教育 - 学術・語学 - 新潮社 - 新潮選書一覧
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真珠湾から連戦連勝の日本海軍。山本五十六のハワイ攻略構想に繋がる次期作戦が連合艦隊主導で決まった。だが、米機動部隊を誘い出し撃滅するはずの作戦が、東京空襲により変質し、太平洋上の小島占領も新...
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有沢広巳ら一流経済学者を擁する陸軍の頭脳集団「秋丸機関」が、日米の経済抗戦力の巨大な格差を分析した報告書を作成していたにもかかわらず、なぜ対米開戦を防げなかったのか。「正確な情報」が「無謀な...
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「戦費調達」の絶対使命を帯び欧米に向かった高橋是清と深井英五。彼らを待ち受けたのは、急速に進化した二十世紀初頭の金融マーケットであった。未だ二流の日本国債発行を二人はいかに可能にしたのか? ...
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天皇陛下万歳! 大正から昭和の敗戦へ――時代が下れば下るほど、近代化が進展すればするほど、日本人はなぜ神がかっていったのか? 皇道派vs.統制派、世界最終戦論、総力戦体制、そして一億玉砕……。第一次...
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「よもの海みなはらからと思ふ世に……」、それは本来言葉を発してはいけない天皇が、戦争を避けるためにあえて読み上げた御製であった。しかしその意思とはうらはらに、軍部強硬派による開戦の口実に利用さ...
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なぜ今も昔も日本の「正義」は世界で通用しないのか――国際社会との「ずれ」の根源に迫る歴史シリーズ第一弾。日露、第一次大戦の勝利によって、世界の列強の仲間入りを果たした日本。しかし、戦間期に生じ...
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アジア太平洋戦争で終戦の地固めをしたのは、強硬かつ頑迷で悪名高い陸軍内で、極秘の工作活動を行った一派だった! 第二次大戦開始から戦争後期までドイツ軍の戦局に応じて立案された作戦の推移を追いな...
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第三次近衛内閣から東条内閣まで、大日本帝国の対外軍事方針である「国策」をめぐり、陸海軍省、参謀本部、軍令部、外務省の首脳は戦争と外交という二つの選択肢の間を揺れ動いた。それぞれに都合のよい案...
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辺境の島国イギリスを、世界帝国へと押し上げたのは、七人の「悪党」たちだった。六人の妻を娶り、うち二人を処刑したヘンリ八世。王殺しの独裁者クロムウェル。砲艦外交のパーマストン。愛人・金銭スキャ...
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メソポタミア文明から現代まで。〈中東=オリエント〉が辿った長大な道を知った時、きっと気付くであろう、かの地の人々が争いの中に必ず和平の「叡智」を生み出していたことを――。いまだ止まないテロと戦...
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古来、地図には二種類あった。陸上で自分たちの知りうる範囲を描いた「マップ」、何もない海上に航海のため正確な経線・緯線を付した「チャート」。「チャート」すなわち海図を描くことは、世界を俯瞰する...
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私たちは漢字のことをどのくらい知っているだろう。漢字はいつどのようにして漢字となり、日本人はこれをどう受けとめて「読み書き」してきたのか。そもそも話し言葉にとって文字とは何か。和語、訓読、翻...
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独ソ戦を予言し、対米参戦の無謀を説き、和平工作に砕身した陸軍武官・小野寺信。同胞の無理解に曝されつつも、大戦末期、彼は史上最大級のヤルタ密約情報を入手する。ソ連の対日参戦近し――しかしその緊急...
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ヒットラーの攻勢の前に、絶体絶命の危機に陥った斜陽の老大国イギリス。その時、彼らが指導者に選んだのは、孤高の老政治家チャーチルだった。なぜ国民はチャーチルを支持したのか。なぜチャーチルは危機...
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英王室の頂点として献身的に国家に尽してきた女王エリザベス。治世はこれまで最長のヴィクトリア女王を抜かんとしている。「世紀の恋」と呼ばれた先々代のエドワード8世の退位まで遡り、チャーチル、サッチ...
