ルポ 虐待 ――大阪二児置き去り死事件

ルポ 虐待 ――大阪二児置き去り死事件

ビジネス・実用
924円 (税込)

4pt

二〇一〇年夏、三歳の女児と一歳九カ月の男児の死体が、大阪市内のマンションで発見された。子どもたちは猛暑の中、服を脱ぎ、重なるようにして死んでいた。母親は、風俗店のマットヘルス嬢。子どもを放置して男と遊び回り、その様子をSNSで紹介していた……。なぜ幼い二人は命を落とさなければならなかったのか。それは母親一人の罪なのか。事件の経緯を追いかけ、母親の人生をたどることから、幼児虐待のメカニズムを分析する。現代の奈落に落ちた母子の悲劇をとおして、女性の貧困を問う渾身のルポルタージュ。

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ルポ 虐待 ――大阪二児置き去り死事件 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    mii

    購入済み

    多角的に物事を捉えることの重要

    以前、何かのフィクション作品のレビューでこちらが紹介されていたのをきっかけに、なんとなく興味があって購入。
    ただ、題材的に重いものを感じてなかなか手がつけられずにいました。

    いざ読み始めると、想定外に読みやすくて驚きました。文章が、ということではなく、あくまで第三者視点で事件を紐解いていく過程が、物語性を持ちながらも事実の描写に徹しており読みやすいと感じました。
    事件の内容や死亡したお子さんたちの描写では胸が苦しくなりましたし、お子さんをお持ちの方には辛い部分が多いと思います。
    ですが、芽衣さんの生い立ちを知るにつれ、起こるべくして起こってしまった事件なんだと思いました。嫌なことから"飛ぶ"という経験は多少なりとも多くの人が一度は経験したことのあることだと思います。そこに立ち向かえるほどの心の成長を、芽衣さんはできていなかったのでしょう。

    読み進める中で、子どもの養育の責任の所在が女性にばかり負わせることも現代社会の課題だなと強く感じました。
    色々な学びのあるルポでした。興味深かったです。

    0
    2026年02月26日

    Posted by ブクログ

    家族の関係性、トラウマ、女性の貧困、社会とのつながりの希薄化など、多角的に事件を見て、育児への向き合い方を深めるきっかけになりました。

    今回は事件になったからこれだけ騒がれて有名になりましたが、同じくらい凄惨な環境で生きている人が他にもいる、全ては当てはまらなくとも同様の苦しみを感じる人がいることに思いを馳せると、複雑な気持ちになります。

    本書の途中ではこんなデータも出てきています。
    "国立社会保障・人口問題研究所の分析によると、二十歳から六十四歳までの勤労世代で、単身で暮らす女性の三分の一が「貧困」だ。六十五歳以上の単身者では五十二パーセント、十九歳以下の子どもがいる母子家庭では、五十七パーセントが貧困層だ。"
    (p.201 第四章『離婚』より)

    私たちは、こういった人たちをサポートしていかなければならないと思いますが、自己責任の風潮が強まった昨今の社会がそれを許すのでしょうか。非常に問題は根深いと思いました。2013年刊行の本ですが、10年以上経った今もなお、同様の問題は解消しきれていないと思います。

    0
    2025年06月18日

    Posted by ブクログ

    あまりにも衝撃的だった事件で、ニュースで流れる表層的なところしか知らなかったけど、知れば知るほど救いがなさすぎて辛かった。

    0
    2025年03月10日

    Posted by ブクログ

     
    虐待の負の連鎖はこうやって起こるものなのかと...
    加害者の生育歴や事件までの詳細な行動を知りながら事件を見つめ直すことで、ただの"ひどい母親"が起こした事件という視点では考えられなくなる。また、センセーショナルに描かずに心理的な推測も交えた分析を行なっていることで、精神病の感覚を掴みやすい。

