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多角的に物事を捉えることの重要
以前、何かのフィクション作品のレビューでこちらが紹介されていたのをきっかけに、なんとなく興味があって購入。
ただ、題材的に重いものを感じてなかなか手がつけられずにいました。
いざ読み始めると、想定外に読みやすくて驚きました。文章が、ということではなく、あくまで第三者視点で事件を紐解いていく過程が、物語性を持ちながらも事実の描写に徹しており読みやすいと感じました。
事件の内容や死亡したお子さんたちの描写では胸が苦しくなりましたし、お子さんをお持ちの方には辛い部分が多いと思います。
ですが、芽衣さんの生い立ちを知るにつれ、起こるべくして起こってしまった事件なんだと思いました。嫌なことから"飛ぶ"という経験は多少なりとも多くの人が一度は経験したことのあることだと思います。そこに立ち向かえるほどの心の成長を、芽衣さんはできていなかったのでしょう。
読み進める中で、子どもの養育の責任の所在が女性にばかり負わせることも現代社会の課題だなと強く感じました。
色々な学びのあるルポでした。興味深かったです。
Posted by ブクログ
家族の関係性、トラウマ、女性の貧困、社会とのつながりの希薄化など、多角的に事件を見て、育児への向き合い方を深めるきっかけになりました。
今回は事件になったからこれだけ騒がれて有名になりましたが、同じくらい凄惨な環境で生きている人が他にもいる、全ては当てはまらなくとも同様の苦しみを感じる人がいることに思いを馳せると、複雑な気持ちになります。
本書の途中ではこんなデータも出てきています。
"国立社会保障・人口問題研究所の分析によると、二十歳から六十四歳までの勤労世代で、単身で暮らす女性の三分の一が「貧困」だ。六十五歳以上の単身者では五十二パーセント、十九歳以下の子どもがいる母子家庭では、五十七パーセントが貧困層だ。"
(p.201 第四章『離婚』より)
私たちは、こういった人たちをサポートしていかなければならないと思いますが、自己責任の風潮が強まった昨今の社会がそれを許すのでしょうか。非常に問題は根深いと思いました。2013年刊行の本ですが、10年以上経った今もなお、同様の問題は解消しきれていないと思います。
Posted by ブクログ
虐待の負の連鎖はこうやって起こるものなのかと...
加害者の生育歴や事件までの詳細な行動を知りながら事件を見つめ直すことで、ただの"ひどい母親"が起こした事件という視点では考えられなくなる。また、センセーショナルに描かずに心理的な推測も交えた分析を行なっていることで、精神病の感覚を掴みやすい。
加害者の周囲の大人は加害者に安心を与えられなかったのか?助けをキャッチする優しさを一瞬でも持てなかったのか?
加害者がなぜ助けを求められず、1人で抱えこみ、子どもという最も弱いものに皺寄せがいってしまったのか
加害者含め、周りの大人たちが責任感と想像する力がなさすぎる
現代社会は事件当時よりも人間関係が希薄になり、自己責任論が強く、想像力をもてる大人が少なくなっていると思うが、少なくとも私自身がそうならないように、ふと思い出して生きていきたい
Posted by ブクログ
「教誨」という本の、参考文献に上がっていたのが気になったので読んでみました。「教誨」同様、犯罪者への理解が、犯罪を減らすのではないかと思った。犯罪者を一方的に悪とみなして罰を与えても、なんの解決にもならないのかもしれない。犯罪者を、犯罪者にしたのは、関わった全ての人や環境に要因があるのだということ。この本の内容に関して言えば、子育てを母親にだけ押し付けて罪に問うのが本当に正しいことなのか?離婚にいたり、子どもをどうするか決める時に、子供のことを第一に考えて、関わる全ての人達でその子を育てて行けるよう考えるべきでは無いのか。確かに母親のしたことは許されないこと、だけど、母親も、元夫や義両親、両親、行政に何度も周囲に助けを求めている。残念ながらその全てがうまくいかず、絶望してしまった。それでも、責任は母親だけにあると言えるのだろうか?
Posted by ブクログ
読みやすく分かりやすい。
ノンフィクション
おしゃれとは、自分をよく見せようとするのではなくて、自分の隠したいことに被せるためのもの。
書き手の口調が良い。
読んで、我が子を死なせてしまった母親はもちろん刑に服すべきだが、背景に奥の奥の物語があり、悲劇が重なって起きたのだと思った。
でも子どもは二度と戻ってこない。本当に苦しく悲しい事件。
教育に携わる職の資格なもつ私は、こうした親御さんもいることは知っておいた方が良いと思った。自分にできることはないか、この様なことにならぬよう親を助けられる社会の仕組みを作ることができないだろうか、虐待をする心理を撲滅させることが命を救うのではないだろうか、など浅はかな素人の私は実直に思いました
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