国内小説 - 角川書店単行本作品一覧
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4.041歳の桜井達也は鎌倉のカフェのオーナー。以前は違法のノミ屋と金融業を営み数億の金を手にして足を洗っていた。ある日、上京した際、チェロのレッスン帰りの女性・衣公子がひき逃げに合う現場に遭遇。達也がすぐさま彼女を病院に運び大事には至らなかった。実は衣公子の父は現役大物政治家。警察は達也を表彰しようとするが拒否され、さらに達也が関係していた暴力団員の落合が行方不明になっていることから、敏腕刑事の押田が調べはじめる。衣公子が達也の店にお礼を言いに来た。境遇の差を超え、ふたりは惹かれあっていく。だが、衣公子は愛人の娘で認知もされておらず、達也にも少年時代に犯した大きな罪という秘密があった。やがて押田の捜査は進み、落合の失踪に親友の矢田が関係している疑いも生まれてくる。己の消せない過去、親友への思い、そして衣公子への愛。達也は、衣公子の奏でるチェロを聴きながら究極の選択を迫られる――。 三浦友和氏、感動&絶賛! 「全編に無償の心が溢れている。これを映像で表現するのは至難の業だ。だからこそか、挑戦したくなった」
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3.5ブラック企業を辞め、ひきこもっていた青年・大倉多聞が借金のかたに見合いをさせられた相手は忍者だった! 忍者一家・藤林家の面々に押されて(!?)、 困っている人を助ける何でも屋「忍ビジネス(しのびじねす)」を始めることに。 許婚の女子高生・杏子の友人や、実家の中華料理店の危機を救ってくれた「立川デブ四天王」の一員・俊さんなど、 立川の街の人たちの悩みを解決していくなかで、多聞自身も成長していく。 そして、以前に自分が逃げ出したブラック企業で、元同僚が今も耐えていることを知った多聞。 過去と向き合い、依頼人のためにとった行動とは……? 『僕僕先生』の著者による、現代の「忍者一家」で過ごすことになった青年の日常を描く、 はちゃめちゃボーイ・ミーツ・ファミリーな成長物語!
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4.2高校2年生のなずなのクラスメイト鈴白くんが突然命を絶った。 彼は明るくて容姿も成績も良く、悩みがなさそうな人。だから自殺なんてしない。皆そう思っていた。 彼の悩みに気付いていたらと後悔が膨れ上がり、鈴白くんと一緒に作った思い出の砂時計に「時間を巻き戻したい」と願って眠ると、 翌朝なずなは一ヶ月前に戻っていた。あれは夢だったんだと安堵し、普通に毎日を過ごしていたが、彼はまた死を選んでしまい――。 ループする中で、なずなは鈴白くんを救えるのか? 学校では教えてくれない大切なことの全てがここにある! 何気ない毎日が愛おしくなる、勇気と希望の青春物語。
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4.4日本最大の広告代理店「連広」の常務に就任した城田毅は、その存在感を示すべく、さまざまな事業の指揮をとる。各業界のトップ企業の広告独占、広告第二位「弘朋社」への圧力など、手段を選ばず強行した。一方、過労死した連広社員の妻だった真美は、「思いやり雇用」制度によって連広に入社し、城田の秘書となった。真美は「この会社に夫は殺されたのだ」と憎悪の心を持って、夫の死の真相解明に乗り出す。しかし城田の間近で働くうち、やがて彼の魅力にも惹かれていく。城田は「帝王」として君臨し、やがて社長に就任するが、後継者として育てた腹心の裏切りに直面する……。
