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合本 半沢直樹【文春e-Books】
ドラマが社会現象にもなった池井戸潤の「半沢直樹」シリーズ4作が一冊の合本に。 給料は下がり、ポストも減り、逆境にさらされるバブル入行組の男たちの意地と挑戦を鮮やかに描く痛快エンターテインメント! 「オレたちバブル入行組」 大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢直樹。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には5億円の債権の回収しかない。「やられたら、倍返し。」半沢直樹の登場! 「オレたち花のバブル組」 巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた半沢。会社内の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない半沢と仲間たちは反撃を狙う! 「ロスジェネの逆襲」 子会社・東京セントラル証券に出向した半沢に、IT企業買収の案件が転がり込んだ。巨額の収益が見込まれたが、親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。社内での立場を失った半沢は、バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。一発逆転の策はあるか? 「銀翼のイカロス」 出向先から銀行に復帰した半沢は、破綻寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建機関がつきつけてきたのは、何と500億円もの借金の棒引き!? とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内部の大きな闇に直面した半沢の運命やいかに? *「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」は、文春文庫を底本にしています *文春文庫に掲載されている解説は、この電子版合本には収録されていません -
「火村英生」シリーズ【5冊 合本版】 『ダリの繭』『海のある奈良に死す』『朱色の研究』『暗い宿』『怪しい店』
「ダリの繭」 推理作家・有栖川有栖の新作刊行と、臨床犯罪学者・犯罪学者の火村英生の誕生日を祝すささやかな宴。そこで見かけた、宝石チェーン社長で有名人の堂条秀一が殺された。しかもアリスの友人が容疑者で……。 「海のある奈良に死す」 半年がかりで書き上げた長編が見本になった! 神田神保町にある版元を訪れたアリスは、同業者の赤星学と遭遇。大きなバッグを肩にかけ、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と謎めいた言葉を残した赤星は、翌日、福井の古都・小浜で、死体となって発見されて……。 「朱色の研究」 “2年前の未解決殺人事件を再調査してほしい”火村英生が、過去のトラウマから毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった――。さっそく火村はアリスとともに当時の関係者から事情を聴取することにするが……。 「暗い宿」 犯人当てゲーム〈トロピカル・ミステリー・ナイト〉に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた火村とアリス。バカンス気分でのんびり過ごしていた2人だったが、訳ありげな夫婦に出会って……。 (「ホテル・ラフレシア」)廃業した民宿、冬の温泉旅館、都心の瀟洒な名門ホテル――。様々な〈宿〉で起こる難事件! 「怪しい店」 骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、列車に向かいハンカチを振る美女など、美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎の数々! ※本電子書籍は「ダリの繭」「海のある奈良に死す」「朱色の研究」「暗い宿」「怪しい店」を1冊にまとめた合本版です。 -
クジラに落ちた男
2026年10月16日より全国公開! ピュリッツァー賞作家の傑作海洋小説が映画化! 映画「クジラに落ちた男」原作。巨大クジラに丸呑みされ、酸素残量は1時間。生還する唯一の鍵は、憎んでいた父に叩き込まれた教え──卓越したダイバーだが不器用な生き方しかできなかった父が、海で自ら命を絶った。17歳の息子ジェイはその遺骨を求め、海に潜るが……。ピュリッツァー賞作家が放つ傑作海洋小説。全米図書館協会アレックス賞受賞、2023年ニューヨーク・タイムズ年間ベストブック選出。/解説=渡邊利道 -
遠近法
ルネサンス期のフィレンツェ、10年以上もかけて描き続けているサン・ロレンツォ聖堂のフレスコ画の前でマニエリスムの画家ヤコポ・ダ・ポントルモが槌で殴打され、鑽で胸を刺されて殺害され、彼のアトリエにはフィレンツェ公コジモ・デ・メディチの長女マリアの顔をしたヴィーナスとキューピッドの猥褻な絵が残されていた。ポントルモを殺したのは誰か? いかがわしい絵を描いたのは彼なのか? コジモは信を置く画家で建築家で美術史家のヴァザーリに事件の解明を依頼する。ヴァザーリは、ローマでサン・ピエトロ大聖堂の建設に携わっているミケランジェロに書状を送り事件を知らせ、助言を求めた。ヴァザーリとミケランジェロ、マリアと遠縁のフランス王妃カトリーヌ・ド・メディシス、カトリーヌ・ド・メディシスとコジモの敵であるフランス軍元帥ピエロ・ストロッツィ……火薬庫のような当時のヨーロッパを舞台に繰り広げられた陰謀劇、恋愛劇・・・・・・。目もくらむような人物たちの書簡が全176通。事件は書簡で語られ、書簡で捜査され、書簡で解明される。『HHhH──プラハ、1942年』、『言語の七番目の機能』、『文明交錯』と次々に読者を驚嘆させてきた著者による、傑作書簡体歴史ミステリ。 -
