ブレイディみかこのレビュー一覧

  • その世とこの世

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    思っていたより
    話題が堅く壮大になってゆく
    思っていたより
    ブレイディさんが気軽に話す(書く)
    そして話したいことに一気に深くシフトする感じ

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    2024年02月03日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    「私」労働小説と題するように、作者の経験「も」元にした短編集。

    長年階層社会である英国の労働者階級に暮らす作者が見る、かの国(と日本)の階層(区分けは本当にさまざま)の狭間で起きるshitな出来ごと。

    どの編も主人公たちが顔を上げ、前を向き、人生に立ち向かおうとする姿で閉じられるが、書かれるエピソードが本当にshitで、もやもや感が抜けない。

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    2024年01月29日
  • 私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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    癖の強い文体だがスラスラと読めた。勢いというか、荒削りな乱暴さがある。粗野だとか、下品だとか暴力的であるとかではない。パワーがある。そういう意味での乱暴さである。
    様々な仕事を経験して主人公が見ていくものは実に興味深い。感じていくものなども興味深かったが、個人的にそこまで刺さらなかった。

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    2024年01月26日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
    わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
    コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。

    そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」

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    2023年10月23日
  • 労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~

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    ネタバレ

    Brexitのニュースも見なくなって久しいが、まだ古新聞とも言えないだろうと思い勉強のために読んでみた。
    まず、読みやすいしわかりやすい。さすがに”地べた”から書かれてるだけあって、平易で読み下しやすい文体、説明も卑近な例えが多く交えてあったりとありがたい。

    単なるポピュリズムという文脈で片付けられるような印象が強かったが、本書で見る目が変わった。
    ファクトチェックの必要はあるだろうが、著者自らのインタビューで”おっさん”達に生の声を聞くと、より切迫した経済事情が見えてきたようで、なるほどと思えた。
    ドキュメンタリー仕立ての番組でお母さん入れ替える番組構成、どこの国でもマスメディアの印象操作

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    2023年09月05日
  • 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

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    底辺託児所で働いていて政治に関心を持ったそうで、それはそうだろうな、と思った。緊縮財政のあおりをもろにうける社会的弱者、特にこどもと向き合っていればいろんな感情が起こるだろう。現場で、いろいろな感情やモチベーションが生まれる。
    日本とは違って、貧富の壁だけでなく、意識高い系の移民が、えげつなくアンダークラスの白人を軽蔑したりする構図も興味深い。

    大人にびくっとした子供に、「びくっとすると余計にたたかれるから、堂々としていろ。難しくてもいつかできるようになる」と諭した、底辺託児所卒業生の保育士の言葉が印象的。

    日本の保育士の配置基準は天使のようなこどもを育てる。自由な発想や個性を伸ばす教育が

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    2023年08月18日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    自粛警察に代表される日本の文化・・・大きな壁の世間。英国と比較するとおかしな点がたくさん。他国と比較すると日本が見えてくる。

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    2023年08月15日
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち

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    女性政治家というと、男性政治家に気に入られてなんぼ、というようなイメージを持ってしまう私にとって、世界の女性政治家たちはたくましくまぶしく感じました。

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    2023年07月22日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    対談形式なので読みやすい。イギリス社会と日本社会を比べているところがよい。
    日本遅れている、、と思わされる本。

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    2023年07月02日
  • ジンセイハ、オンガクデアル

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    他の作品でもお馴染みの登場人物もいるし,描かれるブライトンの街の様子も,年代こそ違うものの,もはや顔馴染みのような感覚で読んだ.
    比較的リアルタイムで読んだあとの初期の作品というのは,コレはコレでタイムスリップした様な,体験したことのない思い出を辿る様な不思議かつ楽しい体験だった.
    音楽や映画のレヴューも含めて,パンクに軸足しっかりでイメージしやすくて,早速Apple Musicでライブラリに加えてしまった.
    現在よりだいぶ尖った表現はあるものの,やっぱり何度も何度も何度でも感心させられるのは「フラットで透明な視点」で受け止めると言う姿勢.個人の価値観や評価はさておき,まずは受け止める,そして

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    2023年06月24日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    若くて荒削り,ちょい,暴走(笑)
    でも,やっぱりそこは「ダイヤの原石」で,パンクでアナーキーで,あったかい視線で,ブライトンの人々を立体的に描いたデビュー作.
    加筆された後日談がまた,時の流れの答え合わせのようで過去の作品を『今』読む為の増補もあって読み甲斐があった.

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    2023年06月15日
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION

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    ブレイディみかこさんの初期(といっても40くらいだったようだが)のエッセイ集。文章に勢いがあって面白い。「屁温い」なんて言葉は初めて見た。どうでしょう、この字面の破壊力。まぁ覚えても使う機会は無さそうだけど。
    イギリスに旅立つ際、空港で父親に林芙美子の「花の命は短くて」の句を送られる話しは出来過ぎだが「放浪記」を書いた林芙美子の人生は不思議とブレイディさんの生き様と重なる。どちらも放浪癖があるのだ。英語でitchy feetと言うらしい。これは使えるかも。
    イギリスは階級社会だと聞く。ミュージシャンのドキュメンタリーを見ていても必ず「〇〇はマンチェスターの労働階級の出身で」とか出自が紹介される

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    2023年05月07日
  • 何とかならない時代の幸福論