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3.8ぼくらは、壊れても手をつないだままだった。 あのとき、手をはなしてさえいれば――。 大学生で作家のぼくは、入院した遠縁のおばあさんの家……白い桜の木がある、アニメに出てきそうな洋館・「白桜館」の管理を任された。そこにりりなと称する謎の多い10歳の女の子が現れ、彼女の世話をすることに。わがままなりりなの世話と執筆に追われつつも、いままで感じたことのない満たされた毎日を送る僕。しかし、あたたかい二人の日々は唐突に終わった。それがお別れになるとは知らず、二人が向かった先とは? りりなの本当のすがたは? 愛する人の喪失、自分自身の喪失、絶望の淵に落ちても、それでも生きていこうと思えたのは、亡き彼女からの贈り物だった。 TVアニメ、劇場映画で話題の「若おかみは小学生!」の話題の著者による「喪失」を抱えた主人公の物語。愛する人を喪い、自らをも失っても、愛することを畏れず、生きていけるのか? 感動と成長の物語。
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-2008年に放映されたオリジナルアニメーション「亡念のザムド」。監督・宮地昌幸が世界観そのままにみずから書き下ろした小説「新訳 亡念のザムド」。2010年、上下巻にて出版された本作をこの度改訂を加え、電子完全版として登場! (あらすじ) 主人公の少年・竹原アキユキは、尖端島(せんたんとう)で母親と二人で暮らす高校生。ある日、爆破事件に巻き込まれてから、彼の人生の歯車が大きく変わる――。 (著者紹介) 宮地昌幸 みやじ・まさゆき/アニメ監督。小説家。劇場アニメ「千と千尋の神隠し」(2001年公開)の助手を皮切りにTVアニメ「OVERMANキングゲイナー」(2002年公開)の演出、その他多数のアニメ作品に携わる。自身の監督作品はTVアニメ「亡念のザムド」(2008年公開)、劇場アニメ「伏鉄砲娘の捕物帳」(2012年公開)。他の著書に「さよならアリアドネ」(ハヤカワJA文庫)がある。
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5.0新米弁護士の祐一はイケメンだが卑屈で毒舌。話の通じない依頼人に日々忙殺されている。そんな彼には人に言えない秘密があった。若くして亡くなった幼馴染・琴子と「冥婚」(生者と死者の結婚)し、幽霊の彼女と暮らしているのだ。琴子は遺書の中で、当時の婚約者ではなく祐一を冥婚相手に指名したのだが、理由は隠されたままだった。 仕事にも口を出すまっすぐな琴子とぶつかりながら成長していく祐一だったが、冥婚にはある真実が隠されていて――。 「Cocoon」シリーズで注目の新鋭による、笑って泣ける〈ゴースト×リーガル〉小説! ※電子書籍版特典として、書き下ろしショートストーリーを収録しています。
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4.3※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 伝説の癒やし本『空の名前』シリーズ、23年ぶりの最新作(2019年9月時点)誕生! すべての人と共に存在しながら、目には見えない”時”にまつわる言葉たち。美しい四季折々の写真と共に人生を彩る”時”を綴る究極のビジュアルブック。“時”にまつわる言葉471項目と807語を、178点の写真とともに紹介。 【目次】日の章/月の章/年の章/暦の章/命の章/いにしえの章/とこしえの章
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 元祖猫国堂は、猫国(にゃんごく)という名の江戸を思わせる猫の国の老舗和菓子屋です。今の当主は商売上手な2代目の千兵衛(せんべえさん)。そもそもは、菓子職工の間で”神“と崇められる伝説の匠である初代(大変な男前!)が、猫国七福神様にお供えする菓子を考案し、名をあげたのが店の始まりです。看板菓子には、三代目が考案した上生菓子の「したり顔」「見あげれば」「福招き」はじめ、「キメ団子」「忍び団子」といった猫ならではのお菓子や、お菓子にちなんだ季節の行事「おやつ合わせ」「きなこ浴びせ」「うろうろづつみ」「ぺろりんまつり」などなど。 作る猫、食べる猫、踊る猫、寝る猫……甘いもの大好きな猫たちの国の、猫にまつわるお菓子の暮らし。どこを読んでも甘くておいしい。 着物を着た二足歩行の猫たちの国、猫国のお菓子の物語。
