小説・文芸 - PHP研究所作品一覧

  • 俺、リフレ
    3.5
    「俺(=冷蔵庫)は、彼らを救いたい!」――製造過程で意識を持ってしまったスウェーデン製の冷蔵庫が、夫が作家で、妻がイラストレーターの家に設置された。ある日、夫の甥(おい)で天才ヴァイオリニストの少年を預かることになったが、そのせいで家庭が崩壊の危機に……。動くこともできないし、語りかけることもできない冷蔵庫(リフレ)の“決断”とは? 冷蔵庫が語る究極の「家族愛と才能」の話。大藪春彦賞受賞の異才が放つ感動作。

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  • 山県昌景 武田軍団最強の「赤備え」を率いた猛将
    4.0
    戦国最強を誇った「赤備え」の騎馬軍団を率いて、常に武田信玄の先陣を任された山県昌景――。若年より晴信(のちの信玄)の近習として仕え、20歳の時には晴信直属の旗本隊創設に加わり、いきなり足軽150人の隊長に大抜擢された。その後も武勲を重ね「源四郎(昌景)の赴くところ敵なし」とまで謳われる。信玄の子・義信の謀反未遂に、父のような存在だった兄・虎昌が連座し切腹させられると、昌景は涙ながらに兄が率いた「赤備え」の部隊を引き継ぐこととなる。その後の昌景は、「風林火山」の旗印とともに武田の先鋒隊長として戦場を疾駆。“赤い大津波”の如き騎馬軍団の破壊力は、三方ヶ原の戦いで徳川軍を呑み込み、「さても恐ろしきは山県」と家康を畏怖させた。しかし信玄に重用された反面、息子の勝頼には疎んじられ不遇な晩年を迎える。長篠・設楽原合戦では己の誇りをかけて挑み、壮烈な最期を遂げた猛将の生涯を描く。

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  • 久坂玄瑞 高杉晋作と並び称された松下村塾の俊英
    -
    吉田松陰の遺志を継ぎ、新しい日本のために命を懸けた男がいた――。その男の名は、久坂玄瑞。高杉晋作とともに、“松下村塾の双璧”と謳われた俊英である。長州藩の医者の家系に生まれながらも、「おれは、天下を医するのだ」と日本全体を見据えた、大きな志を抱く玄瑞。やがて生涯の師・吉田松陰と出会うと、その才能は開花し、妹・文の婿に迎えられることに……。しかし、松陰が安政の大獄で死を遂げると、その運命は大きく変転。師の遺志を継いだ玄瑞は、高杉晋作らとともに王攘夷活動に奔走していく――。幕末の動乱をひたむきに、そしてまっすぐに生き、維新の先駆けとなった若き傑物を活写した長編。

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  • あるじは家康
    3.0
    徳川家康は名君? それとも迷君??戦国時代、最高の結束力を誇ったといわれる「三河武士団」。けれど、家康も、家臣たちも、胸の内にはいろんなことが渦巻いていた――。石川数正、大久保忠隣、蜂屋半之丞、奥平九八郎(貞昌)、松平家忠、ウイリアム・アダムスといった有名無名の家臣たちを主人公に、組織に生きる男たちの“ホンネ”と“タテマエ”を描きながら、彼らの目を通すことで家康の意外な素顔を浮き彫りにしていく。『あるじは信長』『あるじは秀吉』に続く「あるじシリーズ」第3弾。

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  • あるじは秀吉
    -
    秀吉は本当に“人たらし”だったのか!?豊臣秀吉が一介の草履取りから、天下人へと駆け上がることができたのは、その人間的な魅力が大きいとされる。しかし、出世しすぎるあるじの下、右往左往した家臣たちがいた……。加藤虎之助(清正)、蜂須賀小六、小西行長といった著名人から、坪内喜太郎、御子田半左衛門など、あまり知られていない侍まで。家臣の視点で描くことで、これまでにない秀吉像が浮かび上がる。『あるじは信長』につづく「あるじシリーズ」第2弾。

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  • 村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。
    3.3
    「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた<嘘>――「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか? 夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる![小説家という人種]「志賀直哉氏に太宰治氏がかなわなかったのは、太宰氏が志賀文学を理解していたにもかかわらず、志賀氏が、太宰文学を理解しなかったという一事にかかっており、理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)……そんな三島こそ太宰の最大の理解者だったのでは? そして、その三島由紀夫の最大の理解者は?

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  • 幕末維新なるほど人物事典 100人のエピソードで激動の時代がよくわかる
    -
    時は、幕末から明治へ――日本を揺るがす大戦乱の後には、熱い男たちの足跡だけが残った・・・・・・。幕末維新期には佐幕・勤王・開国・攘夷などのそれぞれの立場で、数多くの傑物が登場し歴史にその名を刻んだ。阿部正弘、井伊直弼にはじまり、徳川慶喜、近藤勇、沖田総司、土方歳三、坂本竜馬、西郷隆盛、大久保利通、榎本武揚、大隈重信、岩倉具視など、枚挙に暇がない。しかし、この混迷きわめる時代背景は大変複雑でわかりにくいもの。また登場する人物が多数であるため、それぞれの人間関係も入り組んでいる。本書は、太平の眠りを覚ました黒船来航から、幕末維新の終焉といえる西南戦争にいたるまでの間、乱世に光芒を放った英傑100人を分かりやすく解説する。幕府方要人、勤皇の志士、思想家、医者など、多様な人物エピソードから動乱の時代の様相が見えてくる。かんたんに読めて歴史の流れも理解しやすい、手軽な「幕末維新」ポケット事典。

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  • 小説 織田三代記 信秀・信長・信忠、天下取りへの道
    3.0
    戦国の日本を統一へと導いた稀代の英雄・織田信長。その天下統一事業は信長の手だけでなされたわけではない!まず、信長の父である織田信秀。尾張国守護代に仕える三奉行の一人だった信秀は、下剋上の流れに乗って尾張の支配者にのしあがる。この父の遺産と遺志を引き継いで「戦国大名・織田信長」が誕生した。そして、尾張の統一のみならず、近隣の強敵・今川義元を討ち取り、美濃の斎藤家を滅ぼして、天下布武への道を邁進し始めたのである。さらに、信長の嫡男・織田信忠。本国の尾張・美濃を相続し、偉大な父の後姿を見詰めながら天下人の後継者になるべく己を磨いた傑物であり、「新しい日本」の建設に力を振るうことが期待された。しかし、本能寺の変に遭遇したとき、不利を承知で明智光秀に立ち向かい、父に殉じた。ここに信長の天下布武は幕を下ろしたのである。戦国乱世に身を置き、全力で戦い続けた織田家三代の男たちを描き出した力作長編小説。