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    世間と社会のくだりでハッとさせられ、凄く腑に落ちた。日本人は非常に狭い世間としか向き合っていないから、自分に関係のない他者を思いやることができないのかと。それがポテサラ手作りしろとか、回転寿司でイタズラするとか、さまざまな問題に繋がってくるのだろう。
    教育を変えなければ国は変わらず、教育を変えた効果が出るまでには何十年もかかる。教科書が無く、先生が自分なりに考えて授業を組み立てるというイギリスに、教科書の内容をなぞるだけの日本が追いつく日は来るのだろうか。

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    2023年02月25日
  • そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学

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    ネタバレ

    このままの世の中でいいとは思っていない。しかし、共産主義はもちろん、社会主義も決して受け皿にはなり得ないとも感じている。なぜならば、この本の帯にあるように、左派は経済を回すことを考えの範疇に入れていないからだ。結局資本主義経済に寄生することを前提に理想論を叫んでいる。まるで社会的な中二病だ。(ついでに言うと国防においても同じことが言える)
    そんな「左派」が経済のことを考えたそうだ。読んでみたが、やはり堂々巡りから抜けられないようだ。本当に困ったものだ。

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    2023年01月26日
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 無料お試し版

    購入済み

    英国エッセイ

    英国で子育てをしている方のエッセイ。
    底辺の保育園で働いていて、自分の子供を作る気もなかったが、英国では無料で不妊治療チャレンジも可能だった頃にめでたく出来た子供と、時々差別とそんな感じで軽い語り口で書かれたエッセイ。

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    2023年01月15日
  • オンガクハ、セイジデアル MUSIC IS POLITICS

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    This Charming Manがお気に入り
    キャメロン首相のスミス好き禁止 ジョニー マー モリッシーも支持
     労働党 底辺引き上げの教育ポリシー
     
    日本語の「死ね」 主体が弱い I hope you are dead では弱い 
     英国では Die! とは言わない レイシズムで逮捕される

    「ほとんどの自伝は(人生は)前半のほうが楽しい」
    「サヴァイブとは闘争じゃない、一杯のティーなのだ」トレーシー ソーン

    70年代のUKパンク
     インテリとヤンキーが渾然一体となることによってスパークした
     今は、ミュージシャンがレボリューションを歌わなくなった

    モリッシーの尻ポケットのグラジオラ

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    2023年01月15日
  • オンガクハ、セイジデアル MUSIC IS POLITICS

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    『ブレイディ節が炸裂した社会派エッセイ』

    ブレイディみかこさんの2冊目の著書「アナキズム・イン・ザ・UK」(2013年刊行)をベースに、未公開コラムなどを加えて文庫化したもの。予想以上にボリュームが増えたとのことで、「ジンセイハ、オンガクデアル。」との二冊構成になっています。

    姉妹本とされている「ジンセイハ、オンガクデアル。」との違いは、より政治色が強くなっていること。前書は保育士時代の教育関係の話題が多いのに対して、本書はブレグジットなどの政治面やロックな音楽や思想が中心です。

    本書に書かれている内容は、英国の歴史でもありブレイディみかこさんの歴史でもあります。ブレイディさんのレンズを

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    2022年12月15日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    様々な分断が派生したコロナ禍において、民の声が政治の力へと昇華されているのか、疑問が浮かぶ。為政者の判断はもちろん過ちも含まれよう。しかしそのまま看過するのではなく、修正していく判断力が現在も問われ続けている。さらに大切なのは私たち有権者の関心であり、声あげる人を中傷するのではなく、その選択肢に取り組んでみる姿勢が大切ではないか。誰も未来の結果なんてわからない。ならば、否定は現状の惰性でしかない。そこに救われる道程があるのだろうか。過ちよりもタチが悪い。

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    2022年12月01日
  • ジンセイハ、オンガクデアル

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    『ブレイディ節が炸裂した社会派エッセイ』

    ブレイディみかこさんの2冊目の著書「アナキズム・イン・ザ・UK」(2013年刊行)をベースに、未公開コラムなどを加えて文庫化したもの。予想以上にボリュームが増えたとのことで、続書「オンガクハ、セイジデアル」との二冊構成になっています。

    内容は著者が保育士時代に経験した英国の底辺を描いた、なかなかヘビーな社会派エッセイ。2000年~2013年頃の英国の政治・教育・文化のリアルを知ることができます。

    格差社会や人種差別が強烈に描かれているため、英国に華やかな印象を抱いている方はショックを受けるかもしれません。ただ、キーワードはやはり「多様性」。私たち

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    2022年11月22日
  • オンガクハ、セイジデアル MUSIC IS POLITICS

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    ネタバレ

    敢えてカタカナでタイトルを示したブレイディさんの過去のコラムをリエディット、再掲しまとめた書。音楽と政治、英国がもつシニカルで、机上のやりとりを楽しむ社会が面白い。労働党と保守党という政党間で揺れる、アンダークラスに焦点を当てた日本語の本としては非常にユニークでもある。だからこそ、彼女が国際結婚したジャーナリストとしてではなく、一人のイギリス人として社会に入り込んで行った過程で、政治を一緒に連れて行っていたことに価値を見出しているように思える。もちろん、政治の結果は散々であるけれど、セックスピストルズ、レイジなどの労働階級からも支持されたパンクは、英国の生み出した産物であり、米国のJazzやヒ

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    2022年11月04日