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Posted by ブクログ
世界各国の人々が漠然と思っているような、brexit をトランプ現象とイコールとみなす傾向は正しいのだろうかという疑問に答えるべく、著者は文字通り勉強して書いたそうだ。そしてその成果は、米英の違いとして、ストンと腑に落ちた。離脱支持者とMAGA支持者は考え方も社会の階層も違う。トランプ支持者には中流以上も多いが、離脱派は緊縮財政によって生活を脅かされた労働者階級によるエスタブリッシュメントへの反逆、既得権益を持たない者たちの生存権の高らかな主張であり、決して狭量な移民に対する差別主義によるものなどではなかったという。彼女の手にかかると、英国の労働者がとても魅力的に見え、決して学のない煽られやすい愚民などではないことがわかる。すっきりして読め終えた。
Posted by ブクログ
労働者階級の反乱 ブレディみかこ 光文社
労働者階級の英国人と結婚した
ブレディみかこが紐解くブレグジット
忌憚のないインタビューから見えてくる
移民問題や主権の実態
EUとは何か?
誰にとって有益なのか?
白人の肉体労働者階級は特に移民政策を批判するまで良いのだが
日本の状況と同じように
同病相憐れむことができずに
人種や宗教で仲間割れして排外主義に陥ると同時に
蜘蛛の糸のカンダタやイソップの橋の上で肉を加えた狐が川面の映る自分に吠えて肉を落とすが如くに全体を見失って
再分配や福祉に対して不満を露わにし
富裕層や貴族社会を喜ばしてしまう皮肉で悲しい現象がある
Posted by ブクログ
「ぼくはイエローで・・・」の著者の他の作品を読む。
イギリスの労働者階級については「差別はないが区別はある」と大昔に語られ、ブレグジットを賛成し、移民排斥の急先鋒であり、フーリーガンでイングランドが勝つとイングランド旗(ユニオンジャックじゃない)を振り回して街中で大騒ぎする(実際に目撃した)という「ステレオタイプ」の知識しかない。
本書を読んでの驚きは
・21世紀の英国には階級が厳然としてあり、階級闘争があるとは・・
・「ゆりかごから墓場まで」の本家が社会保障切り捨てを労働党まで推進しているとは・・
・政府がやたら緊縮・財政均衡に腐心している(日本の財務省と全く同じスタンス)こと、たとえ社会が分断しても。
第3部の労働史100年は、一気に読ませる。戦後英国史を労働者の切り口で読んだのは初めて。
この本では深く触れていない英国の経済・財政の側面からの100年史を別の書籍で探して、認識を深めたい。
この作品はわたしの欠落している認識の穴埋めをしてくれた。
いい著作でした。
Posted by ブクログ
英国に住む英国人と結婚した著者から見たブレグジットの背景を記した一冊。著者の夫も含め、身近な英国人の友人たちなどは労働者階級に属しており、ほとんどはEU離脱に投票したとのこと。
中でも良かったのは中盤にある6人ほどの友人たちへのインタビュー記録。どのような人たちがどのような思いを持って離脱に投票したのかが分かる。労働者階級にまつわる100年の歴史も簡単にまとめられていて勉強になった。
本にも書かれているように日本からニュースを見ていた時には排外主義的な思想が背景にあるのかと思っていた。そういう面もないわけではないとは思うが、これまで蔑ろにされてきた(特に白人の)労働者階級が起こした反乱だと捉えると何が起きていたのかがよく理解できた。
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