ブレイディみかこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
たくさんの人が読むべき一冊だと思いました
わいなんかあれですよ
まぁまだまだ古い価値観に縛られてるところがあるってことを自覚した上で、フェミニストでありたいと思ってるんでね
それこそ共感しかなかったわけです
エンパシーですよ!
わいの中で「エンパシー」って、みかこさんが輸入した言葉だと思ってるんだけどね
何か?っていうと、「他者の感情や状況を理解し、共感する能力」のことだそうです
差別をなくすにはこれが重要なんよ
まぁ、ムズいけどね
とはいえ、ムズいから無理ーでは一歩も進まないので、そうあることを意識するだけでも世界は変わってくるはずだよね
エグってくる言葉がたくさんありました
めん -
Posted by ブクログ
ぼくイエ1を読んだ後、次々とブレイディさんの本を読み、とうとう手にしたこの2作目もワクワクしながら読んだ。彼女特有の、身近な事象から社会問題を深く見通す筆致には相変わらず唸らされる。しかし今回自分が少しほっとしたことがある。
ブレイディさんの作品が好きで、読むと元気が出ながらも、どこか敬遠してしまうところがあった。多分自分とはあまりにも違う環境で、息子さんも聡明だし、中々自分ごととして当てはめられない気持ちがあったのだと思う。
しかし、今回最後の章で、隣家に住んでいる、将来自分の子をカトリック系の高校に通わせたい親との対話を読んだ時、ぐっと近くに感じ、涙が出てきそうだった。
「カトリック -
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「尊厳のないところで人は生きられないから」
安定した収入、屋根のある家、水と電気、ガスが普通に使える暮らし。リフレッシュのための外食、旅行、教養を深めるための読書、勉強、映画、音楽。これは贅沢品?
人として、人らしく生きるということは呼吸だけしていればいいということではない。住宅や食料というライフラインの(必要最低限の)保証さえ崩壊しつつあるのは日本でもロンドンでも、たぶんニューヨークやパリでも同じ。
キラキラな暮らしを送る現地YouTuberのVlogには映らないリアル。海外、できれば憧れのイギリスで生活したい、勉強がしたい。この夢は昔から変わらないし、絶対に叶えるつもりだけど、自分はどち -
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ネタバレ私が子どもの頃、イギリスは超福祉国家で、「ゆりかごから墓場まで」国が面倒を見てくれていた。
しかし、今のイギリスは、それまでもゆるゆると財政はひっ迫していたのだろうけれど、緊縮財政に舵を切って以降、雪崩を打つように社会の様相が激変してしまったらしい。
そもそも緊縮財政を謳って国家が持ち直したという国はあるのだろうか?
日本もイギリスに倣って行政で行っていたことを次々と民営化した。
これで私たちの払う税金が安くなるというのが売りだったけど、当時からそれは嘘だと思っていた。
案の定消費税は値上がりし、民営化されたサービスにお金を払い、利益を生まないサービスは消えて行った。
イギリスも、無料の医 -
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ライブでイギリスに行くからと、せっかくだしと思い買って持ってきた本!我ながらナイスチョイスすぎた。
お母さんが言っていたことだけど、「息子を一人の人間として扱っているところ」が私もすごくいいなと思う。自分が親になってもそうでありたいし、きっと子どもから学べることってたくさんあるんだろうなと思う。同時に、(もちろん親の影響も大きいのだろうと思いつつ、)ここまで色んな視点を持って物事を考えられる中学生が育つ英国の教育ってすごい。
オアシスが労働階級出身のバンドだということは昔から知ってはいたけど、それがどういうことなのかは全くわかっていなかった中で、今回ライブの前後で2冊目を読めて本当に良かった。 -
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ネタバレ久しぶりにこんなに胸が熱くなりました。
日本で暮らしていて、この国では政治に対して自分が関われることなんてほとんどないという感覚に陥りやすいますが
世界でも同じような状況になっていて、そこで戦う女性たちがいたんだということに勇気づけられます。
緊縮財政で労働者階級の人々の暮らしがどんどん苦しくなっているなんて、今の私たちと同じじゃないか…と。
これからも選挙に行くのは当然のこと、周りとも政治についてもっと話せる環境ができればと思います。
女性たちの方が相互扶助、シスターフッドの精神が育ちやすい一因として
「女性は出産して子どもができると、自由に働くことができなくなるからです。だから女性の方が -
購入済み
人は苛めるのが好きなのではなく罰を与えるのが好きなんだこの言葉をもっと広めてほしいと思いました。今の社会ではSNSなどを使って誹謗中傷や住所特定、情報の拡散などを使い罪を犯した人を自分達が正義だと思い必要以上に追い込んでいます(それが冤罪でも)。罪を裁き罰を与えるのは司法の仕事です。こうしてみると何度も言われていることですが学校は小さな社会そのものですね…もっといろんな人にこの本を読んでいろんな事を考えてもらいたいです
続きが読みたくなった -
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ブレイディみかこさんの最新刊。
とっても楽しみだった!