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乾燥地帯で始まった穀物栽培、騎馬による異文化統合、大陸を結ぶ大西洋支配、地球規模の産業革命、そして無限大のネット空間……人は自らの活動空間を拡大していくことによって進化を遂げる。時間軸からでは...
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大英帝国の繁栄と衰亡。天安門事件とソ連の崩壊からひもとく、共産主義の本質とヨーロッパの将来。「パールハーバー五十周年」に思う、太平洋戦争のリーダーたち。そして、和辻哲郎と天皇制。文明論や近現...
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北は択捉島から南は沖ノ鳥島まで、東は南鳥島から西は与那国まで、世界で六番目に広い「海」を持つ日本。その国境はすべて海の上にある。紛争の最前線たる北方領土、対馬、竹島、尖閣諸島をはじめ、九十九...
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1118年生まれの2人の男。片や23歳で出家し、中世を代表する歌僧となって往生し、片や10代から出世街道を走り、武者の世の栄華を極めたすえに滅亡した。文と武、聖と俗――いかにも対照的な彼らは12世紀の日本...
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被差別部落に根ざす隠語、あるいは心身障害や職業にまつわる言葉をめぐり、語源や歴史的背景、どこでどのように使われてきたのかなどを具体的に解説。また抗議と自主規制により「消えた言語」となってしま...
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正岡子規と同郷の俳人で、医師として日清戦争に従軍した男は、やがて俳句の世界から言論界、そして政治の舞台裏へと歩を進める。原敬暗殺、二・二六、張作霖爆殺――日本が戦争へと突き進む中で果たしたその...
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「無条件降伏」以外譲ろうとしない米国、「国体護持」が認められなければ徹底抗戦しかないとする日本、両者相容れぬ緊張状態の中、在スイスの米OSS支局長アレン・ダレスの下で、とある諜報網が作られた...
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復興に向けて粛々と努力します。――政治家や役人がよく使う「粛々」という言葉は、元をたどると、古代中国で鳥が羽ばたく様子を表す擬態語だった。我々がふつうに使っている漢字の熟語の中には、このように...
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歴史は繰り返す――英国議会政治の善し悪し、三百年前の欧州における投機バブルから、米内光政など日本政治史におけるリーダー論まで、現代日本が抱える問題の相似形が、世界史を繙くことで見えてくる。十八...
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金、鉄、紙、絹、陶磁器、コラーゲン、ゴム、プラスチック、アルミニウム、シリコン……「材料科学」の視点から、文明に革新を起こしてきた12の新素材の物語を描く。「鉄器時代」から「メタマテリアル時代」...
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歴史上の国家を“企業”、その活動を“ビジネス”として理解すれば、新たな視点が得られる。ローマ帝国の盛衰、大航海時代の競争、さらに現代のAT&T、グーグル、人工知能についても。人類が経験してきた「成功...
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激動の戦国時代、織田信長、毛利元就を翻弄し、瀬戸内を縦横無尽に駆けた「村上海賊」。彼らはいかに生き、 戦ったのか? 第11回本屋大賞『村上海賊の娘』主人公誕生のきっかけを作り、作者・和田竜氏が全...
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国際連盟脱退、軍部の政治介入、日中戦争……多くの歴史教科書が「戦争とファシズム」の時代と括る一九三〇年代。だが、位相を少しずらして見てみると、全く違った国家と外交の姿が見えてくる。国際協調に腐...
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手柄より死を恐れた武士たち、悪人ばかりではなかった「悪党」、武家より勇ましいお公家さん、戦時立法だった一揆契状……「下剋上」の歴史観ばかりにとらわれず、今一度、史料をひもとき、現代の私たちの視...
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太古の時代から、「地名」は風土や原初的な神話世界と強く結びついていた。古代につながる難読地名から平成の市町村合併まで、土地の名前には日本人の心性や自然観、人間の営為を知るための鍵が“暗号”のよ...
