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3.0本格ミステリの探偵はどのような推理をすべきか? 密室などのトリックはどうあるべきか? そして、社会とどう対峙すべきか? 戦中派の天城一と戦後派の笠井潔の作品からその答えを探し求める評論書! 天城一と笠井潔は、資質的にはよく似ている。名探偵の独特なレトリック、戦争や社会批判といったテーマの導入、トリックのバリエーションへのこだわり、ハイデガー哲学の援用、作中に取り込まれた評論等々。本書では、これらの類似点を用いて、本格ミステリの本質を考察する。 本書を書き終えた今、私が思うことは、“本格ミステリ”というジャンルの豊潤さです。天城一と笠井潔は、「テーマとトリックを連携させ、それを探偵の推理が明らかにする」という作風の物語を描いてきましたが、これは他のジャンルではできないでしょう。テーマもトリックも探偵も、本格ミステリの専売特許ではありませんが、この三つを連携させたものは、本格ミステリ以外の何ものでもないのです。そして、ただ単にテーマが作中で語られるだけの他のジャンルと異なり、探偵が行うトリックの解明によって、テーマは読者の心に深く刻まれることになるわけです。(あとがきより)
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3.0「死ぬことは生きるのとおなじように当たり前のこと」(『エドワード三世』)、「針でつついたら血が出よう?」(『ヴェニスの商人』)、「もう一度あの突破口へ、諸君、もう一度だ」(『ヘンリー五世』)など、200を超えるシェイクスピアの名ぜりふを、河合祥一郎による翻訳で掲載。 世界中の舞台や映画作品の写真、作品に触発された絵画など、写真・図版を数多く掲載。図解入りのあらすじ紹介や、オールカラーの人物関連図により、初めてシェイクスピアに触れる人から、すでに舞台や書籍をとおしてシェイクスピアを知っている人まで、幅広く楽しめる本。
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3.0【内容紹介】 強い、弱い、きれい、汚い……、 すべての存在をあるがままに 命がけで肯定した天才と その天才を生み育てた「母」の物語 3人の「かあちゃん」が大好きだった 赤塚不二夫のすべて 天才・赤塚不二夫。赤塚は、無防備な幼児だった。 3人の『母』がそれを理解し、補い、支え、天才を育てた。 実母、りよは、十歳の長男(赤塚)を筆頭に4人の子どもを連れ、満州から1人、引き揚げてきた。 漫画と接する機会を与え、漫画家を志した赤塚を応援した。 最初の妻、登茂子は、アシスタントとして、妻として、出世作『おそ松くん』を共に描き、 プロとしての漫画家・赤塚不二夫を育てた。 そして二番目の妻・真知子は、アルコール依存症になり、がんも患うなど、 どん底に落ちた赤塚を世話女房として復活させ、その命をつないだ。 3人の「母」を通して描く、知られざる赤塚不二夫の物語。
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3.0浅野忠信、菊地成孔絶賛! インディーズでカルト的人気を誇るミュージシャン、衝撃の小説デビュー。 荒涼とした精神の砂漠を徘徊する日々、どこまでが幻覚か現実か。ようやく、僕たちの時代の「文学」が生まれた。 カバーのコラージュは、国内外で幅広く活躍するコラージュ・アーティスト、Q-TAが担当。 これは苦しんでいる人の話だ。 文句なしに面白かった! 浅野忠信(俳優) ラッパーが書いた純文学にベットできるか? 本当か? 菊地成孔(音楽家/文筆家/著者のマイメン) 【著者プロフィール】 檀 廬影(だん いえかげ) 平成元年、横浜生まれ。日本人と黒人のハーフ。二十歳よりDyyPRIDE名義でラップを始める。2011年 音楽レーベルSUMMITより1st ソロアルバム「In The Dyyp Shadow」 グループSIMI LAB 1st アルバム「Page 1 : ANATOMY OF INSANE」 2013年 2nd ソロアルバム「Ride So Dyyp」 2014年2nd グループアルバム「Page 2 : Mind Over Matter」をリリース。2017年にSIMI LABを脱退。
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3.0紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代は、摂関政治(天皇に嫁いだ娘が男児を産むことで外戚として権力を得る)の全盛期にあった。しかし『源氏物語』は天皇親政の時代を舞台とし、「源」という元皇族が活躍するストーリーだ。摂関政治をあえて否定するという、いわばその時代の「反体制文学」として『源氏物語』は大ベストセラーとなり、多くの読者の支持を得た。なぜ紫式部はそのような果敢な挑戦をしたのか。紫式部が時代をどう感じ、またどのようなモチベーションで物語を綴ったのか。独自の視点で鮮やかに描く、新しい『源氏物語』論。 【目次】まえがき――『源氏物語』の謎/第一章 紫式部と『源氏物語』/第二章 源氏一族の悲劇/第三章 摂関家の権威と専横/第四章 紫式部の出自と青春時代/第五章 紫式部の恋と野望/第六章 摂関政治の終焉/あとがき/主な参考文献