両膝を怪我したわたしの聖女
決 壊 す る 文 体 ――圧倒的な感情がほとばしり、膨れ上がり自壊する言葉の群れが未熟な欲望を覆い尽くす。10歳の少女らを閉じ込めるひどく退屈な夏休み、早熟なふたりの過激で破滅的な友情。 スペイン最南カナリア諸島発、世界18カ国語に翻訳の問題作。 ◇ ◇ ◇ スペイン・カナリア諸島に暮らす、10歳の「わたし」と親友イソラ。 せっかくの夏休みは、憂鬱な曇天に覆われていた。薄暗い貧困の地区を抜け出して、陽光のふりそそぐサン・マルコス海岸に出かけたいのに、仕事に追われる大人たちは車を出してやる余裕がない。ふたりの少女は退屈しのぎのため、不潔にして乱暴、猥雑で危うい遊びにつぎつぎ手を染める。 親友というには過激すぎる、共依存的関係性。 「わたし」にとってイソラはまるで聖女のように絶対的な存在だった。イソラが両膝を怪我すれば、舌でその血をなめとった。イソラの飼い犬になりたかった。粗暴な物語に織り込まれた緻密な象徴の数々。子どもらしいイノセンスとは無縁の、深い悲しみに由来する頽廃と陶酔の日々。 イソラと共にある日常は永遠に続くかに思われた。しかし—— ◇ ◇ ◇ Andrea Abreu, Panza de burro (2020) 装丁:コバヤシタケシ 装画:さめほし「夜明けの海」 -
車井戸は何故軋る 横溝正史傑作短編集
ミステリ界の巨匠・横溝正史。本格推理、耽美小説、時代小説など多岐にわたるジャンルで活躍した著者の軌跡を堪能できる傑作十七編を、入手困難な初出誌と初刊本をもとにして執筆順に収録。寄宿舎内で起きた、死体のない殺人を描くデビュー作「恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)」。かつて亡き姉と過ごした蔵の中で、少年が遠眼鏡で見たある光景が語られる「蔵の中」。河を流れてきた、胸に短刀が刺さった蝋人形が悲劇の幕開けを告げる、〈由利麟太郎〉シリーズ「猫と蝋人形」。『犬神家の一族』の原点ともいうべき名品の雑誌掲載版「車井戸は何故軋る」。殺人の濡れ衣を着せられた男が隣人・金田一耕助に救われる、「蝙蝠(こうもり)と蛞蝓(なめくじ)」。著者没後に発表された、記憶喪失の女性の正体をめぐる「空蝉処女(うつせみおとめ)」などを精選して贈る、珠玉のベスト短編集!/【目次】恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)/河獺(かわうそ)/画室(アトリエ)の犯罪/広告人形/裏切る時計/山名耕作(やまなこうさく)の不思議な生活/あ・てる・てえる・ふいるむ/蔵の中/猫と蝋人形/妖説孔雀樹(ようせつくじゃくのき)/刺青(いれずみ)された男/車井戸は何故軋る/蝙蝠(こうもり)と蛞蝓(なめくじ)/蜃気楼島(しんきろうとう)の情熱/睡(ねむ)れる花嫁/鞄の中の女/空蝉処女(うつせみおとめ)/編者解説=末國善己 -
ロンドンの姉妹、思い出のパリへ行く
「さて、今日の“お楽しみ(エクサイトメンツ)”は何かしら?」ロンドンに住む99歳のジョゼフィーンと97歳のペニーの姉妹は、ただ者ではない。第二次世界大戦中、姉は海軍婦人部隊に、妹は応急看護婦部隊に所属していた。戦後もそれぞれ社会に貢献する日々を送り、現在は退役者として講演をしたり、インタビューを受けたりして暮らしている。そんなとき、戦時中のフランスへの働きに対して、姉妹にレジオン・ドヌール勲章が授与されることに。二人は甥の息子アーチーと一緒にパリへと向かうことにするが、ペニーには別の思惑があった。パリでの勲章授与式の裏で、長年心に秘めてきたある計画を成し遂げなくては――。モールス信号での会話が得意で格闘術の心得もあり。“いつも機嫌よく(トゥージュール・ゲ)”を合言葉に、第二次世界大戦から現在まで激動の時代をたくましく生きる最高の姉妹を描いた、勇気をもらえる感動作! -
丸いもののもつ慰め
第一次世界大戦に参加したアルザス地方の兵士は、夜空を眺めるうちに「大少年座」を発見するが、その光景にひどくぞっとしてしまい、だれにも話せずにいる。盲目のアンヤに恋をした青年は、彼女のアパートの部屋じゅうあちこちに罵詈雑言が書きつけられていることに気づいてしまう。ショイヒ家にある日、むかし自分が育った家を見たいという男性が、レンタルスーツの下にスタンガンをひそませて訪ねてくる。ある女性は、太陽の昇らない極夜のノルウェー、クバレイ島を旅する、謎の生物ORとともに。 ――人生に突如として降りかかってくるまったく予期せぬ出来事、日常生活にみられる秘密めいた深淵。奈落へと通じる隠し扉のような仕掛けから垣間見える、人を惑わす鬼火や二重底に満ちたそこで、読者は、人間の共同生活の不条理とグロテスクさ、死者の亡霊、思わず舌打ちしたくなるような言葉たちに出会うことになる。現代文学の鬼才クレメンス・J・ゼッツの、過激な語りで細部に至るまで刺激的な最新短篇集。 -
GB84