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  • 星をつなぐ手 桜風堂ものがたり
    4.4
    桜野町にある桜風堂書店を託され、仲間たちとともに『四月の魚』をヒットに導いた月原一整。しかし地方の小さな書店だけに、人気作の配本がない、出版の営業も相手にしてくれない、などの困難を抱えることに。そんな折、昔在籍していた銀河堂書店のオーナーから受けた意外な提案とは。そして桜風堂書店を愛する人たちが集い、冬の「星祭り」の日に、ふたたび優しい奇跡が巻き起こる。『桜風堂ものがたり』感動の続編。
  • 鯖猫長屋ふしぎ草紙
    続巻入荷
    3.8
    1~11巻750~850円 (税込)
    長屋で一番えらいのは猫!? だとすると、長屋で起こる奇怪な事件を解決するのは、いったい……。江戸の根津宮永町にある「鯖猫長屋」は、鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋なので、そう呼ばれている。サバという名の、長屋を“仕切る”不思議な美猫(いろおとこ)は、炊きたての白飯しか食べない超わがままもの。そんな長屋に、わけありの美女や怪しげな浪人者が越してくる。次々に起こる不可解な事件に、途方に暮れる長屋の面々。そこに「成田屋」の異名をとるイケメン同心も登場。サバの飼い主である猫専門の売れない画描き・拾楽が、事件を解決しようとするのだが――。解説の時代劇評論家・ペリー荻野氏も、続編とドラマ化を切望! 心がほっこりあたたまる、大江戸謎解き人情ばなし。丹地陽子さんがカバーに描いたサバの凛々しい姿に、一目ぼれすること間違いなしの、猫小説です!
  • 出張シェフはお見通し 九条都子の謎解きレシピ
    NEW
    -
    作曲家ロッシーニにまつわるフルコース、母の快気祝いにぴったりなご馳走、婚活パーティーが盛り上がるメニュー……依頼人からの要望に完璧に応えつつ、そこで起こる様々なトラブルまで、料理と洞察力で解決してしまう出張シェフ・九条都子。行く先々で“いけず”を許さず問題に切り込んでいくが、強気な彼女もまた、切ない過去を持っていて――。美味しいご飯と九条都子の京都弁が光る、ハートフルストーリー。
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない
    NEW
    3.0
    解剖学者(養老孟司氏)とお笑いタレント(伊集院光氏)による、共感だらけの生き方放談。待望の文庫化! 《「東大卒の医学博士、解剖学者であり大ベストセラーの著者である先生に対し、伊集院光ごときが親近感?」と笑われるかもしれませんが、同じ匂いを感じるのです。その匂いの元が何なのか、先生のご著書『半分生きて、半分死んでいる』(PHP新書)を読んでいてピンときました。「別に世間が間違っているわけではない。間違っているのは、自分のほうかもしれない。だけど世間と自分がズレていることだけは間違いない。ひょっとすると、そのズレが、物書きになる原動力か、と思う」――この文章を初めて読んだとき、僕は救われたような気がしました。僕が感じていた先生との共通点は「世間からズレている」ことです。》(「はじめに(伊集院光氏)」より抜粋) 世間からズレている。そんな自分自身とどう付き合って生きるか。どう世間と折り合いをつけて生きていくか――。お互いの人生体験を振り返りながら、楽しくもマジメに考えあう。生き方のヒントが満載! ●「文庫版まえがき(伊集院光氏)」「文庫版あとがき(養老孟司氏)」を新たに収録。
  • 青鬼 サーカスに集う怪物たち
    -
    『青鬼』ジュニアノベルシリーズ第12弾! サーカス団員が……動物たちが……怪物になっちゃう!? サーカスの動物たちを、怪物から守り抜け! 【あらすじ】消えたハルナ先生を探して、サーカスのテント内を調べてまわるひろしたち。さらにサーカス団の団長も行方不明になっているようで……。次々と事件が起きるなか、ステージ装置の「奈落」の底で出会ったのは、クロさんだった。警戒するひろしたちだったが、クロさんは「僕を信じろ。僕がなんとかする」と宣言。クロさんは敵なの? それとも……味方? 【目次】1.ぼくはタケル/2.消えたハルナ先生/3.ウサギを追いかけて/4.奈落の底から/5.クロさんの思惑/6.似たもの同士/7.メサイアには関わるな/8.ショーの始まり/9.地獄行きのカウントダウン/10.絶体絶命のハルナ先生/11.現れたヒーロー/12.〈わくわくサーカス団〉の団長さん/13.美香ちゃんとたけし君/14.おびえるライオン/15.レオンの暴走/16.ショーの終わり/17.みんなの気持ち/ひろしによるなぞの解説
  • ソルジャー&スパイ 公安機動捜査隊〈特別作業班〉
    -
    〈アンデッド(不死身)〉な自衛官×悪意を嗅ぎ分ける公安捜査官 正体不明のテロリストに立ち向かう二人の運命は!? 中東派遣から帰隊した防衛省中央情報隊の萩生一尉を待っていたのは、日本に入国するという正体不明のテロリスト「ベル」を追うために、公安外事第四課・真波との協働を命じる辞令だった。異例の指示を受け、お互い反発しあいながらも捜査を開始するが、「ベル」を狙うCIAの非公認工作部隊からの妨害が入る。忍び寄るテロの魔の手から日本を護れるのか。緊迫のスパイアクション、開幕! 文庫書き下ろし。
  • 青鬼 ハロウィンにひそむ獣たち
    -
    ハロウィンの仮装でにぎわう動物園に「本物の怪物」が現れた!? 累計140万部突破の「青鬼」シリーズ第11弾! 【あらすじ】動植物が楽しめる「碧奥ワイルドパーク」に、学級新聞の取材のために訪れていたひろし、ナオ、ハルナ先生、そしてタケル。ハロウィン当日ということもあり、思い思いの仮装を楽しむひとたちが来園するなか、突然ブルーデーモンが現れて……! 【目次】1.〈まんぷく食堂〉にて/2.クロさんの忠告/3.サーカス団がやってくる!/4.へこんだシャッターと曲がったステッキ/5.おじさんの正体/6.サーカスへようこそ!/7.ドキドキの空中ブランコ/8.ピエロのつなわたり/9.ハロウィンの動物園/10.動物園の怪物/11.ベンガルトラを追え!/12.クロさんのたくらみ/13.林の中の大冒険/14.マユさんとマイキー/15.ハロウィンパレードとデモの一団/16.開演直前/17.あやしい人かげ
  • 下鴨料亭味くらべ帖 料理の神様
    3.8
    1~2巻750円 (税込)
    老舗を救うのは革新の味か、伝統の味か――。傾きかけた京都の料亭「糺ノ森山荘」を継いだ明美のもとに、亡き父の紹介状を携えた初老の料理人が現れた。この男、腕は確かだが、つくる料理は古風なものばかりで、現場の板長との衝突が絶えない。そこで明美はどちらが料亭に相応しい料理をつくれるか、板長の座をかけた料理対決を提案する。イワシ、筍、鱧……旬の食材を用いた勝負の行方、そして男の正体とは。文庫オリジナル。
  • 本所おけら長屋 外伝
    4.3
    金はないが情はある、お節介で名高い「おけら長屋」を舞台にした大人気シリーズの“外伝”は、人気登場人物たちの若き日を描く前日譚。 ●「馬鹿と外道は紙一重」万造と松吉は偶然、同じ日におけら長屋に引っ越してくる。意気投合した二人は、長屋の髪結いの女の家で、小遣いをもらって暮らしている小一郎という優男に憧れるが……。 ●「家督は寝て待て」上総久留田藩藩主の四男だった高宗は、いかにして津軽黒石藩藩主になったのか? 十五歳の高宗と五歳の玉姫の出会いを描く。 ●「金太が街にやってくる」おけら長屋は、実は“事故物件”だった!? 住民らに立て続けに災いが起きる中、長屋立ち退きの話まで持ち上がる。なんとか阻止したい住民たちが考えた案とは? ●「みちのくさとり旅」妻を亡くし、黒石藩の剣術指南役を辞した鉄斎は、剣術とは何かという答えが見いだせないまま、江戸に向かっていた。旅の途中、仙台に立ち寄った鉄斎は、宿屋で盗難騒動に巻き込まれる。 特別付録として、シリーズ第一幕(1~20巻)の名場面ガイドも収録。笑いと涙の“おけらワールド”を、ぜひご堪能ください。文庫書き下ろし。
  • 幽霊長屋、お貸しします(一)
    4.0
    1~2巻750円 (税込)
    江戸で起こる刺激的な事件を集めて記事を書く、読売の“種拾い”の少女・お奈津は、親方から“事故物件”専門の家守(不動産屋)・直吉の話を聞く。見た目は良いが、無愛想でどこか陰のある直吉に興味を持ち、彼から家を借りた者たちを調べるお奈津は、各家の幽霊騒動に巻き込まれるうちに、霊の切ない事情や秘密を知っていき――。江戸を舞台に、死後も続く縁や思いを温かく描く、時代小説シリーズ第一弾!
  • 桜色の風 茶屋「蒲公英」の料理帖
    3.7
    隠居したおばあちゃん、好きなことを仕事にします! 四十年勤めた武家奉公を終えたさゆは、甥夫婦が営む薬種問屋に身を寄せて隠居するも、これまでの充実した日々から一転、張り合いのない生活に嫌気がさしていた。幼馴染の小夏との再会をきっかけに、「自分のやりたいこと」は何かを考えた末、家族の反対を押し切って茶屋「蒲公英」を開店。五十五歳にして初めての商売、町家暮らしに戸惑いながらも、料理上手で聞き上手なさゆのもとには、悩みを持つ人が訪れるようになり――。長年の武家奉公で鍛えた料理の腕と生きる知恵で、江戸の人びとの心を癒やす人情時代小説。文庫オリジナル。 〈目次〉第一話 桜ほろほろ 第二話 蕗に筍、宵の風 第三話 花かつお、香る 第四話 ツツジの花が咲く前に 第五話 茜色の夕暮れ
  • 暁天の星
    4.0
    坂本龍馬に愛され、認められた男・陸奥宗光――。明治新政府では県知事などを務めるも、政府転覆を企てたとして投獄されてしまった陸奥。そんな彼の才能に目を留め、花開かせたのは、時の総理大臣・伊藤博文だった。外務大臣として入閣した陸奥は、日本を欧米列強に伍する国家にすべく奔走し、不平等条約の改正に尽力する。そして、日本の尊厳をかけて強国に挑まんとする陸奥を支え続けたのは、妻の亮子だった。本書は、著者が最期に「これだけは書いておきたい」と願い、病と闘いながら綴った長編小説。残念ながら未完ではあるが、著者の歴史作家としての矜持を感じ取れる貴重な作品である。陸奥宗光のその後は、解説の細谷正充氏が、連載中の著者の想いは、長女の涼子氏が紹介。坂本龍馬の姉を描いた短篇「乙女がゆく」を特別収録。
  • 風神館の殺人
    3.5
    高原の保養施設「風神館」に集まった十人の男女。彼らの目的は、自分たちを不幸に陥れた企業の幹部三名に、死を以って償わせること。計画どおり一人目を殺害したあとに、彼らが目にしたのは、仲間の一人の変わり果てた姿だった。誰かが裏切ったのか!? 仲間の死を警察に通報すれば、復讐計画が頓挫してしまう。外部との連絡が遮断された館で、皆が疑心暗鬼にかられる中、さらに仲間が殺されて……。猜疑と信頼が交錯する密室ミステリの秀作。『崖の上で踊る』を改題。
  • 山口多聞 空母「飛龍」に殉じた果断の提督
    4.7
    太平洋戦争の転機となったミッドウェー海戦で三空母被弾炎上後、ただ一隻残った空母「飛龍」を率い敢然と米艦隊に反撃した闘将。名将として海軍の輿望を集めながら従容として乗艦とともに沈んだ提督の知られざる素顔を資料、証言、家族に遺した手紙等から生き生きと描く。
  • 小説 武田三代記 信虎・信玄・勝頼、戦国最強軍団の光と影
    -
    1巻750円 (税込)
    「風林火山」の旗を掲げ、天下を狙った武田信玄。戦国最強と謳われる麾下の軍団は、父・信虎の「挑戦」から生まれ、信玄の手で完成したものだ。武田信虎は十四歳で家督を継ぐと、苦闘の末に手強い国人たちを切り従えて甲斐を統一し、戦国大名として自立を果たした。その父を追放して武田家の棟梁となった信玄は、軍事力と詭計をバランスよく使いながら、信濃・駿河・上野・遠江・三河と勢力を広げ、ついには京の地に旗を立てるべく上洛の軍を起こす。しかし、三方ヶ原の勝利の後、陣中で病に倒れ、志は半ばにして潰えた。「偉大な父」の後継者となった勝頼は、信玄を尊崇する老臣たちとの間に生じた齟齬に悩みながら四囲の敵との戦いに全力を尽くすが、次第に劣勢を強いられ、天正十年(一五八六)、織田信長の攻勢にあって、妻子、側近たちと共に天目山の露と消えた。新羅三郎義光の末裔である名門・武田家三代の「光」と「影」を描き出した力作長編小説。
  • たまにポカポカしてください
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 久々に才能あふれる新人が登場した。その名もチョッキーヌ。漫画家であり詩人であるというチョッキーヌは、まさしく西暦2000年にふさわしい新しいタイプの作家、いやエンターテイナーといえるだろう。4コマ漫画を主体に詩とイラストを縦横に駆使して展開するその世界は、まさに現代人の心象風景そのものである。そこに描かれるテーマは恋人たち、失恋、幼少期の思い出、上司のことなど、我々がごく日常的に体験する世界である。しかし、そのありふれた日常がチョッキーヌの手にかかると、たちまち斬新な世界に変貌する。笑いあり、涙あり、そして驚きあり。まさに感性のなせる技である。全編に流れるのはほのぼのとしたユーモア感覚。しかし読者はページを操るうちに、ふと気づくだろう。笑いの底にひそむ人生の深い悲しみに。ここに描かれているのは単なるマンガではない。むしろ新感覚の“短歌”と言ってもよいだろう。案内役の猫と鳥もかわいい。
  • 「竜馬暗殺」推理帖
    3.0
    慶応3年(1867)11月、盟友・中岡慎太郎とともに、京都・近江屋で暗殺された坂本竜馬。それから5年、この事件の再捜査を、邏卒・鬼木寛次郎がある人物から依頼される。なぜ今ごろ……。とまどいながらも真相を追い求める寛次郎の前に、意外な人物が現われて彼の行く手を阻む。“明治の名探偵”がたどりついた真犯人とは? 竜馬暗殺の黒幕を暴く歴史ミステリー小説。『竜馬暗殺からくり』を改題。
  • 高坂弾正 謙信の前に立ちはだかった凛々しき智将
    3.0
    「謙信めに千曲川を渡らせませぬ。川中島で討ち取りましょうぞ!」慎重な采配と得意の退却戦で「逃げ弾正」の異名を取り、猛将揃いの武田家でも“随一の用兵”と謳われた高坂弾正――。元は豪農の生まれという異色の出自ながらも、亡き父の遺田をめぐる訴訟に敗れて行き場を失ったところに、晴信(信玄)からその美貌と才能を見出された。若年より「奥近習」として晴信の身近に仕えるが、その寵愛に決して甘えることなく、虎綱(高坂弾正)は着々と戦場で武功を重ねていく。いつしか、ひとりの武士として、そして武田の重鎮として類希な成長を遂げた虎綱は、宿敵である対上杉の最前線・海津城の守将を信玄に任されて打倒謙信を心に誓うこととなる。龍虎相打つ「川中島の決戦」でも、虎綱は別働隊を率いて窮地に陥った信玄本隊を救う活躍を見せた。内政にも優れた手腕を発揮し、武田の躍進に一身を捧げた智将の生涯を克明に描いた力作!
  • 後藤又兵衛 大坂の陣に散った戦国きっての勇将
    4.0
    戦国時代一の名軍師・黒田官兵衛の嫡男・長政の指南役として出仕し、彼に、武士としての心構えから、戦場での将としての立ち居振舞いまでを教え込むとともに、九州島津攻め、文禄・慶長の役、関ケ原合戦と、歩みをともにした、歴戦の勇士・後藤又兵衛。彼には自らの矜持として持っていた、武士としてのあるべき姿を、その人生において具現したいという、理想があった。常に泰然と構え、水の如き心持で戦に対峙せよと説く又兵衛に対し、血気盛んで情動的な教え子・長政は次第に彼に対する反感を募らせて行く。その確執は、やがて修復不可能となり、又兵衛は黒田藩を去らざるを得なかった。その後、大坂の陣が起こり、又兵衛は、不利を承知しながらも豊臣方に参加。時代の名主となった徳川家康を散々に苦しめながら、命を散らして行く。生まれつき、要領の良い世渡りが苦手で、武人として誇らしく生き切ることのみを願った、一徹な男の魅力を描く、長編歴史小説。
  • 錬命術 岸大武郎SF短編集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 記憶に残る名作『恐竜大紀行』の続編『大恐竜紀』2編も収録!! その他、科学への好奇心をくすぐる珠玉の8編を収録!! 『錬命術』:遺伝子組み換えなどで、人類の都合で生命を新たにデザインされた生物たちは……!? 第1話:Trypoxylus dichotomus 第2話:Grampus griseus 第3話:Corvus corone 第4話:Homo sapiens/『ジュリアの法則』:天才女子高校生が大活躍! 本格、学園科学ミステリー!! 第1話:記憶 第2話:科学/『大恐竜記』:時は白亜紀末。激変する世界を懸命に生き延びようとする恐竜たちの物語!! 第1話:白亜紀末 大恐竜記 第2話:巨大ワニとの死闘/SF漫画の名手が贈る珠玉の短編集!!
  • くるくる くるくる
    3.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【※閲覧時は端末の画面ロック機能を設定のうえ、閲覧することを推奨いたします】 くるくるくるくる 本を回して楽しもう! 本書は、回しながら読むボードブックです。本を回すと、くまさんがでんぐり返しをしたり、サッカーボールやバレリーナがくるくる回る! 本にフーッと息をふきかけながら回すと、かざぐるまがくるくる回っているみたい! 優しいおじいさんの顔をくるっと回してみると……? なんと、おこりんぼうのおじいさんの顔に早変わり! 本を回すことで、色々な変化を楽しめます。2~3歳の小さなお子様から遊べる新しい絵本です。
  • 山本周五郎で生きる悦びを知る
    5.0
    「――これまでかつて政治が貧困や無知に対してなにかしたことがあるか」……誰か他の小説家がこれと同じような台詞を書いているのを読んだら、辟易してすぐ本を閉じることだろう。ところが周五郎の小説では、この「赤ひげ」の分かりやすい正義が心に迫ってくる。何故だろうか……。人間の人間らしさを生涯にわたって探究し続け、自らの生活そのものを小説にささげた周五郎の小説の言葉は、どこかからの借り物ではなく、彼自身が自ら獲得してきた言葉である。彼自身の言葉を用いれば、周五郎は「貧困や病苦や失意や、絶望のなか」の「生きる苦しみや悲しみ」そして「ささやかであるが深いよろこび」を描こうとしたと言えよう。あらゆる文学賞を辞退し、ただひたすら自らが「書かずにいられないもの」を描き続けた作家の真髄を味わう。