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3.0明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。II巻には昭和初期から戦後までを扱った20篇を集成。安岡章太郎、井上ひさし、安部公房、上野英信など。 戦争、敗戦、占領。 混乱期の中で開花した新しい作家たちの才能。 社会と対峙する20篇。 解説=池澤夏樹 月報=加藤典洋・斎藤美奈子 ※なお、電子書籍版には三島由紀夫『孔雀』は収録されておりません。
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3.0明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。I巻には平安末期から太平洋戦争前夜までを扱った12篇を精選。久生十蘭、泉鏡花、金子光晴、高村薫など。 解説=池澤夏樹 月報=荒川洋治・中島京子
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3.0井上靖の山と自然にまつわるエッセー集。「氷壁」に関わる文章のほか、今までの紀行集やエッセー集に収められなかった作品を含め、少年期から円熟期まで、全集でしか読むことができない山と自然にまつわるエッセイ。 「氷壁」の舞台・穂高岳への登山、取材記を中心に、少年時代を過ごし「しろばんば」の背景となった天城の自然、海外ではネパールの旅など、文学者ならではの自然観が綴られたエッセー50篇を収録。作家の目が捉えた山や自然風物が作品にどう反映されたのかを探る。 内容: 1.天城の雲 少年時代の原風景について 2.穂高の月 山との出会いと「氷壁」の舞台を訪ねて 3.日本の風景 文学者の自然観 4.作品の周辺 山を舞台とした作品について 「あすなろ物語」「しろばんば」に描かれた故郷・天城によせる思い、「氷壁」の舞台となった穂高岳への山行、さらにはネパール・ヒマラヤへの旅。文学者の自然観と、作品構築に至る思索が表われたエッセー五十篇を収録。自然と旅を背景とした作品の成立過程をたどる。
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3.0NHK連続テレビ小説「あさが来た」のもうひとりの主人公ともいえる五代友厚。 英国との関係を独自に築いた彼は、幕末期を薩摩の志士として駆け抜け、明治維新での薩摩藩の功績に大きく貢献した。 明治になってからは、造幣寮・大阪商法会議所・大阪株式取引所の設立、鉱山や紡績所の経営、英和辞典の刊行、大久保利通をはじめ政府要人を仲介した大阪会議での奔走など、明治の元勲や財界人との交流を通じて、経済的地番沈下の激しかった大阪を商都として立ち直らせた経済人として名を残している。 そんな五代友厚の生涯に、「あさが来た」に登場する時代背景や人物たちの真の姿を解説しつつ迫る! 「あさが来た」の五代友厚役ディーン・フジオカさんの撮り下ろしインタビューも収録!
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3.0日本における社会派推理小説の先駆けとなったベストセラー『点と線』が発表されたのが昭和32年から33年にかけて。その昭和33年は、現在の天皇・皇后両陛下のご婚約が発表されるなど、昭和史にとってエポックメーキングな年であった。また、高度経済成長のさまざまな明暗が現れはじめた年でもあった。本書は、当時の世相を反映した松本清張作品から、鉄道シーンを一挙に再読する試み。 岡村 直樹(おかむらなおき) 昭和23年東京生まれ。慶応義塾大学卒。ローカル紙記者などを経て旅行作家に。日本旅行作家協会会員。川の旅人。文学、歌謡、映画、民俗、歴史、絵画などの方面から川にアプローチして21年。全国109の一級水系すべてを踏破。現在は二級水系を歩いている。平成21年1月、弘文堂から講演集『自然と神道文化―海・山・川』(共著)を上梓。時代小説に描かれている旅のスタイルに注目した『旅する時代小説』も執筆中。おもな著書は『切り絵利根川の旅』『川の歳時記』『寅さん人生の伝言』『とっておきの里祭り』ほか。 ※電子書籍の仕様による紙版と異なる図版・表・写真の移動、本文中の参照指示の変更、ほか一部修正・訂正を行っている箇所があります。予めご了承ください。
