野沢直子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まず、本作品は短編集かと思ったが、7つの章に分かれている長編小説である。そして、極めて平易な文体で、誰もが頭の中に描く事ができるであろう、登場人物、家族、東京の下町の情景や中学生時代の淡い思い出…、などを描きながら、読む者をごくごく自然に、ぐいぐいとその世界に引き込んでいく魅力があると思う。
作者の野沢直子氏の私の思い出と言えば、四半世紀前にお笑い番組で破天荒なギャグをかまして個性的なコメディアン?マルチタレント?として活躍していたにも関わらず、突然、外国に行きミュージシャン活動の傍ら、外国人の方と結婚して子供も生まれ…という生き方までも破天荒な人、という印象であった。
そんな多芸な悪く言 -
Posted by ブクログ
たまたま読んだ雑誌のインタビュー記事で子育て論がなんだかいいな、と思ったので紹介されてたこちらを読んだ。
野沢直子さんの、愛と感謝と強さでいっぱいの一冊。
破天荒なお父さんと、そんなお父さんを愛し続けたお母さん。一見今なら大騒ぎされてしまうような内容だけど、お母さん含め女性たちの愛情と強さですべてがあったかいもので包まれている。
複雑な心境も当たり前にあるだろうけど、それをも覆ってしまうほどの愛情が登場人物たちにはあって、なんだか昭和の長屋の風景が目に浮かんでくるようだった。
私の祖父や祖母が同じ世代。ここまでの破天荒さはないにしても、この時代の人たちは本当にエネルギッシュで、愛情に溢れてい -
Posted by ブクログ
吉本興業の野沢直子さんが書いた小説です。
どうしても野沢直子さんの顔がチラつきながらの読書になってしまったのですが、テレビで見る野沢直子さんとのあまりのギャップに驚きが止められませんでした。
表紙には真っ黒な空に浮かぶ半月。商店街を走る女。
この表紙のような暗い暗い雰囲気が漂う物語でした。
1ページ目から、自分がどんなに歳をとり、醜くなったかということを延々と語る女・カオル。
カオルは何の感情も持たず、淡々とパート先のスーパーとアパートを毎日往復するだけ。
もう1人の語り手はカオルが時々立ち寄る弁当屋の主人・誠。亡き両親が遺した弁当屋を継いでいるが、脱サラして弁当屋を始めた父に否定的な言葉を投 -
Posted by ブクログ
野沢直子の父がいかに破天荒で、その全てを受け入れた母そして祖母という家庭環境で育った野沢直子の本質に触れることができる。
普通に考えれば「ひどい父親」に違いないのだが、その父親を受け入れることができたのは「母親の父への信頼」そして「どんなときでも笑顔で子供に接する愛情」に尽きる。子供というのは、やはり母親の影響を強く受けるので、同じ環境で育っても母親の接し方で異なる人格の子供に成長するということが理解できる。
また父親も信念を貫いていれば、子供にはそれが伝わるということ。
そして子供は思春期を通して大人になるので、思春期を親が邪魔をしてはいけないということ。
親として色々と考えさせられた一冊で -
Posted by ブクログ
2022年の年末、久しぶりにテレビで見た野沢さんは、あいかわらず、ワチャワチャしながら、この本を宣伝してた。
野沢さん、1963年生まれで現在59歳。私より少しお姉さん。
「老い」がなんだ!って書いてると思ったら、「老い」を前にジタバタしてるって。
ほうれい線に落ち込んでるとか、いっしょだね。
タイトルを『全国の59歳のみなさんへ』に、したかったけど却下されたとか。
50代最後の微妙な心境を伝えたかったのかも。
これからは
もう、家族を養うとか、結果を出すとかもない。子供のころやりたかったことでも、なんでもいいから楽しいことをするって。
西本喜美子さんとバディ·ウィンクルさんみ -
購入済み
面白い
いつまでもぶっとんでる野沢なおこさん!
老いについて語る!同感!自分も年をとったなと感じる
若い子達の顔が同じに見えるしもの忘れも多いし!顔の劣化!