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  • ねじれた過去 京都思い出探偵ファイル
    3.8
    遊園地に残されたカメラ、撮影現場から失踪した斬られ役、喫茶コーナーで倒れた記憶喪失の男――わずかな手がかりから人生の謎を解き明かし、ねじれた過去を修復するのが、思い出探偵社の仕事。京都府警の刑事だった実相浩二郎、元看護士の一ノ瀬由美、かつて両親を惨殺されたため心に傷を抱える橘佳菜子に、新メンバーを加えた探偵社の面々が繰り広げるハートフル・ミステリ。シリーズ第二弾。

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  • 戦国大名 県別国盗り物語 我が故郷の武将にもチャンスがあった!?(PHP文庫)
    3.0
    天下人となるチャンスが誰にでもあった動乱の時代に、我が故郷の武将は一体どうしていたのだろうか? 応仁の乱ののち群雄割拠する有力大名や、信長・秀吉・家康による天下統一だけが“戦国”ではない。地方各地に目を向ければ、自家の存亡を賭けて勢力拡大を目指した武将たちのドラマが見えてくる。本書は、室町幕府以降の全国各地の武将たちの野望と動向を、勃興期から47都道府県別に調べ尽くした一冊。「京都:足利一門では傍流だった細川家の出世」「山口:陶晴賢が大内氏を滅ぼしたのではない」「鹿児島:島津氏が頼朝の子孫を称する意味」「千葉:房総半島では意外に新参者の里見氏」「茨城:古河が関東の首都だった理由」「宮城:伊達藩家老は東北の名族だらけ」「愛知:名門織田家と用心棒稼業の松平家」など“それぞれの戦国時代”を克明に描き出していく。そこから導かれる「国盗り」から「天下取り」への条件とは? 戦国ダービー、いざ開幕!

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  • おくりぶた
    3.5
    1巻750円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「それでは、ご主人、参りましょう」「どこへ?」「あの世」生きるために飼っていたぶたを売った青年と売られたぶたの、せつなくて笑える「あの世」珍道中。累計54万部突破!の大人気『やさぐれぱんだ』シリーズの著者が描く!

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  • 世界一周! 大陸横断鉄道の旅
    4.0
    一夜明けるとガラリと変わる車窓の風景。時間にあくせくしない非日常の車中泊――機関車を先頭に雄大な大地を東へ西へ。日本では決して味わえない真の贅沢が、そこにはあふれている。中国の四季を駆け抜ける『シルクロード特快』、世界一の絶景・オーストラリアの『インディアン・パシフィック号』、世界最長のシベリア鉄道、人気のロッキー山脈越え・カナダ横断鉄道、アメリカン・ドリームの象徴『エンパイア・ビルダー号』……。数カ月前から予約殺到! 世界中の鉄道ファンが憧れる、屈指の長距離列車の旅へ扉を開こう。[内容例]1章:中国横断鉄道(上海~ウルムチ 4077km)、2章:大陸横断鉄道(シドニー~パース 4343km)、3章:シベリア鉄道(ウラジオストック~モスクワ 9297km)、4章:カナダ横断鉄道(ハリファックス~バンクーバー:6358km)、5章:アメリカ横断鉄道(シアトル~ニューヨーク:5028km)

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  • 我、弁明せず
    4.2
    明治・大正・昭和と、三井財閥のトップとして、日銀総裁として、大蔵兼商工大臣として、怒濤の人生を走り抜けた池田成彬――。しかし、日本の財界をリードしつづけたその業績と較べると、彼の名前はあまりにも知られていない。金融恐慌、2・26事件、そして太平洋戦争と、逆風吹き荒れるなか、世間の悪評を物ともせずに突き進み、歴史の荒波に消えていった池田成彬の人生に光を当てた長編小説。

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  • 天明の密偵 小説・菅江真澄
    4.0
    日本民俗学の先駆者として知られ、各地の風俗・民俗などを日記体で詳細に書き記し、200冊以上の書物を残した菅江真澄。三河・吉田宿の御師の次男に生まれ、国学者で藩の御用商人でもあった植田義方のもとで勉学に勤しんだ彼は、岡崎へ出て和歌を、名古屋では絵画と本草学を身につけた後、30歳で古里を後にして長い旅に出る。当時は、天明の大飢饉や浅間山の大噴火などの天変地異、賄賂にまみれ、幕府を意のままに動かす老中・田沼意次と松平定信ら譜代衆の対立、松前藩問題と北方ロシアの脅威など、幕藩体制が大きく揺らいだ激動の時代だった。そんな中、彼は何を求めて、信濃、出羽、陸奥、そして蝦夷地へと旅をしたのか――。彼を蝦夷地へと駆り立てたものは何だったのか――。本書は、立身出世を願うも叶わず、生涯を旅に生きざるをえなかった菅江真澄の虚実入り交じった人生をミステリーの手法で掘り起こしながら、彼の秘密に迫った傑作歴史小説である。

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  • 中国人、会って話せばただの人 近くて遠い隣人との対話
    -
    五六民族が暮らす中国各地を旅すれば、言語、生活様式、宗教など、様々な文化を肌で感じる。儒教や共産党の指導などでつくりあげられた「文明」が、中国の実像ではない。「面従腹背(めんじゅうふくはい)」で中央のコントロールから逃れる地方官僚。お上(かみ)の意向などよそに、日々の生活を楽しみ「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)」を地でいく農村。漢族との共存に腐心するチベット族……。各地を広く踏査した気鋭の研究者が、北京や上海といった一部の大都市だけではわからない中国人のホンネを浮き彫りにする。国家・民族の溝と対話に思索を巡らした中国紀行。

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  • スティーブ・ジョブズvsビル・ゲイツ 二大カリスマCEOの仕事力
    3.9
    Mac、iPod、iphone、そしてiPad……世の中を驚かせ続けるカリスマ経営者、アップル創業者スティーブ・ジョブズ。ウィンドウズを中心に、ワード、エクセルなどでソフトウエア業界を席巻、マイクロソフト「帝国」を作り上げたビル・ゲイツ。一見対照的ながら、どちらも強烈な個性で時代を引っ張ってきた二人の経営者。この四半世紀において、彼らが最も優れた二大経営者であることに、異論を唱える人はいないだろう。本書は、そんな最強CEOである彼らを、12の能力から読み解き、比較するもの。その壮絶なる仕事ぶりから経営者としての判断力、部下や外部とのコミュニケーション能力、そしてライバル撃退力までエピソード満載で説く。最強の経営者は果たしてどっちだ!?