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3.0開業医の川嶋省吾は、美人の妻と2人の子どもに恵まれ、愛人とも順調にいっている。 しかし、ある日、偶然にも妻の日記を読んでしまったことから、少しずつ歯車が狂い始める。 妻はどこまで知っているのか? どうするのか? 妻の本当の目的は何なのか? やめたくてもやめられない日記の盗み読みに振り回される夫を通して夫婦のあり方を描く。 【著者プロフィール】 1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療と並行して小説を執筆。1970年『光と影』で第63回直木賞受賞し、本格的に作家活動を開始。1980年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞を受賞。1997年に刊行された『失楽園』は大きな話題をよび、映画化、テレビドラマ化された。2003年には紫綬褒章受章。著書は『鈍感力』『ひとひらの雪』『化身』『化粧』『孤舟』『うたかた』『花埋み』など多数。
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3.0道長の要請によって書かれたとされる紫式部日記。中宮彰子の出産や、華やかな行事にあふれた宮廷を描写しているようにも思える日記だが、著者はそこにたぐいまれな人間観察の筆致を見る。たとえば皇子誕生の祝いの場で、一見くったくなくたわむれているようであっても心中穏やかでない人たちを描く紫式部の洞察力が見逃すことはなく、馬鹿な男、立派な男をどのようなことで判断しているかも教えてくれる。また、有名な清少納言への批評は、彰子の周囲はこうあってはならぬという道長への密かな具申と解釈すべきと考え、単なる個人的な評価だという考えを退ける。 読み進めるうちに、紫式部は女性たちにどう生きることを望んだのかが私たちにわかってくる。日記文学の解読を通して、現代にも通じる女性の生き方を指南する画期的な書。
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現在知られている「徒然草」写本のうちでは最も古い、静嘉堂文庫珍蔵の正徹自筆本「つれづれ種」を影印で収録、詳細な解説を付す。
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 四歳より十三年間、昭和天皇第一皇女照宮成子内親王のお相手を勤め、女子学習院高等科卒業、結婚後、独学で京極派和歌・中世女流日記研究を開始…。その異色の経歴と研究者としての業績は一部では「伝説」とも言われているほどである。氏の大正・昭和・平成、その83年間を語って頂いた。「人として、生きるための思想」とは何だったのか、古典文学の面白さはどこにあるのか。その秘密を明らかにする。「女房の眼」を持つ国文学者のロングインタビュー。
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3.0「代表作」ばかりが名作ではない。作家たちが残した、あまり知られていないけれども極めておもしろい作品の数々。そこには、書き手の意外な一面や素顔がちらりと顔をのぞかせることも。裏まで奥まで、丹念に読めば読むほど深まる、小説の愉悦がここにある。異国の人魚に魅入られた皇帝の退廃と耽美の物語(谷崎潤一郎『人魚の嘆き』)、出生の秘密を抱える妹と兄とその友人の秘やかな三角関係(尾崎翠『無風帯より』)、女の片腕と過ごす奇妙な一夜に漂う孤独なフェティシズム(川端康成『片腕』)、女学生の一人語りで綴られる、自己を超越した自意識(太宰治『女生徒』)、冷感症の美女と精神科医の男の艶かしくも知的な駆け引き(三島由紀夫『音楽』)……。その他、夏目漱石、萩原朔太郎、芥川龍之介、宮沢賢治、梶井基次郎、吉行淳之介、多和田葉子と、彩り豊かな作家計12人が勢ぞろい。あなたにとっての名作が、きっと見つかる。[挿画:宇野亜喜良]
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3.0曲亭馬琴の代表作『南総里見八犬伝』。歌舞伎でもおなじみのこの長い物語は、はたしてたんなる「勧善懲悪の封建的冒険活劇」なのか。かろやかに境界をとびこえて、綺想を広げてみよう。たとえば、ユートピア・安房の「大いなる母」のもとへ集まる犬士たちは、ミシシッピを筏で流れ下るハックルベリー・フィンだ。浜路を拒絶する犬塚信乃は、オフィーリアの死に安堵するハムレットだ。―「水」や「少年」「竜」などをキーワードに、トウェインやメルヴィルを重ね、イーグルトン、ユングをひきながら、八犬伝に近代の人間像を読み解く、比較文学からの八犬伝論。新編として、「江戸の二重王権」「『八犬伝』の海防思想」の二論文を増補。