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4.0「鵺王」。陸軍少将でありながら「ホトトギス」の俳人であった亡父の俳号だ。 自らも年老い、父に思いを馳せる演出家・充彦のもとに、四十歳年下の女から一本の電話が入る。いい加減、子どもを認知してほしい――。作家としても一線で活躍を続ける充彦だが、私生活は修羅の連続だった。最初の結婚が破談になった折、女優・弥勒黒美とのありもしない醜聞で放送局を退職に追い込まれた。愛人を同い年の演出家に奪われ、その娘しぐれを奪い返し、彼女との間に子を為した。心休まる時のない人生だったが、因縁の女優・黒美と句会で再会したことで、充彦の晩年に思わぬ変化が訪れる。女や父、芝居に小説を語り合い、和解したかに思ったのも束の間、黒美から充彦に宛て軍用トランクが送られてくる。中にあったのは父の字で〈尼港事件〉と書かれた封筒だった――。戦時下の外地で、父は高浜虚子の師事を仰いでいたのだろうか。時空を超え、忌まわしき過去の扉が開いてゆく。久世光彦を髣髴とさせる官能と怪奇、幻想。醜聞の果てに男が見た真実とは。
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4.7老マダムたちが教えてくれた 不安だらけの世を生きる 希望の灯 あのおばあさんたちを見ていたら、生きていけそうな気がしてきた。 30代にして職を失い、無為な日々をすごす由佳が出会ったのは、北新宿【花まみれビル】に集まって暮らすお年寄りたち。 見た目は、ほのぼのとしたシニアグループ、その実態は……日本中にネットワークを張り巡らせる植物学の元教授に、七色の声を持つカリスマ歌手、ハイテク機器を駆使して暗躍する探偵チーム(メンバーはおばあさんのみ!)など、型やぶりのマダムたちだった。 ――わたしも、あのおばあさんたちみたいになりたい。目立たず、しぶとくて、しあわせで、美しい。だれからも注目されなくても毎年、花をつける草木のように……。
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3.0人を好きになってしまうことに、解などないのだ――。 恋愛小説の名手・谷村志穂が描く大本命不倫小説! 息子が就職して家を出たことを機に部屋を片付けていた香菜子。 クローゼットの奥にしまわれたPCを開き、夫のメールを見つけてしまう。 そこには、夫と女が親密に名前で呼び合い、 2人が子供のように育てていた猫が死んでしまったなど、 21年以上にわたるやりとりが書かれていた。 おかしい。21年前といえば、香菜子が必死に幼い息子を育てていた頃なのに。 夫と女の間に何があったのか。その後、彼女は「不倫小説の傑作」とも評価された 1冊の小説を出版していることが分かって――。
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3.76年間の放蕩の果てに実家の寺に出戻った照月は、あらゆる欲を捨て「絶食系男子」に生まれ変わることを決意する。しかし修行を終えた彼を出迎えたのは、父ではなく欲望まみれの謎の美人姉妹だった! 派手でセクシーな “女豹”ことフミヨと、清楚だけど肉感的な“菩薩”のテイ子。自称姉妹の2人が境内に開いたバーには、連日煩悩まみれの檀信徒や町の人々がトラブルを持ち込んでくる。寺での生活を守るため、照月は嫌々トラブル処理に奔走するが……!? 欲と食の極楽へようこそ! 無欲の絶食系僧侶×欲深き美人姉妹、異色のトリオがあなたのお悩みを解決します。 痛快・爽快・うっかり泣ける!? 新食感のお仕事小説!!!!
