作品一覧

  • 地名の謎を解く―隠された「日本の古層」―(新潮選書)
    3.5
    1巻1,144円 (税込)
    太古の時代から、「地名」は風土や原初的な神話世界と強く結びついていた。古代につながる難読地名から平成の市町村合併まで、土地の名前には日本人の心性や自然観、人間の営為を知るための鍵が“暗号”のように埋め込まれている。柳田國男や谷川健一など先人の研究に導かれながら、その歴史的変遷と秘められた意味に迫る。
  • キラキラネームの大研究
    4.0
    苺苺苺と書いて「まりなる」、愛夜姫で「あげは」、心で「ぴゅあ」。珍奇な難読名、いわゆる「キラキラネーム」の暴走が日本を席巻しつつある。バカ親の所業と一言で片づけてはいけない。ルーツを辿っていくと、見えてきたのは日本語の本質だった。それは漢字を取り入れた瞬間に背負った宿命の落とし穴、本居宣長も頭を悩ませていた問題だったのだ。豊富な実例で思い込みの“常識”を覆す、驚きと発見に満ちた日本語論。
  • キラキラネームの大研究

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    ネタバレ

    タイトルが秀逸。
    タイトルだけだと、「キラキラネームにはこんなんありますよ。ひどいでしょう。世も末ですね。」みたいなことが書いてあるように思えるが、実際は非常に真面目で、キラキラネームへの偏見が消失してしまったほど。

    これが、内容に即して「読めない名前の近代史」みたいな真面目タイトルだったら、自分含めて誰も買わなかっただろうな。どこでこれを買ったか全く覚えてないが、自分も絶対タイトルに惹かれて買ったんだろうし。

    自分もキラキラネーム、DQNネームはクソだなと思ってたし今もそう思ってるけど、単に流行りとかそういう話じゃないんだなと気づいた。
    今だけ起きてる問題というわけではなく、理由はもっと

    0
    2021年12月19日
  • キラキラネームの大研究

    Posted by ブクログ

    身近にある現象から深い漢字のことばの森奥までたどり着いたのは感心しました。言葉の言霊は現実から離れましたが。ネーミングの原理、人名の歴史、漢字政策については丁寧に資料を集めてくれました。論述も誠実さが溢れています。特にキラキラネームそのものに対して取りすべき態度の思考、興味深いテーマを残してくれました。過去や現在がなければ、未来はなし。キラキラネームに対する態度は我々の現状を問い、未来への選択を問うといえるだろう。

    0
    2018年05月22日
  • キラキラネームの大研究

    Posted by ブクログ

    ものすごく軽~い書名ですが、
    中味はなかなかの読み応え
    単なる 「イマドキの命名は…」になっていない
    読み応えのある一冊になっています

    筆者が古典文学に精通しているのも
    その論考の厚みになっていますね

    巻末の参考文献のランンアップが
    とても興味深い

    名付けの意味
    名付けもまた その時代を反映する
    名付けもまた その教養が背後にあった(!)
    名付けもまた その教養のあるなしが大きく左右する

    「漢字」そして「感字」の造語
    いやはや 楽しい時間が持てました

    0
    2015年10月03日
  • キラキラネームの大研究

    Posted by ブクログ

    名付けをきっかけとした、日本人と漢字との関係の歴史を考察した1冊。
    タイトルは軽いですが、中身はしっかりしていると思います。

    正しいか正しくないかは置いておいて、とても納得できる内容です。
    と同時に、我々がいかに薄っぺらな漢字の世界に生きているか、反省させられました。

    知識の浅さが若干気になる点もありましたが、個人的には、十分に満足できました。

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    2015年08月09日
  • キラキラネームの大研究

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    所謂キラキラネームと呼ばれる名前が多いのは、今日的な現象だと思っていたが、歴史を紐解いていくと、特段現代の風潮ではないことがわかった。
    それにしても、言語って奥深い。日本語に関していうなら、漢語と大和言葉のせめぎ合い(?)の歴史だ。
    当たり前のように学校で国語を学んできたが、そこには政府の国語政策が存在していることを改めて認識した。

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    2023年10月30日

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