ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2019年~からのエッセイ等をまとめた一冊。
英国国内の経済や政治などに関する内容が多かった。
自分の知識不足で、ちょっとわからない部分もあったんだけど、興味深かった。
最近、イギリス好きなので、特に面白く感じた。
イギリスではなく「英国」と訳せ。というのは知らなかった!面白い。
ストが多発してるのか。
ちょこちょこ日本の状況と似通っている部分もあるのなぁ。
BBCの話題もチラホラ出てたので、ジャニーズ系の事も出てくるかと思ってたら、ちょこっとだけ触れらていた。
同じような内容のエッセイもあって(媒体違いで内容が重複している)そこは、ちともったいなかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレところどころに刺さる言葉が。そしてそこはかとないユーモアが。二人のお人柄なのでしょうか。
p93プレイデイさんの「幽霊って元気ですよね」に吹き出しました。しかしその理由(?)言われてみると確かに。
生きてる人間は日々起きてくるアレヤコレヤに対処するだけでだんだん一杯になって行き、余程のことでなければそんなにねちねちじっとりと恨んだり妬んだりを持続できなくなってくるように思います。特に年取ってきたら(笑)
何事にも体力がいるというのは本当に実感しかない今日この頃で。それどころじゃない、からそんなことどうでもいいになってくるというか。
p132谷川さん「生きる上で意味のない笑いがもしかすると訳あ -
Posted by ブクログ
小説だけど「私」が入っているし、中洲のガールズパブや、ナニーとして働いたイギリス上流家庭、クリーニング工場、保育園などで起こったことはどれも本当に近いのではないかと思う。
ケン・ローチの「この自由な世界で」では、イギリスの労働者階級が東欧や中東の不法移民を働かせて儲けていたけど、見た目はほとんど違わない東欧の人ですらあの扱いだもの、差別意識のある中産階級以上の人のアジア人労働者の扱いは、そうなんだろうなと悲しく怒りつつも納得した。息をするように自然に差別しているのだ。子どもでさえ。
だから『日の名残り』や『黒後家蜘蛛の会』なんかは強烈な皮肉なのだ。
モンティパイソンや「ジーヴス」なんかでもさん -
Posted by ブクログ
イギリスと日本の空気感、暮らし、教育の違いが分かりやすく興味深かった。
プレイディーさんの著書を読んでいたので、解像度上がった気がする。
幸福論という点では明文化されているわけではないけれど、政府や世間の目を気にしてただ流されて生きていくことは幸福ではないと改めて感じた。
当たり前に行われてきたことに疑問を持ち、自分なりの考えを持ち、できれば発信もしていく、そうありたいと感じた。
結末にも記載があったけれど、コロナは大変なパンデミックであるけれど、情報に疑問を持ち自分たちで考え行動するキッカケになったのは感じる。
劇的に良くならなくとも少しずつ社会が良くなるよう小さな一歩を踏み出していくことが -
Posted by ブクログ
本書は、「図書」連載「言葉のほとり」(2022年3月号~2023年8月号、岩波書店)に、奥村門土さん描きおろしの挿画を加えて書籍化した、谷川俊太郎さんとブレイディみかこさん、お二人の往復書簡を収録したものになります。
とは書いたものの、私、ブレイディみかこさんの著書を読むのは初めてで、タイトルはよくお見かけするから知っているのですが、中々、読んでみようという気にまでならなくて、本書については、猫丸さんのおすすめがあったことと、谷川さんと往復書簡するのだから、さぞ凄い方なのだろうなと思っていたら、その通りでした(笑)。
ということで、まずはブレイディさんについて、書いていこうと思います -
Posted by ブクログ
ネタバレページの余白や行間が多くとってあるため文量は少なく、かつ、非常に読みやすい日本語なので、サッと読める。
ブレイディさんが書いた手紙を谷川さんが受け取り、谷川さんは受け取った手紙の一部からとあるテーマへと話題が広がる返信&詩を送る。
それを受け取ってブレイディさんがまた別の話題へと展開する手紙を書く、といったやりとりで、往復書簡だけれども、明確に返事しあってないところが興味深い。
詩というものは私にはあいまいで、メッセージを伝えたいのか、情景を描いているのか、それとも気持ちの吐露なのか、よくわからない(谷川俊太郎さんは好き。PEANUTSの翻訳が最高)。
にも関わらず、この書籍を読んで