ブレイディみかこのレビュー一覧

  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    英国の保育事情から、政治情勢を描いた良書。
    日本の保育士が一人で見る数の多さも改めて理解した。日本の制度改革の必要性も分かる。

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    2022年09月30日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    如何に情報を表層的にしか捉えていなかったかと、強く感じさせる。
    日本の報道を通して知った事と、イギリスの現地で暮らし体感している事との差は大きい。
    そして一般の庶民の目線から感じる格差やBrexit、緊縮財政の影響は、本当に難しい問題だ。

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    2022年09月23日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 無料お試し版

    購入済み

    リアルなイギリスの日常

    周りで話題になっている本だった為気になって無料版を読んでみました。子供向けの文体だと思いますが、ある程度世界情勢を知る大人になってから読んだらまた違う味わいがある物語なのでは、と思いました。
    現在イギリス在住ですが、イギリスを舞台にした物語というと大抵ファンタジーなどと絡めたものが多く、このようなリアルなイギリスの日常を描いた作品は稀な気がします。そういう意味でも価値がある作品だと感じました。

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2022年09月28日
  • ジンセイハ、オンガクデアル

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    「”ぼくイエ”はデビュー作ではない!」で始まる「まえがき」、「物書きは天職ではない!」で始まる「あとがき」。意地か自嘲か、冷静に自己分析しているだけなのか。著者が過去の自身の著作を評価する。・・二作目の著作を母体にした新刊文庫。出世作”ぼくイエ”の時代よりずっと古い。懐かしかったろう。見えるがままに書き綴る底辺託児所。感じるがまま批評する鑑賞物。まさか後にここまで評価されるとは。目線の高さは同じ。気が付けば読者も地べたに立っている。「自分の過去に嫉妬する。それが玉を書くための条件」…あとがきが終わる。

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    2022年08月03日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    丹念に日々の出来事を文章化するみかこさんの馬力に驚いた.ブレグジェットの話題は日本では詳しく取り上げられないマターではあるが、当地では多くの人の口に出てくるようで凄いと感じた.我が国で憲法改正などのアイテムが普通の人の話題に上がるような雰囲気がでるのかな.コロナ禍の話題では、英国との違いもあるのが当然ながら庶民の暮らしが垣間見れて、楽しめた.

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    2022年07月30日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    この人の本はおもしろい。以前途中まで読んでいて再開した。イギリスに縁ができ、何冊か読んでいるが、ざっくばらんで思いのままに書いているところが、とても好きだ。本人曰くイギリスの底辺生活者のようだが、だからこそイギリスの本当の生活実態がわかりおもしろいしとても参考になる。この本は処女作ということで15年ほど前の作品のようだ。単なる生活を書いているだけでなく、そこにイギリスの政治や経済を絡めているところが画期的なのではないどろうか。私もこんな文章を書いてみたい。どんどん読んでいきたいと思う。

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    2022年07月30日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    この著者の本は三冊目だが、相変わらず軽快に毒を吐いて面白い!
    嘘だろっていう内容ばかりだが、ブライトンの実情を知っていれば、より楽しめるのだろう!

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    2022年07月23日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    本書の「日常の中で外国人と出会い、怖れ、触れ合い、衝突し、ハグし合って共生することに慣れていくという、その経験こそが社会を前進させる。それは最初の単位、取るに足らないコミュニティの一つから淡々と始める変革だ。この道に近道はない」との記述あり。
    著者の働く底辺託児所、緊縮託児所は、そのコミュニティのひとつ。
    「人類みな兄弟」の足に地が着いた取り組みが日本で出来るのは、いつになるのか?混乱を招くことを恐れず、外国人を欧米の様に受け入れる日は、いつになるのだろうか?日本は、やはり特殊な国なのだろうか?そんなことが許されないのに。

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    2022年07月22日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    2014年~2021年に執筆されたコラムや時評を収録している。冒頭に収録されているのは「子どもの貧困とスーパープア」。IS問題、ギリシャ危機、プレグジット、新型コロナなどの影響、一方でグローバリズム、新自由主義、小さな政府による緊収財政。英国から貧困と分断の拡大が進む様子をレポートしている。日本で最近ニュースで流れているような問題は既に何年も前から存在していた。外地からの情報について自分がいかに「無知」であったか。世界のことを知ることが日本を知ることになると改めて考えさせられた。


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    2022年07月17日
  • 街場の平成論

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    平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということは、平成の時代を通じて、日本の経済は停滞あるいは衰退を続けていったということだ。
    平成が終わったのは、平成31年、2019年のことだ。昭和が終わり平成が始まったのは、昭和天皇のご崩御によったわけであるが、平成が終わり、令和が始まったのは、平成天皇・明仁天皇が自ら退位の意思を示されたからであった。

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    2022年06月11日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    2014年から2021年まで各種媒体に発表された政治・社会時評をまとめたものだが、まとめて7年分の時事問題を読むと、大きく社会が変わっていることかと思う。そして、自分がどれだけ忘れっぽいか。。

