて育児放棄する親、心に傷を負っている幼い弟、友だちや親切な人たちの温もり、ボランティアを装って子どもを狙う大人、行政の限界といった、子どもを取り巻く社会問題をギュッと凝縮している。
     子どもだからひとりで生きていけず、周囲の大人に振り回される。子どもを取り巻く環境は、現代のイギリスも大正時代の日本も変わらない。個人的には戦後の浮浪児狩りも思い出す。
     ただ、ミアには才能があり、才能を認めてくれる友だちや、思春期の複雑さもありながら、支えてくれる友だちがいることが救い。

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    2025年12月07日
  • その世とこの世

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    時間、空間を超えてさまざまな現場を自由に飛び回る、おしゃべりで“しなやかな黒猫”のようなブレイディさん。それを温かな眼差しで「言葉にしか現場のないわたしは劣等感を抱いてる」と子どものような素直さで机上で紡いだ詩で応える好々爺、谷川さん。本質に迫るアプローチもアウトプットも異なるけど、表現の奥にある魂は一緒で、その“あわい”の世に引き込まれそうになるのをもんど君の挿絵が“この世」に引き戻してくれる。「うりゃ〜なんとかなる」が個人的な座標としては好きかな…。先日、再放送で観たETV特集「ぼくは死んだ」も感動したが、谷川さんのリクエストに応えたもんど君、大変だったろうなあ。

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    2024年12月29日
  • 転がる珠玉のように

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    ブレイディみかこ節が炸裂した、一番最近のエッセイ集。コロナ禍での生活が主だったので、いつも以上に雲がかかった物語に仕上がっている印象。彼女の物語に晴れ渡る日はくるのかな…

    p.36 これからは、みんな自分が本当に好きな場所に住むようになるんだ。というか、自分が本
    当に好きな人がいる場所」
    いきなり照れた顔になって彼は鏡の中で微笑した。彼は、ポルトガル人の同性パートナーとの結婚式がコロナで2回も延期になっている。
    「Zoomでウエディングだってできるじゃん」
    意地悪く言ってやったら、速攻で彼は言った。
    「それはダメだよ」
    そのきっぱりした声の調子に笑いながら、初夏の真っ青な空にピンクや白の風

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    2025年01月09日
  • 転がる珠玉のように

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    ニュースでは伝わらない英国のふつうの人たちのリアルな日常。コロナもウクライナも自分たちと同じような受け止め方だったり、まったく思いもしない「目から鱗」だったり。「いくつになっても、どんな状況になっても遅すぎることはない。人を生かすのは、たぶん、そのスピリットなのかもしれない」「そんなものさ」ではなく「そんなもの、なのかな?」「ワーク&ライフの液状化現象」確かに!ひゃっほうさんおすすめの「その世とこの世」読んでみよう。

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    2024年12月16日
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから

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    中高生向けなので、読みやすかったです。

    ストレートな表現が、がつんと来ました。
    たしかに、世界は広いですね。

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    2024年12月15日
  • その世とこの世

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    先月逝去された谷川俊太郎さんと、個人的に大ファンなブレイディみかこさんの往復書簡。

    ジャンルは異なれど物書きとして一流であるお二人、ただの読書好きである私との次元の違いを思い知らされました。
    谷川さんはご自身で散文が苦手と仰っており、なるほどブレイディさんへのお返事もかみあっているのかいないのか凡人には判断が難しい部分もありますが、添えてある詩は当然ながら素晴らしいものでした。

    タイトルにある「その世」とは谷川さんの詩によると
    「この世とあの世のあわいに」あり
    「騒々しいこの世と違ってその世は静かだが あの世の沈黙に与していない」そうです。
    「その世のつかの間に人はこの世を忘れ 知らないあ

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    2024年12月13日
  • ワイルドサイドをほっつき歩け ――ハマータウンのおっさんたち

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    イギリスで暮らす著者と友人のおっさんたちとのエピソードは、ほとんど面白くてワイルドだった!
    個人的には、”16 ときめきトゥナイト”が爆笑!
    また、ときどき切ない回もあったりして、また読み返したい一冊になった。

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    2024年12月10日
  • 両手にトカレフ

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    ブレイディみかこさんが「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」(ノンフィクション)では描けなかった、親に恵まれず貧困に苦しむ少年少女の世界をリアルに描いたフィクション。

    ブレイディみかこさんのすぐ側で実際に起きている出来事であり、彼女自身の人生とも重なる部分も多分あり、本当に彼女にしか描けない世界観だと思った。

    似たような境遇を持ち、子どもという牢獄に閉じ込められている少年少女とその周りの人々への、強烈なメッセージを含んでいる。

    自分とは違う世界で、「リアル」を生きている他者のことなんて最初から分かるはずがない。だけど、分からない言葉の意味を、少しでも分かるために努力したい。自分が分か

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    2024年12月06日
  • 両手にトカレフ

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    ミアが、リリックで自分の思いを紡ぐことで、少しずつ社会を人を信用できるように、未来に期待できるようになっていくと良いなと思った。
    子どもの純粋な気持ちや期待を裏切り追い詰めてしまうのはいつも大人だなと思う。この本にもどうしようもない大人たちや、大人の都合や欲望で動く人間が描かれていて反吐が出そうになる。
    私は大人として、大人の都合を振りかざしていないか考え直す必要があるなと思った。

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    2024年12月04日
  • その世とこの世

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     谷川俊太郎さん、2024年11月に亡くなられました。

     作家のブレイディ・みかこさんとの往復書簡を収録したもの。両者の感性の違い、性別や年齢の違いが浮き彫りにされる。

     あの世、この世の間に、「その世」があるのでは、というのが斬新だった。

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    2024年11月30日