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  • 月と日の后(上)
    3.9
    1~2巻760円 (税込)
    紫式部が支えた国母の一代記! 七代の天皇を見守り、“望月の栄華”を成し遂げた藤原彰子の波瀾の生涯 わずか十二歳で入内した、藤原道長の娘・彰子。父に言われるがままに宮中に入った彼女を、夫である一条天皇は優しく受け入れるが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまとう。しかし、一人の幼子を抱きしめた日から、彰子の人生は動き始める。父や夫に照らされる“月”でしかなかった彰子が、やがて「国母」として自ら光を放ち出すまで――平安王朝をドラマチックに描く著者渾身の傑作長編。
  • 雛森寧子のミステリな日々 コンビ作家の誕生
    4.0
    ミステリ作家志望の君島は、文章力を評価されるも謎解きのトリックが弱いと編集者に指摘され、トリックは強いが、文章力に乏しい引き籠もりで、極度の人見知りの雛森寧子を紹介される。外出を嫌がる寧子を小説のネタ集めと称し、連れ出した先で出会ったのは、喫茶店で砂糖壺からコーヒーに大量の砂糖を入れる女、降りしきる雨のなか傘を壊す男……。不可解な出来事に、寧子は鮮やかな推理を披露する!? 文庫オリジナル。
  • 猫を処方いたします。
    4.2
    1~2巻770~789円 (税込)
    京都市中京区の薄暗い路地にある「中京こころの病院」。心の不調を抱えてこの病院を訪れた患者に、妙にノリの軽い医者が処方するのは、薬ではなく、本物の猫だった!? 戸惑いながらも、決められた日数、猫を「服薬」する患者たち。気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も少しずつ変化していく。そして医者が猫を処方するのには、ある「理由」があって――猫と人が紡ぐ、もふもふハートフルストーリー!
  • 喫茶ソムニウムの優しい奇蹟 お代はあなたのお悩みで
    5.0
    1巻770円 (税込)
    ここは、夢のはざまの喫茶店。あなたの悩みはなんですか? 「わが家は幽世の貸本屋さん」シリーズで大人気の著者、最新作! 悩んでいる人の前にあらわれると噂の喫茶店・ソムニウム。亡くした飼い猫に後悔を抱く女性、他人を優先しすぎて恋愛ができない男性、夢をかなえた結果、母親を失望させてしまったタクシー運転手……。そこでは、わだかまりを抱えた客たちの「胸に咲く花」を対価に、不思議な店主が願いを叶えてくれるという。「胸に咲く花」とは何か、そして店主の意外な目的とは――。切なくも心あたたまる連作短編集。文庫書き下ろし。
  • 満鉄探偵 欧亜急行の殺人
    3.3
    列車内に死体!? 陰謀渦巻く事件に凸凹コンビが挑む! 総裁・松岡洋右から特命を受けた、満鉄の秘密調査員と軽薄で謎めいたイケメンの相棒――。列車が目的地に到着するまでに二人は真実を探り出せるのか。昭和11年(1936)、満州。詫間耕一は、南満州鉄道株式会社の内部調査の秘密調査員として、書類紛失事件を調べることになる。当初は簡単に解決できる事件に思えたが、事件にかかわりがあると目された人物が殺されてしまう。コンビを組むことになった辻村とともに、事件の謎を追うために乗った哈爾浜行きの急行列車のなかで、さらなる殺人事件が起き……。「八丁堀のおゆう」シリーズの著者が贈る、ノンストップミステリー! 文庫書き下ろし。
  • ひこばえに咲く
    4.0
    りんご畑の納屋に眠っていた150枚の絵。その絵が一人の女によって見出されたとき、時を超えて物語は動きだす――。実在の画家をモデルとした感動の長編小説。父が経営する銀座の画廊が閉店し、そこで働いていた香魚子は自分の行く末や恋人との未来に不安を抱えるなか、ある画集を手にする。それは知られざる画家・上羽硯(ケン)の絵だった。その絵に衝撃を受け、津軽の地に飛んだ彼女を迎えたのは、ケンを慕う絵描き仲間の女性・フク。ケンの個展を開催するため奔走する香魚子であったが、ケンとフクの二人には、戦前からの“秘められた過去”があった――。
  • 小説 松平三代記 清康・広忠・家康、三河から天下へ
    3.0
    戦国乱世を完全に終わらせ、天下泰平の時代を切り開いた徳川家康。その偉業の陰には、祖父・松平清康、父・松平広忠の二代にわたって続いた悲劇の歴史があった。松平清康はわずか十三歳で宗家の家督を継ぐと、疾風のごとく大地を駆け巡り、三河全域の統一をなしとげた英傑だった。しかし、戦陣で家来に襲われて思いがけない最期を遂げ、三十五歳にして天下を目指す覇業は挫折してしまった。清康の突然の死は嫡男・広忠に命の危険と苦難の人生をもたらした。その不遇に耐え、自立を模索して苦闘した広忠もまた家来の手にかかって若い命を落とした。人質の境遇から戦国の世に人生の第一歩を踏み出した家康は、二代続いた負の連鎖を断ち切り、戦国大名として飛翔する。そして、祖父、父が示した二つの生き方を我が身のうちで一つにまとめあげ、「戦のない時代」の礎を築いた。乱世の波に翻弄されながら、戦い続けた松平三代の男たちを描き出した力作長編小説。
  • 引き抜き屋 1 鹿子小穂の冒険
    4.1
    1~2巻770~789円 (税込)
    ドラマ化原作本! 『犯人に告ぐ』『検察側の罪人』の著者、渾身の新境地。父が創業した会社で若くして役員となった鹿子小穂は、父がヘッドハンターを介して招聘した大槻によって会社を追い出されてしまう。そんな小穂を拾ったのは、奇しくもヘッドハンティング会社だった。新米ヘッドハンター・小穂は、一流の経営者らに接触するなかで、仕事や経営とは何か、そして人情の機微を学んでいく――。緊迫感溢れるミステリーで人気の著者が新境地に挑んだ、予測不能&感涙のビジネス小説。
  • 河井継之助 信念を貫いた幕末の俊英
    -
    司馬遼太郎氏の小説『峠』で一躍脚光を浴びた河井継之助。幕末に越後長岡藩の執政となった継之助は、破綻寸前だった藩財政を立て直し、またガトリング砲を始めとする軍備の近代化を推し進め、長岡藩を雄藩へと導いた。「わが郷国長岡への気持ちと武士の義を両立させたい。官軍からも会津からもわが封土を守り、わが藩の力で薩長と会津との間に和をもたらすのだ」……大政奉還により、日本が朝廷側と旧幕府側の二つに分かれて戦った戊辰戦争が勃発。継之助は、当時では最高水準の洋式軍備を背景に、長岡藩の官軍・旧幕軍の双方からの局外中立を策した。しかし、官軍との交渉は決裂。ついに官軍との戦争へと突入した。一時は居城長岡城も官軍の手に落ちたが、継之助指揮の奇襲により奪還。勝利の喜びもつかの間、官軍の怒涛の反撃が継之助を襲う……。類い希なる先見性と実行力を持ちながらも、義と信念に殉じて散った凄烈な生涯を描く、渾身の長編歴史小説。
  • 黒田長政 関ヶ原で家康に勝利をもたらした勇将
    3.4
    戦国屈指の名軍師・黒田官兵衛の嫡男に生まれた黒田長政――。幼少時は信長のもとで人質となり、危く処刑されるところを父のライバルである竹中半兵衛の機転で命を救われた。その後、長政は秀吉の「毛利征討」で初陣を迎える。外交・軍略で辣腕を振るうが、決して最前線には立たない巨大な父の存在に反発を覚えて、長政は戦場での「鑓働き」に頑固にこだわった。だが、天下人の秀吉も畏怖した官兵衛の「智謀の才」は、確実に長政にも受け継がれていたのである――。秀吉の死後、石田三成と激しく対立した長政は、豊臣体制で冷遇されていたこともあり、次の天下人を家康と見込んで関ヶ原では東軍に味方する。長政は、福島正則など豊臣恩顧の大名を東軍に繋ぎ止め、また小早川秀秋をはじめとする西軍の切り崩し工作にも縦横無尽の活躍を見せ、東軍勝利の立役者となる。家康から「一番の功労者」と讃えられ、筑前52万石の大大名となった勇将の生涯を描く!
  • 思い出探偵
    4.0
    人生は「思い出」の積み重ねでしかありえない。良きにつけ悪しきにつけ、そのひとが生きてきた証なのだ――。小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴……、そうした小さな手がかりから、依頼人の思い出に寄り添うようにして、人や物を捜し出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を始めた元刑事の実相浩二郎は、探偵社のメンバーである元看護師の一ノ瀬由美、時代劇俳優をめざす本郷雄高、十年前に両親を惨殺されて心に傷を負った橘佳菜子と共に思い出と格闘し、依頼人の人生の謎を解き明かす。「思い出」は心を豊かにすれば、苦しめもする――乱歩賞作家が紡ぎ出す、せつなさと懐かしさが溢れるミステリー。