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4.0性的少数者のためのパートナーシップ宣誓制度について受けたインタビューが、萌えるとSNSで注目を集める春日佑馬と長谷川樹の同性カップル。そんなふたりに、同棲生活を延べ100日撮影するドキュメンタリー取材の依頼が舞い込み、同性愛者への理解を広めたい佑馬はそれを受諾する。しかし佑馬と樹は実質的に破局していた。佑馬は樹を説得し、ふたりはカメラの前では仲の良い恋人を演じることに。そんなことを知る由もない制作会社のディレクター茅野志穂は、ありのままの彼らを記録しようと意気込むが……。愛を撮る者、愛を偽る者、愛を捨てきれない者。様々な想いが交錯する100日間の幕が上がる。 『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』の浅原ナオトが贈る、“多様な性”への“多様でない視線”に対峙する人々の、蹉跌と再生の100日間の記録。
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4.8「貴方のことが大嫌いなんですよ」 目の前で彼女に死なれた男×その彼女の旦那だった男 ふたりの「不能」な男が、最悪の関係性から、かけがえのない存在になる。 愛憎入り乱れ修羅場系&感動BL!! 交際していた恋人・加奈子が既婚者と知った朝陽大輝。 関係を清算しようとしたが、加奈子は朝陽の目の前で自死してしまう。 葬儀後、加奈子の夫・清瀬隆が朝陽の家を訪れる。二人の関係を知っており、「貴方しか加奈子の話が出来る相手がいない」と言い張り、なぜか日々料理を提供する。 清瀬に嫌悪感を抱き彼の作る食事も拒否する朝陽だったが、自分に執着する彼と接するうち、新たに複雑な感情が生まれていく。 ある時、嗜虐心の赴くままに清瀬と接した朝陽は、彼が「不能」であること、その背景にある加奈子との凄絶な関係性を知り――。 ※Web小説サイト「カクヨム」投稿作に大きく加筆修正をし書籍化。 装画=鈴木次郎 *電子書籍版特典として、書き下ろし番外編ショートストーリー「冬と残暑見舞い」を収録。
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3.0「莫迦げてるわ。わたしたちのせいで島が噴くなんて」 火山島を望む温泉街・根倶(ねぐ)の老舗旅館に婿入りした鵜乃吉。 妻の亜津子はつれないけれど超美人。 番頭の召兵衛には馬鹿にされている雰囲気だが、気にしない。 徴兵逃れのための婿入り? そんな声も気にしない。 のべつ煙を噴き上げる本気本腰の活火山。二つの噴火口は「姉口」そして「妹口」。 この地で小噴火は日常だけど、今日のはちょいと様子が違った。 旅館組合連中がひそひそするのは「真耶子さんが戻ってくるから」。 なんで義妹が戻ってくるのが噴火に関係あるんだい? 皆が信じている噂を知らぬは鵜乃吉ばかり。 この島の噴火は、美しき姉妹の所為。彼女たちの心が揺れると噴火が起きる。だから、彼女たちは誰のことも愛してはいけない。 え、心が揺れると火山が噴火してしまう特異体質? そんな馬鹿な! さらに旅館に、密偵やら逃亡中のテロリストやらが潜んでいるという疑いも湧き出てきた。 揺らぐ大地、跳梁する怪しき影、迫り来る綿羊の大群。黄泉の扉が開き、根倶の町に破滅の予兆があらわれる!? 過去が折りたたまれた不思議な温泉旅館で、徐々に明らかになる歴史と真実とは……。 姉妹愛と夫婦愛のスラップスティック・温泉地奇譚。
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3.5大学受験に二度失敗し、浪人をしながらアルバイトを転々として暮らしている松永おんは、かつて双子の弟がいたことから、自分は半分だけの存在だという意識を持って生きている。半年前から働きはじめた弁当屋では何の楽しみもやりがいも見いだすことができない。そんな日々を過ごしていたある日、おんは高校時代の部活・写真部の集まりで友人に誘われたことがきっかけで、初めてフットサルをする。それはおんにとって「まったく新しい何か」だった。誰かにスイッチを押されたようにフットサルを始めたおんは、永田町にあるフットサルスクールに通うようになる。一方、地元北千住の同人誌が開催する読書会にも参加するなど、徐々に世界を広げていくおんだが……。