    加害者の周囲の大人は加害者に安心を与えられなかったのか?助けをキャッチする優しさを一瞬でも持てなかったのか?
    加害者がなぜ助けを求められず、1人で抱えこみ、子どもという最も弱いものに皺寄せがいってしまったのか
    加害者含め、周りの大人たちが責任感と想像する力がなさすぎる
    現代社会は事件当時よりも人間関係が希薄になり、自己責任論が強く、想像力をもてる大人が少なくなっていると思うが、少なくとも私自身がそうならないように、ふと思い出して生きていきたい

    0
    2024年10月04日

    Posted by ブクログ

    「教誨」という本の、参考文献に上がっていたのが気になったので読んでみました。「教誨」同様、犯罪者への理解が、犯罪を減らすのではないかと思った。犯罪者を一方的に悪とみなして罰を与えても、なんの解決にもならないのかもしれない。犯罪者を、犯罪者にしたのは、関わった全ての人や環境に要因があるのだということ。この本の内容に関して言えば、子育てを母親にだけ押し付けて罪に問うのが本当に正しいことなのか?離婚にいたり、子どもをどうするか決める時に、子供のことを第一に考えて、関わる全ての人達でその子を育てて行けるよう考えるべきでは無いのか。確かに母親のしたことは許されないこと、だけど、母親も、元夫や義両親、両親、行政に何度も周囲に助けを求めている。残念ながらその全てがうまくいかず、絶望してしまった。それでも、責任は母親だけにあると言えるのだろうか?

    0
    2023年10月29日

    購入済み

    忘れてはいけない

    どんな事件にも背景があること、善悪だけでは決められないことがあることを感じた。また、母親になる上での責任感を考えさせられたり。

    0
    2022年10月06日

    Posted by ブクログ

    なぜこのような事件が起きたのか
    疑問でした。
    そして背景を知ることで、答えが見つかるのではと思いました。

    こどもは社会が守るべきだと強く思いました。
    sosに敏感になること
    心配しすぎることは余計なお世話ではないと言うことです。
    余計なお世話をする人がいたら
    救えた命だったかもしれない。

    余計なお世話を焼く人でありたい。

    0
    2022年03月01日

    Posted by ブクログ

    山田詠美さんの「つみびと」を読んで、実際どういうことだったのかとこの本を手に取りました。
    置き去りにしたことは信じられないこと。
    でも子供たちの父親の無責任さ、義父母の冷たさ、被告人の実父の勘違いな教育?に驚きました。実の子であり可愛い孫なら被告人のことは抜きで保護するんじゃないかと思いました。
    空回りな家族。
    想像力に欠け、慈しみのない人たちとしか思えなかった。
    そういう大人たちの犠牲になったということなんだろうな。

    0
    2022年02月26日

    Posted by ブクログ

    読みやすく分かりやすい。
    ノンフィクション

    おしゃれとは、自分をよく見せようとするのではなくて、自分の隠したいことに被せるためのもの。

    書き手の口調が良い。

    読んで、我が子を死なせてしまった母親はもちろん刑に服すべきだが、背景に奥の奥の物語があり、悲劇が重なって起きたのだと思った。
    でも子どもは二度と戻ってこない。本当に苦しく悲しい事件。
    教育に携わる職の資格なもつ私は、こうした親御さんもいることは知っておいた方が良いと思った。自分にできることはないか、この様なことにならぬよう親を助けられる社会の仕組みを作ることができないだろうか、虐待をする心理を撲滅させることが命を救うのではないだろうか、など浅はかな素人の私は実直に思いました

    0
    2021年10月13日

    Posted by ブクログ

    やりきれない。
    彼女の弱さは自分にもある弱さだと身につまされる。
    親をあてにはできないと子どもの頃に刷り込まれると、周囲に助けを求める方法がわからなくなる。

    亡くなった幼い子ども達が可哀想なのは勿論だが、彼女自身もネグレクトの被害者なのに、彼女の父親にその意識は薄く感じた。

    虐待の連鎖の発端は、親自身自覚せずに始まる。
    だが、一度堕ちてしまうとそこから抜け出すこと(抜けさせること)がいかに困難であることか。

    彼女が自分自身の価値を見いだせるようになることを望む。

    0
    2019年08月06日

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