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  • 島 左近 義を貫いた闘将の生涯
    3.5
    筒井順慶の侍大将・島左近は、明智光秀を裏切った主君に仕えるのを潔しとはせず、退去して浪人となる。しかし、戦国の世に生まれたからには、一度は天下を賭けた舞台で戦いたいと考え、彼の力量を買い家老として迎えてくれた石田三成の参謀として関ヶ原に駒を進めた。卓抜した実力を持ちながら、義を貫き敗戦必至の戦いに挑んだ闘将・島左近の壮烈な生涯をつづる渾身の長編歴史小説。

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  • 進化する中国系犯罪集団 日本のカネを強奪する「龍グレ」の正体を追う
    -
    危険ドラッグや振り込め詐欺、土地買い占め……黒幕はやはり「あの国」だった!液状化した暴力団に代わり、組織化されていない武闘派犯罪集団「半グレ」たちが闇社会を動かしていた。彼らは警察の締めつけにより一度は解体したが、「龍グレ」(中国系半グレ)は中国政府筋やマフィアと手を結び、危険ドラッグ製造や知能犯罪など、再び日本に脅威をもたらしはじめている……。日本のカネや土地を強奪する「龍グレ」たちの実態を、丹念な取材と周辺調査で明らかにし、いまここにある危機をあぶり出す。事件ジャーナリストの泰斗が送る、戦慄のルポルタージュ! 第1章:蠢動―六本木の危険な兆し、第2章:浮上―半グレ界を制す怒羅権、第3章:暗闘―変貌を遂げた黒社会、第4章:侵食―日本の食を貪る中国、第5章:標的―先兵が狙う獲物と復讐

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  • 日本の医療 知られざる変革者たち 「海堂ラボ」vol.3
    3.0
    【電子書籍限定! 特別あとがきに加え、海堂ワールド作品相関図他、豪華7本立て巻末付録を収録!】行政などの組織の壁を打ち破り、ドクターヘリ導入を実現させた救急医、小濱啓次。27年以上にわたって北海道・礼文島での離島医療に携わってきた升田鉄三。世界唯一の「空飛ぶICU(集中治療室)」を開発した航空自衛隊の医師、石川誠彦……。日本の医療の変革者たちをゲストに迎えたトーク番組「海堂ラボ」書籍化第三弾。シリーズ完結となる本書では、海堂尊自身も自らの「Ai導入をめぐる闘い」を語り、さらにおすすめの医療小説を紹介。医療の現場におけるリアルなエピソードと、心ゆさぶるフィクションの魅力を伝える一冊。■新井平伊(アルツハイマー病の権威) ■大藤正雄(大藤ニードルの開発、3Dエコー診断) ■小濱啓次(ドクターヘリ導入) ■飯野守男(法医学会の星) ■工藤進英(陥凹型の大腸がんの発見) ■升田鉄三(礼文島での治療) ■石川誠彦(自衛隊「空飛ぶICU〈集中治療室〉」) ■阿部一之(診療放射線技師) ■郷原信郎(検察の変革者) ■海堂尊(Ai提唱者) ■東えりか(医療小説書評) ■おすすめ医療小説リスト50選番組アシスタント、駒村多恵さんの後記も収録!
  • ルポ デジタルチャイナ体験記
    3.4
    ――新聞やテレビでは報じられない“リアルな中国”を知りたい。中国在住経験のある『ルポ 中国「潜入バイト」日記』の著者が、再び上海に飛び立つ。アリババが運営するホテル、店員がいない「無人書店」、町中を走る大量のシェアバイクなど、デジタル化が急速に進む中国の消費サービスを実体験! 丹念な取材と現地の聞き込みを通して見えてきた「中国IT社会」の光と闇とは。中国と取引する企業や、デジタルマーケットで戦うビジネスパーソン必読の最新中国レポート。
  • 転職の魔王様
    4.1
    1~2巻789円 (税込)
    未来が見えない大人たちに捧ぐ、最旬お仕事小説シリーズ第一弾! 大学卒業後に入社した企業でパワハラに遭い、三年たたずに退職した未谷千晴。働く自信と希望をなくしてしまった千晴だが、「普通の大人」に戻りたいと、叔母が経営する人材紹介会社を活用しながら転職活動をすることに。彼女はその会社で、「転職の魔王様」という異名を持つ凄腕キャリアアドバイザー・来栖嵐と出会う。面談初日から不躾な態度で接してくる来栖に、千晴は戸惑うが……。
  • 帝都地下迷宮
    3.6
    鉄道マニアの公務員・小日向巧はある日、廃駅で立ち入り禁止となっている地下鉄銀座線萬世橋駅へと潜り込む。そこで出会ったのは、政府の“ある事情”により地下で生活する謎の集団「エクスプローラー」だった。その集団内で起こった殺人事件をきっかけに、小日向は捜査一課と公安の対立も絡む大事件に巻き込まれていき……。エクスプローラーが抱える秘密とは? 殺人犯は誰か? 東京の地下で縦横に展開するノンストップミステリー!
  • 心と響き合う読書案内
    4.2
    2007年7月、TOKYO FMでスタートした未来に残したい文学遺産を紹介するラジオ番組『Panasonic Melodious Library』。パーソナリティをつとめるのは、『博士の愛した数式』『猫を抱いて象と泳ぐ』など独特の美しい物語世界をつくりだしてきた、作家の小川洋子さん。小川さんは「この番組は文学的な喜びの共有の場になってくれるのではないだろうか」と考え、出演を決心されました。本書は、このラジオ番組の一年分の放送をもとに再構成したものです。人間が虫になることより、さらに不気味な不条理を描いている『変身』(カフカ)、言葉ではできないことを言葉で書いた『風の歌を聴け』(村上春樹)、生産性のない、無目的な旅が持つ自由を綴る『阿房列車』(内田百けん)、「自分のために詠まれたのでは」と思える歌が必ずある『万葉集』など、計52作を紹介。若い人にとっては最高の文学入門、「本の虫」を自認する方にとっては、新たな発見が必ずある作品論です。
  • 真田疾風録 信之と幸村
    4.0
    家を守るか? 武名をあげるか?――関ヶ原合戦で、真田家の兄弟はそれぞれの道を選んだ。兄・信之は父・昌幸と袂を分かって東軍に属し、徳川幕府の下で家の存続と発展に腕を振るう。父とともに西軍について敗者となった弟・幸村は、雌伏のときを経て大坂の陣に参加、天下人・家康に挑む。戦国乱世から天下泰平へと移りゆく時代に、己の使命を背負って戦う兄と弟を描いた力作長篇小説。
  • 石舟斎・宗矩・十兵衛 柳生三代記
    3.0
    「徳川将軍家の剣術」として、天下に広く知られた柳生新陰流。しかし、そこに至る道筋は決して平坦なものではなかった! 大和の一土豪の家に生まれ、剣聖・上泉伊勢守秀綱の門弟となり、柳生新陰流を打ち立てた石舟斎(宗厳)。彼の人生は、筒井順昭・順慶父子や松永久秀に属して戦塵にまみれる、波乱に満ちたものであった。そして、その柳生新陰流をもって徳川家康に仕え、将軍家兵法師範となる息子の宗矩。豊臣政権によって領地を没収された柳生家の再興を成し遂げた彼は、治世に生かす剣の道を模索していく。さらに宗矩の嫡男に生まれ、祖父・石舟斎のごとく傑出した才能に恵まれた十兵衛三厳。父に反発しながら純粋一途に剣の道を追求していく彼は、新たな境地へと足を踏み入れる……。戦国争乱から江戸時代の泰平へと世の流れが移り変わる時期、それぞれに「剣」を極めるべく歩み続けた柳生家の三代、石舟斎・宗矩・十兵衛の人生を描いた力作長編小説。
  • 魔性
    3.4
    この男に魅せられたら、もう逃げられない……。生真面目な父を持つ志穂子は、その反動からか仕事に恋に奔放な日々を送っていた。ある日、以前バンドのボーカルをしていて、今は不動産業を営む晃と出会う。この男は危険だと周囲の忠告を受けながらも、晃に惹かれていくことを止められない志穂子。しかし、晃は徐々にその正体を表し始める……。一人の女性が「魔性」を持つ男に絡め取られ、転落していく心理を鮮烈に描き出す、戦慄のサスペンス。
  • 荒ぶる魂 空気投・三船久蔵十段
    4.0
    強い、強すぎる! 今のオリンピックなら、金メダル確実!? 小柄な体格ながらも百戦百勝! 「理論の嘉納、実践の三船」と並び称された柔道家の破天荒な人生とは。岩手県久慈に生まれ、悪ガキとして育った三船久蔵は、仙台二中に進学し、柔道と出合う。小柄ながらも地元で敵なしの久蔵は、上京後、講道館に入門し稽古に励み、異例の速さで昇段、数多の強敵を倒していく。不断の鍛錬の末に辿り着いた「押さば回れ、引かば斜めに」の境地は、幾多の新技を創出し、やがて究極の神技「空気投」を生み出す。不世出の柔道家の生涯を描いた長編小説。『「柔道の神様」とよばれた男』を改題。
  • 幸村
    -
    流星の陣――「己という樹に花を咲かせる道」を選んだ真田幸村は、父・昌幸と練り上げた必殺の陣形を胸に秘めていた。徳川との来るべき戦いに向け、長宗我部盛親、塙団右衛門、明石全登らを味方に引き入れる幸村。さらに希代の忍者・猿飛佐助、真田忍び衆を束ねる霧隠才蔵、怪力の海野小平太、幸村の影武者を務める禰津小六、弁舌に長けた望月善太夫に加え、関ヶ原で死んだはずの島左近……。真田丸の激闘から大坂夏の陣へ。彼らを従えた幸村“最後の戦い”の幕が上がる!
  • 新装版 森蘭丸 乱世を駆け抜けた青春
    -
    天下人である織田信長の寵愛を一身に集めた、美貌の小姓・森蘭丸。しかし彼の母は、信長の宿敵である本願寺に深く信仰を寄せる。主君への忠誠と、母子の絆の間で葛藤する蘭丸。そんな最中に彼は、母の信仰と相容れぬキリシタンの娘を愛してしまった――。複雑な人間関係の綾に悩みながらも、その秀でた才知と克己心で、決して挫けず青春を燃やし続けた乱世の若者の姿を活写する傑作歴史小説。
  • 日本史・あの人の意外な「第二の人生」
    -
    どんな偉業を成し遂げた英雄でも、「その後」も人生は続いていく。なかには、教科書ではほとんど語られない“第二の人生”を歩んだ人も……。たとえば、東北を破竹の勢いで制覇した伊達政宗――。天下への夢破れて泰平の世に隠居してからは、若き日の兵糧研究で目覚めた料理やグルメに血道を上げたという。本書は、そんな日本史の有名人の意外すぎる後半生を紹介。「無双の剣豪・宮本武蔵は遅咲きの政治家を志した」「宗教世界に没入した日本海海戦の立役者・秋山真之」「天才絵師・伊藤若冲の老後を襲った大火」など、人生最大の転機は晩年に訪れる!? 【項目例】◎困窮する旧幕臣の「ハローワーク」に尽力(勝海舟) ◎なぜか「いけばなの始祖」になった遣隋使(小野妹子) ◎関ヶ原合戦の贖罪で「倹約一筋」の日々(直江兼続) ◎道鏡の追放後は、土木事業で大出世! (和気清麻呂) ◎「最後の航海」で小笠原諸島へ向かう(ジョン万次郎)
  • 相続仮面
    3.3
    ドロドロと混沌の遺産相続。そこに現れる謎のヒーローとは? 累計20万部突破の「ビジネス戦略ノベル」シリーズ最新作! 金額は関係ない! 愛と憎しみの資産防衛ノベル。 「銀行の預金は友里恵さんに相続させる。汐留のマンションは沙也加と亜美さんの二人に相続させる。そして、死亡保険金の受取人には……『金城陽菜』っていう名前が書かれていますが――」「お母さん、誰なのよ、陽菜って」沙也加が友里恵の両肩を揺さぶった。しばらくなすがままになっていたが、友里恵は「今まで黙っていて、本当にごめんなさい」と、うなだれながら話し始めた。「お父さんと……前妻の間の子の名前よ」「ちょっと、何、その話!」――本文より抜粋 税理士の慎吾は、親族同士で揉める相続の案件が大の苦手だった。ところがある日、相続相談の場に赤と銀のボディスーツに黄色いマスクの男が現れる。豊富な知識と不思議な力で次々と相続事案を円満解決する彼こそが、相続仮面と呼ばれる謎のヒーローだった! さらに相続仮面を追う謎の男も現れて……。生前贈与から節税手法、事業継承まで、相続の基本がわかる異色の資産防衛ノベル。
  • 我、六道を懼れず[立国篇](上) 真田昌幸連戦記
    -
    誰も救えぬ温情よりも、何かを救う非情を――! 壮絶なる長篠の合戦で二人の兄を失い、真田家を嗣ぐこととなった昌幸。しかし武田家の滅亡を食い止めることができず、信長から秀吉へと天下の趨勢も大きく移り変わっていく。昌幸は戦国乱世という荒波の中で真田家を守るため、次々と非情な采配を下していくのだが、そこに徳川家康からの理不尽な要求が突きつけられてきた……。果たして昌幸の決断とは。