イギリス最古の文学賞 ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞 受賞作品 刮目せよ、これは暴動と叛乱の文学である。 グレート・ブリテン、84年――大英帝国は内戦の瀬戸際にあった。 1984年。サッチャー首相率いるイギリス政府は一方的に炭鉱の閉鎖を決定した。これにより失職する労働者は二万人。これは宣戦布告だった。 炭鉱労働者の組合NUMのトップ、アーサー・スカーギルは告げた―― 我らの生活を守るため、ストライキを実行せよと。 だがストライキは収入の途絶を意味する。困窮する労働者たちのために、組合の中枢にいあるテリー・ウィンターズは奔走する。だがウィンターズには秘密があった。彼は同志を裏切っていたのだ。 ニール・フォンテインは始末屋だ。サッチャーの意をうけてストを潰すために暗躍する〈ユダヤ人〉の腹心だ。ニールは権力者たちの密談に耳を傾け、権力と手を組んで、労働者たちを潰してゆく。 〈修理工〉ことデイヴィッド・ジョンソンは雇われの暴力者だ。だがお偉方の腰巾着どもが卑劣な手段で彼を脅し、スト潰しの汚れ仕事を強制する。 そして政治と警察と労働運動の策謀が衝突し、軋みを上げる中、ストライキに身を捧げる労働者たちは困窮してゆく――盗聴器がカチ・カチと音を立て、警官たちがガチャ・ガチャと装備を鳴らし、労働者たちを追いつめる。棍棒を振り下ろす。国家が監視し、脅迫し、暴力をふるい、叛乱の芽を踏みにじる。現代犯罪文学の旗手デイヴィッド・ピースが国家の暴力を描き尽くす。 -
世界の終わりの最後の殺人
破滅まで46時間。 人類絶滅を阻止したければ 殺人の謎を解け。 フィナンシャルタイムズ、サンデータイムズ、ガーディアン、オブザーヴァーなどイギリス高級紙がこぞって絶賛。 「ヤバいくらい独創的」――M・W・クレイヴン(『ストーンサークルの殺人』ほか) 突如発生した霧により、世界は滅亡した。最後に残ったのは「世界の終わりの島」、そこには100名を超える住民と、彼らを率いる3人の科学者が平穏に暮らしていた。沖には霧の侵入を防ぐバリアが布かれ、住民たちはインプラントされた装置により〈エービイ〉と名づけられたAIに管理されていた。 だがある日、平穏は破られた。科学者のひとり、ニエマが殺害されたのだ。しかも住民たちは事件当夜の記憶を抹消されており、ニエマの死が起動したシステムによってバリアが解除されていた。霧が島に到達するまで46時間。バリア再起動の条件は殺人者を見つけること――。 果たして「世界の終わりの島」に隠された秘密とは? そして真犯人は誰なのか? 人格転移タイムループ館ミステリ『イヴリン嬢は七回殺される』、海洋冒険ホラー歴史ミステリ『名探偵と海の悪魔』に続く鬼才スチュアート・タートンの第3作。特殊設定メガ盛りで読者に挑戦するポストアポカリプス犯人捜しミステリ! -
ひとでなし
作家人生の集大成 嫌な気分は何もかもノートにぶちまけて、言葉の部屋に閉じ込めなさい。 尊敬するセミ先生からそう教えられたのは、鬼村樹(イツキ)が小学五年生の梅雨時だった―― 「架空日記」を書きはじめた当初は、自分が書きつけたことばの持つ不思議な力に戸惑うばかりの樹だったが、やがて生きにくい現実にぶち当たるたびに、日記のなかに逃げ込み、日記のなかで生き延び、現実にあらがう術を身に着けていく。 そう、無力なイツキが、架空日記のなかでは、イッツキーにもなり、ニッキにもなり、イスキにもなり、タスキにもなり、さまざまな生を生き得るのだ。 より一層と酷薄さを増していく現実世界こそを、著者ならではのマジカルな言葉の力を駆使して「架空」に封じ込めようとする、文学的到達点。 -
寝煙草の危険
カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞作家)絶賛! 「美しく、怖ろしい……近ごろ私が発見した最高に面白い小説」 ――ガーディアン紙「今年のベスト・ブック(2021)」 〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉エンリケスによる、12篇のゴシカルな恐怖の祭典がついに開幕!!! 寝煙草の火で老婆が焼け死ぬ臭いで目覚める夜更け、 庭から現れどこまでも付き纏う腐った赤ん坊の幽霊、 愛するロック・スターの屍肉を貪る少女たち、 死んだはずの虚ろな子供が大量に溢れ返る街…… 「もっと 火をつけねば」 〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とは エルビラ・ナバロ、ピラール・キンタナ、サマンタ・シュウェブリン、フェルナンダ・メルチョール、グアダルーペ・ネッテル――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。本書の著者マリアーナ・エンリケスは、〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉と称され数々の賛辞を受ける、現代アルゼンチン文学の頂点に君臨する作家である。 【2021年度国際ブッカー賞最終候補作】 LOS PELIGROS DE FUMAR EN LA CAMA, Mariana Enriquez, 2009 -
その昔、ハリウッドで
