社会問題 - 筑摩書房の検索結果
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クレームvs公務員 ――「住民の声」というジレンマ
窓口、電話、家庭訪問、公共交通、病院などの医療・介護施設、児童相談所など、公務員が働くところではたいがい起きている。 「気持ちはわかるけど、正直しんどい」のはなぜ? 【以下はカスタマーハラスメントに該当しますか?】 窓口に来た住民の話は要領を得ず、職員はなかなか理解できませんでしたが、話を聞いていると、その申請の対象外になりそうであると判断し、その旨を伝えました。住民は納得いかなさそうに帰っていきました。翌日再度来訪し、昨日と同じようなやりとりをしたところ、だんだんと口調がきつくなりはじめ、フロアに響き渡る声で「お前じゃ話にならん。上司を出せ」と言いはじめました。しばらくなだめる一方でしたが、ようやく上司が来て再度話を聞いたところ、別の制度が適用されることがわかり、その申請をして住民は満足して帰っていきました。 (詳細は第1章に掲載) === 【目次】 第1章 迷惑行為・悪質クレームの実態解明 1 カスハラとは何か 2 迷惑行為・悪質クレームの実態 3 現場の職員はどうしてほしいのか 4 さらなる迷惑行為のバリエーション――不特定多数による少量の加害 第2章 カスハラとはいかなる問題なのか 1 「カスハラ」の言葉の登場 2 カスハラの定義 3 カスハラの例示 4 カスハラのジレンマ 5 カスハラ問題の特徴 第3章 行政のカスハラは特殊なのか 1 行政の特徴とは 2 どのように住民の意見を聴くのか 3 組織と職員個人のせめぎあい 4 行政のカスハラの3つの課題 第4章 不当な要求に対してどう対処してきたのか 1 反社会的勢力などによる不当な要求 2 それぞれの自治体での対応 3 不当要求行為の対策とカスハラ 4 外国における不当な要求への対応 第5章 自治体はカスハラにどう向き合っているのか 1 カスハラ対策の目的 2 カスハラ対策の手段 3 実際にはどう動くのか 4 自治体のカスハラ対策に関するその他の論点と課題 第6章 民間企業のカスハラ対策を後押しする 1 東京都のカスハラ条例 2 行政現場への示唆 第7章 カスハラ対策 次なる航路に向けて 1 自治体にとって「カスハラ」とは何なのか 2 カスハラ対策へのガイド 3 対策の先にある新しい住民との関係 === -
ルポ 支援という生き方 ――貧困問題の最前線
なんで、そんなに楽しそうなんですか? 稲葉剛さんが代表理事をつとめるつくろい東京ファンド。家を失った人に一時的な住まいを提供し、生活を立て直す「ハウジングファースト」に基づく支援を東京・中野区で実践している。本書は、「無関心・無知」であった筆者が、その活動に伴走した2年半の記録である。 「私はつくろい東京ファンドの活動から、人と人とが関わり合いながら生きるとはどういうことかを教えてもらった。背負っている事情や立場の違いがあっても、お互いに影響を与え合い、ともに生きるにはどうすれば良いのかを」 === 【目次】 はじめに 第1章 福祉は「貧困ビジネス」に抗えるのか? 「例外」の支援/貧困は見えにくくなった/新型コロナ災害緊急アクション/不安定の安定/せかいビバーク/受け皿は貧困ビジネス/支援者になるまで/消費社会の影響/悪用ではなく、アラート/支援というもの 応援団① 大角さん(株式会社ネクスト総合企画管理代表) 第2章 ふつうの支援者、大いに悩む 仮放免の実態/一番の動機は生活費/きっかけはアミーゴス/在留資格がないと、人間扱いすらされない/「不法滞在」は悪なのか/困っているから助ける/「行動を起こした人」を増やす/ふつうのこと 応援団② 岩波孝穂さん(ゆうりんクリニック院長) 第3章 当事者とともに、「曲がりくねった道」を行く 通院同行の理由/曲がりくねった道/当事者の側に立つ/山谷で教わったこと/介護の資格/強烈な説得力/野放図な場所/依存症のある利用者/入り口となる場所へ 応援団③ 吉水岳彦さん(浄土宗光照院住職) 第4章 アンフェアなこの世界で、私たちはどう生きるか ライター業のはじまり/『桐生市事件』を書いた理由/フェアであること/日本での生きづらさ/年越し派遣村/ひとまず形から/得難い瞬間/相手を知ることから/少しでもマシになりたい 第5章 「人が人を排除する社会」に抗い続ける 定例ミーティングの様子/子ども時代/活動家の原点/お鉢が回ってきた/新宿ダンボール村の解散/自立生活サポートセンター・もやい/制度の外側へ/ハウジングファーストの実践/活動家集団 後日談 あとがき ブックガイド 参考文献 === -
ぼっちのままで居場所を見つける ――孤独許容社会へ
『アナ雪』でひとり氷の城を作ったエルサは本当に孤独だったのか? 運命の恋人、姉妹の愛、孤独から救うのは個人のつながりだけなのか? 映画、マンガ、英文学の名著、とある女王の史実までを読み解き、良い孤独のある社会、孤独を許容する社会を想像する。新時代を目指すカルチャー批評。 【目次】第一章 ロンリネスとソリチュード――または、エルサの孤独/第二章 孤独はいつから避けるべきものになったのか――ひとりぼっちのロビンソン/第三章 「ソウルメイト」の発見――依存と孤独とジェイン・エア/補論 「友達100人」は孤独を癒やしてくれるのか?/第四章 死別と孤独――ヴィクトリア女王から『葬送のフリーレン』へ/第五章 田舎のソリチュードから都会のロンリネスへ――森の生活と、ある探偵の孤独/第六章 自分ひとりの部屋と向かいのおばあさんの部屋――ヴァージニア・ウルフの場合/第七章 誰でも孤独でいられる社会へ――排除型社会と孤独 -
ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか? ──キャリア思考と自己責任の罠
いま、「ゆとり世代」の若者の転職が増えている。自分らしいキャリアを模索して転職をくり返す人や、「ここではないどこかへ」と気軽に会社を渡り歩く人が増えているのだ。本書は、若者たちに綿密なインタビューを実施、分析し、転職するように彼らを煽る社会構造をあぶり出す。〈意識高い系〉の若者は何を考えて転職するのか? 転職する若者が抱えるリスクとは? 若者のキャリアに社会はどう向き合うべきか? 同世代の社会学者として、人材会社社員として、若者のキャリアに向き合ってきた著者が回答を示す。上司の世代も当事者の世代も必読の一冊。