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  • 異邦人
    4.0
    「美しさ」は、これほどまでに人を狂わすのか。たかむら画廊の青年専務・篁(たかむら)一輝と結婚した有吉美術館の副館長・菜穂は、出産を控えて東京を離れ、京都に長逗留していた。妊婦としての生活に鬱々(うつうつ)とする菜穂だったが、気分転換に出かけた老舗画廊で、一枚の絵に心を奪われる。強い磁力を放つその絵の作者は、まだ無名の若き女性画家だったのだが……。彼女の才能と「美」に翻弄される人々の隆盛と凋落を艶やかに描く、著者新境地の衝撃作。解説:大森望

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  • 佐竹義宣 秀吉が頼り、家康が怖れた北関東の義将
    3.5
    「鬼佐竹」「坂東太郎」と諸国に怖れられた父・義重を超えて、一族悲願の“常陸の旗頭”となった佐竹義宣――。その所領は、常陸一国54万石余、旗下を入れれば80万石余にもおよび、兵に換算すれば2万人以上を出陣させられる強大な勢力である。豊臣政権下では、関東に移封された徳川家康の“目付役”を担うなど、絶頂期を迎えた。佐竹一族の繁栄を助けた石田三成に恩義を感じる義宣は、秀吉亡きあと、天下取りの野望に向かって横暴をきわめる家康に不信感を抱く。さらには福島正則など武断派による襲撃から、三成の窮地を救った義宣は、日に日に憤りの念を強めていった。そして三成の挙兵を聞き、小山から引き返そうとする家康に、義宣は佐竹氏得意の“追い討ち”をかけようと計るのだが……。時代の流れに抗い、敵将である家康をして「今の世に義宣ほど律儀なものは見たことがない」とも言わしめた、北関東の若き義将の生涯を描く!
  • 片倉小十郎景綱 伊達政宗を奥州の覇者にした補佐役
    3.6
    伊達政宗が「梵天丸」と称した幼少時代から“傅役”として養育係に抜擢され、己の生涯のすべてを若き主君の成長に捧げた片倉小十郎景綱――。幼い政宗が疱瘡によって病み、飛び出た自分の右眼を抉り出すよう命じたとき、それに応じたのも景綱であった。これ以来、政宗の失った右眼となることを誓った景綱は、主君を支える軍師として、また一人の武将として政宗の奥州制覇に向けた戦場に立つ。人取橋の合戦や窪田の戦い、摺上原の戦い、小田原参陣、朝鮮出兵、関ヶ原合戦といった伊達家の歴代の決戦場において、景綱は常に政宗の側にあって知勇を駆使し、「独眼竜のいるところ、必ず片倉小十郎の姿あり」と周囲に恐れられた。政宗が奥州の覇者となった後は更に固い絆で結ばれ、天下人である秀吉や家康の引き抜きも頑として拒んだ。その姿は“忠臣の鑑”として謳われた。政宗を奥州一の大名に飛躍させた戦国随一の補佐役を描く長編力作!
  • 伊達成実 秀吉、家康、景勝が欲した奥羽の猛将
    3.5
    戦場で“不退転”の覚悟を示す「毛虫の前立」の兜を身につけ、人取橋合戦、摺上原合戦などで数多の武功をあげた伊達成実――。独眼龍政宗の「切り札」となったその勇猛ぶりは、天下人の秀吉、家康も配下に欲した。奥州制覇を目指す政宗とは主従を超えた友情で結ばれ、『智』の片倉小十郎と共に『武』で伊達家の双璧を担う。生涯を“伊達の先陣”に捧げた闘将を描く力作小説!

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  • 新装版 大谷吉継 信義を貫いた仁将
    -
    盟友・石田三成との信義を貫き、関ヶ原の合戦で壮絶な最期を遂げた仁将・大谷吉継。その生涯を描いた感動の長編歴史小説の新装版を電子化! 秀吉に見出され、賤ヶ岳の合戦で戦功をあげた青年期。越前敦賀城主となり、豊臣政権の奉行として活躍する壮年期――。「関ヶ原」以前の吉継を克明に描く本書では、秀吉の死後、諸大名が裏切りと日和見に終始するなか、最後まで正義と至誠に殉じた吉継の人柄が浮かび上がってくる。 七月七日、吉継は垂井へもどった。三成のことは諦めて、会津へ向かうつもりである。垂井には三日滞留した。その間も、吉継は何度か佐和山へ使いを走らせ、説得を続けたが、三成の心は固かった。最後の使いが虚しく戻ったとき、吉継は、(明日は発とう)と決め、将兵にも出発を伝えた。だが翌朝になると、気持ちも足も動かなくなった。昼になっても出発できない。(このまま、三成を見捨てていいのか)絶えず、そんな言葉が追いかけてくる。(本書より)

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  • 新装版 井伊直政 逆境から這い上がった勇将
    -
    徳川家における譜代筆頭として知られる「赤備え」の井伊家。そのはじまりは、波乱に満ちたものだった――。今川家の支配下で、次々と非業の死を遂げる井伊家の当主たち。お家滅亡が迫るなか、残された“最後の希望”が幼い直政であった。一族のまとめ役となった「女地頭」こと次郎法師(直虎)、井伊家の菩提寺である龍潭寺の南渓和尚、直政の立身を一心に願う母、それでもなお忠義を尽くし続ける郎党たちに守られながら“流転雌伏”の歳月を過ごす直政。だが、井伊谷に進出してきた徳川家の傘下に入ったことで、その人生は大きく動きはじめる。家康の信頼を一身に受けた直政は、武田家の遺臣を麾下とし、数々の戦場を疾駆して、「赤備え」の若き勇将へとたくましく成長していく。そして、運命の関ヶ原合戦へ。一族の悲願は、この男に託された! お家再興の宿命を背負い、乱世を駆け抜けた井伊直政の生涯を描く力作。

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  • 東京ダンジョン
    3.6
    地下鉄、全線緊急停止!! 地下鉄の新線開業を間近に控えたある日、保線作業員の的場哲也は、勤務中にトンネルの中で怪しげな人影を見つける。またインターネット上でも、東京の地下に「地底人」が出現するという噂が飛び交っていた。そんな中、的場は母から、弟の洋次が鬼童征夫なる経済学者が主宰する怪しげな勉強会に通っていると相談を受ける。事情を探るために鬼童の講演会に出かけた的場は、そこで意外な人物を見かけるのだが……。東京の地下鉄や地下街に爆弾を仕掛け、「東京の地下を支配した」と宣言する、テロリストたちの意外な正体と、その目的とは何か? 複雑怪奇な地下迷宮(ダンジョン)と化した東京の地下を舞台に繰り広げられる攻防。警察や的場たちは、果たして地下鉄を、そして東京を守れるのか。『TOKYO BLACKOUT』『迎撃せよ』『怪物』などが話題の、クライシス小説の旗手が描く、緊迫のサスペンス。

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  • 明日、世界が終わるとしても
    4.0
    それは新たな悲劇か。それとも、悲劇を乗り越えた希望か。一九九九の年、七の月、空から恐怖の大王が降ってくるだろう――ノストラダムスの予言を知った四人の高校生は「死」を思い、残された期限をどう生きるかを考える。その記憶は、大人になった彼らの人生に意外な影響を与えていくのだった。夢に挑む史生、意外な職につく恵津子。時代の荒波に揉まれながらも「生きること」に真摯に向き合う彼らの姿を描く、胸を揺さぶる物語。『虹とノストラダムス』を改題。

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  • 新装版 真田幸村の逆襲
    -
    慶長20年(1615)夏。本丸と内堀を残すのみとなった太閤の城・大坂城に、徳川家康は全国の諸大名を率いて、15万の大軍で攻め寄せた。迎え撃つ豊臣方は、真田幸村、後藤又兵衛ら牢人衆を中心とした5万――。誰がみても勝ち目のない戦に、幸村は家康の首のみを狙う捨て身の戦法「五段構えの陣」を敷く。そしてさらに、起死回生の意外な策を用意していた! 痛快仮想戦記小説、新装版で登場。