アカデミー賞、Gグローブ賞受賞作が小説として生まれ変わる! クエンティン・タランティーノ、小説家デビュー作! アカデミー賞2部門受賞、ゴールデングローブ賞3部門受賞した 〈ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド〉を タランティーノ自ら小説化! 1969年、ハリウッド。 俳優リック・ダルトンは人生の岐路に立っていた。 キャリアが下り坂の彼に大物エージェントがイタリア製作のウェスタン映画に出ないかという話を持ちかけてきたのだ。悩みを抱えながらTVドラマの撮影に出かけたリックが現場で出会ったのは…… リックの長年の相棒、クリフは謎の多い男だった。 妻を殺したが罪を逃れ、戦争中には大勢殺したと豪語する男。今日もリックの車でハリウッドを流していたクリフはヒッピー娘を拾い、彼女らがチャーリー・マンソンなる男と暮らす牧場へと向かう…… 女優シャロン・テートは気鋭の映画監督ポランスキーと結婚し、リックの隣に住みはじめたところだった。 折しも自分の出演作〈サイレンサー/破壊部隊〉が劇場でかかっているのを目にした彼女は、うきうきとチケット売り場の女の子に声をかけ…… 映画にはない場面、映画にはない物語、映画とは異なる結末―― 本書はノベライズではない。同じ種子から誕生したもうひとつの物語、堂々たる一編の長編小説なのである。オフビートな小説を愛し、自身の映像言語としてきた巨匠がみせるグルーヴィな語りの才能に瞠目せよ! -
兎の島
川の中洲で共食いを繰り返す異常繁殖した白兎たち、 耳から生えてきた肢に身体を乗っ取られた作家、 レストランで供される怪しい肉料理と太古の絶滅動物の目撃譚、 死んだ母親から届いたフェイスブックの友達申請…… 今、世界の文芸シーンでブームの渦中にある〈スパニッシュ・ホラー〉の旗手による、11篇の鮮烈な迷宮的悪夢が本邦初上陸!!! 現実と地続きに現出する奇怪な歪み、底知れぬ不安と恐怖を、 生理的嫌悪感を催すような濃密で冷たい筆致で描き切った、 現代スペインホラー文芸の旗手による11篇の鮮烈な傑作怪奇幻想短編集! 〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とは マリアーナ・エンリケス、ピラール・キンタナ、サマンタ・シュウェブリン、フェルナンダ・メルチョール、グアダルーペ・ネッテル――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。そして、このほど本書で初めて邦訳紹介するスペインの新進作家エルビラ・ナバロも、その代表的な書き手として数えられる。 作者エルビラ・ナバロは世界最大の文学誌Granta誌(英)のスペイン語圏ベスト若手作家にも選出された気鋭の作家。 本書の英訳版(2021)は、ニューヨーク・タイムズ紙、ロサンゼルス・タイムズ紙などの各紙誌でも絶賛され、同年の全米図書賞翻訳文学部門ロングリストにノミネートされた。 「この作家は生まれながらの文学的才能に恵まれている」エンリケ・ビラ=マタス 「不安を掻き立てる、カフカ風ですばらしい語り口」マヌエル・ジョレンテ La isla de los conejos, 2019 【目 次】 ヘラルドの手紙 ストリキニーネ 兎の島 後戻り パリ近郊 ミオトラグス 地獄様式建築に関する覚書 最上階の部屋 メモリアル 歯茎 占い師 謝辞 訳者あとがき -
【合本版】おかえりの神様
就職を機にひとりぼっちで上京した神谷千尋だが、その心は今にも折れそうだった。些細な不幸が積もり積もって、色々なことが空回り。 誰かに相談したくても、今は深夜。周りを見回しても知り合いどころか人っこひとりもいない。……でも狸ならいた。 寂しさのあまり連れ帰ってしまったその狸、なんと人の言葉を喋りだし、おまけに自分は神様だと言い出して……?? 『お嬢、いかがした? 何事かとそれがしに聞いて欲しそうな顔でござるな』 こうして一日の出来事を神様に聞かせる日課が誕生した。 “なんでも話せる相手がいる”、その温かさを合本版でもあなたにおとどけします。 ※本電子書籍は、『おかえりの神様』・『ただいまの神様』・『さよならの神様』・『おはようの神様』・『おやすみの神様』全5巻を1冊にまとめた合本版です。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。 -
だれか、わたしを助けて
【2026年 ジョイス・キャロル・オーツ賞 受賞】 ◎間室道子さん(代官山 蔦屋書店) とにかく「極寒の町」を読んでほしい! ラストに押し寄せる胸の痛みは、マイナス六十度の町で呼吸し、 生きてる人々の愛と命を体感させる。 ◎河出真美さん(梅田 蔦屋書店) たった数十ページで、登場人物の数十年分の人生が あなたの前に立ち現れてくる。 わたしの人生と似ても似つかないかれらの人生を覗いて、 それでもわたしは思っていた。 あなたの気持ちがわかる、あなたのことを知っている、と。 ◎梅﨑実奈さん(紀伊國屋書店新宿本店) エリカ・クラウスの物語が最高潮に輝く瞬間は、 常にラストシーンだ。 どんな悲劇が展開されようとも、単純な涙では終わらない。 この途方もない余韻は、圧倒的に詩である。 ◎古屋美登里さん わたしはこれまでさまざまな作家の作品を読んだり、 訳したりしてきたが、 これほど胸が震える小説に出会ったことはない。 ***** 逃れようのない現実を前に、わたしも、あなたも、「だれか、助けて」と心の中で叫んでいる。 極寒の町を捨て、運命の男と共に出ていくのか。 愛する人が死を望む時、この手で殺せるのか。 赤の他人の子どもたちを、本当に救うのか──。 岐路に立つ12人の、それぞれの決断。 『いつかわたしに会いにきて』で熱烈な支持を集めたエリカ・クラウス、待望の最新短篇集。 ***** 【目次】 日本の読者のみなさまへ 極寒の町 ピアノ ダッジ通りの北側 ヘラジカを食べてくれ だれか、わたしを助けて バンコクにいると 立っている男 ユダヤ人 神を畏れるごとく我を畏れよ あなたとなら一晩中こうしていられるけど、それって人生で最悪の夜になりそう ブルー・ホール 心臓と大血管損傷 訳者あとがき ***** -
桃尻娘シリーズ 全6冊合本版
