作品一覧

  • 半月の夜
    4.2
    1巻1,430円 (税込)
    「いくつになっていたって、私には未来がある」 スーパーのレジで働く立花カオル。五十五歳になった今、瞼はたるんで足は象のようにむくみ、転がるように醜くなった。何を見聞きしても感情の針が動くことはなく、すべてのものが灰色に見えていた。寝るためだけの六畳間の自宅とパート先を往復するだけの、ひたすら「孤独」で味気ない毎日。家に帰るといつも「灰色のハイエナ」に見られているような幻影に悩まされていた。しかし、ある偶然の再会によって、カオルは新たな生きる希望を抱きはじめ……。
  • 老いてきたけど、まぁ~いっか。
    3.8
    1巻1,540円 (税込)
    ふとスタジオにあるモニターを見て 『あれ、フナがいる』と思ったら自分の顔だった。 野沢直子の「自由な老後」のすすめ。
  • 笑うお葬式
    4.3
    1巻1,119円 (税込)
    破天荒に生きた父に捧ぐ! 「金スマ」2時間スペシャルで大反響を呼んだ父と娘の感涙の物語 野沢直子さんの父親ほど破天荒で魅力溢れる人物がほかにいるでしょうか。 まったく奇抜なアイディアで事業を成功させたり、完全に失敗したりを繰り返し、愛人をあちらこちらに持つ父。 しかし家族のことは大切にしていました。その父が死に、通帳には千円の残高しかなかったのでした。 父には一生背負わなければならなかったある経験がありました。それらの秘密や、家族の大切な記憶が徐々にひもとかれていきます。 野沢さんの祖父は、直木賞候補と目された作家、陸直次郎。一家を支える三味線の師匠である祖母と、夫を信じ、愛人との駆け落ちも受け入れる母。叔父に声優の野沢那智氏。 事業を手掛けては失敗する父と、成功を信じて疑わない母。その間で、野沢さんは懸命に「お笑いの道」を目指します。 ところが母親の死後、韓国人の隠し子が現れ、最後の章では、誰もが仰天するあらたな出会いが待っています。 「文藝芸人」(文春ムック)掲載時に、読者から「リリー・フランキー『東京タワー』に匹敵する親子愛の名作」と絶賛された作品に、格闘家デビューした長女、野沢・真珠オークライヤーと激しく争った子育ての日々などを、大幅に加筆しました。 懸命に生きる野沢家の人々の姿は、可笑しくてせつなくていとおしい。全編笑いに包まれながら、涙をなくして読むことができない本書は、小説を越えた小説と言えるでしょう。 野沢直子さんはやはり並の人間ではなかった!

ユーザーレビュー

  • 半月の夜

    Posted by ブクログ

    何よりも、読みやすい文章。野沢さんの、読み手に対して素直に感動を与える才能に感服です。ラストスパートも感動、また、そっと背中を押してくれる、素敵な話でした!

    0
    2025年01月18日
  • 老いてきたけど、まぁ~いっか。

    Posted by ブクログ

    著者の「同年代の人に伝えたいメッセージ」が率直に、とてもストレートに伝わってきた。上手な書き物ではなく、論理的なストーリーが洗練されている訳でも勿論ないが、近い年代の人間にとっては著者が日本のメディアで活躍していた時代を懐かしく思いながら楽しく読めた。子育て、介護といったテーマにも過度に深刻ぶらずに著者の経験が共有されており大いに共感がもてた。

    0
    2024年11月18日
  • 半月の夜

    Posted by ブクログ

    すごく良かった。野沢直子さんって同姓同名かと思っちゃうくらい想像つかない。野沢直子さんすごい。ハッピーエンドだからなおよし。

    0
    2023年08月11日
  • 笑うお葬式

    Posted by ブクログ

    泣いてしまって何度か中断しました。タイトルと帯にインパクトがあるので誤解しやすいですが
    内容は、家族への愛、反抗、親を亡くす悲しみ、自身が親になってから分かる親への感謝に溢れています。子育て中の女性や反抗期に悩む方にはドストライクな内容です。野沢直子さんの文章は本当に読みやすく、話に引き込まれるので感情移入してしまいます。なかなか手に入らない本なので買えて良かったです。売らないで大切にします。

    0
    2023年07月25日
  • 半月の夜

    Posted by ブクログ

    まず、本作品は短編集かと思ったが、7つの章に分かれている長編小説である。そして、極めて平易な文体で、誰もが頭の中に描く事ができるであろう、登場人物、家族、東京の下町の情景や中学生時代の淡い思い出…、などを描きながら、読む者をごくごく自然に、ぐいぐいとその世界に引き込んでいく魅力があると思う。

    作者の野沢直子氏の私の思い出と言えば、四半世紀前にお笑い番組で破天荒なギャグをかまして個性的なコメディアン?マルチタレント?として活躍していたにも関わらず、突然、外国に行きミュージシャン活動の傍ら、外国人の方と結婚して子供も生まれ…という生き方までも破天荒な人、という印象であった。

    そんな多芸な悪く言

    0
    2022年11月25日

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