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  • ライジング・ロード
    5.0
    大手電機メーカーをある事情で退職したエンジニア・野口陽子は、存続が危ぶまれる東北の三流大学に非常勤講師として招かれた。彼女に課せられた使命は「ソーラーカー」を作り、レースに出て大学の知名度を上げること。しかし集まった学生は落ちこぼればかりで資金も技術も足りない。一流大学や大企業チームとの圧倒的実力差、そして震災……。あらゆる逆境を跳ね返すべく、彼女たちの挑戦が始まった。

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  • 船場育ち
    -
    “船場”はわがふるさとの町。大阪のヘソ・船場に生まれ育った著者が、大阪人の心意気と生活の知恵を、難波言葉の興趣や詩情豊かな風物詩をおりまぜて綴る好エッセイ。
  • 八幡太郎義家 「武士の時代」を切り拓いた名将
    -
    弓を射れば神業に近いと人々を驚嘆させ、奥州に起こった二度の兵乱――父・源頼義に従って戦った前九年の役、自らが陸奥守として戦いの指揮をとった後三年の役――で名を馳せた八幡太郎義家。その活躍は「武家の棟梁」としての源氏の名を東国武士の間で高め、鎌倉幕府以降の「武士の時代」へ向かう流れを生み出した。「天下武勇第一の士」と讃えられた武神・源義家の生涯を描く力作長編!

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  • 白虹
    4.0
    警察官時代に起きた悲劇的な事件の記憶から逃れるかのように、毎年夏の間だけ山小屋でアルバイトをする五木健司。「辞職しなければ、いい刑事になった」と惜しまれる五木はある時、名頃という男を救助したことから、殺人事件に巻き込まれてしまう。名頃が恋人・裕恵を殺し、自分も死んでしまったというのだ。事件現場となった群馬県・長沢山を訪れ、そのまま山小屋へと入ることでその事件を忘れようとした五木の元に、裕恵の手帳と、裕恵の父からの「すまなかった」というメッセージが届けられる。1週間の約束で山を下り、東京へと戻った五木は、1枚の山の写真を手掛かりに、5年前に起きた事件へとたどり着くが……。複数の事件が絡み合い、幾重にも張り巡らされた罠に気づき、事件の真相へとたどり着いた後に、五木が見たものは……。拭い去れない過去にとらわれ続けてきた五木に、救いはあるのか――。本格ミステリの名手による、傑作山岳ミステリ!

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  • 人物で読み解く 「日本陸海軍」失敗の本質
    4.0
    明治維新の躍進から日清・日露戦争の勝利を経て、なぜ日本は「敗れる戦争」へと突き進んだのか? 政治の迷走、軍部の独走に翻弄され、なぜ日本の国策は「一元化」できなかったのか?本書は“近代未満の存在”に終わった「日本陸海軍のキーパーソン」25人の理想と挫折をたどり、戦前日本の“失敗の本質”を読み解く――。「文官」と「武官」で教養知識が分断され、総合的な「発想力」が欠如したままの国家戦略。国民の統制は必要不可欠と考え、他者の「自由・独立」を理解できなかった帝国陸軍の「統制派」たち。金科玉条の「対米艦隊決戦」に引きずられ、なぜ文民が軍縮条約を決めるのかと強硬に反対した帝国海軍の「艦隊派」たちなど、最優秀の人材を集めながら、戦前の日本が敗れた理由が見えてくる。今も変わらぬ日本の「パワー・エリート」の限界と陥穽を鋭く衝いた一冊。

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  • 成り上がり 金融王・安田善次郎
    -
    ハダカ一貫から、日本一の金融王へ!幕末から明治、大正と、激動の時代を生きた銀行業の元祖・安田善次郎。富山の貧しい下級武士出身ながら、商人として「千両の分限者」となることを志した善次郎は、数々の挫折と失敗を乗り越えて両替商・安田屋を江戸で開店、成功をつかんでいく。一代でみずほフィナンシャルグループの礎を築いた安田善次郎の、波瀾万丈の前半生に光を当てた長編小説。

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  • 東郷平八郎と秋山真之
    -
    ロシア最強と謳われた「バルチック艦隊」が日本にやって来る――。世界の海を半周してきたこの史上空前の大遠征軍を、日本海軍は破ることができるのか。まさに日露戦争の正念場というべき戦いに、己が全精力を傾けて日本海海戦を完全勝利へと導いた名コンビがいた。その名は、連合艦隊司令長官・東郷平八郎と、先任参謀・秋山真之――。かたや口数が少なく寡黙だが、すべての将兵から信頼された統率力抜群の提督。かたや「智謀湧くが如き名参謀」と世に評された、海軍きっての天才戦術家。その生い立ちも性格も異なる不世出の海軍軍人二人はいかなる出会いをし、迫りくる祖国存亡の危機を救ったのか?東郷が世に出るきっかけとなった幕末の薩英戦争から始まり、戊辰戦争、明治維新、日本海軍の誕生、秋山のアメリカ留学時代、日清戦争、そして連合艦隊の編成と日露戦争の開戦……。およそ四十年間の波瀾の道程を、克明にかつ勇壮に描ききった長編歴史小説。

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  • 京都奇才物語
    3.0
    上宮厩戸豊聡耳皇子(聖徳太子)、秦河勝公、和気清麻呂公、桓武天皇、小野篁朝臣、安倍晴明公、大江匡房卿、世阿弥元清――日本人の精神世界は、京都でこの8人がつくった!異才や奇人と呼ばれた人びとは、自らの天命に向かって無我夢中に生きてきた。彼らは先駆者や開拓者、救済者になり、後世の人びとの生き方の手本となり続けた。各時代に刊行された偉人伝は、「ブレない生き方」「よき往生の仕方」を学ぶテキストでもあったのだ。日本人がどんな時代を生き、どんな精神世界を抱いてきたのか。それは現代にも共有できる「心の文化遺産」であり、それを知る時に歴史は未来学になるのではないか。本書は、京都を中心に活躍した8人の奇才を通じて、今なお残る伝承や信仰を紐解きながら、日本の古き精神世界のルーツを再発見していく。

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  • 上海 大陸精神と海洋精神の融合炉
    3.0
    90年代に急成長した上海。そこは古来、漢民族が定住しシルクロードへと続く中央の大陸世界と、貿易が盛んな南方の海洋世界とを繋ぐ、文明の交差点だった。本書の第1部では、上海の歴史をひも解く。国内と海外の市場を結び、東アジア経済の中心をなす地勢の形成。そして時の政権や中国特有の自然の作用などによる発展と停滞。こうした変遷から、上海という街の本質に迫る。第2部では、筆者の留学体験や、政治・経済・社会・思想・文化の動向などをまじえながら、人材や資本が流入する街と人の魅力を探る。ホームレスの身から巨万の富を築いた浙江(せっこう)商人。企業の生産拠点を移しつつある台湾人。身一つで出稼ぎにくる安徽(あんき)人。租界(そかい)時代さながらに進出する外国資本…。様々な人間によってもたらされる多様な外来文化を取り入れ、ボーダレスなネットワークを築く上海人。その開け放たれた可能性を気鋭の中国研究者が読み解く。

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  • 利休にたずねよ
    4.1
    女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。

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  • 蒙古襲来
    -
    13世紀後半、日本はかつてない国難に直面しようとしていた。高麗を支配下に置いた元帝国が、ついに野望の矛先を日本へと向けたのだ。服属を求める元からの度重なる使者に対し、鎌倉幕府の若き指導者・北条時宗は、ついに対決の道を選択する。二度にわたって元の大軍が来攻する「元寇」の始まりである。そうしたなか、戦場となった北九州には、おのが夢をこの戦いに賭けた二人の男があった。肥後の御家人、竹崎季光・季長の兄弟である。ともに長兄から疎まれ、所領のない無足の身に甘んじていた彼らは、やがて数奇な運命から、季光は海を越えて高麗の反乱軍に投じ、季長は元との合戦で手柄を立てる道を突き進む。二人の活躍を軸としつつ、物語は元の皇帝フビライ、執権・北条時宗といった時代の主人公から、日蓮、マルコ・ポーロらまでも巻き込んで、壮大な人間絵巻を展開していく。中国・朝鮮半島・日本をまたにかけた長編歴史ロマン。