桃尻娘シリーズ 全6冊合本版 『桃尻娘』『その後の仁義なき桃尻娘』『帰ってきた桃尻娘』『無花果少年と瓜売小僧』『無花果少年と桃尻娘』『雨の温州蜜柑姫』収録。 あたし、榊原玲奈でェす。花の高一。クラスの男の子はモモジリムスメなんていうけど、お勉強か、売春か、なんてオリジナリティのない青春はたえらンない! 不逞な抵抗精神がのぞく異色青春小説。 あたし、榊原玲奈でェす。花の高一。クラスの男の子はモモジリムスメなんていうけど、お勉強か、売春か、なんてオリジナリティのない青春はたえらンない! 不逞な抵抗精神がのぞく異色青春小説。 -
ウルフ・ホール 三部作
「トマス・クロムウェル?」人はいう。「あれはたいした男だ」 1520年代のイギリス、ロンドン。 息子が生まれないと悩むヘンリー八世は、王妃との離婚を願う。しかし、教皇の反対により、一向に離婚協議は進まない。 トマス・クロムウェルは、卑しい生まれから自らの才覚だけで生きてきた男。数カ国語を流暢に話し、記憶力に優れ、駆け引きに長けた戦略家だった。仕える枢機卿の権勢が衰えていくなか、クロムウェルはヘンリー八世に目をかけられるようになるが―― 希代の政治家クロムウェルを斬新な視点で描き、世界を熱狂させた傑作、ついに登場。 著者紹介1952年にイギリスのグロソップで生まれる。ロンドン大学とシェフィールド大学で法律を学んだのち、ソーシャルワーカーとして働きはじめる。ボツワナやサウジアラビアでの滞在を経て1986年に帰国し、歴史小説から随筆まで幅広い分野の作品を発表。2006年にはその功績により大英帝国勲章を授与された。2009年に発表された12番目の著作にあたる本書は、全世界から高い評価を受け、ブッカー賞および全米批評家協会賞、歴史小説を対象とするウォルター・スコット賞を受賞したほか、コスタ賞およびオレンジ賞の最終候補となった。 -
はじめての百合スタディーズ クィア/フェミニストの視点から
百合オタク×フェミニスト×クィア当事者が 語りつくす、百合批評入門。 女性同士の親密な関係性を描く、百合というジャンル。 その起源から、国内外での多様な受容、そして近年の作品の潮流までを網羅。 当事者の視座を交え、「百合のいま」がわかる一冊。 <目次> 第一部 現在の百合と私たち 第二部 アニメと百合 論考I ──アメリカの百合文化 エリカ・フリードマン 第三部 BLと百合の違い 第四部 レズビアン救済願望と結婚 第五部 百合ジャンルの課題 論考II ──百合の歴史 品田玲花 <本書でとり上げるテーマの一例> 「レズビアン」が出てこなかった百合/現在の百合アニメの潮流/百合アニメとドラマの違い/BLと百合の対等性と権力差/女性が女性を眼差すこと/異性愛至上主義へのカウンターと百合の親和性/男性性とアイデンティティ/トランスジェンダー表象と百合/百合専門誌以外の「百合」/これからの百合ジャンル……etc 女性同士の友情や恋愛など、あらゆる親密さを包含するジャンルである百合。 百合の定義も、書き手や読み手も多様だ。 アニメや漫画、ドラマなど、「百合」と呼びうる作品は身近ないっぽう、百合はしばしば、現実を生きる当事者や、フェミニズム・クィアの議論から切り離されてきた。本書では国内外の百合の歴史とその変遷に触れつつ、当事者の視点から、あらゆる人に開かれた百合というジャンルを問い直す。 装画:森島明子 -
地下鉄駅
生を手離さずにいることは、こんなにも難しい――。 失業、借金、いじめ、病気……駅で自ら死を選ぶ人々と、その防止に奔走する地下鉄職員・葉育安。 現代台湾文学を牽引する作家・何致和が、都会の声なき声を拾い再生を描く台湾発の話題書。 台湾文学賞、誠品読書職人賞など受賞多数! ・ ・ ・ 葉育安(ヨウ・イクアン)、45歳、思春期の娘と認知症の老母との3人暮らし。 優柔不断、すべてに受け身で生きる彼が 地下鉄の自殺防止プロジェクト長として向き合うことになったのは、 地下鉄のホームで今まさに自死へ向かう人たち。 ・ 会社のお金を横領したサラリーマン、SNSで失恋を晒された中学生、持病に悩む老人、周囲から羨まれながらも生きる気力を失った女性……自殺防止プロジェクトリーダーを任せられた育安は、なんとか成果を出そうと試行錯誤を重ねるも、自らの足でホームから飛び降りる人たちを止めることはできない。 それでも群集のなかに身を置いて、日々を生きていく寄るべき人々の体温が、見知らぬ他人をいつしか温めていく――出口のない問題を抱え生きる全ての人へ、ささやかでも、明日へ向かう力の一端になる物語。 ・ 現代社会のひずみや抑圧を描いたソン・ウォンピョン『アーモンド』、ハン・ガン『回復する人間』らにも通じるストーリーテラーの初邦訳。 ・ 《解説:松本俊彦(精神科医・作家)》 読了後、語られなかったこと、描かれなかった余白に読者は深く心を揺さぶられ、何かを考え始める。こうした、読後から始まる独特の余韻、静かな残響音は、本作品における最大の魅力といってよいだろう。 ・ 《台湾文学金典賞授賞/選評 凌性傑(詩人・作家)》 何致和は中年男性の心境をきめ細やかに描き出し、公共交通機関と時代の鼓動を結び付け、地下鉄によって交わる人生を通じ、様々な流動を表現する。その流動感に、多声的な語り、語りの視点の交代が加わることで、重層的で、極めて読みごたえのある作品に仕上がっている。 地下鉄という現代の交通機関は、個々の実存の不安を乗せる一方で、出発と帰還を支えている。本書で最も引き付けられるのは、冷静に傍観しているようでいて、「理解しようとする」やさしさを潜めた語りである。 -
天皇機関説タイフーン