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3.0七五調に代表される、日本の美しい言葉のリズム。その韻律に彩られた珠玉の名詩を味わいつくせるのが本書である。上田敏、北原白秋、石川啄木、島崎藤村、百人一首から、中島みゆきまで心を洗う名詩文がならぶ。ちなみに著者は、詩への要件として、次をあげる。●暗記できること●文章が美しいこと●わかりやすい文章であること●口ずさめること●リズムがあること●いつまでも忘れないこと●酔ったときに、口ずさむと急に幸福な気分を味わえること●他人に対してやさしい気持ちが持てること●「オレだって、生きていてもいいんだ」という自信も持たせてくれること●他人にも「こういう詩がありますよ」と教えてあげたくなること……。まさに、本書にはその要件を満たした詩が満載されている。本書を一読すれば、日本人がこれまでいかに美しい言葉を紡いできたか、あらためて感動させられるに違いない。生きていくために、これだけは知っておきたい名詩集である。
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2.0近代日本文学を代表する文豪・谷崎潤一郎の初期から最晩年までの傑作小説、随筆、評論、さらに同時代作家による評伝など、代表作約90作品を収録した谷崎潤一郎全集の決定版です。 ■目次 【小説】 青塚氏の話 悪魔 悪魔続篇 蘆刈 或る調書の一節──対話 或る罪の動機 異端者の悲しみ 鍵 覚海上人天狗になる事 紀伊国狐憑漆掻語 聞書抄 恐怖 金色の死 玄奘三蔵 黒白 細雪 上 細雪 中 細雪 下 三人法師 刺青 春琴抄 少将滋幹の母 少年 神童 前科者 蓼喰う虫 小さな王国 痴人の愛 途上 友田と松永の話 日本に於けるクリップン事件 猫と庄造と二人のをんな(挿画版) 猫と庄造と二人のをんな 白昼鬼語 ハッサン・カンの妖術 母を恋うる記 美食倶楽部 秘密 病蓐の幻想 天鵞絨の夢 瘋癲老人日記 武州公秘話 二人の稚児 幇間 (戯曲体小説)真夏の夜の恋 卍 盲目物語 夢の浮橋 吉野葛 蘿洞先生 続蘿洞先生 私 【随筆・評論など】 芥川君と私 いたましき人 泉先生と私 陰翳礼讃 廁のいろいろ 客ぎらい 現代口語文の欠点について 「細雪」回顧 純粋に「日本的」な「鏡花世界」 饒舌録(『改造』昭和二年二月号) 饒舌録(『改造』昭和二年三月号) 饒舌録(『改造』昭和二年四月号) 饒舌録(『改造』昭和二年五月号) 饒舌録(『改造』昭和二年六月号) 饒舌録(『改造』昭和二年七月号) 饒舌録(『改造』昭和二年八月号) 饒舌録(『改造』昭和二年九月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十一月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十二月号) 大切な雰囲気 旅のいろいろ 東洋趣味漫談 ねこ 半袖ものがたり 文房具漫談 懶惰の説 【関連作品】 文芸的な、余りに文芸的な(芥川龍之介) 谷崎潤一郎氏(芥川龍之介) あの頃の自分の事(芥川龍之介) 食物として(芥川龍之介) 谷崎潤一郎へ(小熊秀雄) 大阪の可能性(織田作之助) 谷崎文学の代表作「細雪」(佐藤春夫) 食べたり君よ(古川緑波) 牛鍋からすき焼へ(古川緑波)
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2.0あらすじ 桃山時代の大阪。豊臣秀吉は大阪城を築城した。淀川に浮かぶ大阪城、その郭の一角に男子禁制の姫櫓があった。 第一幕 大阪城下、森之宮神社近くにある西蔵の居酒屋の内部。人夫たちが淀川から上がる奇怪な水死体の噂をしているなか、大阪に出てきたばかりの若武者立原日之介が親友の住吉時之介に宛てた手紙を書いている。人夫たちが時之介を孤児呼ばわりしたことに腹をたてた日之介が、彼らと一戦交えているところに偶然来た大野治長が助太刀して両者を引き分ける。 第二幕 関白殿下の入城にあたり、城下でその準備が行われている最中、またもや二人の土左衛門が打ち上げられた。淀君は城下にいた陰陽師を呼んで占いをさせると、太政大臣の丸川安之丞の三日後の死を予言する。時之介には日之介がその土左衛門の一人だと言う。さらに、淀君には日之介を殺させた犯人だと暴露する。日之介が血で真犯人の名を書いた書付は時之介に渡した。それを脅しのタネに、治長は太政大臣になって淀君と二人で天下を治める野心を実現したいのだ。 第三幕 第一景 大阪城は開門の時刻を迎えてもまだ閉じたままである。そこに侍を従えた治長が登場して丸川安之丞の身柄を拘束する命令書を読み上げる。潔く縄につく丸山の高潔さに打たれる治長が今度は捕縛される番であった。 第二景 治長が牢屋に縛られている。勝利を味わうために淀君が見にくる。治長は淀君に最後に昔話を聞くことを所望する。秘密の話をした治長は牢屋を出て関白の次の位にまで上り詰めることに成功する。 第四幕 時之介に固執する淀君に対して、治長は最後の賭けに出る。姫櫓で関白の目を盗んで逢い引きをしてくれれば、手紙を返して淀君の不安のタネを取り除こうと約束する。淀君は手下に命じて忍び込んでくる男を殺せと命じる。一方、治長は淀君の失脚を望んで前川に命じて姫櫓にいるすべてのものの逮捕を命じる。 第五幕 姫櫓で淀君は逢引に来る者の殺害を命じていると、その治長が入り口ではなく窓から侵入してきた。治長が淀君に時之介が自分たちの子どもであることを告げると淀君は狂乱する。