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3.8神秘の扉を前に最後の試験に失敗し、奇跡の剣を手にできなかったパウロは、剣を見つけ出すため、スペイン北部を東西に横切る巡礼の道、「銀河の道」へ向かう。古来からの道を歩き、聖地サンチャゴを目指す長い旅路のなかで、パウロに幾多の試練が降りかかる。しかしそれは、オカルトや魔法に心を奪われていたパウロに、真のマスターへの道を示す偉大な旅だった。自らの体験を基に描いたデビュー作に、刊行当時、あえて本に入れなかった奇跡的な体験や巡礼路の言い伝え、旅をするときのアドバイスなどについて語った「まえがき」と「あとがき」などをくわえた、刊行25周年記念特装版! 【もくじ】 まえがき プロローグ 第一章 到着 第二章 サン・ジャン・ピエ・ド・ポー 第三章 創造する者、創造されし者 第四章 自分に対する愛と寛容 第五章 メッセンジャー 第六章 愛 第七章 結婚 第八章 法悦 第九章 死 第十章 祈り 第十一章 征服 第十二章 狂気 第十三章 命令と服従 第十四章 トラディションの儀式 第十五章 エル・セブレロ エピローグ:サンチャゴ・デ・コンポステーラ あとがき 訳者あとがき 特装版への訳者あとがき
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-朝起きると、春奈の携帯に3件のメッセージが表示される。自分宛てに送った「私には素敵な恋人がいます!」、三森という男子からの「初めまして。あなたの恋人です」、そして親友・花蓮からの「その人が春奈の彼氏で間違いないよ!」。 高校2年生の甲斐春奈は、満月の日に恋に関する記憶だけが消えてしまう病気を患っていて、この生活にも慣れつつあった。 日曜日、自己紹介も兼ねて三森と出かけることになった。けれど私は気づいていた。三森が本当の恋人ではないことを。そして、本当の恋人が誰なのかを……。 三森はどのような経緯で「偽物」の恋人を演じることになったのだろう。なぜ花蓮は嘘をついているのだろう。本当の「恋人」は、私のことをどう思っているのだろう。 どんな選択をすれば、誰も不幸にならずにすむのだろう―― 切ない四角関係に涙がとまらない! 「カクヨム×魔法のiらんど」コンテスト受賞作家、待望の新作!
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3.4不祥事によって崩壊寸前の警察。巡査部長・富野は“亡者祓い”を招集する。 「警視庁本部が患っているということですか?」 警察官による暴力や淫らな行為――警視庁内で非違行為が相次ぐ。常時ではあり得ない不祥事の原因とは? 事態の悪化をおそれた警視庁生活安全部少年事件課の巡査部長・富野輝彦は旧知のお祓い師・鬼龍光一を呼び出す。その結果、警視庁を守る結界が破られており、このままでは警察組織は崩壊するという。一方、富野は小松川署で傷害事件を起こした少年の送検に立ち合い、半グレ集団による少女売春の情報をつかむ。一見無関係なふたつの出来事は、やがて奇妙に絡み合う……。 警察小説と伝奇ミステリが融合した、圧巻のエンターテインメント!
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3.5「だからいつまで経っても、しょうもない女社会がなくならないのよ」 「男がお茶を汲むという古い考えはもうやめたほうがいい」 女が外で稼いで、男は家を守る。それが当たり前となった男女反転世界。池ヶ谷良夫は学童保育で働きながら主夫をこなし、中林進は勤務医の妻と中学生の娘と息子のために尽くし、澄田隆司は妻の実家に婿入りし義父とともに理容室を営んでいた。それぞれが息苦しく理不尽を抱きながら、妻と子を支えようと毎日奮闘してきた。そんななか、ある生徒が塾帰りの夜道で何者かに襲われてしまう……。 「日々男女格差を見聞きしながら、ずっと考えていた物語です。そんなふうに思わない世の中になることを切望して書きました」――椰月美智子
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5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 水木先生の妖怪絵を、妖怪学の第一人者である小松和彦先生が読みとき、文章化。 水木しげる先生の未発表原稿と小松和彦先生による文章による“妖怪学入門”ともいえる本書。 妖怪や幽霊や妖精たちを“場所”という切り口で分類整理した希少な本。 絵に登場するすべての妖怪や幽霊、妖精や民俗学の偉人たちの紹介文も掲載。 子どもから大人まで、じっくり読めて、大判の絵は美しい充実の一冊。 オールカラー96ページ。21枚の未発表原画、165体の妖怪解説!! 永久保存版! 日本画の山口 晃氏による特別寄稿、書き下ろしも収録!