言論はいかに弾圧され、口を封じられるのか。どうやって人々は生き延びるのか。 台風の如く、人々を翻弄し、敗戦に至る日本の行く末を決定した天皇機関説事件。 「昭和百年」に「合法無血のクーデター」の真相に迫る。 評伝『江藤淳は甦える』の著者による、天皇と憲法をめぐる人間ドラマ! 宮沢俊義は蓑田たちから次のターゲットとされていた。昭和十年には危うい位置に座っていたのである。美濃部の後を継いだ憲法学の少壮教授は、いかに巧みにサバイバルしたか。それは当人には棘となり、良心は痛み続け、戦後にまで尾を曳く。美濃部とは違う宮沢の「小さい」ありよう。それを他人事として批判するだけではすまされない。大なり小なりあの「小さい」ありようは当時の人々に内在していた。当時に限定することなく、いまの我々、いや私にもそれがあることを認めざるを得ない。史料を注意深く読んでいくと、その「小さい」ありようは、東京帝大出の官僚にも、政治家にも、それどころか、首相で海軍大将の岡田啓介にも、はるか上の「最後の元老」西園寺公望にも、雲の上の昭和天皇にも分有されていたのではないかとも思えてきた。けっして他人事ではないのだ。(あとがきより) -
図書館の魔女 霆ける塔
待望のリブラリアン・ファンタジー、再始動。 マツリカが、キリヒトが、帰ってきた。 囚われた魔女を救うべく、仲間たちは雷鳴轟く山峡の砦を目指す。 風が唸り、雷が轟く「霆ける塔」に囚われた図書館の魔女・マツリカ。宿敵ミツクビの罠にかかり、閉ざされた山城で彼女を待つのは、夜毎降り注ぐ稲妻と奇妙な因縁を背負う砦の主。脱出の糸口を探るマツリカを、新たな謎と出会いが待ち受ける。一方遠く離れた故郷では、ハルカゼ、キリン、そしてキリヒトたちが、マツリカ救出のため立ち上がる。 彼らは、わずかな手がかりと研ぎ澄まされた知恵を武器に、雪深い山脈を越え、未踏の隠し砦を追う! 強靭な意志と絆が試される極限状況の中、マツリカは、そして仲間たちは、この絶望的な状況を打ち破ることができるのか? メフィスト賞が生んだ弩級のファンタジー「図書館の魔女」。シリーズ最新作がついにそのベールを脱ぐ。 -
八雲と屍体 ゾンビから固有信仰へ
墓を掘り起こし八雲は思考する 八雲が記した数々の“死”と“屍”、「物語をねだる者」と「語り部」たち、レキシントンの古屋敷を舞台に語られた幽霊譚、ディオダティ荘の夜を彩る怪奇談義、前世の記憶を持つ少年・勝五郎の転生、火星に運河を見つけた男・パーシヴァル・ローウェルとの出会い… 小泉八雲を彩るエピソードはあまりに刺激的でファンタジーじみている。しかし、それらは果たして「真実」なのか── 大塚英志の決定版・八雲論。 初めて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に触れる読者に捧ぐ、八雲と八雲の物語を愉しむための必読書。 決してファンタジーと現実を混同してはならない。 だから、私たちは八雲という死者のファンタジーを“理解”してはいけない。 それは死者の擬人化であって、私たちが読んでいるのはあくまでも「偽八雲」なのである。(本文より) -
ビルディング(乙女の本棚)作品集(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」から、イラストレーター・ねこ助の自選作品集が登場! 描き下ろしとして夢野久作+ねこ助『ビルディング』も掲載 小説とイラストの出会いを祝福する、魅惑の1冊。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。そのなかからイラストレーター・ねこ助による作品をピックアップした美しい画集が新たに生まれました。 収録されているイラストは、新美南吉『赤とんぼ』、中島敦『山月記』、太宰治『魚服記』、堀辰雄『鼠』、夢野久作『ルルとミミ』のなかから選ばれた、イラストレーター本人がお気に入りのものばかり。 さらに、描き下ろしとして夢野久作『ビルディング』も収録し、通常シリーズとはことなるサイズ感で小説とイラストが楽しめます。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 【目次】 新美 南吉『赤とんぼ』 中島 敦『山月記』 太宰 治『魚服記』 堀 辰雄『鼠』 夢野 久作『ルルとミミ』 夢野 久作『ビルディング』(全文収録・イラスト描き下ろし) ※本書について 本書は、乙女の本棚シリーズとして刊行された『赤とんぼ』『山月記』『魚服記』『鼠』『ルルとミミ』のなかから、イラストレーター・ねこ助自身が選んだイラストを掲載しています。巻末の『ビルディング』のイラストは描き下ろしです。 小説部分は『ビルディング』は全文、その他は抜粋となります。 -
Cocoon第二部 全5冊合本版
Cocoonシリーズ第二部 全5冊合本版。 『Cocoon 京都・不死篇-蠢-』『Cocoon 京都・不死篇2-疼-』『Cocoon 京都・不死篇3-愁-』『Cocoon 京都・不死篇4-嗄-』『Cocoon 京都・不死篇5-巡-』収録。 最強の花魁が、帰ってきた! 京都で新たな闘いが始まる! 最強の鬼・平将門を倒し、江戸を破滅から救った瑠璃。しかしその代償は生半可なものではなく、義兄を失い、友の炎を失い、自らも片腕を失った。江戸を離れ、京都にたどり着いた瑠璃は最愛の人を想わせる男性に出会う。つかの間の平穏を得たかに思えたが、京都では陰陽道を使う、不気味な集団が動き出そうとしていた。(『Cocoon 京都・不死篇-蠢-』) -
海風クラブ