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1.0いつかは読みたいと思っていた作品、子どもの頃に読んだ作品を大人になった現在、もう一度味わってみるのも非常に趣深いものです。 秋の夜長にぴったりな宮沢賢治の名作「銀河鐵道の夜」をはじめ、名作たちをゆったりじっくりと味わってください。 【目次】 銀河鐵道の夜 一 午後の授業 二 活版所 三 家 四 ケンタウル祭の夜 五 天氣輪の柱 六 銀河ステーシヨン 七 北十字とプリオシン海岸 八 鳥を捕る人 九 ジヨバンニの切符 いちょうの実 雪渡り 雪渡り その一(小狐(こぎつね)の紺三郎) 雪渡り その二(狐小学校の幻燈会) 〔雨ニモマケズ〕 グスコーブドリの伝記 一 森 二 てぐす工場 三 沼ばたけ 四 クーボー大博士 五 イーハトーヴ火山局 六 サンムトリ火山 七 雲の海 八 秋 九 カルボナード島
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第53弾は、文豪・国木田独歩×イラストレーター・しまざきジョゼのコラボレーション! エッセイとしても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 秋ならば林のうちより起こる音、冬ならば林のかなた遠く響く音。 生活と自然が共存する、物語を内包した土地「武蔵野」。その中をあてもなく歩き、書き留めた名随筆。 国木田独歩の名作が、叙情的なイラストを得意とし、本シリーズでは太宰治『きりぎりす』を担当するイラストレーター・しまざきジョゼによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
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-月刊「潮」2026年5月号 主な内容 【【特別企画】 危機に瀕する民主主義 ≪特別インタビュー≫ 小川淳也 「中道」の旗のもと、自民党に対抗できる政治集団を目指す。 「サナ活」現象――自己啓発化する政治の正体。 伊藤昌亮 暴走するSNS世論――最後の砦は政治家の「信念」だ。 高橋 茂 【特集】 歪むアメリカの“正義” 戦略なきイラン侵攻――日本は今こそ「プラン B」を検討せよ。 前嶋和弘 国際法を無視するトランプ政権の欺瞞と傲慢。 三牧聖子 「領有」発言で揺れるグリーンランドを訪ねて。 構 二葵 「和平調停」による外交の新体系が日本の生存戦略。 広野真嗣 【新連載】 男の“変さ値” なんでも“さだ味”にする「まさしんぐワールド」にようこそ! さだまさし VS 鎌田 實 【新連載】 シルクロード 仏の道をゆく 西域南道 カシュガルに眠る歴史。 安部龍太郎 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「火宅を出ずる道」篇 【特集】 超高齢社会の現在地 「ケア」という看護師の使命を世界に、未来に。 南 裕子 ≪ルポ≫ 受け入れて乗り越える「認知症リハビリ」。(上) 荒川 龍 【人間探訪】 高橋源一郎 「老いは良くない」という社会的な眼差しに急き立てられてる。 【アスリート列伝】 りくりゅう 「昨日の失敗はすべて忘れよう。また一からのスタートだ」 折山淑美 【ルボ】 シリア内戦後の新しい「食」の日常――私のダマスカス再訪記。 小松あき 【ルポ】 命か、それとも音楽か――声を失ったジャズ奏者の選択。 黒島暁生 【好評連載】 高島礼子の歴史と美を訪ねて 河崎秋子 VS 高島礼子/世界への扉 三浦瑠麗/他 その他
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-100の短篇を7つの色に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち前半57篇を収録。 100の短篇を7つの色(赤、橙、黄、緑、青、藍、菫)に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち、前半57篇(プロローグと、第1話「亡命者たち」から第56話「春の潮」まで)を収録した。 「一九二〇年代から戦後までの四十年間の、さまざまな人間の姿を、日本、ヨーロッパ、アメリカ、東洋各地といった広い背景のなかで取り扱って、一種の現代史の壁画(モザイク)を描いてみたい」(単行本第一巻『霧の聖マリ』あとがき より)との辻の着想から1974年から1988年まで15年の歳月をかけて完結した短篇連作『ある生涯の七つの場所』は、7色14篇計98篇にプロローグとエピローグを加えた100篇より構成されている。 うち、第7巻では雑誌連載終了後に書かれたプロローグ(1988年11月単行本『ある生涯の七つの場所 神々の愛でし海』初出)に始まり、第1話「亡命者たち」(1974年1月「海」初出)から第56話「春の潮」(1980年3月「海」初出)まで57篇を収録している。 加えて、あとがき3篇(『霧の聖マリ』単行本版と文庫版、『雷鳴の聞える午後』)も併録。 解説は元毎日新聞ローマ特派員・井上卓弥氏が担当。付録として『ある生涯の七つの場所』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
