来世の記憶
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来世の記憶

1,870円 (税込)
935円 (税込) 5月9日まで

4pt

3.3

「あたしの前世は、はっきり言って最悪だった。あたしは、おっさんだった」地球爆発後の近未来。おっさんだったという記憶を持つ「あたし」の親友は、私が前世で殴り殺した妻だった。前世の記憶があるのは私だけ。自分の容姿も、自分が生きてきて得たものすべてが気に入らなかった私は、親友が前世の記憶を思い出すことを恐れている。(「前世の記憶」)「ああもうだめ」私は笑って首を振っている。「うそ、もっとがんばれるでしょ?」「だめ、限界、眠くて」寝ている間に終わった戦争。愛も命も希望も努力も、眠っている間に何もかもが終わっていた。(「眠りの館」)ほか、本書のための書き下ろしを加えた全20篇。その只事でない世界観、圧倒的な美しい文章と表現力により読者を異界へいざない、現実の恐怖へ突き落とす。これぞ世界文学レベルの日本文学。

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来世の記憶 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月15日

    余韻の残る読後感。
    特に好きだったのは、
    『時間ある?』はラストにゾッとしたし、
    『スパゲティ禍』の茹で上がりのホカホカ感とすぐ冷めて「もうこれ以上冷たくなることはないと思っても、まだまだ冷たくな」るのが、スパゲティあるあるだなと思ったけど、それが元〇〇だった物だと思うとえも言われぬ気持ち悪さを感じ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月14日

    良作ぞろいの短編集。少女の残酷さと若さへの追憶、執着が、程よい怖さとエンタメの素になっている。「フラン」、「切手占い殺人事件」、「時間ある?」(一番ゾッとした)が印象的。ベストSF2021に収録された「いつかたったひとつの最高のかばんで」も収録されている。

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    Posted by ブクログ 2021年01月11日

    私の好みとは違った。

    自分の感性と噛み合わず気味悪さと異質な感じが際立ってしまい、途中で読むのを止めようかと思った。

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    Posted by ブクログ 2020年08月19日

    タイトルに惹かれて借りた初読みの作家さん。長短20編が収録されているが、意外なことに同じタイトルの作品はなかった(「前世の記憶」というタイトルの作品はあった)。うーん、なんというか……。純文学系の作家が書いたSF的な作品が多い印象だった。異常が当たり前の日常に焦点を当てて展開するが、どこにも行き着か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月05日

    よくもまぁ、こんな不思議な物語を20個も…!と、しかも全部面白い。奇妙で少し気味が悪くて、ちょっとドキドキする。藤野さん好きだなー。次は長編読みたいなー

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年08月19日

    既視感のある現代的な場面の中に近未来的な展開があったり、普通のどこにでもある日常のようでいながら異世界が捻りこんでくるような、とっても不思議な読み応えのある20の短編小説。一見普通なのにどこかに狂気を秘めていることって実際にありますよね。それをこんなふうに物語に出来るなんて凄い。現代アートを小説にし...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年12月16日

    20の短編。

    ・前世はおっさんだったあたし。
    ・友達と部屋で遊んだまま眠りこけて世界が戦争になったと・しても眠り続ける私。
    ・自分自身を腐らせないために、毎晩冷蔵庫に入って眠る私。
    ・ピアノがいつの間にか凶暴化し、ピアノが上手だった子がいつしかピアノ化していくまで。

    ・私が19歳だった頃、大阪に...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年01月08日

    「前世の記憶」★★★
    「眠りの館」★★★
    「れいぞうこ」★★★
    「ピアノ・トランスフォーマー」★★★
    「フラン」★★★
    「切手占い殺人事件」★★★★
    「キャラ」★★★
    「時間ある?」★★★
    「スパゲティ禍」★★★
    「世界」★★
    「ニュー・クリノリン・ジェネレーション」★★★
    「鈴木さんの映画」★★★...続きを読む

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