白い犬の後を追いかけてきたタロコ族の少年と、自分を売ろうとする父親から逃げてきた少女。山の深い洞穴で二人は出会い、心を交わす。 少年が少女の村に、少女が少年の村へ入れ替わり出ていくのを、巨人は見つめていた。 山は巨人の体であった。人々に忘れ去られた最後の巨人ダナマイ。彼の言葉を解すのは、傷を負った動物たち。 時を経て再会する二人を軸に、様々な過去を背負う人々を抱えて物語は動き出す。 舞台は原住民と漢人、祖霊と神が宿る台湾東部の海豊村。 山を切り崩すセメント工場の計画が持ち上がり、村の未来を前にして、誇りを守ろうとする人々と、利益を享受しようとする人々が対立する。 巨人がなおも見つめ続ける中、かつてない規模の台風が村を襲い、巨人と人間の運命が再び交差する――。 物語を動かすのはつねに、大いなるものに耳を傾ける、小さき者たち。 ★2023年台湾書店大賞小説賞受賞 ★「博客来」ブックス・オブ・ザ・イヤー入選 -
ヒビカイー365日の怪談#2025
一日一怪。365日「怖い」と「不思議」が楽しめる日めくり怪談集の2025年版が登場。 今日はどんな怪と出会えるのか、4人の怪談作家が全国から聞き集めた色とりどりの恐怖をゆっくりじっくりご堪能あれ。 現在は入手困難かつ未電子化であった「恐怖箱 切裂百物語」と「恐怖箱 彼岸百物語」の200話に加え、神沼三平太の未刊行作品、そして怒涛の書き下ろしをあわせた全365話を再編集、1年を怪談づくしで彩った。文庫本にして848ページの大ボリューム本はもはや呪物。 寝る前に1話ずつ読むもよし、未来を先取りするもよし、あなたの2025年に怪と幸あれ。 -
老いぼれを燃やせ
予言的ディストピア小説『侍女の物語』の著者が放つ辛辣なユーモア。老境の平穏からはほど遠く、未練と怒りまみれの高齢者らの紆余曲折を描く傑作短篇集! 「老いぼれを燃やせ」――老人ホームで暮らすウィルマは視力が衰え、幻覚症状が現れていた。踊り騒ぐ小さな人の群れが見えるのだ。ある日、米国の老人ホーム連続放火事件の報せが入る。やがて彼女の施設も暴徒に取り囲まれ……。「アルフィンランド」――ファンタジー小説シリーズで成功を収めたコンスタンスは、かつて恋人に酷く裏切られた経験があった。そんな彼女が仕組む復讐とは? 「蘇えりし者」「ダークレディ」とで三部作を成す。「岩のマットレス」――ヴァーナは退職後、北極圏クルーズ船で旅に出た。そこにいたのは、高校時代に彼女の人生を変えた男。これまで4人の夫を看取ってきた彼女は、ある計画を立て……。「フリーズドライ花婿」――インチキ骨董商のサムには妄想癖があった。自分が殺され女性医師に解剖されるところを思うと、心が癒やされるという。そんなサムがオークション用の倉庫で出くわしたものは? 人間心理の闇を見つめ、痛いほど的確に、強烈なユーモアをもって描き出す9つの作品を所収。予言的ディストピア小説『侍女の物語』の著者による傑作短篇集! -
縊死体 乙女の本棚作品集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」から、イラストレーター・ホノジロトヲジの自選作品集が登場! 描き下ろしとして夢野久作+ホノジロトヲジ『縊死体』も掲載 小説とイラストの出会いを祝福する、魅惑の1冊。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。そのなかからイラストレーター・ホノジロトヲジによる作品をピックアップした美しい画集が新たに生まれました。 収録されているイラストは、夢野久作『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』、夢野久作『死後の恋』、江戸川乱歩『人間椅子』、イェイツ(芥川龍之介訳)『春の心臓』のなかから選ばれた、イラストレーター本人がお気に入りのものばかり。 さらに、描き下ろしとして夢野久作『縊死体』も収録し、通常シリーズとはことなるサイズ感で小説とイラストが楽しめます。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 【目次】 夢野久作『瓶詰地獄』 泉鏡花『外科室』 夢野久作『死後の恋』 江戸川乱歩『人間椅子』 イェイツ(芥川龍之介訳)『春の心臓』 夢野久作『縊死体』(全文収録・イラスト描き下ろし) ※本書について 本書は、乙女の本棚シリーズとして刊行された『瓶詰地獄』『外科室』『死後の恋』『人間椅子』『春の心臓』のなかから、イラストレーター・ホノジロトヲジ自身が選んだイラストを掲載しています。巻末の『縊死体』のイラストは描き下ろしです。 小説部分は『縊死体』は全文、その他は抜粋となります。 -
トヨタの子
日本企業最大の利益を誇るトヨタ自動車。その創業者&ボンボン御曹司(?)の夢と苦難を綴った「奇想天外」経済小説! 第1号市販車は故障で立ち往生続出。 喜一郎は公職追放で会社解体? 労働争議と苦汁の社長辞任。 “タイムリープ”神社で滝行する章男? 「恥を知れ」と罵られながら臨む、米議会公聴会。 最新鋭水素自動車MIRAI遭難事故? 想像も出来なかった涙の再会…… 豊田家御曹司・章男少年は曾祖父・佐吉の顕彰祭へ家族と来ていた。いたずら坊主の章男は裏山から転び落ちた拍子に車にはねられてしまう。一方は明治時代、佐吉の息子・喜一郎は「自動車」に乗ってきたというアキオと名乗る不思議な子供と、しばしの友情を育む。そして時代が進むたび喜一郎の前に不思議な人が次々と現れる……彼らはいったい何を伝えに来たのか? 「もっといいクルマをつくろうよ」 おじいさん、あなたの言葉だったのですね。この小説を読んで二度泣いた。-豊田章男 =主人公はこの二人!= トヨタ自動車創業者 豊田喜一郎 自動織機で世界を席巻し、日本の自動車産業を興しながら、失意の最後を遂げた男 トヨタ自動車会長 豊田章男 喜一郎の孫。ボンボン御曹司と揶揄されながら、世界一の車メーカーを改革した男 -
川が流れるように