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-奥多摩のさらにその奥の町で、父と暮らしていた久保田炳児(ペイジ)。変わった名前の由来は、レッド・ツェッペリンのギタリスト「ジミー・ペイジ」だそうだ。「ジミ・ヘンドリックス」も候補だったらしい。10歳になったある日、小学校の校門で女性に声をかけられた。「あたしはあんたのママなの」ペイジが赤ん坊のときに家を飛び出した「ママ」は、バイクで遊びに行こうといきなり言い出し・・・・・・。後からわかったことだけど、母は末期がんに侵されていた。サイドカーに乗った2日間の旅が、ペイジの何かを変えた――。【著者略歴】東山彰良(ひがしやま・あきら)1968年、台湾台北市生まれ。9歳の時に家族で福岡へ移住。2003年、「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞受賞の長編を改題した『逃亡作法 TURD ON THE RUN』でデビュー。09年『路傍』で大藪春彦賞、15年『流』で直木賞を受賞。16年『罪の終わり』で中央公論文芸賞、17~18年『僕が殺した人と僕を殺した人』で、織田作之助賞、読売文学賞、渡辺淳一文学賞を受賞。近著に『怪物』『わたしはわたしで』『邪行のビビウ』『三毒狩り』などがある。
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-女性は中学生になると若さや美しさによって「おひつじ」から「うお」までの12等級に順位付けされ、社会的地位と財産のある男性から望まれたら15歳で結婚せねばならず、拒めば「へびつかい」と呼ばれ厳しく迫害される世界。中学生の有紗は、2人の友人と支えあって学校生活を送っていた。ある日、校外学習先の美術館で、アナウンサーの美優と出会い、その夫で開業医の白井とも交流を持つようになる。かつては作家で、今は料理の宅配の仕事をしている父と二人暮らしの有紗は、知らなかった裕福な暮らしに触れるようになるが――。これは架空の物語――? 衝撃のディストピア。【著者略歴】遠野 遥(とおの・はるか)1991年生まれ。慶応義塾大学法学部卒。2019年『改良』で文藝賞を受賞しデビュー。2020年『破局』で芥川賞受賞。他の著書に『教育』『浮遊』。
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-「死にたい」のではない。「自分を許せない」のだ。 昭和23年6月、玉川上水に身を投じる直前の7日間、稀代の文豪・太宰治の魂が激しく揺れ動く。 本書は、太宰治という作家がその生涯を通じて抱え続けた「自己嫌悪」の正体に迫る歴史小説です。大地主の家系に生まれた罪悪感、左翼運動への挫折、心中未遂と生き残った恥辱、そして薬物依存――。凄絶な自己破壊の衝動の奥にある、「自分を許せない人間」の精神の軌跡を、実在の人物や時代背景を織り交ぜながら鮮烈に描き出します。 読者は、崩壊へと向かう最期の7日間と過去の記憶が交錯する構成を通じ、太宰の苦悩を追体験できます。それは単なる弱さの露呈ではなく、昭和という激動の時代が生んだ一人の男の「真実の告白」として、現代を生きる私たちの心にも深く突き刺さるはずです。 こんな方におすすめ ・太宰治の文学やその破滅的な生涯を深く知りたい方 ・人間の内面的な葛藤や孤独を描いた重厚な物語を求める方 ・昭和の空気感と文士の生き様に興味がある歴史小説ファン 鏡をふせ、自分を見つめることを拒み続けた作家が、最期に辿り着いた答えをぜひ見届けてください。
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-月刊「潮」2026年4月号 主な内容 【特別企画】 ポピュリズム政治に未来はあるか 転換点に立つ日本人――新たな歴史は「敗北」から始まる。 寺島実郎 ≪連載≫ 平成の回廊――創価学会と日本社会 政治における「平成」が幕を下ろした果てに。 與那覇 潤 自民党一強の下、野党は小異を捨てて大同団結を。 秦 正樹 核兵器廃絶なんてお花畑?理想と現実の隙間を埋める若者たちの挑戦。 高橋悠太 【特集】 現代社会の深淵 “陰謀論者”の実像――宗教・スピリチュアリティとの複雑な関係。 堀江宗正 ≪ルボ≫ 日本人ファーストの影で進む外国人排斥の現実。 高橋幸春 七〇年の節目に――『苦海浄土』は永遠に私たちを問い続ける。 若松英輔 【ルポ】飛べ! 福島から宇宙へ――南相馬ロケット物語。 潮編集部 【連載ドキュメンタリー企画】 「民衆こそ王者」〈識者の声〉篇 民衆の側に立ちつづけた池田先生の振る舞いに学ぶ。 