ふたつの故宮博物院

ふたつの故宮博物院

1,056円 (税込)

5pt

3.7

戦争と政治に引き裂かれ、「北京」と「台北」に分立することになった、ふたつの故宮。為政者の対立は、東洋の二大博物館を相容れない仲にしてしまった。しかしいま、中台の歩み寄りが、両故宮を接近させつつある。数々の歴史的秘話や初の「日本展」への動きを明らかにしながら、激動を始めた両故宮に迫った最新レポート。

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ふたつの故宮博物院 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年11月20日

    圧倒的に読ませる文章力。
    北京と台北の二つの故宮から、近代中国の悲哀と昨今の両岸関係事情をも包含したドラマを紡ぐその展開に思わず一気読みした。
    故宮の文物が中国大陸を彷徨い、最後に台湾まで渡ったその経緯は数奇に思えるが、文化は即ち政治であり、正統性を与えるものとして権力の象徴であった、中国の長い歴史...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月31日

    一つの美術品が数奇な運命をたどる話は良く聞くけど、ハコである博物館そのものがひとつの生き物のように時代(政治)に翻弄される壮大なストーリーでめちゃくちゃ面白かった!

    王朝によって民族が入れ替わる中国にとって政治と文物は不可分なのね。


    惜しむらくはこの本が2011年に書かれていて2014年の東博...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月23日

    北京故宮と台北故宮のふたつの故宮博物館。
    辛亥革命により清国が消え、
    日中戦争勃発により文物の避難が始まるが、
    やがて国民党と共産党の国内紛争の中で、
    さらに迷走し、台湾省へと海を渡る。
    中国から来た人々を「外省人」と呼び、
    もともとからの台湾人を「本省人」と呼ぶ。
    台湾国内の政治は博物館建設にも影...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月01日

    このところ、台湾に興味津々。台北故宮が展示施設というより、宝物の保管施設として建てられたことに注目。大陸から逃れてきた国民党があくまで一時的な避難地としてしか台湾を考えていなかったことを如実に物語っている。本省人と外省人の意識の違いの淵源がよくわかる。

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    Posted by ブクログ 2019年01月15日

    「中は台湾に」「外は北京に」だと思っていましたが、北京にも相当の文物が残っているのですね。この本を読んで初めて知りました。

    そしてここ最近では、発掘も盛んんい行われていますから、北京ん方はどんどんその保管する文物を増やすのに対し、台湾の方は。船で台湾に持ち込んだものしかないので限界があります。とは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月09日

    北京と台北にある故宮。その歴史は蒋介石の意志によるところが大きそうです。中華思想を体現する宝物として、文化資産が北京から出て、南京そして中国各地を転々とし、国民党軍の台湾への退却に伴い、船に載せ海峡を越えて台湾に運び込まれる!日本軍、中共軍との戦いの中で、良くあれだけの資産を損傷することなく、運び込...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年10月02日

    故宮博物館の文物とは、正統な歴史を持つ国としての証でもあるという見解は目から鱗。日本のような万世一系の天皇のもとという歴史の解釈がないゆえの文物へ固執具合が良くわかりました。二つの故宮博物館の文物が日本で一緒に公開される日を楽しみにしたいと思います。

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