ブレイディさんはイギリスに長く住まわれているということで、ヨーロッパ的観点から日本を見ているから、ヨーロッパに15年住んだ私からするとシンパシーを感じる。
ブレグジットがあり、経済的や政治的にイギリスはヨーロッパではなくなってしまっているけど、やっぱり考え方や文化的な要素は、ヨーロッパに近いものがあり、イギリス人は「ヨーロッパ人」としてのルーツを否めないよな〜と読んでいてつくづく思う。アメリカとは違う。
そして日本は完全にアメリカに近いんだなーと思う。
でもそんなことはこの本の大事な部分では全くなく、ただの私にとって感慨深い点って -
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意見の異なる相手を理解する能力の「エンパシー」について様々な角度で考えるこの1冊、自分の関心ど真ん中ですごく興味深かった。
ただ、「他者の顔色を窺う」ことになり、抑圧的にはならないよう、自分は自分、と「他者とは決して混ざらない」ことを意識し、「その上で他者が何を考えているかを想像・理解しようとする」ことが大事と、アナキズムの思想も同時に持つことを説いているのが、海外からの視点という感じで新鮮。
これからの時代は、自分も他人も楽しく、というのがキーワードになっていきそう。
あらゆる哲学書、時には小説も引用され、実際の歴史や事例もたくさん盛り込まれていて情報量が多いので、読みやすいのだけど一度読 -
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時は2008年。ブレイディみかこ、43歳。なにを思ったか、イギリス・ブライトンの「底辺託児所」で保育士の見習い開始。ここでの経験が、社会の底辺から社会や政治や教育に目が向くようになるきっかけを作る。ブレイディみかこの原点だ。
本書は、第一部が2015-2016年の雑誌連載、第二部が2008-2010年のブログと、時間が逆転した構成。ここはやはり、第二部から読み始めるべきだ。
第二部、18篇のブログ。中心に語られるのは個々の「クソガキ」とその親(多くはシングルマザー)、貧困、暴力、虐待、ネグレクト、障害、差別、発達遅滞……、そして個性的な保育ボランティアたち。みかこが「師」と仰ぐ託児所の責任者、 -
Posted by ブクログ
エンパシーとは、他者の感情は他者に属するものであると考え、自分の解釈を押し付けず、他者の生活を、彼らが属する集団の歴史的なコンテクストの中で理解することである。同一化とは違い、それは自己を投影したり、喪失したりするものではない。
これを技術と呼び、「人」に還元される利他的な行為となり、そして民主主義へと繋がっていく。
そして、他者を理解することで自己理解にも繋がり、結局は利己的になる。
誰かのことを蔑む前に、決めつける前に、その人の靴を履いてみよう!
さて、民主主義ときいて私は真っ先に、成田悠輔著「22世紀の民主主義」の中の一節、
「民主主義という理念の背景には、「メディアや教育を通じてそ