金 光敏 【新連載】 男の“変さ値” やっぱり人生は、“変”じゃなきゃダメだよね。 さだまさし VS 鎌田實 【新連載】 シルクロード 仏の道をゆく 西域南道 西城南道の旅。 安部龍太郎 【人間探訪】 来生たかお 子供や青春時代に立ち返る方法として昔聴いた歌があればいいな。 【連載】 ニッポンの問題点 一〇〇回記念インタビュー 田原総一朗 SNSの時代こそ「ジャーナリズム」が求められている。 森 詠 【対談】 奥田知志 VS 村木厚子 住まいの確保から始まる高齢者も安心して暮らせる社会。 青い目の大関・安青錦を生んだ神戸の「家族」。 粟野仁雄 【好評連載】 高島礼子の歴史と美を訪ねて 和田 竜 VS 高島礼子/ドクターヒラハタの健康・長寿アドバイス 平畑光一/他 その他
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-父の死を契機に執筆された小説『銀杏散りやまず』と自伝的エッセイ等28篇に、妻・佐保子が辻邦生について記した著作『辻邦生のために』『「絶えず書く」人と暮らして』を収録。 『銀杏散りやまず』は、父・辻靖剛の急逝を契機として執筆された小説で、「新潮」1982年4月~1983年12月まで連載された。その後、辻は連載中に発見され、連載終了後に熟覧する機会を得た459点に及ぶ「辻家文書」について、その発見の経緯や内容を補う加筆のうえ、1989年9月に単行本化した。同作は、親子二代にわたって離れた故郷(甲州)を、再び物語として回復していく過程を描き、「一族の流転譚」ともいえる作品である。 また、同時に収録したエッセイ等28篇を含め、辻邦生の中でも、きわめて私的な動機から出発した内的回想作品の一群となっている。 一方で、辻に最も近い位置でその生活と創作を見続けた他者の目線としての妻・佐保子による回想エッセイ集2冊も収録。うち『辻邦生のために』は、辻邦生という存在を内側から語り直した点に特徴があり、『「絶えず書く」人と暮らして』は、『辻邦生子全集』(新潮社刊、全20巻)の月報文章を纏めたもので、生活の記憶を通して辻文学の成立過程を照射するものとなっている。 解説は歌人・三枝昻之氏が担当。付録として『銀杏散りやまず』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
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-百合オタク×フェミニスト×クィア当事者が 語りつくす、百合批評入門。 女性同士の親密な関係性を描く、百合というジャンル。 その起源から、国内外での多様な受容、そして近年の作品の潮流までを網羅。 当事者の視座を交え、「百合のいま」がわかる一冊。 <目次> 第一部 現在の百合と私たち 第二部 アニメと百合 論考I ──アメリカの百合文化 エリカ・フリードマン 第三部 BLと百合の違い 第四部 レズビアン救済願望と結婚 第五部 百合ジャンルの課題 論考II ──百合の歴史 品田玲花 <本書でとり上げるテーマの一例> 「レズビアン」が出てこなかった百合/現在の百合アニメの潮流/百合アニメとドラマの違い/BLと百合の対等性と権力差/女性が女性を眼差すこと/異性愛至上主義へのカウンターと百合の親和性/男性性とアイデンティティ/トランスジェンダー表象と百合/百合専門誌以外の「百合」/これからの百合ジャンル……etc 女性同士の友情や恋愛など、あらゆる親密さを包含するジャンルである百合。 百合の定義も、書き手や読み手も多様だ。 アニメや漫画、ドラマなど、「百合」と呼びうる作品は身近ないっぽう、百合はしばしば、現実を生きる当事者や、フェミニズム・クィアの議論から切り離されてきた。本書では国内外の百合の歴史とその変遷に触れつつ、当事者の視点から、あらゆる人に開かれた百合というジャンルを問い直す。 装画:森島明子
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-戦後80年、「本よみうり堂」25年、貴重な文芸の証言70 文学的な出来事やベストセラーにまつわるエピソードから、忘れられない小さな話まで。その時、作家や漫画家はどんなことを考え、感じていたのか? 柴田翔、池田理代子、桐野夏生、綿矢りさ、池澤夏樹、村田沙耶香、筒井康隆、黒柳徹子など、1960年代から2020年代に作品が刊行された作家70人の証言をもとに、「本よみうり堂」の記者が綴る文学の記録。 前作『キリンが小説を読んだら サバンナからはじめる現代文学60』(2021)の続編 「本よみうり堂」とは? 毎週日曜の読売新聞朝刊に掲載されている「本を愛する人たち」で作るページ。 小説やコミック・サブカルから、人文書や学術書まで。読書好きにはたまらないワクワクする記事がいっぱい! 【目次】 はじめに 1960~80年代の証言 1990年代の証言 2000年代の証言 2010年代の証言 戦争をめぐる証言 おわりに あとがき 【著者】 読売新聞文化部「本よみうり堂」 本よみうり堂は毎週日曜、読売新聞朝刊掲載の本のページ。作家や研究者等、様々な分野の有識者が読書委員として書評を担当。出版社や著者の献本をもとに、読書委員会にて議論を重ね本を決定。読者の充実した本選びの参考になるよう務めている。 近年は『キリンが小説を読んだらサバンナからはじめる現代文学60』(書肆侃侃房)、岡ノ谷一夫、梯久美子、牧原出さんとの共著『本棚から読む平成史』(河出書房新社)、沼野充義、松永美穂、阿部公彦さんとの共編『文庫で読む100年の文学』(中公文庫)を刊行。