1948年、コロラド州アイオラ。ヴィクトリアは17年間、家と農園の外にほとんど出たことがなかった。母を早くに亡くし、桃農家の父と叔父、弟のために家事をこなすだけで日々は過ぎていく。そんな彼女の人生が突然変わる。謎めいた青年ウィルと出会ったのだ。ウィルは故郷をもたず、各地を放浪しているという。自由な彼といるとき、ヴィクトリアは自分も変わったように感じた。だが、町の人々はよそ者を疎んだ。それでも、ヴィクトリアはウィルを選ぶ。初めて父に嘘をついてまで、逢瀬を重ねる。だが、背後には悲劇が迫っていた――。大切なものを失いながらも、自分の道を進み、再生を遂げる女性の姿を描く感動作。アメリカ、イギリス、ドイツなどで続々とベストセラーリスト入りした米国作家のデビュー長篇小説 -
都筑道夫の小説指南 増補完全版
エンタテインメントの先駆者が伝える、本当に面白い小説の書き方と読み方とは? ミステリイ、SF、怪談、ショート・ショート、時代伝奇……様々なジャンルの実作者・実験者として活躍し続けた著者ならではの、「これから書きたい人」へのアドバイスを網羅。定評ある名著に初書籍化となるエッセイ・対談を大幅増補した決定版。これぞまさに「エンタテインメントの書き方」という名のエンタテインメント! 没後二十年記念刊行。(解説・佐々木敦) 【目次】 1 エンタテインメント小説の書き方を伝授しよう ※ 2 都筑道夫の小説指南 3 わが小説術 ※ 4 対話篇 ほんとうに怖い話が好きだ!(対談/高橋克彦) 現代ミステリーの問題点(対談/佐野洋)※ 都筑道夫に教えてもらったこと(対談/鏡明)※ ポオさん、お顔を見せて見せてください!(架空対談/エドガー・アラン・ポオ) (※は書籍[ほぼ]初収録) -
忘却の河 上下合本版
1995年6月19日、名門高校の教師申明(シェン・ミン)は何者かに殺された。殺害された生徒と恋愛関係にあったのではないかと疑われていた直後のことだった。慕っていた生徒や同僚、そして婚約者の谷秋莎(グー・チウシャー)からも見放されて――。先に起きた女子高校生殺人事件との関係などが疑われたが、結局真相はわからず事件は未解決となった。 時は流れ、2004年。谷秋莎は訪れた小学校で、すらすらと漢詩を暗誦する小学3年生司望)スー・ワン)と出逢う。父が経営する私立学園の良い広告塔になると思ったのだが、次第に司望に執着していく秋莎。ある日、ふたりは廃車のトランクから死体を発見する。それはあの申明の旧友の死体だった。 忘れたはずの因縁が甦り、そして司望にちらつく申明の影。天才小学生は申明の生まれ変わりなのか? いま、輪廻が巡り始める――。 中国のスティーヴン・キングが描く、異色の輪廻転生ミステリ。 -
「インターネットの敵」とは誰か? サイバー犯罪の40年史と倫理なきウェブの未来
「スマートならば脆弱である」。あなたの携帯電話も、この社会も。 30年以上にわたって最前線でサイバー犯罪と戦い続ける世界的研究者、ミッコ・ヒッポネンの初の日本語訳書。 我々の個人情報やプライバシー、趣味嗜好や思想信条は無料の利便性と引き換えにすっかりGoogleやfacebookに吸い上げられ、世界中の企業に売り渡され、ハッカーに狙われている。家電に車、ロボットに兵器などすべてがネット接続するIoT(モノのインターネット)やスマート技術は、もしかしたら社会のすべてにセキュリティホールをまき散らした「インターネットのアスベスト」として後世から断罪されることになるかもしれない——。 ウェブの主役が若きプログラマーから企業や政府へと移り、個人情報は監視資本主義のエサとなり、かつてあった自由や信頼も失われる中、ハッカーや犯罪者は時代に適応して進化を続ける。この「スマート社会」と、私たちはどう向き合えばいけばいいのか? インターネットが影も形もなかった時代から存在したコンピュータウイルス(最初はフロッピーディスク経由で感染した!)などのマルウェアが、オタクの無害ないたずら程度のものからグローバル企業に破壊的な影響を与えるものになるまでどのように進化してきたか。また、犯罪者や国家機関がそれをいかに駆使してきたか。サイバー犯罪やサイバー攻撃の40年史を自身の経験をもとに振り返りつつ、プライバシーと資本主義、あるいはインターネットの自由と公権力との関係といった現状の問題、さらにAIやメタバース、あるいはサイバー戦争が日常の風景となりインターネットとますます深く結びつくこの先の未来への期待と懸念を記した、必読の一冊。 Mikko Hypponen“If It's Smart, It's Vulnerable”の完訳。 [CHAPTER] 最高で最悪なインターネット/マルウェア全史――あのころ、現在、そして近未来/ヒューマンエラー/スマート社会は穴だらけ/プライバシーの死/暗号通貨の時代/インターネットと諜報、そして戦争/インターネットと私たちの未来 -
中野重治と朝鮮問題
戦前にはプロレタリア文学運動に身を投じ、共産党員や政治家としても活躍した作家・中野重治。中野の著作は、天皇制との闘争や転向など、共産主義運動との関連で批評されてきたが、中野が敗戦後から晩年まで取り組んだ朝鮮問題の実態や全体像は語られてこなかった。 中野が書いた戦後のテクストにおける朝鮮や在日朝鮮人の言説を丹念に読み込み、安保闘争や浅間山荘事件、東西冷戦などの社会的な事件・状況を踏まえながら、彼の朝鮮認識の変容と実像を明らかにする。 植民地主義やナショナリズム、転向、親日/反日、民族的連帯など、朝鮮や在日朝鮮人をめぐる諸問題に誠実に向き合い、それまでにない連帯のありようを模索した中野の思想的・政治的な実践が示す可能性を浮かび上がらせる。
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