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「狩猟採集し、貧しくとも平等に集落生活を営む日本人の起源」――学校ではそう教わったはず。だが本当は、戦後、発展段階史観により政治的に作られた歴史概念だった?……。曖昧で多様な時間的・空間的な範囲...
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後藤新平がさっと広げた復興事業の大風呂敷に、「コノサイ」ですからと湧き上がった大衆の肉声――。関東大震災による壊滅から昭和天皇が臨席し祝賀した「帝都復興祭」まで、政治家や財界人が繰り広げた暗闘...
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先鋭なる信長、奸智の秀吉、そして政・経・軍を司る最強の徳川家に、天皇家はいかに対峙し、生き残ってきたのか。神楽、和歌、書道など伝統諸芸を掌握し、圧倒的な「文化力」を育むとともに、お蔭参りや御...
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日本の中世は、地方から吸いあげた富を蕩尽し続けた時代だった。過剰なまでの消費を支えた政治・経済システムとは一体どんなものだったのか。平氏の物流戦略、鎌倉御家人の複雑極まる金融操作、悪党の経済...
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日本語が、世界に稀な特徴を持っていることを知っていますか? 日本語を話す人=日本人という事実上の単一言語国家であり、侵略された経験がない日本人は、いかなる言語を育んできたのか。言語社会学の第...
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豊臣秀吉は四度の工事を経て、自らの根城(ねじろ)を惣構えで固めた難攻不落の巨城へと変貌させた。秀頼統治下の大坂は「パクス・オーザカーナ」ともいうべき繁栄を謳歌するが、徳川豊臣二重公儀体制のバ...
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歴史を学ぶとは、史実や年号を暗記したり文献を漁ることではない。過去の人々の息遣いを感じ、喜び、悲しみを共に味わい、それを現在の自分たちの生活の中に生かし、未来を展望することである――。折口信夫...
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「は」と「が」はどう違うのか。「氷」は「こおり」なのに、なぜ「道路」は「どおろ」ではないのか。「うれしいだ」とは言えないのに、「うれしいです」と言えるのはなぜか。「穴を掘る」という表現はおか...
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20万年前、アフリカで誕生したわれわれは穏やかに増えていくが、つい最近、突然の増加をみた。農耕が始まった約1万年前のわずか500万人が、文明が成立し始めた5500年前には1000万、265年前の産業革命で7億2...
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60万年前のホモ・ハイデルベルゲンシスの石斧に始まり、縄文・弥生土器、古墳に至るまで、考古学は物の機能や技術面しか見てこなかった。だが、じつは「美」こそが、いにしえの人びとの在りかたを方向づけ...
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戦争と政治に引き裂かれ、「北京」と「台北」に分立することになった、ふたつの故宮。為政者の対立は、東洋の二大博物館を相容れない仲にしてしまった。しかしいま、中台の歩み寄りが、両故宮を接近させつ...
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「言った、言わないが起こるのはなぜ?」「SNSの文章が炎上しやすい」「忖度はなぜ起こる?」……理論言語学の知見を使い、単語の多義性や曖昧性、意味解釈の広がり方や狭まり方、文脈や背景との関係など...
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なぜ文明は衰亡してしまうのか? 繁栄の中に隠された失敗の本質とは? 古代の巨大帝国ローマ、中世の通商国家ヴェネツィア、そして現代の超大国アメリカ……栄華を極めた強国が衰退する過程を詳しく検証、...
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アジアか西洋か。道徳か経済か。天皇か革命か――日本人はいつも自らの理想とする「国のかたち」を西郷に投影し、「第二の維新」による「もう一つの日本」の実現を求めてきた。福澤諭吉から中江兆民、頭山満...
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世界史に類を見ないスピード感をもってなされた国家制度樹立(ネーション・ビルディング)。それを可能としたのは、議論を尽くしつつも真に能力ある者が政策を選びとり、時には手続きも飛び越えて最重要の...
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古代史とは「日本」の深層を探ること――日本という国号はいつ成立したのか? 大王家はなぜ天皇へと変わったのか? 万世一系に断絶はなかったのか? そして最大の謎、『古事記』は果して偽書なのか? 縄...
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