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-岐阜を拠点に活動する著者が、40年もの長い年月をかけて磨き上げた480句が収録された待望の第一句集。 「斜光のなかで」「招き猫」「野鳥のしらべ」「へのへのもへじ」の4章構成。割り箸を割る音、新刊を開く感触といった何気ない日常の一コマ、また見落とされがちな季節の移ろいや小さな感動が、著者の研ぎ澄まされた感性で丁寧に拾い上げられている。重くなりがちな「老い」のテーマさえ軽やかなユーモアへと昇華させる著者の視点は、同世代には深い共感を、若い世代には生きる勇気を与えてくれる。本質を捉える確かな眼力で、現代社会の矛盾や世相を軽やかに突く時事川柳も魅力的である。 本書の全編を通じて流れているのは、著者が人生で導き出した川柳賛歌と「生」の肯定である。ページを繰るごとに川柳への親しみが深まり、読者の心を解きほぐすに違いない。巻末の『句集のおわりに』では、著者が長年培った作句の手ほどきを公開している。「想像力を刺激する余白を残すこと」「難しい言葉よりも、誰にでも伝わる言葉を」などの川柳哲学は、これから川柳を始める人へのやさしい指標となり足元を明るく照らすだろう。川柳のエッセンスが凝縮されているため、時間のない現代人にもピッタリである。老若男女問わず、人生の同伴者として繰り返し読みたくなる一書。 割り箸の軽く馳走のする香り 新刊のミリッと本を開く良さ 百歳を祝う写真に笑むばかり 日めくりの大吉らしき明日透けて 封切らず旨い酒だと自慢する 百生きりゃ百の苦労も笑いだす 寝る前に感謝を込めて消す明かり
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-著者は東京に生まれ実践女子大学を卒業、歌人・木俣修に師事。美しい万葉語をちりばめて春への想いを歌に託した『讃花集』『新・讃花集』『讃花集 華明草子』の三部作ならびに『清月抄』の歌集刊行、また『京極高永公夫人 梅壽院様の御歌集解読』の監修をつとめ、歌人として研究者として精力的な活動を続けている。 本書は『シリウスブルーよ悠遠に』シリーズの第2弾として刊行。公益社団法人 日本弘道会の機関誌「弘道」の弘道歌壇(東京大学名誉教授・古川哲史選)に2010年3・4月号から2019年5・6月号まで掲載された作品をまとめた歌集であり、亡き古川師への敬慕と感謝の念が書名の中の「シリウスブルー」に込められている。 本書のあとがき「歌集を作るにあたり」には、古川師と三島由紀夫との『葉隠』にまつわる交流についてのエピソードが紹介されており、古川師が見た三島の瞳は清冽な孤高の輝きを放つシリウスとは別の、春の夜空に灯るスピカ(乙女座のα星)の光を見出していたのではないか、と著者が興味深い仮説を立てている。 薄闇に幽(かす)か光を曳きゆくは桜一片(ひとひら)その花蛍 初恋に比(たぐ)へてふたり見しものを今宵とぢゆく白き無窮花(ムグンファ) 冥王の密命ありや月の夜(よ)をかくも静かに放射線ふる 射し初(そ)むる夕陽を浴みしK2(ケーツー)の吾が忘れえぬそのバラ色を たましひを焼(く)べて蛍とならむ夜(よ)はわきて恋しき人へ照りそふ 夢見つつ口元(くちもと)ゆるみくれなゐの花びらほどに猫の舌見ゆ アマレット香り華やぐプディングにあなたの笑(ゑ)みを遠く想へり
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-日々の暮らしや社会の様々な側面が、著者の抜群のユーモアセンスで17音に昇華された、好評の川柳句集「なめくじら」シリーズ第4弾。 「暮しの章」「世相の章」「くすぐりの章」の3部構成。「暮しの章」は日常生活の中での老い、家庭、介護、友人関係などがテーマになり、「世相の章」は現代社会が抱える問題や政治、経済に関する風刺が展開されている。 「くすぐりの章」は思わず膝をポンと打つ、軽妙なユーモアを乗せて日常の小さな出来事を中心に描写されている。 難しい言葉を一切使わずに、日常生活の中の小さな笑いや驚きを取り上げ、鋭い風刺で社会の不条理や矛盾をつく、川柳の醍醐味を堪能できる1冊。 並の子を並みに育てる並の塾 見え見えのお世辞を誤嚥してしまう 使途不明帳簿も行方不明です はっきりと曖昧に言う評論家 ITに弱いと寿司も食べられず 邪魔にした手すりに今はすがり付き 起業した夫がずっとウチに居る