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-孤独な青春時代、唯一の気晴らしは落語だった。中学卒業を機に、風月亭鏡生に師事することを決め、和歌山の漁港の町から単身、上京した瞬。 鏡介という芸名を得、鏡生の内弟子として住み込みで前座修業に励み、青春をただひたすら、落語に捧げる。 修業のきびしさに堪えられず去って行く兄弟子、師匠のお嬢さんへのほのかな恋心、きびしい規律をもとめられる保守的な芸の世界への反発や、自身の才能の壁との葛藤……。 やがてテレビ業界から声がかかって浮わついた鏡介に、師匠は非情にも破門を言い渡す。 すさんだ心のまま、海外を彷徨うものの最後に辿りつく心のよりどころは、やはりいつでも落語だった――。 芸事の厳しさと、いつの世も変わらぬ人間の情。さすらいの噺家の“業”を描ききった型破りな青春落語小説!
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3.3「あたしの前世は、はっきり言って最悪だった。あたしは、おっさんだった」地球爆発後の近未来。おっさんだったという記憶を持つ「あたし」の親友は、私が前世で殴り殺した妻だった。前世の記憶があるのは私だけ。自分の容姿も、自分が生きてきて得たものすべてが気に入らなかった私は、親友が前世の記憶を思い出すことを恐れている。(「前世の記憶」)「ああもうだめ」私は笑って首を振っている。「うそ、もっとがんばれるでしょ?」「だめ、限界、眠くて」寝ている間に終わった戦争。愛も命も希望も努力も、眠っている間に何もかもが終わっていた。(「眠りの館」)ほか、本書のための書き下ろしを加えた全20篇。その只事でない世界観、圧倒的な美しい文章と表現力により読者を異界へいざない、現実の恐怖へ突き落とす。これぞ世界文学レベルの日本文学。
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3.4商品誕生に秘められたドラマ、新入社員の由寿の奮闘が始まる! 吾輩は乳酸菌である。名前はブルガリア菌20388株。 学生時代に読んだネット投稿小説がきっかけでブルガリア菌が「推し」となった朋太子由寿(ほうだいし・ゆず)の日々を温かく見守っている。 「株式会社 明和」に就職した由寿は、配属となった大阪支店量販部で、阪神・淡路大震災のときに活躍した「おでん先輩」のエピソードを聞き感銘を受ける。 入社して一年後、広報部で由寿は社内報の制作を担当することになり、「明和ブルガリアヨーグルト五十周年」特集のために関係社員にインタビュー取材を行ってゆくのだが……。 協力=株式会社 明治
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4.0「あたしのシットはあたしが決める」 ベビーシッター、場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。 「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」 シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。 他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分が愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンで生きている。 数多のシット・ジョブを経験してきた著者が、ソウルを時に燃やし、時に傷つけ、時に再生させた「私労働」の日々、魂の階級闘争を圧巻の筆力で綴った連作短編集。 ■声を出さずに泣く階級の子どもがいる。 ■水商売では年齢と美醜で判断されて、失礼な言葉や態度を許容することでお金を貰う。失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。 ■何かを感じたり、ムカついたりする主体性のある存在として認識しない者は、相手の賃金だけでなく、人間としての主体性さえ搾取している。 ■革命とは転覆ではなく、これまでとは逆方向に回転させることなのかもしれない。 【目次】 第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった 第二話 ぼったくられブルース 第三話 売って、洗って、回す 第四話 スタッフ・ルーム 第五話 ソウルによくない仕事 第六話 パンとケアと薔薇 あとがき ※本書は「小説 野性時代」2021年4月号、22年1月・5月・9月号、23年1月・5月号に掲載された作品を書籍化したものです
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3.2婚約破棄。勤務先の倒産。そして母からの「あんたみたいに、取り柄がないのにわがままな娘は、男の人で人生が決まるの」という言葉に、趣味で続けてきたフラメンコを取り柄にしようと渡西することを思い立った莉子。 両親に逆らい始めたマドリードでの生活は、自由そのもののように思えたが、日本人コミュニティの狭さや言語と文化の壁、そして日本に置いてきたはずのしがらみが莉子を悩ませる。 そんなスペインの暮らしの中で、フラメンコの開祖と言われる日本人女性と出会い、彼女のフラメンコへの思い、そして踊り手にかける掛け声「アグア」(水=必要不可欠な物)の意味を知った莉子は、自分にとっての「アグア」は何なのかを考え始める。