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  • 意味がわかると怖い3分間ノンストップショートストーリー ラストで君はゾッとする
    -
    朝読で大人気の短編集『ラストで君は「まさか!」と言う』シリーズ、初の児童文庫版が登場! 1話3分で読めて、ゾクゾクが止まらないホラー短編を17話収録。夕暮れ時にスマホを拾った俺。中には、俺と同じように「このスマホを拾ったひとたち」が動画や写真を残していて……『落としもの』。初めて見かける同年代の男の子・ジョウと仲良くなったリキ。家まで送っていくと、そこはデパートで……『幸福デパート』。海外出張から帰ってきたお父さんにお土産でもらった「砂が落ちない」不思議な砂時計には、恐ろしい秘密があることに気づいて……『星の砂時計。』など、意味がわかると怖いお話をたっぷり収録! 【目次】1 しょうめい写真/2 お姉ちゃんの居場所/3 ゾンビ狩り/4 幽霊の出る家/5 人魚は転校生じゃない/6 家事代行シッターのサニーさん/7 君が贈る花/8 たった一日/9 星の砂時計。/10 箱/11 もどる/12 君は何回時間を巻き戻したの?/13 ふしぎな窓/14 ぬいぐるみ供養/15 幸福デパート/16 一つ目の願い/17 落としもの
  • 求愛されるにはワケがある!? ナゾの四兄弟と薬指の約束
    -
    吸血鬼(ヴァンパイア)の花嫁になるなんて、聞いてません! ミステリアスなイケメン四兄弟の正体は……!? 「海色ダイアリー」シリーズ・みゆ先生の最新作! 【あらすじ】両親の海外転勤をきっかけに、父の古くからの友人「時任」家に居候することになった、中学1年生の美月(みつき)。どう見ても父親と同年代には見えない若い当主・時任隼人(ときとう はやと)と、その四人の息子たち――皐月(さつき)、戒(かい)、千早(ちはや)、翡翠(ひすい)とともに過ごすうち、美月は「四兄弟の秘密」に気づいてしまって……!? 【目次】1 星の降る夜/2 月夜と青色ハーブティー/3 館の主/4 時任家の四兄弟/5 午前三時のお茶会/6 夜/7 転校初日!/8 まっさかさま/9 不思議の夜と目覚めた朝/10 地下室/11 時任家の秘密/12 吸血鬼の婚約者/13 黒石家と時任家/14 私を噛んだ相手は……?/15 薬指/16 御三家の話/17 吸血鬼の花嫁
  • 想い星 茶屋「蒲公英」の料理帖
    -
    心にそっと寄り添うお茶とお菓子を召し上がれ。みたらし団子やわらび餅、味噌おにぎりに鯵の甘酢漬け……。江戸の味も楽しめる人気時代小説シリーズ、待望の第二弾! 長い武家奉公ののち一念発起して、みたらし団子とお茶を出す茶屋「蒲公英」を開店したさゆ。「客の事情には立ち入らない」と決めていたが、万引きを繰り返す少女や、人付き合いが苦手な絵師希望の娘など、様々な悩みをもって店を訪れる者たちは、さゆに背中を押されて今までの自分から一歩を踏み出す。鍛えた料理の腕と生きる知恵で、江戸の人びとの心を癒やす、人情時代小説。文庫書き下ろし。
  • 溺愛プラネット! 私がアイドルグループのプロデューサー!?
    -
    私立中学「惑星学園」に通う中学一年生の日向星は、明るく誰からも好かれる女の子。でも、星にはひとつみんなに隠していることがある。それは……超人気ソングライターの「ステラ」であること。ある日、曲提供の依頼を断るため大手の芸能事務所を訪れた星だったが、そこで偶然、気になっていたアイドル「PLANET」の解散危機の場面に遭遇してしまう。彼らを救うため、星はPLANETの魅力を伝えるための曲を作る――。超美形グループから愛されすぎる! 胸がキュンとする青春ストーリーがはじまる! ●【もくじ】私の日常/天文部/PLANET/スターになる存在/大人な黒月くん/EARTH/親友/出会い/解散?/チャンス/初めての楽曲提供/[side 土和]ステラさん/心配/再始動/みんなに届け!/箱推し/[side 土和]輝くために/プロデューサー?/めざすは一番!/[番外編 side 土和]初恋/[番外編 side 土和]心の支え/[番外編 side 土和]救いの手/[番外編 side 土和]輝く一番星
  • 歪みの国のアリス 不思議の国のほとり
    4.0
    僕らのアリス、きみが望むなら。「不思議の国のアリス」モチーフの大人気ゲームのノベライズ、堂々完結! 【あらすじ】放課後の教室で目を覚ました女子中学生の葛木亜莉子(かつらぎありこ)は、「チェシャ猫」と名乗る、フードを目深にかぶったあやしげな人物に出会う。チェシャ猫にうながされ、「アリス」として「シロウサギ」を追いかける亜莉子は、女王陛下の城にやってきていた。そこで待ち受けていたのは、可憐な見た目に反し巨大な鎌を手にした少女で……。明かされた「真実」とは? 衝撃のクライマックス。 【目次】●第五章 首切りの城 ●第六章 赤と黒の迷宮 ●第七章 まどろみの現し世 ●最終章 狂宴のはて ●エピローグ
  • 歪みの国のアリス 真夜中のお茶会
    -
    おかえり、僕らのアリス――。「不思議の国のアリス」モチーフの大人気ホラーゲームが、待望のジュニアノベル化! 【あらすじ】夕暮れのせまる学校で目覚めた女子中学生・葛木亜莉子(かつらぎありこ)が出会ったのは、「チェシャ猫」と名乗る、フードを目深にかぶったあやしげな人物だった。奇妙な世界に迷いこんだ亜莉子は、わけもわからぬまま「アリス」としてチェシャ猫とともに「シロウサギ」の行方を追うが――。 【目次】●第一章 終わらない放課後 ●第二章 狂騒のホテル ブランリエーヴル ●第三章 見慣れた街の 見慣れぬヒトたち ●第四章 真夜中のお茶会
  • ずっといっしょに
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 動物とのふれあいを通して、だれかを思いやる気持ちの大切さを伝える絵本です。簡潔な文章と柔らかでシンプルなタッチの絵が、そんな複雑な感情を、子どもにもわかりやすく表現しています。雨の日の公園で、びしょぬれのイヌと出会ったワタシ。ジョンと名づけたそのイヌは、なぜかおびえていて、なかなかなついてくれません。でも、一生懸命世話をするにつれ、徐々に心を開き始めます。はじめは、楽しいだけだったジョンとの関係のなかに、いつしか、ほんとうの飼い主が現われて、引き離されるかもしれないという不安が生まれます。ジョンとずっといっしょにいるために自分のできることはなんだろう? 子どもたちがいつかは経験する“大切なものを失うかもしれない不安”が痛いほど読者に伝わります。切なくて、やがてほのぼのと心暖まるお話です。ぜひ、お子様と一緒に読まれてください。
  • だいすきなのに
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 動物とのふれあいを通して、だれかを思いやる気持ちの大切さを伝える絵本です。簡潔な文章と柔らかでシンプルなタッチの絵が、そんな複雑な感情を、子どもにもわかりやすく表現しています。ネコのミーコが家出して、もう3日も帰ってきません。ミーコのいそうな場所を探しているうちにボクは、いろんなことに気づきだします。“いったいいつからボクはミーコの相手をしなくなったんだろう、ミーコが家に来たころはいつもいっしょにいたがったのに”……。大切なものを失って初めて気づく、思いやりの気持ちを忘れていた自分。そしてその代償としての不安や心配、恐怖といった様々な感情に悩まされる男の子の姿は、身近な素材を扱っているだけに、読者に切実に伝わります。“当たり前だと思いがちな大切なもの”、その存在に気づかせてくれるお話です。ぜひ、お子様と一緒にお読みください。
  • 梅と水仙
    NEW
    -
    佐倉藩士として生まれた津田仙は、幕府通詞として福沢諭吉らとともにアメリカへ派遣されるなど将来を目されたものの、幕府瓦解後は農村改革を夢見るにとどまっていた。黒田清隆のもとで働く中、女子留学生を渡米させる計画を聞いた仙は、わずか6歳の娘・梅子を推薦する。日本初の女子留学生として、最年少で渡米した梅子だったが、17歳で帰国した時、彼女は日本語さえ忘れていた――。日米の文化の違いや周囲との軋轢、父との葛藤に悩みながら、女子教育のために直向きに歩みを進めた津田梅子の生涯を描いた感動作。
  • 書棚の番人
    NEW
    3.0
    ベストセラー「書店ガール」シリーズの著者による、書店を舞台としたミステリー。書店員の椎野正和は、ある朝届いた積荷の中に、少年犯罪者の告白本を見つけて驚く。それは十七年前に女子中学生が惨殺された事件で、正和の同級生が起こしたものだった。しかも正和は共犯と疑われたのだ。書店業界が「売るべきか売らないべきか」と騒然とする中、その本を読んだ正和は、ある違和感を覚えるのだが……。出版・書店業界の裏事情を巧みに盛り込んだ、慟哭のミステリー。『書店員と二つの罪』を改題。
  • 産医お信なぞとき帖
    NEW
    -
    亡き夫の理想を継いで、卓越した腕で助産と日常の医療を手掛ける女医、お信。ある日、宮田という大物産医が不在だったため、容体が急変した大店の妻の出産に代理で携わることに。無事出産を終え、胸を撫でおろしたものの、その数日後、宮田が殺されてしまい、嫌疑がお信にかけられてしまう……。お信が巻き込まれる陰謀、そして産医として直面する生と死のドラマを描く時代医療ミステリー。文庫オリジナル。
  • プリンス
    -
    軍事政権下の東南アジアの国から日本に留学したピーター・オハラは、大学で政治活動に情熱を注ぐ犬養渉と意気投合した。父・ジミーが祖国の民主化に向け、大統領選に出馬することを知ったピーターは、父の選挙を応援するため、渉とともに帰国する。しかし、人々の期待を一身に背負ったジミーが、凶弾に斃れてしまう。ジミーの遺志を継いだピーターと渉は、大国の思惑による国際政治の残酷な現実に対峙していく――。
  • パオちゃんのたのしいおさんぽ
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ぞうのパオちゃんと仲間たちの、大人気えほんシリーズ。本巻のテーマは、お散歩です。パオちゃんたちは、公園へ出かけます。紅葉がきれいな秋の公園。葉っぱもいっぱい落ちています。たくさん集めて葉っぱのお布団。みんなでお昼寝していると、急に風がふき、布団は飛ばされてしまいます。「まてまてー」パオちゃんたちは葉っぱと一緒にくるくる回りながら追いかけます。だんだん、目が回ってきて、やっととまったと思ったら、アヒルちゃんがいなくなっちゃった! 小さいから風に飛ばされてしまったのです。そのとき、パオちゃんの鼻に葉っぱが落ちて、はーっくしょん。葉っぱに埋もれていたアヒルちゃんは無事見つかりました。どんぐりも出てきて、みんなはどんぐり拾い。お家に帰ってからも、どんぐりを使ってたくさん遊んだんですよ。見返し頁には、どんぐりを使った遊びを8つ紹介。ぜひ、お子さんと一緒に作ってみてください。
  • パオちゃんのかいすいよく
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「わーい、うみだうみだ」海に遊びにきたパオちゃんと友だち。すなのおしろをつくろうと、パオちゃん、ワニ、あひる、ペンギン、うさぎ、みんなでどんどんすなを運んでいきます。ついにトンネルつきの大きな大きなおしろができました。ところが、うれしくなったパオちゃんは「どすんどすん」と飛びはねて、おしろがこわれてしまいました。みんなは仕返しにパオちゃんをすなにうめてあそんでいると、大きな波がやってきて……!? 子ども達の日常で起こる身近な出来事をテーマに、個性のある友だちと仲良く遊び、一緒に何かをすることの大切さが前向きに楽しく描かれている「パオちゃん」シリーズ。優しく親しみやすいイラストとリズミカルな文章が大人気のロングセラー絵本です。
  • パオちゃんのでんしゃごっこ
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 がったんごっとん、てっきょうわたって、トンネルぬけて、電車ごっこをしています。ぞうのパオちゃんがうんてんしゅ。 ――「こんどは、しんかんせん……キャー。はやすぎて、とまらなくなっちゃった」

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