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    2022年06月04日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    著者が小論を語る場所はイギリス、日本と同じく島国だ。でも自分たちの生活やその基盤を担うまつりごとへの眼差し、地べたの活動をあきらめないパワーになんだかちがいを感じてしまった。他の国々により近く囲まれているからだろうか? けれど「自分たちすごい」に頼り、酔って「ガラパゴス化」どころかまつりごとの「良い良いなすがまま」の日本と比べると……とついつい思ってしまう。この差はなんだろうか。とまれ、この小論集では、2014-2021のイギリス(ときに他国)事情が、たっぷり毒も薬もそのまま、「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」のパンクな母ちゃんのしっかりした視線で語られている。ほんとうに必要なのは公

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    2022年05月23日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    メルケルの分析がなるほど。ミートゥーに手を挙げず、漬物石のような安定感とな。そして、テリーザメイへの冷たい視線。

    物申す女性を増やすには、アファーマティブアクションだけでは不十分。ネットの取り締まりを強化しなければ、わざわざ暴行されにいく女性は増えない。

    あと、フェモナショナリズムとはなんたるか。女性たちは、女性だからという理由だけでフェモナショナリストの言動に溜飲をさげているようなら気をつけよう。

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    2022年05月07日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    ざっくり捉えると、本書でも根底にあるのはエンパシーと言えるかも。日本では”世間”と”社会”の隔たりが大きく、社会へのエンパシーが著しく低いと考えると、色々と腑に落ちる。学校で真に学ぶべきは、従属性なんかじゃなく、社会へのエンパシーってのは激しく首肯。エンパシーを鍛える手段としての演劇の有用性も、言われてみればなるほど。コロナで学校行事が極端に制限されているけど、演芸会もその一つ。これ、ボディブローのように効いてくるんじゃないか。危機感を抱かされた次第。

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    2022年05月06日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    「クロニクル」とは年代記。2014年~2021年、英国より。8年は長いか、短いか?・・国民投票の決着は着いた。ブレグジットが決まった。首相はキャメロンからメイへ、そしてジョンソンに。労働党は衰退し、党首も変わった。コロナショックが起き、ロックダウン。繰り返される波に、ウイズコロナの社会実験。2014年の起点から、様々な変遷があった。・・積極財政への転換は道半ば。人々の心が変わるのは少しずつ。緊縮マインドを脱するには足りなかった。この後起きるウクライナ危機。”もったいない”のは、お金ではなく人の命。

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    2022年04月29日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    ネタバレ

    久々にエッセイで笑ってしまった。
    歯に衣着せぬ文体でパンクに批判しているが、人間味に溢れておりなんだか温かい気持ちになってしまった。LGBTQや人種問題の書きぶりなど、今の時代だと問題になってしまうのかなぁ。こういうのが本当ぽくていいのになぁ。

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    2022年03月16日
  • 女たちのテロル

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    金子文子も、エミリー・デイヴィソンもマーガレット・スキニダーも知らなかった。金子文子は瀬戸内寂聴の小説でも出てくるそうな。エミリー・デイヴィソンは女性の参政権を求めて活動したサフラジェットの人で、ダービーでイギリス王の持ち馬の前に立って死んだという。そこに至る過程も、その知的印象に対して行動が過激でマッド・エミリーとの異名があったとか。だけど読んでいくと、マッドなのはエミリーではなく、そのまわり、特に男社会の対応にあったのではないか、とも思う。マーガレット・スキニダーはスコットランド人でありながら、アイルランドの過酷な状況に怒り、独立運動に参加した狙撃の名手だった。いずれも世界史の教科書には出

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    2022年02月13日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    各国の女性政治家の活躍の概要を紹介してくれている。良くわからないお願いお国の裏事情にも触れていて、一筋縄では行かない情勢が理解しやすい。さて、日本はどうするんですかねぇ。

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    2022年01月30日
  • ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル 2014-2021

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    今の日本ひどいなぁ、これからどうなってしまうんだろうと思う毎日だが、ここがダメ、みたいなところはイギリスでも似たようなダメさで、元々が階級社会であったり、移民の人たちが多かったりなので、貧困問題もより深刻な感じだ。「ゆりかごから墓場まで」と言われてた時代は遥かに遠い。
    グローバル資本主義が続く限りは、どの国でも貧富の差は広がるばかりなのだろう。本当の意味での先進国はもうどこにもないのか。
    イギリスの政治問題、社会問題をブレイディみかこさんのおかげで知ることができ、そのことから日本の問題も考えることができる。立ち位置(地べた)というのか考え方というのか共感できるし、書き方も具体的ですごくわかりや

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    2022年01月30日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    ブレイディさんの本なので、取り上げられている政治家は欧州の方が多め(UKにいると入ってくる情報が起点となった考察が多め)で、それが面白い。
    また、日本ではあまり報じられないアメリカの話もあり、内容が面白い。

    過去の内容をそのままにまとめてあるため、Brexitの混乱期の英国政治を、女性政治家を中心に論じていて、ユニークで面白い。

    初見の難しい政治用語が多く、調べないと分からなかったため、勉強になった。
    女性は生物学的に罵られたり攻撃を受けやすい立場にあるため、女性が政治家という仕事をすることは男性より更に一層厳しいのだろうと想像した。

    内容や視点は面白いが、キーセンテンスが埋もれいてる部

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    2022年01月22日